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3章 紅炎の巫覡
7.5_1 故郷
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久しぶりに夢を見た気がする。
普段も見るには見るのだが、どうでも良い内容ばかりで起きて数分経てば忘れてしまうことが多い。
だが今日は違う。
目覚めてからというものの、今日見た夢が忘れられずにいる。
セラフィは手綱を握りながらそのことについて考えていた。もちろん前方への注意や馬車の中に居る主と兄の様子も気にかけてはいるのだが、集中できているわけではなかった。
一応罪人扱いであるはずのルシオラとフェリクスを一緒の空間に二人にしても良いのか? という疑問も浮かんだが、弟妹が無事で平穏な時間を過ごしていると知った今、ルシオラはフェリクスに危害を加えたりはしないだろう。仮に傷つけたとして、せっかく距離が縮まり始めたばかりのセラフィとの関係が悪化しかねない。それくらい理解しているはずだ。
それよりも夢についてだ。
燃え尽きたはずの故郷へ向かうことが決まり、少し複雑な気分に駆られていたからだろうか。
妹を彷彿とさせる白金の髪が美しい女性が、必死に何かを訴えかけてくる夢を見た。
「……止めて、か」
辛うじて聞き取れたのはそこだけだった。
全体的にぼやけていたせいで顔は思い出せない。しかし奇妙なことに、肢体の半分ほどが黒く染まっていたのは覚えている。
「何を止めれば良いんだろうなぁ」
ぼやいたところで何かが解決するわけでもないのだが。
できれば鮮明に声と顔が判別できれば良かったのだが、何事も上手くいくとは限らないらしい。なんともどかしい。
のんびりと馬車を進めていけば、やがて目的地に辿り着く。
随分と前に廃村になっただけあり、近寄る者はほとんどいなくなっている。そのため、道らしきものも荒れ果ててほぼ自然に帰化していたりする。馬には申し訳ないのだが、頑張ってもらった。後でご褒美のおやつでも与えることにする。
「んー、外の空気は良いなぁ」
セラフィが扉を開けるよりも先にさっさと飛び出してきたフェリクスは、うんと身体を伸ばして伸びをする。その後から微妙な顔つきで出てきたのはルシオラだ。
今回はセラフィを含めた三人だけでの外出だ。
フェリクス得意の人の良さでなんとか周りの反対を押し切って出てきたわけだ。もちろん、抜け出した分の仕事は前もって終わらせてあるとのこと。
「ここがセラフィたちの生まれ故郷か」
「そうらしいですね。僕の方はほとんど覚えていないのですが」
目的の村が精霊の炎に沈んだのは、今から十六年前のことだ。当時セラフィは二歳という幼子で、シャルロットは生まれたばかり。七歳だったルシオラがその日のことを忘れるまいと記録に残していたおかげで今こうして簡単に辿り着くことが出来たわけだ。
以前訪れたクローロン村によく似た――しかしそれよりも雨風に晒されて村の面影もない――故郷を見やる。
「金品の類いはないかもしれないな。物盗りが来ていても不思議ではない」
「欲しいものはそういうものじゃないから、あると信じたいけどね」
流石に家の場所まで覚えているわけではなく、手探りであるかも分からないものを探すしかない。
村だけあって、三人で探すには骨が折れそうだ。
(クロウやシェキナ辺りでも引っ張ってくるべきだったかな……?)
