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3.見つけた
2.保護者ズ
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「…本当にありがとうございました。伝説のフェンリル様とドラゴン様に助けていただけるとは」
「結果的にそうなったけれど、アナタはもう少し見る目を養った方がいいのでは?」
女と男は犯罪者として引き渡された。誘拐と殺人を自供したのだから。
人化した僕らは当主の話を聞いている。
「せめて愛し子様がもう少し元気になるまでご滞在ください」
そう、“先生”は綺麗な顔をしていたけれど、服に隠された部分は傷だらけだった。
従者のふりをした男が入浴の世話などをしたのだという。……どうせすぐにバレることになっただろうに。明日にでもお世話係がついたかもしれないのに。その前に殺すつもりだったんだろうか。馬鹿の考えることはわからない。
……間に合って良かったよ。
「我らの愛し子は酷い扱いを受けていたようだな」
「あの女には学園で知り合ったのです。恥ずかしながら若気の至りで誘われるままに関係を持ちまして……」
「あの頃から男性関係が乱れておりましたわ。この人は目を冷ましてくれましたが、婚約者と破談になった方が何人も……。此度はあまりに痩せたお子が気になって滞在させたのです」
「それより……愛し子様の両親を殺めた、と……」
「…縁者が見つかればいいけどね。でも僕らがいます」
「だよな!ドラゴンのオレとフェンリルのコイツ、これ以上の保護者いねぇだろ」
「どうぞお好きなだけご滞在ください」
貴族にしてはフランクな…ポンコツな?…当主は“先生”の眠り顔に微笑んだ。
「結果的にそうなったけれど、アナタはもう少し見る目を養った方がいいのでは?」
女と男は犯罪者として引き渡された。誘拐と殺人を自供したのだから。
人化した僕らは当主の話を聞いている。
「せめて愛し子様がもう少し元気になるまでご滞在ください」
そう、“先生”は綺麗な顔をしていたけれど、服に隠された部分は傷だらけだった。
従者のふりをした男が入浴の世話などをしたのだという。……どうせすぐにバレることになっただろうに。明日にでもお世話係がついたかもしれないのに。その前に殺すつもりだったんだろうか。馬鹿の考えることはわからない。
……間に合って良かったよ。
「我らの愛し子は酷い扱いを受けていたようだな」
「あの女には学園で知り合ったのです。恥ずかしながら若気の至りで誘われるままに関係を持ちまして……」
「あの頃から男性関係が乱れておりましたわ。この人は目を冷ましてくれましたが、婚約者と破談になった方が何人も……。此度はあまりに痩せたお子が気になって滞在させたのです」
「それより……愛し子様の両親を殺めた、と……」
「…縁者が見つかればいいけどね。でも僕らがいます」
「だよな!ドラゴンのオレとフェンリルのコイツ、これ以上の保護者いねぇだろ」
「どうぞお好きなだけご滞在ください」
貴族にしてはフランクな…ポンコツな?…当主は“先生”の眠り顔に微笑んだ。
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