竜の庵の聖語使い

風結

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邂逅

竜の庵とその周辺  イオリの大好きなティノ

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「こ~ろこ~ろ、ま~るま~る、イオリだま~、か~んで~、ねっとり~、さっくさく~、どっろどろ~」

 「玉作り歌」を聞いていると、とても美味しそうには思えませんが。
 歌とイオリの手の動きは一致していません。
 一流の料理人にも引けを取らない手捌きです。

 木の実を粉にしたものと樹液を混ぜ、薄く伸ばします。
 伸ばし終わったら、ティノが作ってくれた器具を生地の上に置きます。
 細かく左右に木が組まれていて、生地を小さく切り分けてくれるのです。

 その上に、たくさんの突起物がついた板を乗せます。
 すると、どうでしょう。
 上から押さえつけながら持ち上げると、木の枠にくっつくことなく、「種」の出来上がりです。

 「種」を掌でコロコロして丸めたら。
 乾燥した果実と、少量のジャムをつなぎに真ん丸に。
 あとは油で揚げれば、「イオリ玉」の完成です。
 この油もティノが作ってくれたものです。

 油は、「書庫」の本を参照しながら、ティノが試行錯誤の末に一周期かけて完成させたものなのですが、イオリはそんな裏事情など知りません。
 ティノは、イオリのお願いなら何でも叶えてくれるのです。
 ティノにできないことなんて、一つもありません。

「ティ~ノ~、ティ~ノ~、ティノティノ~ティ~ノ~」
「ただいま、イオリ」

 イオリ玉がすべて完成すると、ティノが帰ってきました。
 出来立ての「イオリ玉」を食べてもらえるとあって、イオリは大喜びーーとなるはずだったのですが。
 イオリは不思議に思いました。

「ティ~ノ?」

 言葉にはできませんでしたが。
 そこに居るのは、ティノなのに、ティノではありませんでした。
 大好きなティノ。
 ティノではなかったのに、ティノになっていました。

「……美味しい」

 無断でのつまみ食い。
 つまみ食いとは、本来そういうものなのですが。
 イオリには、何も言わずに。
 ティノが「イオリ玉」を食べたのは初めてのことだったので、イオリは目を真ん丸にしました。

「ティノ~? ぽんぽん、痛い~?」

 ティノは、一粒。
 大きな涙を流していました。
 イオリは、ティノがお腹を壊してしまったのではないかと心配になりましたが、次の瞬間ーー。

 イオリの枯れ葉色の瞳は、ティノの笑顔でいっぱいになりました。
 両膝を突いたティノが、イオリを抱き締めてきたのです。

「……美味しいよ、イオリ。イオリは本当に、凄いね」
「おー! イオリは~、すごいかも~?」

 イオリは安心しました。
 ティノの涙は、優しいものだったからです。
 甘くて、ふんわりとした、ティノのこころ
 ティノの涙を舐めたイオリが言うのですから、間違いありません。

 ティノは、イオリのことを凄いと言いましたが。
 凄いのは、ティノのほうです。
 ティノの言葉で、イオリの心はぽっかぽかです。
 いつでもティノは、イオリを温めてくれます。

 ティノはイオリのお願いを、ぜんぶぜんぶ叶えてくれます。
 ティノにできないことなんてありません。
 ティノの笑顔が胸に押しつけられたので、イオリは丸ごとティノを抱き締めました。

「じゃあ、お風呂に行こうか」
「おー! ぬっくぬく~、ぬっくぬく~、おゆおゆ、ぬっくぬく~」

 ティノは、弱みを見せた恥ずかしさを吹き飛ばすように、抱き締めたイオリを勢いよく抱え上げました。
 イオリの「ぬくぬく歌」と一緒に、「お風呂場」に向かいます。

 お風呂は、地面に穴を掘って煉瓦レンガで囲った簡単な造りになっています。
 地上に、普通に造ったほうが簡単だったのですが、それだとイオリがぶつかって壊してしまうので仕方がありません。

