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2章 誰が為の蛇
12 帰城・後編
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元来た道をスムーズに戻る。
休憩を挟むことなく急いで戻ること一日半ほど。行きと違う重く淀んだ空気感がなんとも居心地を悪くさせている。その間もラルカの姿を捜してみたが、どうにも見当たらなかった。僅かに期待した分、落胆もあったがソフィアはなんとか顔に出さないよう努めた。人間は他人の小さな表情ひとつで気分を大きく変えるものだ。これ以上空気を悪くしたくなかったのだ。
不安を残しながら王都につけば、いつも通り活気のある都がそこにある。人々は忙しなく働き、遊び、笑顔に満ちていた。旧クローロン村に満ちていた不気味な笑顔とは違う、満ち足りた笑顔だった。
城へ向かう途中、遠目に見覚えのある人影が見えた。
夜空色の髪と金色の瞳。次期シアルワ王フェリクスの側に控える女性ミセリアである。男女が入り交じった騎士を複数人引き連れてどこかへ向かっているようだった。
「どこかへ視察に向かうってところかな。彼女、最近はそういう仕事も自ら引き受けているみたいで」
「随分と努力しているのね」
「頑張り屋さんだからね。最近は特に頑張っているみたいだ。――だし」
「え?」
最後の方は上手く聞こえなかった。
ソフィアが聞き返せば、セラフィは意味深げにニコニコしているだけだった。それも何故か嬉しそうにしている。
特に悪いことでもなさそうだ。そう判断したソフィアは無視をすることにする。視線を進行方向に戻せば、視界の隅でがっかりしたような彼が映った。普段はぴょこんと跳ねている髪の一房――世間ではアホ毛と呼ばれているらしい――が彼の感情を表しているかのように元気を失う。それを見てノアが吹き出した。
彼の気持ちも多少は軽くなってきたらしい。
そんな他愛のない会話を交わしつつ、城へ辿り着く。相変わらず大きな城だ。
素早く手続きを済ませて、向かうは次期王の執務室。今日も今日とて仕事に追われている彼に今回の件を報告し、指示を仰ぐために。
調度品がほどよく飾られた廊下や螺旋階段を上り、数日前にも訪れたその部屋へ再び足を踏み入れた。ノックだけして、セラフィは返事を待たずに木製の扉を開けた。
目当ての彼はやはり同じように机に向かってペンを走らせている。
「殿下」
「あ、ごめん気がつかなくて。――三人とも座って、お茶淹れてくるから」
「その必要はありませーん。私のお仕事ですから」
立ち上がってガラスのキャビネットに収められた茶器へ視線を向けたフェリクスにかかる声。黒いロングスカートと白いエプロン姿がよく似合う茶髪の女性が書類を手に立っていた。シェキナだ。彼女はおかしそうに笑いながら書類を置き、代わりにお茶の準備を始める。
「殿下ったら、私の存在まで忘れてたんですか? 処理済みの書類整理をしてたのに」
「あっごめん……」
「ふふ、冗談ですから謝らないでください。殿下はとっても集中してましたからね。見ていてこっちが面白かったくらいですよ」
ばつの悪そうな顔をしながらフェリクスは一人用のソファに腰掛ける。
なんだか王族にあるまじき一片を見たような気がして、ソフィアの気はなんとなく軽くなった。始めこそ脳天気だと思っていた少年も並々ならぬ努力を重ねてこの地に立っていることを思い知らされた。ソフィアは微苦笑する。
気持ちを切り替えるべく両手で軽く頬を叩き、フェリクスも苦笑いを浮かべる。
「あはは、変なところを見せてごめん。――それじゃあ、聞かせてくれるかな」
空気が変わった。
ただの少年から国を背負う王としての威厳が石榴石の瞳に宿る。窓から差し込む光を背に浴び、逆光のせいで薄く暗くなったことも相まって眼光が一層鋭く感じられた。
