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11.ゴブリン退治
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◇
マティカ村より徒歩一時間。マロゥたちは、ゴブリンが住み着いているという情報をもとに、マティカ村の北にある森へとやってきた。
いかにも魔物が住み着いていそうな、陰鬱な雰囲気が漂う森を見て、マロゥたちはごくりと唾を飲み込んだ。
「さあて、鬼が出るか蛇が出るか……」
「……ゴブリンは小鬼って呼ばれることもあるし、鬼じゃないかしら?」
「いや、暗黒竜の可能性も捨てきれん」
「おいおい、ドラゴン相手はさすがに荷が重くないか……?」
何気ない会話で緊張感をほぐしつつ、三人は森の中へと足を踏み入れた。
森の中は鬱蒼としており、昼間だというのに薄暗い。
どこに潜んでいるかわからないゴブリンを警戒しながら、マロゥたちは比較的開けた獣道を選びながら慎重に進んでいく。
そうしておよそ一時間後、先頭を歩くカイルが、進行を妨げる藪を手で取り払おうとした、その瞬間だった。
「ギィィッ!」
「――っ!」
藪の中に潜んでいた一匹のゴブリン。錆びだらけのナイフを片手に持ったその個体が、不意にカイルの懐へと飛び込んできたのだ。
「カイルっ!」
すぐ後にいたミーナは、即座に腕をかざし『防壁』の魔術を行使する。
ミーナの杖……もとい、魔術媒体である腕輪が発光し、コンマ数秒で魔術が発動。
カイルとゴブリンとの間には、半透明の魔力障壁が生じ、勢いよく突っ込んできたゴブリンは、ナイフとともに身体ごと後方へ弾かれた。
「わりぃ、油断してた!」
「いいから! 次、くるわよ!」
奇襲をきっかけに、周囲の藪がガサガサと揺れだす。それも一ヶ所じゃない。何体いるか把握できないほどのゴブリンが、いつの間にかマロゥたちを取り囲んでいたのだ。
「くそっ、ゴブリンが奇襲!? やっぱり指揮官がいるみたいだな……!」
「この状況……魔術師にはちょっと分が悪いかもしれないわね」
周囲は草木が生い茂り、視界が悪い。茂みの揺れや葉の擦れる音で大まかな位置は把握できるものの、草木の背が高く、小柄なゴブリンの姿は完全に隠れてしまっている。
これでは魔術を正確に当てるのは至難の業だ。かといって闇雲に魔術を放つわけにもいかない。対魔術師相手には有効な戦術と言えるだろう。
――そう、それが普通の魔術師だったのならば。
「この混沌……俺の深淵の魔術で切り拓いてみせよう……!」
「――っし、頼んだぜマロゥ! ミーナ、マロゥのサポートは頼んだ!」
「任せて!」
マロゥが杖を構えると同時に、カイルはすべてを察し、マロゥにこの場を委ねた。
そしてマロゥを挟むかたちで、即座に陣形を組み直す。カイルは前方、そしてミーナは後方をカバーする陣形だ。
「さあゴブリンども! 隠れてないでどっからでもかかってきやがれ!」
言葉は通じなくとも挑発されていることに気付いたのか、左右から挟み撃ちをするように、ゴブリンが草影からカイル目掛けて飛び出してくる。
タイミングはほぼ同時。無詠唱魔術といえども、近距離から二方向同時に襲撃されれば対応は難しい。
だが、カイルは焦ることなく、腰に携えた剣を抜いた。
「ふっ!」
素早い身のこなしで剣を振り、カイルは左右から襲いくるゴブリンを、ほぼ同時に斬り払う。
そしてその直後、下段に構えていた剣を頭上へと斬り上げる。だが、その太刀筋にゴブリンの姿はなかった。
直後、樹上に潜伏していたゴブリンが奇声を発しながら飛び降りてくるが、着地した瞬間半身がずれ落ち、そのまま絶命した。
――そう、カイルが斬り上げは空を切ったかに見えたが、その実、見えざる刃がゴブリンの身体を両断せしめていた。
「……『風刃』」
カイルは斬り上げと同時に、風系統下級魔術『風刃』を無詠唱で放っていたのだ。
