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第4巻 放浪の亡命者
第3章 腐れ縁の再会No.3
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「これを首にかけるのです」
「………」
俺は呆気に捉えられてしまった。
“いやいや、そんな上手い話があってたまるか!……けど、ここはアレスしか知らないことだから我慢して黙っておこう……”
「あまり信用していないことですが、本当にそうなんです……まぁ、マジックチャクラは世間一般では消費できないと思われがちですが、少しずつですが回復しています」
俺は“分かり切ったウソを…”と思って、大きくため息をついてしまった。アレスは俺達の顔を見れば分かるのに、それを気にせず淡々と語っていた。
「皆さん“分かり切ったウソを…”と言われるかもしれませんが事実です。思い出して下さい。現にチャンドラという女は眠り続けているでしょう?」
“確かそうだ。コイツは(アレス)「人間は最高のおもちゃ」しか思っていない。けど、すべてがおもちゃなら世界全体が成り立たない。恐らくは自分が楽する為に、ある程度真実を交えているのだろう”
「確かにそうだ」
「でしょう!私はウソなんて事実、聞いたことはありません」
“ゼッテーウソだ!”と俺は思いっきりツッコミを入れたが、今後支障があるといけないので、黙って無言を貫いた。
「この首飾り、通称:“真実の首飾り”というのですが、マジックチャクラを枯渇するのを防ぐ役割を果たします」
“ふむふむ”と俺は頷いた。
“確かに相当なSっ気がある男だが、知識に関して相当にあるとみている…本当にマジックチャクラは少しずつ回復しているかもしれないなぁ”
「しかし、残念なことにデメリットがあります。この真実の首飾りは3ヶ月で枯渇するです」
「はぁ?」
俺は呆気にとられ、聞いたことがないような声を出してしまった。アレスも隠すことは知らないのか“ビクッビクッ”と震えていた。
「し、しかもですよ。この真実の首飾り、2ヶ月までは“苦しいなぁ…”と徐々に首を絞められ、4ヶ月後にはあの世行きなんです!」
「なんでそうなんねん!」
俺は思わず“ツッコミを入れた。
“チャンドラは高飛車でワガママばかりだが、この真実の首飾りをつけるとなると、なんだか忍びない”
「ん?そうですか?……出血大サービス!1年にしましょう!」
「良かった!良かった!…ん?」
一瞬、喜んでしまったが俺はある事に気がついてしまった。
“英雄として力を授けたのは自分(アレス)。
王として結婚し、子供を授けたの他ならぬ王ではあるが、子供を力を与えたのは自分(アレス)。
子育てに対してマジックチャクラの枯渇の原因を招いたのは自分(アレス)。
真実の首飾りを授けのは自分(アレス)。
要はすべて自分(アレス)から発生したのである。
「なぁ、コレってすべて自分、つまりアレス自身だよなぁ」
アレスは“ニヤッ”と満面の笑みを浮かべたと同時に一瞬だけ殺意を感じたが、その殺意は一瞬の出来事でアレス自身が動くことになかった。
「そう深読みをするではない。アレス自身が知らないと言っておるのじゃ。知らないのであろう」
黙って聞いていたシルバードラゴンが深読みを追求していた俺に釘を刺しておいた。
“もし、あのまま深読みしたらこの世にはいなかったのであろう……それが、悪魔という人種なのだ”
「分かったよ。俺とアレスは知らない。それで良いか?」
「よろしいですよ」
アレスは“ニコッ”と笑顔になった。そして、今後の動きを話をしていった。
「この話と相談のためサシル城に行かないといけないでしょうが私が行きます」
「ちょ、ちょっと待て!お前が行くの?」
「そうです」
サシル城が行くなんて思わなかったから思わずビックリして大声を出してしまった。その時“フトッ”頭の中をよぎる。
俺は口に出そうか?出さないでスルーしようか?迷ったが、あえて口にした。
「…お前、サシル城にすぐに行くことは可能なの?」
「……さぁ…ところでアナタ達にはお願いがあります!それは……ルジアム帝国に行って欲しいのです!ここの国は今、大変だと聞いております。ここは私のは分まで活躍してくれますよね」
「……」
“くそ……上手く断れない”俺は苦虫を噛み潰したよう顔した。アレスもその顔を見たのか、満足そうに満面の笑みになった。
「分かった!分かったよ!今からルジアムから行くから時間はかかるぞ。それで良いな!」
最後の悪あがきである。ちょっとでも困らせようとして言った発言ではあるが、そのことが俺のもっとも最悪だった発言であった。
「そんなにかからないと思いますよ。そうですね……そこまで言うのであれば、リミット3日間。あっ、ルジアム帝国に着いてからではないですよ。行って帰ってから…つまり、往復ですね」