 夜に村人が遣って来ることはないので、衝立ついたてなどはありません。
 敷いた煉瓦の上に二人が乗ったので、イオリはさっそくお願いしました。

「ティ~ノ~、ば~んば~んざ~い!」
「はい。じっとしててね、イオリ」

 イオリが元気よく両手を上げると、先ずは上から。
 それから下。
 ティノは、手際よくイオリの服を脱がせてゆきます。

 本当は自分で脱ぎたいのですが、そうすると服を破ってしまうことが間々あるので、ティノにやってもらわないといけません。
 それが数少ない、イオリの不満の一つでしたが。
 でも、もどかしくもくすぐったい、不思議な心地に包まれるーーそんな時間を、イオリは大切にしていました。

 二人が真っ裸になったら、準備完了。
 ティノは、三つの「聖語」を順に刻んでゆきます。
 先ずは水を発生させ、次に細分化。
 それから熱の層を通過させます。

 実は、大量の水を沸かすというのは大変なことなのです。
 「聖語」で「お湯」を発生させることができないので、この方法を編みだすまでは「浄化」で済ませていました。
 「状態を変化させる」ことの意味を、正しく理解している「聖語使い」はランティノールだけでした。

 一つの「聖語」で「お湯」を発生させる。
 その為の方法はランティノールが敷いたみちにもあるのですが。
 そこはいばらの道。
 開拓する為には、多くのひらめきと「才能」が必要になります。

 ティノが最も苦手とする分野です。
 これらの機微にさとくなくとも、ティノを責めることはできません。
 でも、別の方法で「正解」に辿り着いたのですから、偶然とはいえ大したものです。

 雨の日の、「庵」でのこと。
 「聖語」の鍛錬で火を発生させていたとき。
 雨漏りで、一滴。
 火の層を通り抜けた水は、温かかったのです。

 ティノには珍しく、ランティノールのみちから外れ、寄り道をした結果。
 初めて、自分で道を創って、その上を歩いたのです。
 新鮮な体験で、喜びはありましたが。
 でも、落胆のほうが大きかったのです。

 同じ時間、轍を歩いていけば、より多くの成果が得られるのです。
 魔力に汚染されていたティノは、その無駄な時間が「得難い時間」であったことに、到頭とうとう気づくことが敵いませんでした。

「おー! ざっぶ~んぶ~ん!」

 大人しくしていろ、とイオリに言ったところで無益です。
 そんな竜は、イオリではありません。
 あとで風呂回りの掃除をすることは織り込み済みなので、ティノは飛び込んだイオリを追ってお風呂に入ります。

 心得たもので、ティノが入ると。
 イオリは煉瓦にくっつきます。
 それから、お湯の重さと流れを楽しみながら、煉瓦を押して後ろに。

 イオリの背中がティノの胸にぶつかって。
 ゆっくりと落ちて膝に座ったら。

「ぱはや~」

 世界は平和になりました。

 そんなことを信じたくなるような、夢心地なイオリの声が。
 湯気を追って空に。
 お月様も、笑顔で見下ろしています。

 ここで、眠らないように注意しないといけません。
 せっかく幸せ満杯になっているのに、眠ってしまったらもったいないです。
 イオリは、ティノの手を取って、自分のお腹に持っていきます。

 イオリにお願いされたので、ティノは。
 全力でイオリのお腹を締め上げました。
 それくらいしないと、地竜であるイオリには効果がないのです。

 イオリのお願いなので、手を抜かなかったティノは汗だくです。
 心地好い疲労と、湯船での脱力。
 それが、油断につながってしまいました。

「お~ゆ~?」
「はい。もうでないとね」

 「角無し」であることが影響しているのでしょうか。
 イオリは長湯ができません。

 いつもなら、ティノはイオリの足を支えるのですが。
 今日は、イオリに任せてしまいました。
 ティノの膝の上に立ってから、反対を向き、手はティノの頭に。
 そこから腕を組んだティノの腕、肩に足を置き、お風呂からでるのです。

