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2章 蒼穹の愛し子
2 憤怒の矛先
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嫌な予感というものはどうして的中してしまうのだろう。
レイは何の痕跡も残すことなく城から去り、そして戻ってくることはなかった。高く昇った太陽を強く睨み付けて、シャルロットは痛みを紛らわすように両手を握り合わせる。その痛みは身体のものか心のものか、察する者はそこにはいない。
心配そうなシェキナに呼ばれて再び集合したシアルワ王の執務室。
昨日よりは幾ばくか血色の良くなったフェリクスが笑顔で迎えてくれる。隣には当然のようにミセリアが立っている。同じソファにはノアがクッキーを無遠慮に頬張っていた。
「シャルロット、調子はどうだ?」
「あんまり……。ですが、じっとはしていられないので」
「そうだな。では早速始めようか。まず、私とフェリクスが昨晩考えたことを話そう」
フードを被ったシャルロットの表情は誰にも分からなかったが、声には芯がある。ミセリアは小さく頷いてから続ける。
「ソフィアはクロウ、セルペンスと三人でここから逃げた。それで合っているか、ノア」
「そうだよ」
「レイに関しては分からないが、彼も自分からここを離れたと私は推測している。連れ去られるにしたってそれをして得する存在がいるとは思えない。考えられるとしたら」
ミセリアの後をフェリクスが続く。
「ソフィアさんに着いていったか、若しくは別の理由があって離れざるを得なかったかのどちらかだ。少なくともソフィアさんが関係しているのは間違いないと思う。ミセリアが言っていたけど、レイがいなくなる前日の夜、どうやら二人で話をしたがっていたようだから」
「その晩のソフィアの付き添い担当はクロウだね。私だったら良かったのにな」
シェキナが肩を落としたところで、シャルロットが挙手をする。
「あの」
「なんだ?」
「私、その夜にレイと二人で話をしたんです。私は取り乱しちゃってたから、はっきり覚えているわけじゃないけど……レイ、言ってくれたんです。『君を救ってみせる』って。――ちょっとだけ、怖い顔だった気がします」
「なるほど。じゃあ、シャルロットの症状を治す手段に心当たりがあったのかもしれないな。それと、ソフィアと話をしたのなら彼女とのやりとりで何かあった可能性も高い」
涙で歪んだ視界に、彼の顔は怒っているように見えた。それが何に対してなのかは分からないが、考えられるとしたら。
「……レガリア」
部屋中の視線が少女に集まる。
一晩かけて考えた結果だ。
ソフィアとレイ、二人が城を出なければならない共通点を必死になって考えた。根拠はほぼないに等しいが、これくらいしか考えられなかったのだ。
しかし、だからといって口を閉ざすことは出来ない。小さな可能性であろうと拾わなければならない盤面だ。
「本当にレイが怒っていたなら、多分レガリアに対してだと思うんです。私のこの状況を変えられるのはきっと、神様の力を持っているあいつだし、ソフィアもみんなもあの人に苦しめられてきた。それに……ソフィアはずっと前からあいつと交流していたんでしょう? 彼女はきっと私たちが知らないことも知ってて、レイはそれを聞きに行ったのかなって。そこで何かを知ってしまったのかなって。……これ以上は分からないけど」
「うーーーーーん」
しんと静まりかえる執務室の中、ノアは腕を組んで唸る。絶妙に長く、およそ十数秒。
それから「やっぱ考えるのめんどくさい!!」と呟いてからシャルロットをビシッと勢いよく指さす。アホ毛がぴょこんと跳ねた。
「いいや、正解ってことにしよう、っていうか大正解! 『レガリア』がキーワードだ。みんなが出てった理由はそれで合ってる。レイの方は聞いてないから知らないけど、まぁソフィアが知ってるだろ」
それからきちんと座り直して腕を組む。
「目指すべきはソフィアなのも正解だ。兄ちゃん曰く『神のゆりかごに行くと思う』だってさ。そこが……」
「ノア」
「うん。みんな分かってることだもんな」
シェキナに咎められてノアは首を横に振った。倫理観も正常なものへと変わった今なら失言をしてしまいそうになったことが分かる。
