竜の庵の聖語使い

風結

文字の大きさ
31 / 54
学園生活

大通りと聖樹  それぞれの贈り物

しおりを挟む
 普通にしていること。
 それが最上であるということを、イゴは実地で学んだのでした。

 まるで「聖語」の「ひかりあか」でも使ったかのように。
 大通りの人々の視線がティノに群がってきます。
 途中からはティノが端に、それをメイリーンとソニアが隠すように移動していたので、だいぶ増しになりました。

「あ、あった。『聖樹サイプレス』って、ここみたいね」
「ん。中央では、こじゃれたお店。入るのは初めて。少し、楽しみ」

 ソニアが評したように、男や子供では入りづらい店構えになっていました。
 ただ、中央にあることを意識しているのか、西のような瀟洒なものではなく温かみのある雰囲気。
 宝飾店ーーではあるのですが、子供向けのリボンやバッグなど、豊富な品揃え。

 これはイゴでもわかります。
 ここは「悪くない」お店のようです。

 学園の豪華さと、それを壊すこと(主にイオリ)に慣れてしまったティノは、一番に店内に入ってゆきます。
 どうやら、頭の中が「イオリだらけ」であることも影響しているようです。

 ティノを追い、メイリーンとソニアが。
 それからイゴも入ってゆくのですがーーなぜか前の二人が足をとめています。

「おい、何して……」

 二人を避け、店内に入ろうとしたイゴは、続く言葉を失ってしまいました。
 三人が驚いている中、ティノだけが普通に歩いてゆき、店内の商品を物色中。

「はい。今巡りから、お店のカラーをだそうと画策しました。本日より実施中です」

 頭から角を生やした店員が、笑顔で説明してくれました。
 「悪くない」お店でしたが、「間違った」お店かもしれないので、イゴは警戒することにしました。
 そんな中。
 ソニアですら面食らった、或いは呆れたというのに、ティノは引き続き、商品を物色しまくり中。

「お客さま~、お客さま~、ほらほら、竜ですよ~。ちょっとは私たちも物色してくださ~い」

 店員など眼中にないティノに、店長らしき若い女性が声をかけると。
 何気なく顔を上げたティノは、先ず左にいる店員を指差しました。

「炎竜」

 指を差された店員は、「大正解」とばかりに拍手。
 それから、次に右にいる店員に指を差してから。

「風竜」

 こちらも「大正解」だったようで、店員は拍手喝采。
 ずいぶんとノリの良い店員たちです。
 最後に、真ん中の店長に指を差したティノは、これまで見たことのない厳しい表情で女性を断罪しました。

「やり直し」
「ひ…酷い! 私の何がいけないっていうの!?」

 絶望の色に顔を染めた店長は、左右に頭を振って長い髪を振り乱します。
 そんな悲壮感たっぷりの彼女に、ティノは痛烈な駄目出しをしました。

「地竜なのに、そんな派手な角にするなんて何を考えているんですか。もっと地味な角にしてください。それに振る舞いも。野辺で咲く花のように、可憐でおしとやかに。そんな満面の笑みではなく、そよぐ風が優しさを伝えてくれるような、若干冷たさを抱いてしまうような、深く透き通る魅力的な微笑みを浮かべてください」
「を…をぉ……?」

 まるで地竜をどこかで見てきたかのような、ティノの具体的な指摘に、わけもわからず劣勢になる店長。
 そこに、便乗した店員たちが追い打ちをかけます。

「ほら、だから言ったじゃないですか、フロン店長。地竜なのに、そんなに派手にするのはおかしいって」
「能天気な店長には、天竜か光竜がお似合いです。なにゆえ自身と縁遠い地竜にしようと思ったのですか?」

 泣き面に竜。
 魂を打ち砕かれた店長ーーフロン・ゲイムは、椅子の上に崩れ落ちました。
 時間は有限。
 ティノに任せておくと話が進まないと思ったのか、ティノの横に並んだソニアは。
 彼に腕を絡め、「良妻」のポジションを固めてから、フロンに伝えました。

「ん。フィフェスからの紹介。フロンという女性に、予算を見せる」
「と、そうだった。十歳くらいの子供にあげるもので、何かいい物があったら見せてください」
「を…をぉ~~!」

 感情の起伏の激しいフロンは、ティノが差しだした革袋の中身を見て、仰天しました。
 中央では稀な、「良客」が遣って来たのです。
 突如、シャキッとしたフロンは、一瞬で有能な店長に早変わり。
 完璧な笑顔で対応しました。

