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第一章
ラルフとエルザおばさま
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そして、今日は、明日のパーティーの打ち合わせということで、ラルフの家にやって来た。
「いらっしゃい、リリー!」
と、走り寄ってくる美人さんは、ラルフのお母さまで、公爵夫人のエルザおばさまだ。
幼い頃から、家族ぐるみで仲良くしていて、娘のようにかわいがってもらっている。
「こんにちは。エルザおばさま! れいのもの、持ってきましたよ。フフフ」
と、私が言うと、エルザおばさまがキャッと喜んだ。
いつのまにか、迎えに来ていたラルフ。
「れいのものって…。なんか、非合法なものみたいだな?」
が、そんな言葉は聞き流し、素敵な紙袋に入れてきたそれを、エルザおばさまに手渡す。
「次はどんなのかしらって、楽しみにしてたの! いつも、ありがとう、リリー!」
そう言って、紙袋をうけとる。
そう、私は今世でも、ときめく本を読むのが好きだ。
前世とちがって、ライトノベルというジャンルはないので、色々な本をチェックして、探しだしている。
そして、気に入った本を見つけたら、本を愛する仲間に貸すのが好き。
節約して貯めたお小遣いは、すべて本代に消えているのだ。
そして、その一人がエルザおばさま。
少女向けの小説が買いづらいらしく、私が持っていくととても喜んでくれる。
終わった後に、語り合うのも楽しく、貸したかいがあるというもの。
「リリー、この紙袋も素敵ね!」
エルザおばさまは、うっとりと言った。
「でしょ!! 本の内容にあった柄を見つけたんですよ。サイズもぴったりだし。やっぱり、エルザおばさまはわかってくれて、うれしいです♪」
「プレゼントでもあるまいし、貸し借りだけなら、外側なんて、なんでもよくないか?」
と、不思議そうに、つぶやくラルフ。
「チッチッチー! わかってないな、ラルフくん。お気に入りの本を、どんな袋に入れて貸すかも、楽しみなのだよ」
と、私が自慢げに胸をはる。
ラルクがかわいそうなものを見る目で私を見ている。
いやいや、かわいそうなのはそっちだよ。この気持ちがわからないなんて!
「そうだ、リリー。今日は、明日のパーティーの打ち合わせよね? だったら、ラルフのところは、すぐ終わらせて、私の部屋にあとで寄ってね! リリーの好きなお菓子用意してるから」
そう言いながら、紙袋をだきしめて、少女のように、ふわふわと去っていった。
「いつ見ても、妖精だよね! 美女でありながら、あのふわふわ感、素敵だわあ」
と後姿を見つめていると、ハッと鼻で笑われた。
「妖精? 何言ってんだか。どこをどう見ても人間だろ」
あきれ果てたまなざしで、私を見る。
ラルフの冷たい視線が良いという令嬢たち。
自分に向けられたときのことを想像してないよね。
肝が冷えるよ。
まあ、暑いときは肝試し的にいいと思うけどね。
「いらっしゃい、リリー!」
と、走り寄ってくる美人さんは、ラルフのお母さまで、公爵夫人のエルザおばさまだ。
幼い頃から、家族ぐるみで仲良くしていて、娘のようにかわいがってもらっている。
「こんにちは。エルザおばさま! れいのもの、持ってきましたよ。フフフ」
と、私が言うと、エルザおばさまがキャッと喜んだ。
いつのまにか、迎えに来ていたラルフ。
「れいのものって…。なんか、非合法なものみたいだな?」
が、そんな言葉は聞き流し、素敵な紙袋に入れてきたそれを、エルザおばさまに手渡す。
「次はどんなのかしらって、楽しみにしてたの! いつも、ありがとう、リリー!」
そう言って、紙袋をうけとる。
そう、私は今世でも、ときめく本を読むのが好きだ。
前世とちがって、ライトノベルというジャンルはないので、色々な本をチェックして、探しだしている。
そして、気に入った本を見つけたら、本を愛する仲間に貸すのが好き。
節約して貯めたお小遣いは、すべて本代に消えているのだ。
そして、その一人がエルザおばさま。
少女向けの小説が買いづらいらしく、私が持っていくととても喜んでくれる。
終わった後に、語り合うのも楽しく、貸したかいがあるというもの。
「リリー、この紙袋も素敵ね!」
エルザおばさまは、うっとりと言った。
「でしょ!! 本の内容にあった柄を見つけたんですよ。サイズもぴったりだし。やっぱり、エルザおばさまはわかってくれて、うれしいです♪」
「プレゼントでもあるまいし、貸し借りだけなら、外側なんて、なんでもよくないか?」
と、不思議そうに、つぶやくラルフ。
「チッチッチー! わかってないな、ラルフくん。お気に入りの本を、どんな袋に入れて貸すかも、楽しみなのだよ」
と、私が自慢げに胸をはる。
ラルクがかわいそうなものを見る目で私を見ている。
いやいや、かわいそうなのはそっちだよ。この気持ちがわからないなんて!
「そうだ、リリー。今日は、明日のパーティーの打ち合わせよね? だったら、ラルフのところは、すぐ終わらせて、私の部屋にあとで寄ってね! リリーの好きなお菓子用意してるから」
そう言いながら、紙袋をだきしめて、少女のように、ふわふわと去っていった。
「いつ見ても、妖精だよね! 美女でありながら、あのふわふわ感、素敵だわあ」
と後姿を見つめていると、ハッと鼻で笑われた。
「妖精? 何言ってんだか。どこをどう見ても人間だろ」
あきれ果てたまなざしで、私を見る。
ラルフの冷たい視線が良いという令嬢たち。
自分に向けられたときのことを想像してないよね。
肝が冷えるよ。
まあ、暑いときは肝試し的にいいと思うけどね。
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