コレは神子の血筋である身からして無関係な彼らを巻き込むわけにはいかない、と思っていたのだが。
(あー、でもクロウの方はソフィアのことについて何か知っていたかも……。労働させるべきだったな)
十中八九、こちらから欲しい答え――神子の宿命と呪い――に関して知っていたとしても教えてくれなさそうな長身の男に向けて、セラフィは半目になって心の中で悪態をついてみせた。
***
思い出す。
かつて、白一色だったあの牢獄――大精霊テラが言うには、神のゆりかご――で、たった一人で震え上がっていた僅かな時間を。
二歳であの場へ連れてこられたセラフィだが、直後には何人かの同朋がいた。しかし、誰一人として生き残ることができた子どもはいなかった。
幼子ながら、家族から引き離された恐怖と一人取り残された恐怖を心に刻まれていた。しばらくしたら同じように精霊の血を耐えた子どもが集まり、仲間と呼べる関係になっていったのだが、恐怖だけは忘れられない。
いつしか故郷よりも、仲間の方が心の拠所となっていた。
そして神のゆりかごから抜け出し、散り散りになってしまい――その仲間すら消えた時は荒んだものだ。
彷徨った先でフェリクスという太陽に出会っていなければどうなっていたことか。想像もできない。少なくとも今のような安定した精神性を持ち合わせ、幸せを掴むこともできなかっただろう。これは確信と言っても良い。
そんなこんなで今は故郷に対する思い入れはほとんどないと言って良い。
こうして歩き回っても、何も思わなくなってしまった。
瓦礫を覗き込むべく下げていた頭を上げ、腰を伸ばすべく立ち上がる。
ふと、風がふいた。
「……セラフィ?」
ふいに動きを止めた己の騎士を見かねて、フェリクスが声をかける。
「あ、いえ……。僕、あちらを見てきますね」
「あぁ、気を付けて」
はい、と小さく返事をして風が吹く方へ歩き出す。
何故かそこへ行かなければいけない気がしたのだ。誰かが、何かの意志が導いてくれる。
ある一点に辿り着いたとき、風が止む。
ここだ。
割れた陶器の破片と、雨風に晒されて腐った木材。汚れて破れた布。
その間に除く、黒い何か。
迷うことなく引っ張り出して見れば、黒い鉄製の箱だ。ずいぶんと頑丈な造りになっているようで、かなり重い。南京錠がいくつも取り付けられており、些か物々しい見た目でもある。
軽く蓋を開ける仕草をしてみれば、みし、と小さな音がする。
これはいける。自慢の腕力でなんとか開けられるぐらいには劣化してくれている。時の流れよ、万歳。新品だったら開けられなかったに違いない。……素手では、の話だが。
「よい……せっ」
片手で本体を、片手で蓋の部分を持ち左右に引っ張る。
少しばかり力を込めれば、予想通りに南京錠が割れて箱の中身が顕わになる。
ばさ、と落ちてきたいくつかの資料と、そして――。
「何かあったか、セラフィ。――なんだそれは。手紙?」
「多分」
足下に積み上がる封筒の数々。一枚手に取って中身を覗いてみれば、正体はすぐに明らかになった。
「兄さん、これラブレターだ」
「……おい、その名前は」
愛しのイザベラへ。
その後の文章は挨拶と続き、数々の愛の言葉で埋め尽くされていた。セラフィ、ルシオラの二人ともがドン引きするくらいには熱烈な愛がそこにある。
最後には「君のオーウェンより」と締めくくられている。
「……俺たちの両親の名だな」
「うわ、親のラブレター見ちゃったよ複雑すぎる!!」
ぱらぱらと他の手紙も見てみれば、見知った名前も書かれているものもある。ルシオラ、セラフィ、シャルロットだ。ルシオラが一人でトイレに行けるようになった、セラフィが初めて立った、シャルロットがお腹を蹴った――思い出が文章として残されている。ここまで見てしまえば、手紙が間違いなく両親のものであると認めざるを得ない。
