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2章 誰が為の蛇
20 黒き村
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***
急いで森の小道を駆けた先には、半透明の黒い壁が立ちはだかっていた。
その壁はドーム状で、クローロン村全域を覆っているようだった。まるで結界のように見えたそれだが、ソフィアが手を伸ばせば触れる感触もなくすり抜ける。
しかし、この壁の向こうで予期せぬ何かが起きたことは確実で――それは明らかに悪い方向へと向かっている。
「来たか」
嫌な予感を飲み込み壁の向こうへと足を踏み入れようとしたソフィア達にかかる声が一人分。
そちらを向くと、険しい顔をしたクロウと血の気の引いた顔を俯かせたアングが近寄ってきていた。アングはクロウに半ば引きずられる形になっている。
「どういう状況か分かる?」
ソフィアが問うと、クロウは頭を振る。
「詳しいことはまだ分からないが――少なくともこの瘴気の元はセルペンスだ。あの屋敷を中心に『救いの手』が気味悪いくらい溢れている。シェキナは村人の避難をさせようとしていたが――あれは無理だろうな」
「無理?」
「あぁ。村人、全員狂ってやがる。あの中に居座る気らしい」
ひとまず分かったことは、この結界のようなものはセルペンスの瘴気が作り上げたものだということだ。それと、黒い手が増殖しているという情報。
ラルカが視たものと一致する。
『あの村が黒い手で覆われて、セルペンスさんが苦しそうにしているんです……! しかも、あれは……血まみれで……』
ヴェレーノの故郷だという廃墟で泣いていたラルカは今、震えたまま壁を見つめている。
彼女の言葉によれば、セルペンスが怪我をしている可能性が高い。何があったかは定かではないが、早く様子を確かめなければならない。
「そのセルペンスは無事なの?」
「いや。屋敷を見に行ったが、あそこは瘴気が強すぎて入ることが出来なかった……すまん」
「謝ることじゃないわ」
瘴気は人間の心が生み出し、人間を含む全てを蝕む災厄だ。普通の人であるクロウやシェキナにはひとたまりもないだろう。それほどまでの瘴気をセルペンスは抱え込んでいたということになる。
そこでソフィアは気がついた。
クロウに掴まれたままのアングが何かをぶつぶつ呟いていることに。
「……て……った……昔から……何も……」
「アング、だったわね。何か知っていることだあるのなら教えてちょうだい」
「……何も変わっていなかった!! 兄ちゃんは昔から何一つ変わっちゃいなかった!!」
堰を切ったように溢れる言葉には、後悔と懺悔がありありと滲んでいた。
「こいつからクローロン村について根掘り葉掘り聞き出した。あいつが瘴気をため込むのも納得するくらい、気分の悪い話だったぜ」
話すのも大変なくらいに嗚咽を零し続けるアングに代わり、クロウが説明を引き継ぐ。
この村で精霊と交わされていた契約の内容を。
ソフィアやセラフィ、ノアは話を聞いて一層顔をしかめた。
彼らは皆、元は人間だ。人間として生を受け、もしも何事もなければ普通に生を謳歌するはずだった。ソフィアはともかくとして、セラフィたち兄弟は神子という宿命はあれど、生きようによっては普通の人間と変わらず暮らすこともできたはずだ。
しかし、セルペンスは違う。
クローロンの花嫁、花婿という制度で血統を管理された――始めからイミタシアにされることが決まっていた生命だったのだ。始めから人間として扱われてこなかった。