カイルは魔術師としては珍しく、杖の代わりに魔術刻印が施された剣を持って戦う近接型の魔術師だ。
達人級の剣から繰り出される飛ぶ斬撃……初見で対応するのは至難の業だろう。
そんなカイルの実力を察したのか、潜伏しているゴブリンたちの動きがピタリと止まった。
「諦めてくれた……って感じじゃなさそうだな」
攻撃の手こそ止まっているが、肌を刺すような殺気はそのままだ。
無意味に突撃することは避け、別の策を練っているに違いない。
「――っ、カイルあそこ!」
ミーナが指差した先で、人影が揺らめいた。
人影はマロゥたちよりも一回り大きな体躯で、赤く獰猛な眼光を放っている。
「あれは……やっぱゴブリンリーダーがいたのか……!」
身体的な特徴はゴブリンそのものだったが、ただ一点、体格が通常の個体とはまるで違った。人間でいうところの筋肉質な大男に相当する体躯を有しており、当然ながら身体能力もそれ相応のものである。
更にはゴブリンらしからぬ頭脳を有する特異体、ゴブリンリーダーがカイルたちの様子を遠目に窺っていた。
「カイル、あいつ狙える?」
「いや、無理だ……『風刃』の射程範囲を超えてる。っていうか、そもそも木が多すぎるから狙うのは無理だな」
「……そう。指揮官をやれば総崩れするかと思ったけど、そううまくはいかないみたいね」
カイルらが攻めあぐねていると、ゴブリンリーダーは手に持っていた棍棒を振りかざし、それを勢いよく振り下ろした。
「ガァァァァッ!!」
ゴブリンリーダーの咆哮によって、身を伏せていたゴブリンたちが一斉に姿を現す。
そしてその手には、こぶし大ほどの石が握られていた。
「――っ! まずい、投石だ!」
ざっと三十を超える群れ。その数のゴブリンが一斉に石を振りかぶる姿は、嵐を巻き起こす暗雲の如く、強烈なプレッシャーを与えてくる。
「――悪くない手だけど、残念だったな。こっちには優秀なサポーターがいるんだよ」
「『範囲防壁』!!」
ミーナの声とともに、三人を包み込むようにして魔力障壁が展開される。
次の瞬間にはゴブリンによる飛礫の雨が降り注ぐも、障壁によってすべてを弾くことに成功する。
「――待たせたな」
投石が終わったその瞬間、詠唱を終えたマロゥがニヤリと笑った。
「ったく、待たせすぎだ!」
「やっちゃいなさい、マロゥ!」
「ああ――咲き乱れろ、『大地乱隆起』!!」
マロゥの魔術が発動すると、地面から硬質化した土の槍が隆起した。それもひとつふたつじゃない。次々と生成される土の槍が、木々をなぎ倒しながら広がっていく。
「なにこれやっば……」
ミーナが呆れ半分、感心半分の嘆息をもらす。
それは、この広範囲無差別攻撃の元となった魔術を知っているからだ。
その魔術とは、土属性下級魔術の『土槍』。指定した位置の地面から、土で作られた槍を隆起される魔術である。
……だが、通常は隆起させる土槍は一本だけであり、ここまで無数、そして広範囲に渡るような魔術では、決してない。
「ははは……時間かかっただけはあるな」
魔術の効果が終わったころ、目の前には、串刺しにされたゴブリンの群れがいた。そして、遠くにいたはずのゴブリンリーダーでさえも、複数の土槍に貫かれて絶命していた。
「いや……おかしいでしょこれ。ゴブリンの群れを一撃で殲滅? ヘタしたら上級魔術以上よ……それに、それだけの魔術を使って平然としてるのも納得いかないわ」
中級魔術である『範囲防壁』を使った反動で、軽い気だるさを覚えていたミーナは、恨めしそうな視線をマロゥに送っていた。
平均的な魔術師の魔力量は、上級魔術を一回使えるかどうか……というレベルだ。それは、一流の魔術師が揃う星降りの杖においても例外ではない。
特にミーナは平均より魔力量が少ないので、マロゥの規格外の魔力量に嫉妬してしまうのも仕方ないだろう。
「フフ……この俺の中で燃え盛る深淵の焔の力さ。ミーナよ、貴様も深淵の領域に足を踏み入れる覚悟があるというのなら、コツを教えてやらんこともないが?」
「……遠慮しとくわ」