「結婚して子どもが出来てもなお手紙書いてたのか?」
「……そういえば家で手紙を書いて渡し合っていたような気が」
「嘘、うちの親どんだけ手紙好きだったの!?」
でも良かった、とセラフィは微笑んだ。
「僕らもちゃんと愛されていたんだなぁ」
心の中で密かに不安だった部分が解消された。
イミタシアには家族関係に恵まれない者も多い。ソフィアやセルペンスが良い例だろう。
家族についてほとんど覚えていなかったセラフィも多少不安には思っていたりしたのだが。
「当たり前だ」
笑いながら手紙を箱へ戻す弟の横で、兄は短く断言する。
「愛されていなかったら、俺も愚行は重ねなかったさ」
「それもそうか」
普段も見るには見るのだが、どうでも良い内容ばかりで起きて数分経てば忘れてしまうことが多い。
だが今日は違う。
目覚めてからというものの、今日見た夢が忘れられずにいる。
セラフィは手綱を握りながらそのことについて考えていた。もちろん前方への注意や馬車の中に居る主と兄の様子も気にかけてはいるのだが、集中できているわけではなかった。
一応罪人扱いであるはずのルシオラとフェリクスを一緒の空間に二人にしても良いのか? という疑問も浮かんだが、弟妹が無事で平穏な時間を過ごしていると知った今、ルシオラはフェリクスに危害を加えたりはしないだろう。仮に傷つけたとして、せっかく距離が縮まり始めたばかりのセラフィとの関係が悪化しかねない。それくらい理解しているはずだ。
それよりも夢についてだ。
燃え尽きたはずの故郷へ向かうことが決まり、少し複雑な気分に駆られていたからだろうか。
妹を彷彿とさせる白金の髪が美しい女性が、必死に何かを訴えかけてくる夢を見た。
「……止めて、か」
辛うじて聞き取れたのはそこだけだった。
全体的にぼやけていたせいで顔は思い出せない。しかし奇妙なことに、肢体の半分ほどが黒く染まっていたのは覚えている。
「何を止めれば良いんだろうなぁ」
ぼやいたところで何かが解決するわけでもないのだが。
できれば鮮明に声と顔が判別できれば良かったのだが、何事も上手くいくとは限らないらしい。なんともどかしい。
のんびりと馬車を進めていけば、やがて目的地に辿り着く。
随分と前に廃村になっただけあり、近寄る者はほとんどいなくなっている。そのため、道らしきものも荒れ果ててほぼ自然に帰化していたりする。馬には申し訳ないのだが、頑張ってもらった。後でご褒美のおやつでも与えることにする。
「んー、外の空気は良いなぁ」
セラフィが扉を開けるよりも先にさっさと飛び出してきたフェリクスは、うんと身体を伸ばして伸びをする。その後から微妙な顔つきで出てきたのはルシオラだ。
今回はセラフィを含めた三人だけでの外出だ。
フェリクス得意の人の良さでなんとか周りの反対を押し切って出てきたわけだ。もちろん、抜け出した分の仕事は前もって終わらせてあるとのこと。
「ここがセラフィたちの生まれ故郷か」
「そうらしいですね。僕の方はほとんど覚えていないのですが」
目的の村が精霊の炎に沈んだのは、今から十六年前のことだ。当時セラフィは二歳という幼子で、シャルロットは生まれたばかり。七歳だったルシオラがその日のことを忘れるまいと記録に残していたおかげで今こうして簡単に辿り着くことが出来たわけだ。
以前訪れたクローロン村によく似た――しかしそれよりも雨風に晒されて村の面影もない――故郷を見やる。
「金品の類いはないかもしれないな。物盗りが来ていても不思議ではない」
「欲しいものはそういうものじゃないから、あると信じたいけどね」
流石に家の場所まで覚えているわけではなく、手探りであるかも分からないものを探すしかない。
村だけあって、三人で探すには骨が折れそうだ。
(クロウやシェキナ辺りでも引っ張ってくるべきだったかな……?)