あそこは、彼女にかけられた呪縛の象徴であり、同時に救われてしまった場所でもある。決して忘れられぬ、罪がそこにはある。
「……」
せっかく正解を得たというのに、渋い顔をしているのはフェリクスだ。
珍しく笑みを消して不満げに石榴石の瞳を眇める。
「……なるほど。なるほどな」
「フェリクス?」
「分かった。ソフィアさんと対話をするのは俺だ。これは誰にも譲らない」
既に書類は机に山積みで、他にも処理するべき仕事は多いはずだ。それが王の役目だ。
王とは、国を――民を第一に考えて動く者。やるべきことがある今は私情を挟む事は許されない。フェリクスという男は民を第一に考えられる王の器。
しかし、この時ばかりは王でいられるほど冷静ではいられなかった。
それがありありと伝わる眼差しだった。
「あいつの願いを踏みにじられるのだけは駄目だ。無理にでも分からせてやる」
少女の幸せを願って散っていった彼の、大親友だから。
***
その頃、シアルワ王都シャーンスの宿でレイは待っていた。
最近になって再建されたばかりの新しい建物で、素朴ながらも温かみのある内装だ。一人用の部屋は狭すぎず広すぎず快適で、しかし宿泊客の表情は浮かないものだ。
きちんと扉を閉めて、鍵までかけて、ある名前を呟く。
木製の椅子に腰掛けてどれほど経っただろうか。
ようやく正面の空間が歪みを見せた。その歪みから溶けるように現れる漆黒の男。漆黒の髪に漆黒の軍服。長い前髪に隠れて左だけしか見えない瞳と、長い耳に飾られたピアスは揃いの鮮やかな赤色だ。
正体を隠す気の一切ない装い。いっそ好感さえ覚えるほどに。
「……俺が森で暮らしていなければ、貴方の顔を見た途端に正体に気付いていたかもしれませんね。エルデさん……いえ、大精霊テラ」
「君を騙していたことは謝ろう。そうでもしないと導くことは出来ないだろうと思ったからね」
ラエティティア王国の外交官を名乗っていた男は、人間の敵である大精霊テラが人間に擬態したものだった。とはいえ、隠していたのは長い耳と服装くらいだ。
人前に姿を見せないと言われていたテラが堂々とレイの前に現れることができたのは、周囲に認識阻害の術式を張り巡らせていたせいである。最初から彼はレイとしか話をする気がなかったのだ。
「導く……。そうでしたね。霊峰でもシャーンスでも、会う度に助けてもらっていたような気がします」
さらにはフェリクスたちを助けてくれたこともあったが、その時は負傷したレイを早く回復させるよう急かすためでもあった。それはレイは知らないことだが、結局は全てレイ個人を助けることに繋がる。
テラの意図を知ってしまった今はもう純粋に感謝をすることは出来ないが。
「それで、決めたのかい?」
「はい。俺は貴方の望む“神”を目覚めさせます。そして断罪する」
「……」
「別にあいつじゃなくても神がいれば良いんでしょう?」
「論理的には」
「なら俺があいつを殺します。そして神に成り代わってシャルロットが苦しまない世界を創ります。その資格があるから貴方は俺を気にかけてくれたんですよね」
「……」
「答えなくて結構です。分かっていますから」
世界を脅かした大精霊の一柱に対して、この青年は一切怯むことなく向き合う。
テラが見守ってきた弱々しさは綺麗さっぱり消え去り、鋭い眼光は冷たさすら孕んでいた。――大精霊が恐れおののいた唯一の存在と、そっくりな眼差しだった。
「ここに来てくれたということは、協力してくれるんですよね?」
「あぁ」
「なら、レガリアを目覚めさせる手段を教えてください」
「良いだろう」
テラは頷くと、レイに向かって手を伸ばす。刹那、小さく空間が歪んでレイの膝元に黒い布が落ちてきた。触って確かめてみると、どうやら服のようだ。
「認識阻害の術式を刻んだものだ。俺も空間に術式を常時展開させるつもりだが、万が一のためにそれに着替えてくれないか? レガリアの復活は誰にも邪魔されてはならない」
「分かりました」
「あいつの封印は全部で三つ。全てを解くことであいつに全ての力が戻ってくる。そうすれば……」
「では、まず一つ目の場所に向かいましょう。案内してください」
会話を繋ぎながら自分の服を脱ぎ捨て、裾の長い衣服を身に纏う。思っていた以上に生地は薄いが、不思議と寒さは感じない。もしこれが純白であったなら、死装束だと誰かが連想したかもしれない。それほどまで飾り気のなく、不気味さをも感じさせるものだった。
