ガルシア戦記

千山一

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第3巻 最強龍の帰還

第1章 ロンギル山No.1

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真夏の前の穏やかな季節。
ダマスア民主主義国、新首都のガストンは、6月とはいえ、さすがに海は入ろうとは思わないが、海の市場は外に出て気持ち良いのか、凄く賑わって人々の顔も自然と笑顔になった。

「この魚が半額!さぁ、買った!買った!」
「ねぇ!この魚、いくらなの?」

商売人とお客が今の食材の値段を値切ろうと攻めぎあいしていた。ここの市場は、こんなに豊富で、こんなに賑わってたのだ!
だが、この1年前はこんなに笑顔が溢れる所ではなかった。
騎士と市民の睨み合い、治安の悪さが際立って広場に行こうとは思わなかった。よって、町の市場の歩いている人が少なく、どこかドンよりした雰囲気が漂っていた。
それを打開してくれたのが、有名な“ガルシア王”だ!
今は国々の友好を深めるべく歴訪に行っているが、ガルシア王の補佐である、カミル代理王が新しい政策を進むべく奔放したのであった。もちろん、新しい政策なので不満が出てくるのだが、誰に言うまでもなくトップの方と話し合い、時間をかけて説得した。
その政策が、このダマスア民主主義国の象徴、市民の誇りと笑顔になったのだ!そして、みんなが望んでいた今日、ガルシア王が着きそうという情報が回ってきた。

「おい!アンちゃん、ガルシア王は何時頃着きそうなんだ」

野菜の店長らしき男性が通行人に話しかけてきた。

「ん?船か?もう船は着いているって、そこの魚屋さんも行っていたらしいよ」
「船が着いた!?こうしちゃいられない!」
「あっ!店は!」

店長が焦ったのか、野菜のことを忘れて一目散に置いて行きそうになったので、慌てて男性が“ガッチリ”掴んだ。

「あぁ、そうだなぁ……あっ!ちょっとの間でいいから見てて!お金を出すしさぁ…よし!決まり!じゃぁ!」

野菜の店長は男性から返答もせずに、ガルシア王の船に一目散に駆け出していた。
男性は唖然としていたが“フッ”と表情に顔を作り店に置いてあった、りんごらしき物を取り出して食べた。

「ま、しゃーねーな。店長が帰ってくるまで店番をしておくか」

その後、男性は意気揚々であったが気分が悪くなり埋まって、そして痙攣した…。
後の『野菜毒物殺人事件』が、ここの現場から始まったのである。
…つまり、悪いことに店長は無実なはずが罪をでっち上げたのだ。
ここの話は追々と…。


ーーーーー
野菜の店長視点
お目当ての船に近づくにつれて、人混みが多くなってきた。これが『ガルシア効果』っていう奴だなぁ…と俺はしみじみに思った。

「しかし、こうも人混みが多くなるとかなわんなぁ…」

人混みと興奮コンボで、ごった返す。まるで、強い濁流に揉み込まれているようで危機感をさえ、感じてしまう。
俺は“これ以上、ヤバい!もう引き返そうか…”と思ったが“折角、ガルシア王が凱旋なんだ。もう少し我慢しょう…”と思い、我慢した。
ーー数十分後

あれから我慢したが“もう我慢限界!!”と思い、米粒になるぐらいまで後退した。それでも人混みは少なくなったが、少し混雑する程度で一目みようよと見物客が後を絶たなかった。

「おい!ガルシア王だ!」

市民達の声がどこからか聞こえてきた。その声を聞いた市民達の目線が船の方へ向いた。そこにいたのは周囲の護衛を取り囲み、白い白馬に乗り、頭には豪華な王冠。キラキラした鎧。顔が見えないが何処となく優しい雰囲気が醸し出した。

「やっぱ、スゲ~やぁ…」

米粒みたいなガルシア王は片手を上げて声援に応えた。やはり、この王様は顔は見えないが、王様と分かるオーラが出ているのだ。
と、俺も尊敬念と何処か自分の誇りを熱く!熱く!自信を持っていたのだが何処か嫌な予想は当たってしまったのであった。まさにその時であった!
王様周囲から大声援の声が段々と静まり返った。俺は“何事!?”と思った瞬間、
「ゴポッ」
と思っていたら、ものの見事に口から綺麗な大噴射!
周りにいた市民達はパニック状態になり、新都市であるガストンが、まさに地獄絵図となってしまった。

「やっぱり、近場じゃなくていいな…」

俺はしみじみと己の幸運に感謝して帰路に帰っていた。
…もちろん、テンションただ下がりで。
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