『普通の人間から見れば残酷で、悲しくて、重い運命を歩まされているのに……君はどうして人間でいられるのかな』
かつてラエティティア王国で情報屋カラスの引っ越しを手伝ったあの日、彼はそう呟いた。
きっと、彼は人間になりたかったのだろう。だからあんなことをソフィアに聞いたのだ。彼女も中途半端な生き物で、普通の人間と呼ぶには些か遠い存在だったから。
「聞いたよ、ケセラが死んだって」
消え入りそうな声でアングが言葉を紡ぐ。
「あいつだけだったんだ。兄ちゃんのことを知りながら無謀にも干渉しようとした奴……ケセラなら兄ちゃんを救える可能性があった。全部知りながら何も出来なかった俺と違って、あいつなら」
「……アング」
「俺は、兄ちゃんの苦しい思いを消し去ってあげたいと思ってあの手まで案内したんだ。でもそれが逆効果だったなら……俺は、何のために」
「泣き言を言うのは後にしてください」
彼を遮ったのは震える少女の声だ。
アングは少女を見て、再び顔を歪めた。
死んだケセラにそっくりな顔立ちをした少女はアングを睨み付ける。
「私は!! セルペンスさんを早く助けに行きたいんです! 早く謝って、早く思いを伝えたいんです! ……私はあの人にあまりにも酷いことをしてしまったから」
ラルカは両手の拳を握りしめると、一人で結界に向かって歩き出した。迷うことなく瘴気の立ちこめる空間へと入っていく。
「そうだ! まだ諦めるには早い!」
ラルカに影響されたのか、次はノアがずかずかと後に続く。
それを見たセラフィがふっと微笑んだ。
「そうだね。これがセルペンスの瘴気だと言うのなら、彼は死んでいないってことだ。ここで立ち止まっていちゃケセラに叱られるよ」
「確かに行ってみなければ分からないわね。迷っている暇なんてないわね」
セラフィとソフィアは顔を見合わせて微笑し、彼らを追いかけた。
少年少女二人の方がよっぽど前を向いているのだ。その真っ直ぐさが今最も必要なものなのだろう。
同じように笑んだクロウの横でアングは大きく目を瞠り、呆然とラルカの後ろ姿を見送った。記憶の中、危険だと分かっていながらアングを置いて兄を助けに行くケセラの背が蘇る。勇敢な彼女を想い、アングももう逃げないと幼いあの日に決めたはずだった。
それなのに、また諦めて手を伸ばすこともしないのか。
零れる涙を強引に拭い、アングは深呼吸を繰り返したのだった。
村の中は夜ということも相まって暗い。
瘴気が薄く漂い、ぐねぐねと気味悪く動く腕が地面からあちらこちらに生えている。まるで踊っているかのようにも見えた。そのどれもがソフィア達に向かって伸ばされてくるから余計に不気味だ。
「それにしても……」
槍で腕を切り裂けばたった一閃で霧散していく。セラフィは眉を寄せた。
「こんな村一帯を覆うような瘴気……本当にセルペンスだけのものなのかな」
「どういうこと?」
「前にクロウ一人分の瘴気は見ただろ? あいつの瘴気も長年かけて蓄積されてきたものがアクアの血で暴走したものだと思う。でも、規模としてはあいつの周りを囲むくらいだった」
それに比べると今回の瘴気はやたらと規模が大きい。
ソフィアにしか知り得ないことだが、レガリアによればこの腕も瘴気が濃縮されてできた代物だ。確かにセルペンスが一人で産みだしたにしては不自然な点もある。
「中心はセルペンスかもしれない。でも、まだ他に何かありそうな気がする」
「それを確かめるためにも急ぎましょうか」
ソフィアは背後に迫っていた腕を切り落とす。空気を切ったかのように感触がく少し後味が悪い。
それにしても、とソフィアはぐるりと周囲を見渡す。じわじわ迫り来る腕を睨んだ。
(……私に向かってきてない?)