元々来ていた服はレイが身なりを整えている間にふわりと浮かび上がり、一瞬にして燃え去る。灰すら残らず、始めからそんなものなどなかったかのように。
完璧に黒き衣装を身に纏った青年を一瞥し、彼岸花の如き赤い瞳が憐憫に揺れた。
「……では、行こうか」
レイは何の痕跡も残すことなく城から去り、そして戻ってくることはなかった。高く昇った太陽を強く睨み付けて、シャルロットは痛みを紛らわすように両手を握り合わせる。その痛みは身体のものか心のものか、察する者はそこにはいない。
心配そうなシェキナに呼ばれて再び集合したシアルワ王の執務室。
昨日よりは幾ばくか血色の良くなったフェリクスが笑顔で迎えてくれる。隣には当然のようにミセリアが立っている。同じソファにはノアがクッキーを無遠慮に頬張っていた。
「シャルロット、調子はどうだ?」
「あんまり……。ですが、じっとはしていられないので」
「そうだな。では早速始めようか。まず、私とフェリクスが昨晩考えたことを話そう」
フードを被ったシャルロットの表情は誰にも分からなかったが、声には芯がある。ミセリアは小さく頷いてから続ける。
「ソフィアはクロウ、セルペンスと三人でここから逃げた。それで合っているか、ノア」
「そうだよ」
「レイに関しては分からないが、彼も自分からここを離れたと私は推測している。連れ去られるにしたってそれをして得する存在がいるとは思えない。考えられるとしたら」
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「その晩のソフィアの付き添い担当はクロウだね。私だったら良かったのにな」
シェキナが肩を落としたところで、シャルロットが挙手をする。
「あの」
「なんだ?」
「私、その夜にレイと二人で話をしたんです。私は取り乱しちゃってたから、はっきり覚えているわけじゃないけど……レイ、言ってくれたんです。『君を救ってみせる』って。――ちょっとだけ、怖い顔だった気がします」
「なるほど。じゃあ、シャルロットの症状を治す手段に心当たりがあったのかもしれないな。それと、ソフィアと話をしたのなら彼女とのやりとりで何かあった可能性も高い」
涙で歪んだ視界に、彼の顔は怒っているように見えた。それが何に対してなのかは分からないが、考えられるとしたら。
「……レガリア」
部屋中の視線が少女に集まる。
一晩かけて考えた結果だ。
ソフィアとレイ、二人が城を出なければならない共通点を必死になって考えた。根拠はほぼないに等しいが、これくらいしか考えられなかったのだ。
しかし、だからといって口を閉ざすことは出来ない。小さな可能性であろうと拾わなければならない盤面だ。
「本当にレイが怒っていたなら、多分レガリアに対してだと思うんです。私のこの状況を変えられるのはきっと、神様の力を持っているあいつだし、ソフィアもみんなもあの人に苦しめられてきた。それに……ソフィアはずっと前からあいつと交流していたんでしょう? 彼女はきっと私たちが知らないことも知ってて、レイはそれを聞きに行ったのかなって。そこで何かを知ってしまったのかなって。……これ以上は分からないけど」
「うーーーーーん」
しんと静まりかえる執務室の中、ノアは腕を組んで唸る。絶妙に長く、およそ十数秒。
それから「やっぱ考えるのめんどくさい!!」と呟いてからシャルロットをビシッと勢いよく指さす。アホ毛がぴょこんと跳ねた。
「いいや、正解ってことにしよう、っていうか大正解! 『レガリア』がキーワードだ。みんなが出てった理由はそれで合ってる。レイの方は聞いてないから知らないけど、まぁソフィアが知ってるだろ」
それからきちんと座り直して腕を組む。
「目指すべきはソフィアなのも正解だ。兄ちゃん曰く『神のゆりかごに行くと思う』だってさ。そこが……」
「ノア」
「うん。みんな分かってることだもんな」
シェキナに咎められてノアは首を横に振った。倫理観も正常なものへと変わった今なら失言をしてしまいそうになったことが分かる。
あそこは、彼女にかけられた呪縛の象徴であり、同時に救われてしまった場所でもある。決して忘れられぬ、罪がそこにはある。
「……」
せっかく正解を得たというのに、渋い顔をしているのはフェリクスだ。
珍しく笑みを消して不満げに石榴石の瞳を眇める。
「……なるほど。なるほどな」
「フェリクス?」
