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第六話
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───図書室───
「さっきの人たちなんなの?ストーカーとか言ってたけど」
「気にしないでください。ただのしょうもない噂なので」
「そうだよね。私がストーカーなんて呼ばれる理由なんかないもんね」
「はい、そうですよ。まったく、あいつらは───」
「でも、これからもあれが続くのなら、会わない方がいいのかもしれないね。わたしたち」
(もしここで会わなくなれば、早々に離別の危機?!いやいや、それはないな。……なら、メールや電話でやり取りする……?)
「じゃあ、ケータイのアドレス交換しませんか?そういえば、してなかったような」
「うん、そうだね」
持っていたノートの切れ端に、アドレスを書き込んでいく。
「はい、どうぞ」
「じゃあ、こちらも」
アドレスの交換を終えたころに、昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴った。
「また明日ね」
なぜか少し悲しそうに手を振る葵さん。
「はい。明日は負けませんからね!」
(明日のビブリオバトルでは絶対に勝たなければならない……。)
教室に帰るなりすぐにヤツが問い詰めてきた。
「おーい。大丈夫だった?ケガはねぇか?www」
「だから、さっきから何なんだよ!そーんなにかまってほしいのかよ」
「いいや、俺はお前を心配してるだけなんだよ」
「は?」
「なぁーんてねwww」
「……」
(悔しいが、俺が引き受けて、この災難から葵さんを遠ざけなければならない。しかし、そうなると、明日の闘いはどうなるんだろうか。)
───翌日───
「やっぱり、今日は辞退しよう。お互いのために」
───図書室───
「え~っ?!晴人君が休みだって?!どうしたんだろう。もっ、もしかして……」
「何か知ってるの、あおい?」
「ううん。何もしらないよ」
「ほんとに?」
「ほんとだってー」
「じゃあ、テスト勉強でもしてるのかなぁ。前回のテストでは学年最下位だったらしいし」
「えっ?なんでなぎさがそれを知ってるの?」
「一年の間じゃ結構有名な話だよ」
「ふーん……じゃあ、私と晴人君の噂が一年の間で広まっているっていうのも知ってるの?」
「もちろん知ってるよ」
「その噂は、誰に聞いたの?ねぇ!?」
「誰も何も、昨日図書室で二人でそれについて話してたじゃん。二人で」
「えっ?見てたの?」
「うん」
「そっか……。で、それについて相談したいんだけど……」
「わたしからのアドバイスとしては、もう、晴人君と会わないことね」
「えっ……、それって───」
「そう。あなたが読書会を辞めることね」
「……、そうね。そうするしかないのかな。でも、読書会を辞めても、ずっと友達でいようね。なぎさ……」
「当たり前よ」
───翌日───
その次の日の昼休み、なぜか暗い雰囲気が流れている図書室へと向かった。
(ん?何だろう、この感じ。なんだか悪い予感がする……)
そして、欲しい本を取ろうとするが、
「っと。あの本届かないなぁ。さて、どうしようかな」
(まただ。ってことは、もしかしたらこの前と同じように───)
と思って期待しつつ振り返ってにみたが、
「……。誰もいないか。それじゃあ、この本はまた今度かな」
そう言って、教室へ帰ろうとして、図書室を出るときに、もう一度振り返ってみたが、やはり静寂に包まれた、暗い海の底のように感じられた。
そして、帰宅後───。
「さっきの人たちなんなの?ストーカーとか言ってたけど」
「気にしないでください。ただのしょうもない噂なので」
「そうだよね。私がストーカーなんて呼ばれる理由なんかないもんね」
「はい、そうですよ。まったく、あいつらは───」
「でも、これからもあれが続くのなら、会わない方がいいのかもしれないね。わたしたち」
(もしここで会わなくなれば、早々に離別の危機?!いやいや、それはないな。……なら、メールや電話でやり取りする……?)
「じゃあ、ケータイのアドレス交換しませんか?そういえば、してなかったような」
「うん、そうだね」
持っていたノートの切れ端に、アドレスを書き込んでいく。
「はい、どうぞ」
「じゃあ、こちらも」
アドレスの交換を終えたころに、昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴った。
「また明日ね」
なぜか少し悲しそうに手を振る葵さん。
「はい。明日は負けませんからね!」
(明日のビブリオバトルでは絶対に勝たなければならない……。)
教室に帰るなりすぐにヤツが問い詰めてきた。
「おーい。大丈夫だった?ケガはねぇか?www」
「だから、さっきから何なんだよ!そーんなにかまってほしいのかよ」
「いいや、俺はお前を心配してるだけなんだよ」
「は?」
「なぁーんてねwww」
「……」
(悔しいが、俺が引き受けて、この災難から葵さんを遠ざけなければならない。しかし、そうなると、明日の闘いはどうなるんだろうか。)
───翌日───
「やっぱり、今日は辞退しよう。お互いのために」
───図書室───
「え~っ?!晴人君が休みだって?!どうしたんだろう。もっ、もしかして……」
「何か知ってるの、あおい?」
「ううん。何もしらないよ」
「ほんとに?」
「ほんとだってー」
「じゃあ、テスト勉強でもしてるのかなぁ。前回のテストでは学年最下位だったらしいし」
「えっ?なんでなぎさがそれを知ってるの?」
「一年の間じゃ結構有名な話だよ」
「ふーん……じゃあ、私と晴人君の噂が一年の間で広まっているっていうのも知ってるの?」
「もちろん知ってるよ」
「その噂は、誰に聞いたの?ねぇ!?」
「誰も何も、昨日図書室で二人でそれについて話してたじゃん。二人で」
「えっ?見てたの?」
「うん」
「そっか……。で、それについて相談したいんだけど……」
「わたしからのアドバイスとしては、もう、晴人君と会わないことね」
「えっ……、それって───」
「そう。あなたが読書会を辞めることね」
「……、そうね。そうするしかないのかな。でも、読書会を辞めても、ずっと友達でいようね。なぎさ……」
「当たり前よ」
───翌日───
その次の日の昼休み、なぜか暗い雰囲気が流れている図書室へと向かった。
(ん?何だろう、この感じ。なんだか悪い予感がする……)
そして、欲しい本を取ろうとするが、
「っと。あの本届かないなぁ。さて、どうしようかな」
(まただ。ってことは、もしかしたらこの前と同じように───)
と思って期待しつつ振り返ってにみたが、
「……。誰もいないか。それじゃあ、この本はまた今度かな」
そう言って、教室へ帰ろうとして、図書室を出るときに、もう一度振り返ってみたが、やはり静寂に包まれた、暗い海の底のように感じられた。
そして、帰宅後───。
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