コレは神子の血筋である身からして無関係な彼らを巻き込むわけにはいかない、と思っていたのだが。
(あー、でもクロウの方はソフィアのことについて何か知っていたかも……。労働させるべきだったな)
十中八九、こちらから欲しい答え――神子の宿命と呪い――に関して知っていたとしても教えてくれなさそうな長身の男に向けて、セラフィは半目になって心の中で悪態をついてみせた。
***
思い出す。
かつて、白一色だったあの牢獄――大精霊テラが言うには、神のゆりかご――で、たった一人で震え上がっていた僅かな時間を。
二歳であの場へ連れてこられたセラフィだが、直後には何人かの同朋がいた。しかし、誰一人として生き残ることができた子どもはいなかった。
幼子ながら、家族から引き離された恐怖と一人取り残された恐怖を心に刻まれていた。しばらくしたら同じように精霊の血を耐えた子どもが集まり、仲間と呼べる関係になっていったのだが、恐怖だけは忘れられない。
いつしか故郷よりも、仲間の方が心の拠所となっていた。
そして神のゆりかごから抜け出し、散り散りになってしまい――その仲間すら消えた時は荒んだものだ。
彷徨った先でフェリクスという太陽に出会っていなければどうなっていたことか。想像もできない。少なくとも今のような安定した精神性を持ち合わせ、幸せを掴むこともできなかっただろう。これは確信と言っても良い。
そんなこんなで今は故郷に対する思い入れはほとんどないと言って良い。
こうして歩き回っても、何も思わなくなってしまった。
瓦礫を覗き込むべく下げていた頭を上げ、腰を伸ばすべく立ち上がる。
ふと、風がふいた。
「……セラフィ?」
ふいに動きを止めた己の騎士を見かねて、フェリクスが声をかける。
「あ、いえ……。僕、あちらを見てきますね」
「あぁ、気を付けて」
はい、と小さく返事をして風が吹く方へ歩き出す。
何故かそこへ行かなければいけない気がしたのだ。誰かが、何かの意志が導いてくれる。
ある一点に辿り着いたとき、風が止む。
ここだ。
割れた陶器の破片と、雨風に晒されて腐った木材。汚れて破れた布。
その間に除く、黒い何か。
迷うことなく引っ張り出して見れば、黒い鉄製の箱だ。ずいぶんと頑丈な造りになっているようで、かなり重い。南京錠がいくつも取り付けられており、些か物々しい見た目でもある。
軽く蓋を開ける仕草をしてみれば、みし、と小さな音がする。
これはいける。自慢の腕力でなんとか開けられるぐらいには劣化してくれている。時の流れよ、万歳。新品だったら開けられなかったに違いない。……素手では、の話だが。
「よい……せっ」
片手で本体を、片手で蓋の部分を持ち左右に引っ張る。
少しばかり力を込めれば、予想通りに南京錠が割れて箱の中身が顕わになる。
ばさ、と落ちてきたいくつかの資料と、そして――。
「何かあったか、セラフィ。――なんだそれは。手紙?」
「多分」
足下に積み上がる封筒の数々。一枚手に取って中身を覗いてみれば、正体はすぐに明らかになった。
「兄さん、これラブレターだ」
「……おい、その名前は」
愛しのイザベラへ。
その後の文章は挨拶と続き、数々の愛の言葉で埋め尽くされていた。セラフィ、ルシオラの二人ともがドン引きするくらいには熱烈な愛がそこにある。
最後には「君のオーウェンより」と締めくくられている。
「……俺たちの両親の名だな」
「うわ、親のラブレター見ちゃったよ複雑すぎる!!」
ぱらぱらと他の手紙も見てみれば、見知った名前も書かれているものもある。ルシオラ、セラフィ、シャルロットだ。ルシオラが一人でトイレに行けるようになった、セラフィが初めて立った、シャルロットがお腹を蹴った――思い出が文章として残されている。ここまで見てしまえば、手紙が間違いなく両親のものであると認めざるを得ない。
「結婚して子どもが出来てもなお手紙書いてたのか?」
「……そういえば家で手紙を書いて渡し合っていたような気が」
「嘘、うちの親どんだけ手紙好きだったの!?」
でも良かった、とセラフィは微笑んだ。
「僕らもちゃんと愛されていたんだなぁ」
心の中で密かに不安だった部分が解消された。
イミタシアには家族関係に恵まれない者も多い。ソフィアやセルペンスが良い例だろう。
家族についてほとんど覚えていなかったセラフィも多少不安には思っていたりしたのだが。
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