一瞬気圧されかけたソフィアの横で、セラフィが事のあらましを簡潔に説明した。隣村で得た情報と、クローロン村で直接手に入れた情報。何が起きて、どうなったのか。それを彩るようにソフィアやノアの所感も添える。
運ばれてきたお茶を飲みながらフェリクスは思案する。しばし唸りつつ考え、そしてシェキナへ顔を向けた。
「シェキナ、休みが欲しいって言ってたよな?」
「はい。ため込んでいたお仕事も終わらせましたし、メイド長からの許可も出ていますよ」
「なら、旧クローロン村に行ってみる?」
「もちろんですとも! 元々行く予定でした」
「良かった。ありがとう」
というわけで、とフェリクスはソフィアたちに向き直る。
「実はクロウは既に呼んである。今日中には準備ができるはずだから、クローロン村にはシェキナと二人で行ってもらう。セラフィたちはセルペンスと知り合いだって顔が割れているからね、二人には他人のふりして上手いこと情報を引き出して貰えたらと思うよ」
「お任せを。って言いたいところですが、その辺はクロウに任せちゃいまーす」
シェキナの周囲には煌びやかな星が飛んでいる。そんな錯覚がその場にいる全員が見た。
ちゃっかりした彼女だ。彼女の持ち前の明るさにセルペンスも救われればいいのだが、とソフィアは思う。
それからフェリクスは続ける。
「ラルカ……あの女の子とヴェレーノに関してはクローロン村周辺の詰め所にも知らせを出しておくよ。みんなも捜索はしてほしい」
「御意」
「客室を用意しておいたよ。ぜひ拠点として使ってくれ」
「恩に着るわ」
フェリクスはニコニコと微笑みながらソフィアを見た。
「あ、そうだ。まだシャルロットとレイもここにいるんだ。二人がここにいてくれることを良いことに色々お手伝いしてもらっているけど……良かったら挨拶していくと良いと思うよ」
「あの二人は確かに頼まれたら断れない性格よね」
フェリクスの口調からして、どうやら楽しく仕事ができているようだった。
微笑をしてからそれにしても、とため息をつく。
ケセラに似たあの少女はどこにいるのだろうか。
ヴェレーノが言うには、ルシオラとシトロンを中心に作られた人造人間らしいのだが――ソフィアにはどうにも普通の人間の少女にしか見えなかった。
今はただ、彼女の無事を祈るばかりだ。
***
ラルカは泣きながら歩いていた。
自分がどこを彷徨っているのか分からないし、どこから来たのかももう分からなかった。今分かっているのは、自分が見知らぬ森の中を歩いていること、そして自分が要らない存在であるということ。それだけだった。
自分を最初に助けてくれた彼にとって、自分は憎い存在であるのだ。彼が愛した彼女の姿と能力を模しただけの自分は、彼にとって殺したいほど要らない存在であったはずだ。
それを考えると胸が締め付けられる。あまりにも苦しかった。
少女が最初に目覚めた時、周りには冷たいものしかなかった。
冷たい床と冷たい視線。お前は人形だ、と繰り返しすり込まれて利用された。使えと言われた能力を必死に使おうと努力しても上手く使うことが出来ず、結果として白衣の男達を失望させるだけだった。
自分の元になったという彼女に関しては、何故か分からないが少しだけ知っている。
未来視の能力を持ち、とても優しくて美しくて――彼を愛していた彼女のことを。
「うぅ……」
理解が追いつかないうちに涙が零れる。よくできた身体だ。
さく、と草を踏みしめる音が複数人分聞こえて、ラルカは足を止めた。
しばらく歩いてきた道筋の中で誰もいなかったはずだ。
不安が過ぎり、身体が震える。未来視の能力を受け継ぐよう設定された存在とは言え、元々彼女に戦闘能力など一切ない。
獣か。不審者か。どちらにしても対処できない。逃げることを考えつつ、それでも問わずにはいられなかった。
「――誰!?」
震えつつ悲鳴のような声をかければ、ガサ、と葉擦れの音が聞こえた。