アレスは満面の笑みな顔で“サラッ”とこちらの方に向いてた。俺はいうと“絶対無理やん”という気持ちになり逃げ出す算段を考え始めた。
「………」
俺は呆気に捉えられてしまった。
“いやいや、そんな上手い話があってたまるか!……けど、ここはアレスしか知らないことだから我慢して黙っておこう……”
「あまり信用していないことですが、本当にそうなんです……まぁ、マジックチャクラは世間一般では消費できないと思われがちですが、少しずつですが回復しています」
俺は“分かり切ったウソを…”と思って、大きくため息をついてしまった。アレスは俺達の顔を見れば分かるのに、それを気にせず淡々と語っていた。
「皆さん“分かり切ったウソを…”と言われるかもしれませんが事実です。思い出して下さい。現にチャンドラという女は眠り続けているでしょう?」
“確かそうだ。コイツは(アレス)「人間は最高のおもちゃ」しか思っていない。けど、すべてがおもちゃなら世界全体が成り立たない。恐らくは自分が楽する為に、ある程度真実を交えているのだろう”
「確かにそうだ」
「でしょう!私はウソなんて事実、聞いたことはありません」
“ゼッテーウソだ!”と俺は思いっきりツッコミを入れたが、今後支障があるといけないので、黙って無言を貫いた。
「この首飾り、通称:“真実の首飾り”というのですが、マジックチャクラを枯渇するのを防ぐ役割を果たします」
“ふむふむ”と俺は頷いた。
“確かに相当なSっ気がある男だが、知識に関して相当にあるとみている…本当にマジックチャクラは少しずつ回復しているかもしれないなぁ”
「しかし、残念なことにデメリットがあります。この真実の首飾りは3ヶ月で枯渇するです」
「はぁ?」
俺は呆気にとられ、聞いたことがないような声を出してしまった。アレスも隠すことは知らないのか“ビクッビクッ”と震えていた。
「し、しかもですよ。この真実の首飾り、2ヶ月までは“苦しいなぁ…”と徐々に首を絞められ、4ヶ月後にはあの世行きなんです!」
「なんでそうなんねん!」
俺は思わず“ツッコミを入れた。
“チャンドラは高飛車でワガママばかりだが、この真実の首飾りをつけるとなると、なんだか忍びない”
「ん?そうですか?……出血大サービス!1年にしましょう!」
「良かった!良かった!…ん?」
一瞬、喜んでしまったが俺はある事に気がついてしまった。
“英雄として力を授けたのは自分(アレス)。
王として結婚し、子供を授けたの他ならぬ王ではあるが、子供を力を与えたのは自分(アレス)。
子育てに対してマジックチャクラの枯渇の原因を招いたのは自分(アレス)。
真実の首飾りを授けのは自分(アレス)。
要はすべて自分(アレス)から発生したのである。
「なぁ、コレってすべて自分、つまりアレス自身だよなぁ」
アレスは“ニヤッ”と満面の笑みを浮かべたと同時に一瞬だけ殺意を感じたが、その殺意は一瞬の出来事でアレス自身が動くことになかった。
「そう深読みをするではない。アレス自身が知らないと言っておるのじゃ。知らないのであろう」
黙って聞いていたシルバードラゴンが深読みを追求していた俺に釘を刺しておいた。
“もし、あのまま深読みしたらこの世にはいなかったのであろう……それが、悪魔という人種なのだ”
「分かったよ。俺とアレスは知らない。それで良いか?」
「よろしいですよ」
アレスは“ニコッ”と笑顔になった。そして、今後の動きを話をしていった。
「この話と相談のためサシル城に行かないといけないでしょうが私が行きます」
「ちょ、ちょっと待て!お前が行くの?」
「そうです」
サシル城が行くなんて思わなかったから思わずビックリして大声を出してしまった。その時“フトッ”頭の中をよぎる。
俺は口に出そうか?出さないでスルーしようか?迷ったが、あえて口にした。
「…お前、サシル城にすぐに行くことは可能なの?」
「……さぁ…ところでアナタ達にはお願いがあります!それは……ルジアム帝国に行って欲しいのです!ここの国は今、大変だと聞いております。ここは私のは分まで活躍してくれますよね」
「……」
“くそ……上手く断れない”俺は苦虫を噛み潰したよう顔した。アレスもその顔を見たのか、満足そうに満面の笑みになった。
「分かった!分かったよ!今からルジアムから行くから時間はかかるぞ。それで良いな!」
最後の悪あがきである。ちょっとでも困らせようとして言った発言ではあるが、そのことが俺のもっとも最悪だった発言であった。
「そんなにかからないと思いますよ。そうですね……そこまで言うのであれば、リミット3日間。あっ、ルジアム帝国に着いてからではないですよ。行って帰ってから…つまり、往復ですね」
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