例え魔力量が増えようとも、あんな恥ずかしいポーズやら言動をするぐらいだったら現状維持でいい。そう思い、呆れ顔で返事をするミーナだった。
マティカ村より徒歩一時間。マロゥたちは、ゴブリンが住み着いているという情報をもとに、マティカ村の北にある森へとやってきた。
いかにも魔物が住み着いていそうな、陰鬱な雰囲気が漂う森を見て、マロゥたちはごくりと唾を飲み込んだ。
「さあて、鬼が出るか蛇が出るか……」
「……ゴブリンは小鬼って呼ばれることもあるし、鬼じゃないかしら?」
「いや、暗黒竜の可能性も捨てきれん」
「おいおい、ドラゴン相手はさすがに荷が重くないか……?」
何気ない会話で緊張感をほぐしつつ、三人は森の中へと足を踏み入れた。
森の中は鬱蒼としており、昼間だというのに薄暗い。
どこに潜んでいるかわからないゴブリンを警戒しながら、マロゥたちは比較的開けた獣道を選びながら慎重に進んでいく。
そうしておよそ一時間後、先頭を歩くカイルが、進行を妨げる藪を手で取り払おうとした、その瞬間だった。
「ギィィッ!」
「――っ!」
藪の中に潜んでいた一匹のゴブリン。錆びだらけのナイフを片手に持ったその個体が、不意にカイルの懐へと飛び込んできたのだ。
「カイルっ!」
すぐ後にいたミーナは、即座に腕をかざし『防壁』の魔術を行使する。
ミーナの杖……もとい、魔術媒体である腕輪が発光し、コンマ数秒で魔術が発動。
カイルとゴブリンとの間には、半透明の魔力障壁が生じ、勢いよく突っ込んできたゴブリンは、ナイフとともに身体ごと後方へ弾かれた。
「わりぃ、油断してた!」
「いいから! 次、くるわよ!」
奇襲をきっかけに、周囲の藪がガサガサと揺れだす。それも一ヶ所じゃない。何体いるか把握できないほどのゴブリンが、いつの間にかマロゥたちを取り囲んでいたのだ。
「くそっ、ゴブリンが奇襲!? やっぱり指揮官がいるみたいだな……!」
「この状況……魔術師にはちょっと分が悪いかもしれないわね」
周囲は草木が生い茂り、視界が悪い。茂みの揺れや葉の擦れる音で大まかな位置は把握できるものの、草木の背が高く、小柄なゴブリンの姿は完全に隠れてしまっている。
これでは魔術を正確に当てるのは至難の業だ。かといって闇雲に魔術を放つわけにもいかない。対魔術師相手には有効な戦術と言えるだろう。
――そう、それが普通の魔術師だったのならば。
「この混沌……俺の深淵の魔術で切り拓いてみせよう……!」
「――っし、頼んだぜマロゥ! ミーナ、マロゥのサポートは頼んだ!」
「任せて!」
マロゥが杖を構えると同時に、カイルはすべてを察し、マロゥにこの場を委ねた。
そしてマロゥを挟むかたちで、即座に陣形を組み直す。カイルは前方、そしてミーナは後方をカバーする陣形だ。
「さあゴブリンども! 隠れてないでどっからでもかかってきやがれ!」
言葉は通じなくとも挑発されていることに気付いたのか、左右から挟み撃ちをするように、ゴブリンが草影からカイル目掛けて飛び出してくる。
タイミングはほぼ同時。無詠唱魔術といえども、近距離から二方向同時に襲撃されれば対応は難しい。
だが、カイルは焦ることなく、腰に携えた剣を抜いた。
「ふっ!」
素早い身のこなしで剣を振り、カイルは左右から襲いくるゴブリンを、ほぼ同時に斬り払う。
そしてその直後、下段に構えていた剣を頭上へと斬り上げる。だが、その太刀筋にゴブリンの姿はなかった。
直後、樹上に潜伏していたゴブリンが奇声を発しながら飛び降りてくるが、着地した瞬間半身がずれ落ち、そのまま絶命した。
――そう、カイルが斬り上げは空を切ったかに見えたが、その実、見えざる刃がゴブリンの身体を両断せしめていた。
「……『風刃』」
カイルは斬り上げと同時に、風系統下級魔術『風刃』を無詠唱で放っていたのだ。
カイルは魔術師としては珍しく、杖の代わりに魔術刻印が施された剣を持って戦う近接型の魔術師だ。
達人級の剣から繰り出される飛ぶ斬撃……初見で対応するのは至難の業だろう。