そこから現れた人物を見て、彼女は目を瞠る。
「あなた……は……」
少女の目の前に歩み出た人物は、少女と同じように目を瞠り――それから泣き出しそうな顔をして微笑んでみせた。
休憩を挟むことなく急いで戻ること一日半ほど。行きと違う重く淀んだ空気感がなんとも居心地を悪くさせている。その間もラルカの姿を捜してみたが、どうにも見当たらなかった。僅かに期待した分、落胆もあったがソフィアはなんとか顔に出さないよう努めた。人間は他人の小さな表情ひとつで気分を大きく変えるものだ。これ以上空気を悪くしたくなかったのだ。
不安を残しながら王都につけば、いつも通り活気のある都がそこにある。人々は忙しなく働き、遊び、笑顔に満ちていた。旧クローロン村に満ちていた不気味な笑顔とは違う、満ち足りた笑顔だった。
城へ向かう途中、遠目に見覚えのある人影が見えた。
夜空色の髪と金色の瞳。次期シアルワ王フェリクスの側に控える女性ミセリアである。男女が入り交じった騎士を複数人引き連れてどこかへ向かっているようだった。
「どこかへ視察に向かうってところかな。彼女、最近はそういう仕事も自ら引き受けているみたいで」
「随分と努力しているのね」
「頑張り屋さんだからね。最近は特に頑張っているみたいだ。――だし」
「え?」
最後の方は上手く聞こえなかった。
ソフィアが聞き返せば、セラフィは意味深げにニコニコしているだけだった。それも何故か嬉しそうにしている。
特に悪いことでもなさそうだ。そう判断したソフィアは無視をすることにする。視線を進行方向に戻せば、視界の隅でがっかりしたような彼が映った。普段はぴょこんと跳ねている髪の一房――世間ではアホ毛と呼ばれているらしい――が彼の感情を表しているかのように元気を失う。それを見てノアが吹き出した。
彼の気持ちも多少は軽くなってきたらしい。
そんな他愛のない会話を交わしつつ、城へ辿り着く。相変わらず大きな城だ。
素早く手続きを済ませて、向かうは次期王の執務室。今日も今日とて仕事に追われている彼に今回の件を報告し、指示を仰ぐために。
調度品がほどよく飾られた廊下や螺旋階段を上り、数日前にも訪れたその部屋へ再び足を踏み入れた。ノックだけして、セラフィは返事を待たずに木製の扉を開けた。
目当ての彼はやはり同じように机に向かってペンを走らせている。
「殿下」
「あ、ごめん気がつかなくて。――三人とも座って、お茶淹れてくるから」
「その必要はありませーん。私のお仕事ですから」
立ち上がってガラスのキャビネットに収められた茶器へ視線を向けたフェリクスにかかる声。黒いロングスカートと白いエプロン姿がよく似合う茶髪の女性が書類を手に立っていた。シェキナだ。彼女はおかしそうに笑いながら書類を置き、代わりにお茶の準備を始める。
「殿下ったら、私の存在まで忘れてたんですか? 処理済みの書類整理をしてたのに」
「あっごめん……」
「ふふ、冗談ですから謝らないでください。殿下はとっても集中してましたからね。見ていてこっちが面白かったくらいですよ」
ばつの悪そうな顔をしながらフェリクスは一人用のソファに腰掛ける。
なんだか王族にあるまじき一片を見たような気がして、ソフィアの気はなんとなく軽くなった。始めこそ脳天気だと思っていた少年も並々ならぬ努力を重ねてこの地に立っていることを思い知らされた。ソフィアは微苦笑する。
気持ちを切り替えるべく両手で軽く頬を叩き、フェリクスも苦笑いを浮かべる。
「あはは、変なところを見せてごめん。――それじゃあ、聞かせてくれるかな」
空気が変わった。
ただの少年から国を背負う王としての威厳が石榴石の瞳に宿る。窓から差し込む光を背に浴び、逆光のせいで薄く暗くなったことも相まって眼光が一層鋭く感じられた。
一瞬気圧されかけたソフィアの横で、セラフィが事のあらましを簡潔に説明した。隣村で得た情報と、クローロン村で直接手に入れた情報。何が起きて、どうなったのか。それを彩るようにソフィアやノアの所感も添える。
