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2章 蒼穹の愛し子
14 月下、まぶたをあけて
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「後ろに下がって」
仄かに輝く木すれすれまで下がらせて、一番前に出るのはフェリクスだ。木は傷つけようとさえしなければ拒絶反応を起こさない。一歩後ろに下がったシャルロットの頬に長い葉が触れて、初めてこの植物が異様に冷たいことに気がついた。
ふいに、空気中の埃が動き出す。天井に光が差し込み、鈍い音とともに階段が形作られていく。四角く切り取られた天井からははらはらと白い花弁が入り込み、儚く地面に墜ちてゆく。
かつ、と硬質な足音を響かせて階段に足をかけたのは一人の青年。
一段一段踏みしめながら下る度に揺れるセピア色の髪。長い裾の黒衣。
階段を降りきって一度立ち止まった彼は、少し疲れたように俯かせていた顔を上げた。
「そっか、ここか」
ホッと息をついたところで他の存在がここに入ってくる様子もない。全く読めない状況にフェリクスが慎重に口を開いた。
「外のみんなは?」
「無事ですよ。誰一人欠けていません。欠けてしまったら意味がない」
「そう。ここには何の用で?」
「知っての通り、そこの花を受け取りに。必要らしいので」
「これが人間にとっての激物であることを知っていても?」
「激物、ですか。大丈夫です。覚悟は出来ていますから」
もう出会ったばかりの頃の弱々しさはどこにもない。
レイは強気な微笑みを湛えたままこちらに歩み寄ってくる。フェリクス達の前で再び止まって、激物だと称された木を見上げた。
「思ったより大きいですね」
「ねぇ、レイ。聞いて」
「シャルロット……少し、話そうか。前は慌てていて強引に逃げちゃったからね、あの時はごめんね」
にこりと口を閉ざしたかと思えば、既にそこに青年の姿はなく。
え? と声を漏らした瞬間に視界に腕が映り込んだ。後ろから伸びる腕はシャルロットの華奢な身体をそっと抱きしめて、全身の力を奪っていく。
「――!」
「ごめんなさい、少しだけ二人にさせてください」
異変に気がついたフェリクスが慌てて振り向いた瞬間、彼とアルの姿がはじけるように掻き消えた。まるで始めからそこにいなかったかのように声も姿もどこにもない。
「ソフィア達と同じ場所に移動してもらっただけだよ。この言葉だけは聞かれたくなかったから」
後ろから抱きしめられているせいで彼の表情が見えない。心を穿つ声はどこまでも静謐で、これが本当の別れだと言わんばかりにシャルロットを責め立てる。
振り向きたくてもその度に腕の力が強まる。夜華祭りの時のように身体の自由を奪うことが今の彼には出来るはずなのに、それをしないのはただの優しさなのか、それとも。
「レイ」
「ありがとう、シャルロット。こんな俺を見つけてくれて。こんな俺に居場所を与えてくれて。こんな俺を、必要としてくれて」
「どうしてそんなお別れみたいな事を言うの? 私はお別れする気はないよ」
離れて気がついた事がある。
「だって、私はレイの事が好きだもの。他の誰でもない貴方のことが大好き」
外から差し込む光がどんどんと暗くなり、代わりと言わんばかりに蕾が放つ光が強くなっていく。ぷつ、と限界を迎えた蕾はゆっくりと多くの花弁を花開かせた。混じりけのない純白が神々しい光を神様のこどもたちへと降りかける。
そんな神秘的な空間で零れた愛の言葉は、孤独を抱え続けた青年の鉄の仮面を揺るがせた。
「だから」
「……」
「もう奪わせない」
ずいぶんと奪われてきた。
世界は二人から普通の生き方も、これから訪れるはずの幸せも、何もかも。
これ以上何一つとして奪われたくはない。奪わせてなるものか。
肩に顔を埋めるレイの頭は、ちょうどシャルロットの顔の真横に位置する。少しだけ首を捻って、微かに甘い香りの漂うセピア色の髪に黒い頬を寄せた。黒衣に包まれた腕にそっと両手を添えて、シャルロットは視線を前に寄こした。
そこにいたのは少年だ。音もなく立ち尽くして、シャルロットを静かに睨んでいる。