黒い腕の多くがソフィアに向かっているように感じられた。セラフィやノアも対処はしているのだが、切り捨てる数はソフィアが圧倒的に多い。ため息をつきたいくらいだった。
住民が暮らしていた区域では、彼らは皆頭を垂れて祈っているかのような仕草をしている。例外は一人としていない。彼らの身体――主に頭周辺――を優しく撫でているのはやはりあの腕だ。
覗いている口元は揃って笑んでいる。彼らはこの状況を喜ばしいものだと思っているのだろうか。黒い腕を『救い』と呼んでいたのだ、それも頷けることであった。
「シェキナはいないな。どこに行ったんだ?」
「彼女もセルペンスが関わっていることは把握しているだろうし――やはりあそこだろうね」
独りごちたノアの言葉を拾ったセラフィはある一点を見据える。
より一層瘴気の黒が濃くなっている場所。
この悲劇の始まりと言える場所だ。
「さぁ、行こう」
急いで森の小道を駆けた先には、半透明の黒い壁が立ちはだかっていた。
その壁はドーム状で、クローロン村全域を覆っているようだった。まるで結界のように見えたそれだが、ソフィアが手を伸ばせば触れる感触もなくすり抜ける。
しかし、この壁の向こうで予期せぬ何かが起きたことは確実で――それは明らかに悪い方向へと向かっている。
「来たか」
嫌な予感を飲み込み壁の向こうへと足を踏み入れようとしたソフィア達にかかる声が一人分。
そちらを向くと、険しい顔をしたクロウと血の気の引いた顔を俯かせたアングが近寄ってきていた。アングはクロウに半ば引きずられる形になっている。
「どういう状況か分かる?」
ソフィアが問うと、クロウは頭を振る。
「詳しいことはまだ分からないが――少なくともこの瘴気の元はセルペンスだ。あの屋敷を中心に『救いの手』が気味悪いくらい溢れている。シェキナは村人の避難をさせようとしていたが――あれは無理だろうな」
「無理?」
「あぁ。村人、全員狂ってやがる。あの中に居座る気らしい」
ひとまず分かったことは、この結界のようなものはセルペンスの瘴気が作り上げたものだということだ。それと、黒い手が増殖しているという情報。
ラルカが視たものと一致する。
『あの村が黒い手で覆われて、セルペンスさんが苦しそうにしているんです……! しかも、あれは……血まみれで……』
ヴェレーノの故郷だという廃墟で泣いていたラルカは今、震えたまま壁を見つめている。
彼女の言葉によれば、セルペンスが怪我をしている可能性が高い。何があったかは定かではないが、早く様子を確かめなければならない。
「そのセルペンスは無事なの?」
「いや。屋敷を見に行ったが、あそこは瘴気が強すぎて入ることが出来なかった……すまん」
「謝ることじゃないわ」
瘴気は人間の心が生み出し、人間を含む全てを蝕む災厄だ。普通の人であるクロウやシェキナにはひとたまりもないだろう。それほどまでの瘴気をセルペンスは抱え込んでいたということになる。
そこでソフィアは気がついた。
クロウに掴まれたままのアングが何かをぶつぶつ呟いていることに。
「……て……った……昔から……何も……」
「アング、だったわね。何か知っていることだあるのなら教えてちょうだい」
「……何も変わっていなかった!! 兄ちゃんは昔から何一つ変わっちゃいなかった!!」
堰を切ったように溢れる言葉には、後悔と懺悔がありありと滲んでいた。
「こいつからクローロン村について根掘り葉掘り聞き出した。あいつが瘴気をため込むのも納得するくらい、気分の悪い話だったぜ」
話すのも大変なくらいに嗚咽を零し続けるアングに代わり、クロウが説明を引き継ぐ。
この村で精霊と交わされていた契約の内容を。
ソフィアやセラフィ、ノアは話を聞いて一層顔をしかめた。
彼らは皆、元は人間だ。人間として生を受け、もしも何事もなければ普通に生を謳歌するはずだった。ソフィアはともかくとして、セラフィたち兄弟は神子という宿命はあれど、生きようによっては普通の人間と変わらず暮らすこともできたはずだ。
しかし、セルペンスは違う。
クローロンの花嫁、花婿という制度で血統を管理された――始めからイミタシアにされることが決まっていた生命だったのだ。始めから人間として扱われてこなかった。
『普通の人間から見れば残酷で、悲しくて、重い運命を歩まされているのに……君はどうして人間でいられるのかな』