 そうしないと、のぼせ気味のイオリは、無事に湯船からでることができないのです。
 足を上げようとしたーーそのとき、イオリはを見ました。
 なぜ見てしまったのか、イオリ自身にもわかりません。
 ただ、その結果として、体をぐらつかせたイオリは、踏んづけてしまいました。

「ぃぎ!?」
「おー? このぼー、じゃまだ~。イオリがとってやる~」

 イオリはそのまま、体勢を立て直すことなく、お湯の中にーー。
 ティノの「棒」を取りに行きました。

「っ!!」

 熾烈な戦いでした。
 ティノは、マルと戦ったときよりも危機感を抱きました。
 でも、ティノは勝利しました。
 もぎ取られずに済みました。

「イオリも~、おーきくなったら~、はえてくる~?」

 ティノが湯船からでてくるのを待ちながら、イオリは「棒」を見詰めます。
 ティノとお揃いがいい。
 そんな可愛い理由からだったのですが。
 それでは不味い事態になってしまうかもしれないのです。

 竜は、一度だけ「分化」することができます。
 イオラングリディアは、女性です。
 でも、「角無し」のイオリが本当に「分化」で女性になるーーそんな保証はどこにもないのです。
 自分の人生が引っ繰り返ってしまうかもしれない危難に、ティノは魂を懸け、イオリの説得に挑みます。

「……イオリには、生えてこないと思うよ。それだと、僕が困ってしまうし」
「ぽや? どーしてティノがこまる~?」
「……その、生えてくるには、条件があって、……イオリはたぶん、その条件が満たせないから、……生えてこないのは当たり前だから、気にしなくていいんだよ」
「おー? そーなのか~?」
「うん、そうなんだ。絶対に、そう」

 そう言いながら、ティノはイオリの頭を入念にゅうねんに布で拭きます。
 そのあとから「浄化」を使ったほうが効率が良いのです。
 この話を続けるのは、ティノの精神への負担が大きいので、いつも以上に時間をかけ、イオリの体を拭きました。

 これで騙されてしまうのが、イオリのイオリたる所以ゆえんです。
 ぽっかぽかの体を布で拭かれ、イオリは大満足。
 「棒」のことなんて、もうイオリの頭からはおさらばです。

 ティノがしゃがんだので、今度はイオリがティノの頭を拭いてあげます。
 ティノが拭いて、イオリが拭いて。
 二人で一緒のことをするのが、楽しくて仕方がありません。

「ふっきふき~、ふっきふき~、からから、ふっきふき~」

 「からりん歌」まで飛びだします。
 イオリがご機嫌でいると、ティノが抱き上げてくれます。

 普段よりティノがくっついてくるので、周期が上のイオリはティノを甘えさせてあげます。
 どこからどう見ても、イオリのほうが甘えているのですが。
 そこは秘密です。
 イオリにとってティノは。
 いつまでも手のかかる、大切な弟なのです。

「はい。明かりを消すから、入って」
「おー! も~ふでもっふもふ~、もっふもふ~」

 足の側から入ると失敗してしまうので、イオリはティノの頭の上から毛布に入っていきます。
 毛布に体を半分入れたら、もぞもぞと方向転換。
 毛布が動かないように固定しているティノのことなどお構いなく。

 慎重に位置を見定めます。
 一日で最も重大な、大仕事をこなさなくてはいけないのです。
 イオリの魔力を感じ取ると。
 ティノは、衝撃に備えました。

「ふっ、ぱー!」

 毛布の中で、くるりと半回転したイオリは、ティノの体の上に落ちます。
 イオリが目覚めたときの影響でしょうか。
 こうして眠ればティノが喜んでくれると、今でも固く信じているのです。

「ーーと、よし。おやすみなさい、イオリ」

 その行為が、ティノの体術ーー近接戦闘での技術を向上させていたことなど露知らず。

「ぱゃ~」

 竜の、能力なのでしょうか。
 ティノに受け留められると同時に、イオリは寝息を立てます。
 明日も幸せな一日である。
 それをまったく疑っていないような、緩んだ、だらしのない寝顔でした。
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