運ばれてきたお茶を飲みながらフェリクスは思案する。しばし唸りつつ考え、そしてシェキナへ顔を向けた。
「シェキナ、休みが欲しいって言ってたよな?」
「はい。ため込んでいたお仕事も終わらせましたし、メイド長からの許可も出ていますよ」
「なら、旧クローロン村に行ってみる?」
「もちろんですとも! 元々行く予定でした」
「良かった。ありがとう」
というわけで、とフェリクスはソフィアたちに向き直る。
「実はクロウは既に呼んである。今日中には準備ができるはずだから、クローロン村にはシェキナと二人で行ってもらう。セラフィたちはセルペンスと知り合いだって顔が割れているからね、二人には他人のふりして上手いこと情報を引き出して貰えたらと思うよ」
「お任せを。って言いたいところですが、その辺はクロウに任せちゃいまーす」
シェキナの周囲には煌びやかな星が飛んでいる。そんな錯覚がその場にいる全員が見た。
ちゃっかりした彼女だ。彼女の持ち前の明るさにセルペンスも救われればいいのだが、とソフィアは思う。
それからフェリクスは続ける。
「ラルカ……あの女の子とヴェレーノに関してはクローロン村周辺の詰め所にも知らせを出しておくよ。みんなも捜索はしてほしい」
「御意」
「客室を用意しておいたよ。ぜひ拠点として使ってくれ」
「恩に着るわ」
フェリクスはニコニコと微笑みながらソフィアを見た。
「あ、そうだ。まだシャルロットとレイもここにいるんだ。二人がここにいてくれることを良いことに色々お手伝いしてもらっているけど……良かったら挨拶していくと良いと思うよ」
「あの二人は確かに頼まれたら断れない性格よね」
フェリクスの口調からして、どうやら楽しく仕事ができているようだった。
微笑をしてからそれにしても、とため息をつく。
ケセラに似たあの少女はどこにいるのだろうか。
ヴェレーノが言うには、ルシオラとシトロンを中心に作られた人造人間らしいのだが――ソフィアにはどうにも普通の人間の少女にしか見えなかった。
今はただ、彼女の無事を祈るばかりだ。
***
ラルカは泣きながら歩いていた。
自分がどこを彷徨っているのか分からないし、どこから来たのかももう分からなかった。今分かっているのは、自分が見知らぬ森の中を歩いていること、そして自分が要らない存在であるということ。それだけだった。
自分を最初に助けてくれた彼にとって、自分は憎い存在であるのだ。彼が愛した彼女の姿と能力を模しただけの自分は、彼にとって殺したいほど要らない存在であったはずだ。
それを考えると胸が締め付けられる。あまりにも苦しかった。
少女が最初に目覚めた時、周りには冷たいものしかなかった。
冷たい床と冷たい視線。お前は人形だ、と繰り返しすり込まれて利用された。使えと言われた能力を必死に使おうと努力しても上手く使うことが出来ず、結果として白衣の男達を失望させるだけだった。
自分の元になったという彼女に関しては、何故か分からないが少しだけ知っている。
未来視の能力を持ち、とても優しくて美しくて――彼を愛していた彼女のことを。
「うぅ……」
理解が追いつかないうちに涙が零れる。よくできた身体だ。
さく、と草を踏みしめる音が複数人分聞こえて、ラルカは足を止めた。
しばらく歩いてきた道筋の中で誰もいなかったはずだ。
不安が過ぎり、身体が震える。未来視の能力を受け継ぐよう設定された存在とは言え、元々彼女に戦闘能力など一切ない。
獣か。不審者か。どちらにしても対処できない。逃げることを考えつつ、それでも問わずにはいられなかった。
「――誰!?」
震えつつ悲鳴のような声をかければ、ガサ、と葉擦れの音が聞こえた。
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