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8.大人になるまで
2.心配
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試験が終わり、学園が長期の休みに入った。
明日、僕は公爵領に戻ることになっている。兄様は王女との仲を深めるため、半月ほど遅れて戻る予定だ。その帰省には王女も伴って、2人で僕の誕生会に出てくれることになっている。
「エデルとちゃんと話をするんだよ」
「……うん」
「なにがそんなに心配なんだか、僕にはさっぱりわからないよ。エデルはミアを可愛がってるじゃないか」
僕の心配。エデルは優しい。僕と兄様が領地に戻れば、いつだって公爵家に顔を出してくれる。リスターの魔法で知らない土地へ連れていってくれたり、商会のツテで手に入れた珍しい品をプレゼントしてくれたり。
遊んでくれることがただ楽しかったころに戻れたらいいのにな。僕はエデルが好きになっちゃったんだ。
実亜じゃない、ミアの僕が。
僕は男の子なのに。この世界では同性でもなんの問題もないことはわかってる。でも“お兄さん”はきっと女の子が好きなはず。だってそういう世界で生きてきたんだもん。僕もそう。男と女が正しい、ってその考えを消すことができない。実亜だった時みたいに女の子だったら、こんな心配しないのに。
エデルが僕を可愛がってくれるのは、きっと年の離れた弟として。ライブも交えて、日本の話ができる友人として。きっとそれだけなんだ。
エデルが訪ねて来た、と知らされて、僕は絶対に泣かないぞ、と唇を噛んだ。
明日、僕は公爵領に戻ることになっている。兄様は王女との仲を深めるため、半月ほど遅れて戻る予定だ。その帰省には王女も伴って、2人で僕の誕生会に出てくれることになっている。
「エデルとちゃんと話をするんだよ」
「……うん」
「なにがそんなに心配なんだか、僕にはさっぱりわからないよ。エデルはミアを可愛がってるじゃないか」
僕の心配。エデルは優しい。僕と兄様が領地に戻れば、いつだって公爵家に顔を出してくれる。リスターの魔法で知らない土地へ連れていってくれたり、商会のツテで手に入れた珍しい品をプレゼントしてくれたり。
遊んでくれることがただ楽しかったころに戻れたらいいのにな。僕はエデルが好きになっちゃったんだ。
実亜じゃない、ミアの僕が。
僕は男の子なのに。この世界では同性でもなんの問題もないことはわかってる。でも“お兄さん”はきっと女の子が好きなはず。だってそういう世界で生きてきたんだもん。僕もそう。男と女が正しい、ってその考えを消すことができない。実亜だった時みたいに女の子だったら、こんな心配しないのに。
エデルが僕を可愛がってくれるのは、きっと年の離れた弟として。ライブも交えて、日本の話ができる友人として。きっとそれだけなんだ。
エデルが訪ねて来た、と知らされて、僕は絶対に泣かないぞ、と唇を噛んだ。
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