かつてラエティティア王国で情報屋カラスの引っ越しを手伝ったあの日、彼はそう呟いた。
きっと、彼は人間になりたかったのだろう。だからあんなことをソフィアに聞いたのだ。彼女も中途半端な生き物で、普通の人間と呼ぶには些か遠い存在だったから。
「聞いたよ、ケセラが死んだって」
消え入りそうな声でアングが言葉を紡ぐ。
「あいつだけだったんだ。兄ちゃんのことを知りながら無謀にも干渉しようとした奴……ケセラなら兄ちゃんを救える可能性があった。全部知りながら何も出来なかった俺と違って、あいつなら」
「……アング」
「俺は、兄ちゃんの苦しい思いを消し去ってあげたいと思ってあの手まで案内したんだ。でもそれが逆効果だったなら……俺は、何のために」
「泣き言を言うのは後にしてください」
彼を遮ったのは震える少女の声だ。
アングは少女を見て、再び顔を歪めた。
死んだケセラにそっくりな顔立ちをした少女はアングを睨み付ける。
「私は!! セルペンスさんを早く助けに行きたいんです! 早く謝って、早く思いを伝えたいんです! ……私はあの人にあまりにも酷いことをしてしまったから」
ラルカは両手の拳を握りしめると、一人で結界に向かって歩き出した。迷うことなく瘴気の立ちこめる空間へと入っていく。
「そうだ! まだ諦めるには早い!」
ラルカに影響されたのか、次はノアがずかずかと後に続く。
それを見たセラフィがふっと微笑んだ。
「そうだね。これがセルペンスの瘴気だと言うのなら、彼は死んでいないってことだ。ここで立ち止まっていちゃケセラに叱られるよ」
「確かに行ってみなければ分からないわね。迷っている暇なんてないわね」
セラフィとソフィアは顔を見合わせて微笑し、彼らを追いかけた。
少年少女二人の方がよっぽど前を向いているのだ。その真っ直ぐさが今最も必要なものなのだろう。
同じように笑んだクロウの横でアングは大きく目を瞠り、呆然とラルカの後ろ姿を見送った。記憶の中、危険だと分かっていながらアングを置いて兄を助けに行くケセラの背が蘇る。勇敢な彼女を想い、アングももう逃げないと幼いあの日に決めたはずだった。
それなのに、また諦めて手を伸ばすこともしないのか。
零れる涙を強引に拭い、アングは深呼吸を繰り返したのだった。
村の中は夜ということも相まって暗い。
瘴気が薄く漂い、ぐねぐねと気味悪く動く腕が地面からあちらこちらに生えている。まるで踊っているかのようにも見えた。そのどれもがソフィア達に向かって伸ばされてくるから余計に不気味だ。
「それにしても……」
槍で腕を切り裂けばたった一閃で霧散していく。セラフィは眉を寄せた。
「こんな村一帯を覆うような瘴気……本当にセルペンスだけのものなのかな」
「どういうこと?」
「前にクロウ一人分の瘴気は見ただろ? あいつの瘴気も長年かけて蓄積されてきたものがアクアの血で暴走したものだと思う。でも、規模としてはあいつの周りを囲むくらいだった」
それに比べると今回の瘴気はやたらと規模が大きい。
ソフィアにしか知り得ないことだが、レガリアによればこの腕も瘴気が濃縮されてできた代物だ。確かにセルペンスが一人で産みだしたにしては不自然な点もある。
「中心はセルペンスかもしれない。でも、まだ他に何かありそうな気がする」
「それを確かめるためにも急ぎましょうか」
ソフィアは背後に迫っていた腕を切り落とす。空気を切ったかのように感触がく少し後味が悪い。
それにしても、とソフィアはぐるりと周囲を見渡す。じわじわ迫り来る腕を睨んだ。
(……私に向かってきてない?)
黒い腕の多くがソフィアに向かっているように感じられた。セラフィやノアも対処はしているのだが、切り捨てる数はソフィアが圧倒的に多い。ため息をつきたいくらいだった。
住民が暮らしていた区域では、彼らは皆頭を垂れて祈っているかのような仕草をしている。例外は一人としていない。彼らの身体――主に頭周辺――を優しく撫でているのはやはりあの腕だ。
覗いている口元は揃って笑んでいる。彼らはこの状況を喜ばしいものだと思っているのだろうか。黒い腕を『救い』と呼んでいたのだ、それも頷けることであった。
「シェキナはいないな。どこに行ったんだ?」
「彼女もセルペンスが関わっていることは把握しているだろうし――やはりあそこだろうね」
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