年頃は十前後か。透き通るような白金の髪に獣の眼光を宿す赤い瞳。少年にしては冷え切った憎悪がありありとにじみ出ており、その美貌も相まってとてつもない重圧と化している。ひとつ異様なのは身体の全てが半透明であること。
彼には、実体がない。
「……」
この少年を許さないと、何度思ったことか。
それでもシャルロットは微笑んでみせた。嗤ってみせた。
「負けないよ、私たち」
その言葉にハッとして、少年もまた完璧に微笑み返す。
――なるほど、確かに面影はある。
今の自分はきっと醜い表情をしているんだろう。レイに見られなくて良かったと、心から思った。
「ねぇ、レイ。もう一つ約束をしよう」
全てを奪おうとする悪魔の目の前で、見せつけるように両手に力を込めて。
「貴方が引き下がれないと言うのなら、それで良い。だけど、絶対に自分を捨てたりしないで。絶対に勝って、私の元へ戻ってくるの」
「……それは」
「私は貴方が勝つと信じてる。その上で、私も私でレガリアと戦って、勝つよ。だからレイも私を信じて欲しい」
「……」
「私たち、場所は違っても一緒に戦うの。二人で神様に勝ちましょう」
後ろからくす、と笑うような吐息が聞こえた。
「やっぱり君には敵わないなぁ。一人で頑張ろうって思っても、それをさせてもらえない。ずっと助けられてる」
笑みとともに瞼が閉じられる。
「――約束。絶対に勝つよ」
結ばれた約束に安堵し、もう一度立ち尽くす悪魔を見上げた。激昂する直前のような気配がしたが、表情に大きな変化はない。
薄い唇をつり上げて、赤い双眸が苛立ちに眇められる。
次の瞬間、ふっと半透明の身体が蜃気楼の如く掻き消えた。
数旬の後、囁くような声が聞こえたのはシャルロットの耳元からだ。
「精々、無様に抗えば良いよ」
回されていた腕が離れ、衣擦れの音がする。
シャルロットも立ち上がり、一歩分離れてから振り向いた。
純白に輝く花を背に、彼は片手で髪を梳く。瞬間、落ち着いたセピア色が繊細な輝きを保つ白金へ染まる。伏せられた瞼にけぶる睫毛にも星の煌めきが。小さく震えたそれの下、ゆっくりと開かれた双眸は血のように赤かった。
髪から離れた白い指がぱちんと乾いた音を鳴らし、その瞬間に黒衣が花と揃いの純白に染まった。
漏れた吐息はどこか艶めかしく、しかし眼差しは憎悪を持ってシャルロットを離さない。
「お前、女神の力を取り込んだだろう? 不愉快な気配がする。あぁ、もし力を取り込んでいなかったとしても――お前を見るだけで腹立たしい。元から僕たちはわかり合えない運命だったのかもね」
「そこだけは私も同じ。きっと、どんな生まれであったとしても性格は合わなかったと思うよ」
「違いない」
小さく笑って、彼は永久の花をいとも容易く手折る。顔よりも二回りほど小さいその花を髪に挿し――不思議と落ちることはなく、最初からそこにあったかのように自然に収まった。
「では、改めて自己紹介をするとしようか」
あぁ、とシャルロットは肩をすくめた。
そう言えば、二人は互いの素性も互いの名前も知っていて互いに憎み合っているくせに、こうして面と向かい合ったのは初めてなのだ。思い返せば歪な関係に、笑いたくなるようなそうでもないような。
「初めまして。私の名前はシャルロット。どうぞよろしく」
「こちらこそ初めまして。僕はレガリア。会いたかったよ、女神の子孫にして僕の安寧を奪おうとする忌々しい存在め」
「そっくりそのままお返しするね」
あからさまな侮蔑の応酬を一度、その後に訪れた沈黙はひどく刺々しい。
作られた月下の下、艶やかな月下美人は手を差し伸べる。まるで姫にダンスを申し込む王子の如く優雅に、されど優しさなど欠片もなく。シャルロットはその手を取って、二人並んで白い花を背にした。
「お近づきの証に見せてあげるよ、新しい世界の形を」
「新しい世界?」
「見ていれば分かる」
階段を上がって花畑に戻り、すっかり暗くなった空をレガリアは指さす。厚く雲に覆われた空だったが、不自然に渦を描いて円形状に夜空を顕わにする。
黒いキャンバスに、白い文様が浮かんでいた。
細い糸を円状に重ねたようなものが無数に散らばり、ひとつの巨大な円を構成している。さながらそれは絵本で見た魔方陣のような格好で、雲から覗く空を埋め尽くす白い光は荘厳ですらあった。
