男爵令嬢アデリナの仇討ち

ぴぴみ

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仲間

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母が死に、屋敷にいる獣人が減ったことで、すぐに新たな獣人─クラリッサが雇われた。

税の優遇かなんだか知らないが、恐ろしい媚薬を作らされ、いずれ弱って死ぬだろう獣人をまるでモノのように扱い、補充する。

母のことは、男爵夫人の悪意があっただろうが、今後は決して殺し過ぎないように獣人を管理するだろう。

あまりにも立て続けに獣人を失えば、外聞が悪いというのもある。

そうして利用し尽くすのだろう。

それが、許される世の中への嫌悪は日に日に高まっていく。

クラリッサが来てすぐには、母を失った悲しみから立ち直れず、声を掛けられなかったが、今は無二の親友と言ってもいい仲だ。

お互いに悩みを打ち明け、励ましあってきた。あのオークションの日、真相を知って私はすぐさまクラリッサの元に赴いた。

蒼褪めながら聞いていた彼女は、言った。

「─私にできることはある?」

以来、二人で協力してこの屋敷の闇に踏み込んできた。

媚薬の原液の場所もつかんでいる。
自分の側が一番安全だと思っているのか、男爵の書斎に隠されていたのだ。

クラリッサが、ここに来る前身につけたという見事な鍵開けの技術を披露し、取り出してくれた。

一滴で我を忘れ、相手のことを常に考え続けるようになる禁忌の薬。

この薬を私は利用することにした。

「王子に使ったらどうかな?」

私が提案するもクラリッサは渋い顔をする。

「バレたら殺されるより酷い目に遭うよ。
それに、王子に近づく機会がないし…」

「確かに一国の王子にそう易々と接触できないよね…。でも、なんとかなるって思うんだ!
この頃アオイにも媚を売って、釣り合うのは王子ぐらいですね…とかなんとか言ってきたから。あの馬鹿なら薬を使ってでも自身のとりこにしようって考えるんじゃないかな?」

「そんなこと、してたのね…」

クラリッサは私がアオイと呼び捨てても悪し様に言っても眉を潜めることはない。
彼女の前では上手く息ができる気がするのだ。

「でも、そんなに上手くいくかしら?」

彼女の懸念は、もっともだったが、天は私に味方した。

無事に紅茶に混入させ、口に含んだ姿を確認したのだから。

いずれ毒殺しようと勉強した薬の知識が役に立つ。クラリッサに与えられた、媚薬の調合方法について書かれた紙を読み込んだ。

それを少しアレンジして、より使い勝手のいい薬に変える。

─効果はもう出ているだろうか?

私は、高揚していた。
これから起こる展開を想像して。

薬の用意はある。
今から、とても、たのしみ。
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