「分かった。ソフィアさんと対話をするのは俺だ。これは誰にも譲らない」
既に書類は机に山積みで、他にも処理するべき仕事は多いはずだ。それが王の役目だ。
王とは、国を――民を第一に考えて動く者。やるべきことがある今は私情を挟む事は許されない。フェリクスという男は民を第一に考えられる王の器。
しかし、この時ばかりは王でいられるほど冷静ではいられなかった。
それがありありと伝わる眼差しだった。
「あいつの願いを踏みにじられるのだけは駄目だ。無理にでも分からせてやる」
少女の幸せを願って散っていった彼の、大親友だから。
***
その頃、シアルワ王都シャーンスの宿でレイは待っていた。
最近になって再建されたばかりの新しい建物で、素朴ながらも温かみのある内装だ。一人用の部屋は狭すぎず広すぎず快適で、しかし宿泊客の表情は浮かないものだ。
きちんと扉を閉めて、鍵までかけて、ある名前を呟く。
木製の椅子に腰掛けてどれほど経っただろうか。
ようやく正面の空間が歪みを見せた。その歪みから溶けるように現れる漆黒の男。漆黒の髪に漆黒の軍服。長い前髪に隠れて左だけしか見えない瞳と、長い耳に飾られたピアスは揃いの鮮やかな赤色だ。
正体を隠す気の一切ない装い。いっそ好感さえ覚えるほどに。
「……俺が森で暮らしていなければ、貴方の顔を見た途端に正体に気付いていたかもしれませんね。エルデさん……いえ、大精霊テラ」
「君を騙していたことは謝ろう。そうでもしないと導くことは出来ないだろうと思ったからね」
ラエティティア王国の外交官を名乗っていた男は、人間の敵である大精霊テラが人間に擬態したものだった。とはいえ、隠していたのは長い耳と服装くらいだ。
人前に姿を見せないと言われていたテラが堂々とレイの前に現れることができたのは、周囲に認識阻害の術式を張り巡らせていたせいである。最初から彼はレイとしか話をする気がなかったのだ。
「導く……。そうでしたね。霊峰でもシャーンスでも、会う度に助けてもらっていたような気がします」
さらにはフェリクスたちを助けてくれたこともあったが、その時は負傷したレイを早く回復させるよう急かすためでもあった。それはレイは知らないことだが、結局は全てレイ個人を助けることに繋がる。
テラの意図を知ってしまった今はもう純粋に感謝をすることは出来ないが。
「それで、決めたのかい?」
「はい。俺は貴方の望む“神”を目覚めさせます。そして断罪する」
「……」
「別にあいつじゃなくても神がいれば良いんでしょう?」
「論理的には」
「なら俺があいつを殺します。そして神に成り代わってシャルロットが苦しまない世界を創ります。その資格があるから貴方は俺を気にかけてくれたんですよね」
「……」
「答えなくて結構です。分かっていますから」
世界を脅かした大精霊の一柱に対して、この青年は一切怯むことなく向き合う。
テラが見守ってきた弱々しさは綺麗さっぱり消え去り、鋭い眼光は冷たさすら孕んでいた。――大精霊が恐れおののいた唯一の存在と、そっくりな眼差しだった。
「ここに来てくれたということは、協力してくれるんですよね?」
「あぁ」
「なら、レガリアを目覚めさせる手段を教えてください」
「良いだろう」
テラは頷くと、レイに向かって手を伸ばす。刹那、小さく空間が歪んでレイの膝元に黒い布が落ちてきた。触って確かめてみると、どうやら服のようだ。
「認識阻害の術式を刻んだものだ。俺も空間に術式を常時展開させるつもりだが、万が一のためにそれに着替えてくれないか? レガリアの復活は誰にも邪魔されてはならない」
「分かりました」
「あいつの封印は全部で三つ。全てを解くことであいつに全ての力が戻ってくる。そうすれば……」
「では、まず一つ目の場所に向かいましょう。案内してください」
会話を繋ぎながら自分の服を脱ぎ捨て、裾の長い衣服を身に纏う。思っていた以上に生地は薄いが、不思議と寒さは感じない。もしこれが純白であったなら、死装束だと誰かが連想したかもしれない。それほどまで飾り気のなく、不気味さをも感じさせるものだった。
元々来ていた服はレイが身なりを整えている間にふわりと浮かび上がり、一瞬にして燃え去る。灰すら残らず、始めからそんなものなどなかったかのように。
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