その輝きが次第に増していくにつれて、シャルロットはなんだか嫌な予感を覚える。
隣からぽつりと呟かれた声は、少しだけ疲れているような気配がした。
「改革の、始まりだ」
仄かに輝く木すれすれまで下がらせて、一番前に出るのはフェリクスだ。木は傷つけようとさえしなければ拒絶反応を起こさない。一歩後ろに下がったシャルロットの頬に長い葉が触れて、初めてこの植物が異様に冷たいことに気がついた。
ふいに、空気中の埃が動き出す。天井に光が差し込み、鈍い音とともに階段が形作られていく。四角く切り取られた天井からははらはらと白い花弁が入り込み、儚く地面に墜ちてゆく。
かつ、と硬質な足音を響かせて階段に足をかけたのは一人の青年。
一段一段踏みしめながら下る度に揺れるセピア色の髪。長い裾の黒衣。
階段を降りきって一度立ち止まった彼は、少し疲れたように俯かせていた顔を上げた。
「そっか、ここか」
ホッと息をついたところで他の存在がここに入ってくる様子もない。全く読めない状況にフェリクスが慎重に口を開いた。
「外のみんなは?」
「無事ですよ。誰一人欠けていません。欠けてしまったら意味がない」
「そう。ここには何の用で?」
「知っての通り、そこの花を受け取りに。必要らしいので」
「これが人間にとっての激物であることを知っていても?」
「激物、ですか。大丈夫です。覚悟は出来ていますから」
もう出会ったばかりの頃の弱々しさはどこにもない。
レイは強気な微笑みを湛えたままこちらに歩み寄ってくる。フェリクス達の前で再び止まって、激物だと称された木を見上げた。
「思ったより大きいですね」
「ねぇ、レイ。聞いて」
「シャルロット……少し、話そうか。前は慌てていて強引に逃げちゃったからね、あの時はごめんね」
にこりと口を閉ざしたかと思えば、既にそこに青年の姿はなく。
え? と声を漏らした瞬間に視界に腕が映り込んだ。後ろから伸びる腕はシャルロットの華奢な身体をそっと抱きしめて、全身の力を奪っていく。
「――!」
「ごめんなさい、少しだけ二人にさせてください」
異変に気がついたフェリクスが慌てて振り向いた瞬間、彼とアルの姿がはじけるように掻き消えた。まるで始めからそこにいなかったかのように声も姿もどこにもない。
「ソフィア達と同じ場所に移動してもらっただけだよ。この言葉だけは聞かれたくなかったから」
後ろから抱きしめられているせいで彼の表情が見えない。心を穿つ声はどこまでも静謐で、これが本当の別れだと言わんばかりにシャルロットを責め立てる。
振り向きたくてもその度に腕の力が強まる。夜華祭りの時のように身体の自由を奪うことが今の彼には出来るはずなのに、それをしないのはただの優しさなのか、それとも。
「レイ」
「ありがとう、シャルロット。こんな俺を見つけてくれて。こんな俺に居場所を与えてくれて。こんな俺を、必要としてくれて」
「どうしてそんなお別れみたいな事を言うの? 私はお別れする気はないよ」
離れて気がついた事がある。
「だって、私はレイの事が好きだもの。他の誰でもない貴方のことが大好き」
外から差し込む光がどんどんと暗くなり、代わりと言わんばかりに蕾が放つ光が強くなっていく。ぷつ、と限界を迎えた蕾はゆっくりと多くの花弁を花開かせた。混じりけのない純白が神々しい光を神様のこどもたちへと降りかける。
そんな神秘的な空間で零れた愛の言葉は、孤独を抱え続けた青年の鉄の仮面を揺るがせた。
「だから」
「……」
「もう奪わせない」
ずいぶんと奪われてきた。
世界は二人から普通の生き方も、これから訪れるはずの幸せも、何もかも。
これ以上何一つとして奪われたくはない。奪わせてなるものか。
肩に顔を埋めるレイの頭は、ちょうどシャルロットの顔の真横に位置する。少しだけ首を捻って、微かに甘い香りの漂うセピア色の髪に黒い頬を寄せた。黒衣に包まれた腕にそっと両手を添えて、シャルロットは視線を前に寄こした。
そこにいたのは少年だ。音もなく立ち尽くして、シャルロットを静かに睨んでいる。
年頃は十前後か。透き通るような白金の髪に獣の眼光を宿す赤い瞳。少年にしては冷え切った憎悪がありありとにじみ出ており、その美貌も相まってとてつもない重圧と化している。ひとつ異様なのは身体の全てが半透明であること。
