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第一章
パウンドケーキ
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香りのよいお茶をいただき、まずは、大好きなルシアンのパウンドケーキをパクッ。
はああー、なんたる幸せ!
ジャンさんが、
「そんな顔して食べてくれるんなら、今度は、ぼくが、そのパウンドケーキを買うから、食べてくれる?」
と、パウンドケーキ顔まけの甘さで微笑みかけてきた。
「もちろん! ルシアンのパウンドケーキなら、いつでも受け付けてるから!」
私は満面の笑みで答えた。ジャンさんの嬉しい申し出に、ムフフフ。
と、思ったら、
「簡単につられすぎだろ」
ラルフが、冷たい目で私を見る。
「…うっ。あ、でも、ラルフ。ジャンさんはもう仲間だからね。仲間からのルシアンのパウンドケーキを断る理由は、なにひとつない!」
と宣言し、胸をはる私。
すると、
「やっぱり、リリーはおもしろいわね。…そうだ、ルシアンのパウンドケーキの店を買い取って、ロジャン国に移転させるのもいいわよね。あ、ジャンの家はトルイド伯爵よね。ロジャン国で手広く事業をしてるから、ツテあるんじゃない?」
と、獲物を狙う鋭いまなざしで、ジャンさんに聞くアイシャ。
ジャンさんは、
「ツテはいくらでもあるよ。報酬しだいだけど」
と、少し黒さがにじむ笑顔を見せた。
本性の腹黒が見えるジャンさんと、策略家の悪役令嬢アイシャ。
いいね、このシチュエーション!
…しかし、なぜ、二人はビジネスの話をしてるのかな?
そこで、ラルフがアイシャに向かって言い放った。
「ルシアンのパウンドケーキを移転させるわけないだろ。俺が阻止する」
え?! いつの間に、ラルフったら、ルシアンのパウンドケーキのファンになったの?!
驚いていると、今度は、ジャンさんの方を向いて言った。
「リリーに食べさせるため、ルシアンのパウンドケーキを買う権利は、うちが独占してる」
場がシーンとなる。
ん? 色々おかしいよね? 何いってんだろ、ラルフ…。
あ、もしや、全然おもしろくないけど、冗談なのかね?
笑ってもいいところ? というか、私が笑うべき…?!
「…ハハハ。おもしろいこと言うね、ラルフ。ハハハ…」
と、微妙な空気の中、決死の覚悟で笑う私。
すると、アイシャが言った。
「そんな権利あるわけないでしょ。あったら、私が即刻買うわ」
「ぼくも買いたいな」
と、ジャンさん。
いやいや、二人ともどうした? わけのわからない冗談にのらなくていいよ?
そこで、フフフフフッとかわいらしい笑い声が。
エルザおばさまだ。
「あのね、ルシアンのパウンドケーキを、リリーに初めて食べさせたのは、この私よ!」
あ、そうだった。
小さい頃、遊びに来た時に、ルシアンのパウンドケーキをだしてもらって、すぐさま、とりこになってしまったんだった。
「それがどうした」
と、冷たい声のラルフ。
もう、なんだか、会話のゴールがわからないんだけど…。
ということで、みなさん。
私とルシアンのパウンドケーキの関係にそこまで興味をもたなくてもいいよ。
私が言うのも変だけど、実際のパウンドケーキを、どうぞ、めしあがれ?
はああー、なんたる幸せ!
ジャンさんが、
「そんな顔して食べてくれるんなら、今度は、ぼくが、そのパウンドケーキを買うから、食べてくれる?」
と、パウンドケーキ顔まけの甘さで微笑みかけてきた。
「もちろん! ルシアンのパウンドケーキなら、いつでも受け付けてるから!」
私は満面の笑みで答えた。ジャンさんの嬉しい申し出に、ムフフフ。
と、思ったら、
「簡単につられすぎだろ」
ラルフが、冷たい目で私を見る。
「…うっ。あ、でも、ラルフ。ジャンさんはもう仲間だからね。仲間からのルシアンのパウンドケーキを断る理由は、なにひとつない!」
と宣言し、胸をはる私。
すると、
「やっぱり、リリーはおもしろいわね。…そうだ、ルシアンのパウンドケーキの店を買い取って、ロジャン国に移転させるのもいいわよね。あ、ジャンの家はトルイド伯爵よね。ロジャン国で手広く事業をしてるから、ツテあるんじゃない?」
と、獲物を狙う鋭いまなざしで、ジャンさんに聞くアイシャ。
ジャンさんは、
「ツテはいくらでもあるよ。報酬しだいだけど」
と、少し黒さがにじむ笑顔を見せた。
本性の腹黒が見えるジャンさんと、策略家の悪役令嬢アイシャ。
いいね、このシチュエーション!
…しかし、なぜ、二人はビジネスの話をしてるのかな?
そこで、ラルフがアイシャに向かって言い放った。
「ルシアンのパウンドケーキを移転させるわけないだろ。俺が阻止する」
え?! いつの間に、ラルフったら、ルシアンのパウンドケーキのファンになったの?!
驚いていると、今度は、ジャンさんの方を向いて言った。
「リリーに食べさせるため、ルシアンのパウンドケーキを買う権利は、うちが独占してる」
場がシーンとなる。
ん? 色々おかしいよね? 何いってんだろ、ラルフ…。
あ、もしや、全然おもしろくないけど、冗談なのかね?
笑ってもいいところ? というか、私が笑うべき…?!
「…ハハハ。おもしろいこと言うね、ラルフ。ハハハ…」
と、微妙な空気の中、決死の覚悟で笑う私。
すると、アイシャが言った。
「そんな権利あるわけないでしょ。あったら、私が即刻買うわ」
「ぼくも買いたいな」
と、ジャンさん。
いやいや、二人ともどうした? わけのわからない冗談にのらなくていいよ?
そこで、フフフフフッとかわいらしい笑い声が。
エルザおばさまだ。
「あのね、ルシアンのパウンドケーキを、リリーに初めて食べさせたのは、この私よ!」
あ、そうだった。
小さい頃、遊びに来た時に、ルシアンのパウンドケーキをだしてもらって、すぐさま、とりこになってしまったんだった。
「それがどうした」
と、冷たい声のラルフ。
もう、なんだか、会話のゴールがわからないんだけど…。
ということで、みなさん。
私とルシアンのパウンドケーキの関係にそこまで興味をもたなくてもいいよ。
私が言うのも変だけど、実際のパウンドケーキを、どうぞ、めしあがれ?
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