そんなカイルの実力を察したのか、潜伏しているゴブリンたちの動きがピタリと止まった。
「諦めてくれた……って感じじゃなさそうだな」
攻撃の手こそ止まっているが、肌を刺すような殺気はそのままだ。
無意味に突撃することは避け、別の策を練っているに違いない。
「――っ、カイルあそこ!」
ミーナが指差した先で、人影が揺らめいた。
人影はマロゥたちよりも一回り大きな体躯で、赤く獰猛な眼光を放っている。
「あれは……やっぱゴブリンリーダーがいたのか……!」
身体的な特徴はゴブリンそのものだったが、ただ一点、体格が通常の個体とはまるで違った。人間でいうところの筋肉質な大男に相当する体躯を有しており、当然ながら身体能力もそれ相応のものである。
更にはゴブリンらしからぬ頭脳を有する特異体、ゴブリンリーダーがカイルたちの様子を遠目に窺っていた。
「カイル、あいつ狙える?」
「いや、無理だ……『風刃』の射程範囲を超えてる。っていうか、そもそも木が多すぎるから狙うのは無理だな」
「……そう。指揮官をやれば総崩れするかと思ったけど、そううまくはいかないみたいね」
カイルらが攻めあぐねていると、ゴブリンリーダーは手に持っていた棍棒を振りかざし、それを勢いよく振り下ろした。
「ガァァァァッ!!」
ゴブリンリーダーの咆哮によって、身を伏せていたゴブリンたちが一斉に姿を現す。
そしてその手には、こぶし大ほどの石が握られていた。
「――っ! まずい、投石だ!」
ざっと三十を超える群れ。その数のゴブリンが一斉に石を振りかぶる姿は、嵐を巻き起こす暗雲の如く、強烈なプレッシャーを与えてくる。
「――悪くない手だけど、残念だったな。こっちには優秀なサポーターがいるんだよ」
「『範囲防壁』!!」
ミーナの声とともに、三人を包み込むようにして魔力障壁が展開される。
次の瞬間にはゴブリンによる飛礫の雨が降り注ぐも、障壁によってすべてを弾くことに成功する。
「――待たせたな」
投石が終わったその瞬間、詠唱を終えたマロゥがニヤリと笑った。
「ったく、待たせすぎだ!」
「やっちゃいなさい、マロゥ!」
「ああ――咲き乱れろ、『大地乱隆起』!!」
マロゥの魔術が発動すると、地面から硬質化した土の槍が隆起した。それもひとつふたつじゃない。次々と生成される土の槍が、木々をなぎ倒しながら広がっていく。
「なにこれやっば……」
ミーナが呆れ半分、感心半分の嘆息をもらす。
それは、この広範囲無差別攻撃の元となった魔術を知っているからだ。
その魔術とは、土属性下級魔術の『土槍』。指定した位置の地面から、土で作られた槍を隆起される魔術である。
……だが、通常は隆起させる土槍は一本だけであり、ここまで無数、そして広範囲に渡るような魔術では、決してない。
「ははは……時間かかっただけはあるな」
魔術の効果が終わったころ、目の前には、串刺しにされたゴブリンの群れがいた。そして、遠くにいたはずのゴブリンリーダーでさえも、複数の土槍に貫かれて絶命していた。
「いや……おかしいでしょこれ。ゴブリンの群れを一撃で殲滅? ヘタしたら上級魔術以上よ……それに、それだけの魔術を使って平然としてるのも納得いかないわ」
中級魔術である『範囲防壁』を使った反動で、軽い気だるさを覚えていたミーナは、恨めしそうな視線をマロゥに送っていた。
平均的な魔術師の魔力量は、上級魔術を一回使えるかどうか……というレベルだ。それは、一流の魔術師が揃う星降りの杖においても例外ではない。
特にミーナは平均より魔力量が少ないので、マロゥの規格外の魔力量に嫉妬してしまうのも仕方ないだろう。
「フフ……この俺の中で燃え盛る深淵の焔の力さ。ミーナよ、貴様も深淵の領域に足を踏み入れる覚悟があるというのなら、コツを教えてやらんこともないが?」
「……遠慮しとくわ」
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