彼には、実体がない。
「……」
この少年を許さないと、何度思ったことか。
それでもシャルロットは微笑んでみせた。嗤ってみせた。
「負けないよ、私たち」
その言葉にハッとして、少年もまた完璧に微笑み返す。
――なるほど、確かに面影はある。
今の自分はきっと醜い表情をしているんだろう。レイに見られなくて良かったと、心から思った。
「ねぇ、レイ。もう一つ約束をしよう」
全てを奪おうとする悪魔の目の前で、見せつけるように両手に力を込めて。
「貴方が引き下がれないと言うのなら、それで良い。だけど、絶対に自分を捨てたりしないで。絶対に勝って、私の元へ戻ってくるの」
「……それは」
「私は貴方が勝つと信じてる。その上で、私も私でレガリアと戦って、勝つよ。だからレイも私を信じて欲しい」
「……」
「私たち、場所は違っても一緒に戦うの。二人で神様に勝ちましょう」
後ろからくす、と笑うような吐息が聞こえた。
「やっぱり君には敵わないなぁ。一人で頑張ろうって思っても、それをさせてもらえない。ずっと助けられてる」
笑みとともに瞼が閉じられる。
「――約束。絶対に勝つよ」
結ばれた約束に安堵し、もう一度立ち尽くす悪魔を見上げた。激昂する直前のような気配がしたが、表情に大きな変化はない。
薄い唇をつり上げて、赤い双眸が苛立ちに眇められる。
次の瞬間、ふっと半透明の身体が蜃気楼の如く掻き消えた。
数旬の後、囁くような声が聞こえたのはシャルロットの耳元からだ。
「精々、無様に抗えば良いよ」
回されていた腕が離れ、衣擦れの音がする。
シャルロットも立ち上がり、一歩分離れてから振り向いた。
純白に輝く花を背に、彼は片手で髪を梳く。瞬間、落ち着いたセピア色が繊細な輝きを保つ白金へ染まる。伏せられた瞼にけぶる睫毛にも星の煌めきが。小さく震えたそれの下、ゆっくりと開かれた双眸は血のように赤かった。
髪から離れた白い指がぱちんと乾いた音を鳴らし、その瞬間に黒衣が花と揃いの純白に染まった。
漏れた吐息はどこか艶めかしく、しかし眼差しは憎悪を持ってシャルロットを離さない。
「お前、女神の力を取り込んだだろう? 不愉快な気配がする。あぁ、もし力を取り込んでいなかったとしても――お前を見るだけで腹立たしい。元から僕たちはわかり合えない運命だったのかもね」
「そこだけは私も同じ。きっと、どんな生まれであったとしても性格は合わなかったと思うよ」
「違いない」
小さく笑って、彼は永久の花をいとも容易く手折る。顔よりも二回りほど小さいその花を髪に挿し――不思議と落ちることはなく、最初からそこにあったかのように自然に収まった。
「では、改めて自己紹介をするとしようか」
あぁ、とシャルロットは肩をすくめた。
そう言えば、二人は互いの素性も互いの名前も知っていて互いに憎み合っているくせに、こうして面と向かい合ったのは初めてなのだ。思い返せば歪な関係に、笑いたくなるようなそうでもないような。
「初めまして。私の名前はシャルロット。どうぞよろしく」
「こちらこそ初めまして。僕はレガリア。会いたかったよ、女神の子孫にして僕の安寧を奪おうとする忌々しい存在め」
「そっくりそのままお返しするね」
あからさまな侮蔑の応酬を一度、その後に訪れた沈黙はひどく刺々しい。
作られた月下の下、艶やかな月下美人は手を差し伸べる。まるで姫にダンスを申し込む王子の如く優雅に、されど優しさなど欠片もなく。シャルロットはその手を取って、二人並んで白い花を背にした。
「お近づきの証に見せてあげるよ、新しい世界の形を」
「新しい世界?」
「見ていれば分かる」
階段を上がって花畑に戻り、すっかり暗くなった空をレガリアは指さす。厚く雲に覆われた空だったが、不自然に渦を描いて円形状に夜空を顕わにする。
黒いキャンバスに、白い文様が浮かんでいた。
細い糸を円状に重ねたようなものが無数に散らばり、ひとつの巨大な円を構成している。さながらそれは絵本で見た魔方陣のような格好で、雲から覗く空を埋め尽くす白い光は荘厳ですらあった。
その輝きが次第に増していくにつれて、シャルロットはなんだか嫌な予感を覚える。
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