「それでは、皆さま。奥へどうぞ。予算に見合ったお品を紹介いたします」
「その前に。その派手な角を外してください。じゃないと、帰ります」
「……え~?」

 完璧な笑顔の仮面が剥がれ、不満たらたら。
 でも、「良客」ーーかもしれない客なので、フロンは地竜に謝りながら角を外しました。

 トボトボと歩いてゆくフロンのあとについてゆく面々。
 少し遅れてついていった最後尾のイゴは、聞いてしまいました。
 二人の店員が、ティノにどのような装飾品が似合うかで口論を始めていたのです。

 世の中、面倒なことが多い。
 そんな風にイゴは達観してから、奥の扉を閉めました。
 彼は、倉庫のような場所をイメージしていましたが。
 奥は応接室のような落ち着いた雰囲気のある場所でした。

 「聖域テト・ラーナ」に住む「聖語使い」にも明確に差がある。
 これまでイゴは、そうしたことを考えたことはありませんでしたが。
 それを実感できる遣り取りが、目の前で展開されてゆきます。

「では、上座へーー」
「ん。断る」
「それでは、失礼いたします」
「ん。ティノは座る。イゴは真ん中」

 礼儀作法。
 「聖域」では基本、「聖語使い」に身分の差はないとされているので、客と店員は対等です。
 そんなものを教えられたことも習ったこともないイゴは、ソニアの指示に従い、気づけばティノが座った下座のソファの後ろに立っていました。

 右にメイリーンで、左にソニアが立っています。
 男性優位な「聖域」では、この立ち位置になるのですが、どうも落ち着かない構図です。
 イゴはもう、じっと前だけを見ていることにしました。

 奥にも店員(氷竜)がいたようで、幾つかの品を持って遣って来ます。
 その中でも、目を引く物がありました。
 ーー真っ白。
 イゴは自分の語彙ごいの貧困さを嘆きました。

 リボンでしょうか、幅の広い、長い布。
 純白、それをさらに磨き上げたかのような清純。
 触れずともわかる、繊細な造りは、肌に心地好く馴染むことでしょう。

「こちらは、とある希少な動物の毛で織られた品です。『聖銀貨』一枚と、多少値は張りますが、自信をもって勧められる一品でございます」
「ん。噂では、『風竜の毛』と言われていて、『風布』とも呼ばれている」
「ん~? 高いって思ったけど、『風竜の毛』なら逆に安い……のかな?」
「ん。メイリーンが正解。本物だったら安い。だから、『風竜の毛』ではない」

 イゴと違い、雰囲気に呑まれていないメイリーンとソニアは、いつも通りに会話を交わします。
 ソニアの断定に、困ったような顔で頷いてから、フロンは説明しました。

「はい。ソニア嬢の仰る通り、こちらはその希少性ゆえにおおやけにできない動物の毛で、『風竜の毛』ではございません。あと、こちらも噂ということになりますが、『八創家』の誰かが『風竜の毛』を持っているとまことしやかに囁かれています」
「ティノ。じかに触れては駄目」

 リボンに触れようとしたティノは、ソニアの言葉で手を引っ込めました。
 事前に準備していたようで、フロンはリボンの、半分の半分の長さくらいの細い布を差しだしました。

「こちらで感触を確かめてください」
「う~ん? 触り心地は問題ないんだけど……、他の色はないんですか?」
「あ……、はい。ーーあるにはあるのですが、少し問題もありまして。これまでに一頭しか見つかっていないとされる、色違いの、とても希少な品なのですが。それゆえに『聖銀貨』五枚とお高く、何より、お子様には向かない枯れ葉色の……」
「いただきます!」
「を…をぉ…?」

 枯れ葉色、と聞いた瞬間、躊躇なく宣言したティノ。
 フロンが戸惑っていると、彼は更なる嬉しい追い打ちを食らわせます。

「あ、こっちの白いほうももらいます。あと、この細いのも」
「ちょっ、ティノ! って、いいの!? 『聖銀貨』六枚って!」

 庶民。
 自分と同じ感覚を持っているメイリーンを見て、イゴは安心してしまいました。
 でも、メイリーンを見ていたのは、イゴだけではありません。
 細い布を手にしたティノは、メイリーンに提案します。

「僕にとっては、イオリに贈り物をすることが主目的で、それ以外は『ついで』になってしまうから。この細い布はマルの首輪にしたいから、メイリーン。少しでいいから、お金をだして」
「え? ……えっと?」

 ティノのほうも言葉が足りませんでしたが、メイリーンの鈍感さにもイゴは腹が立ちました。
 マルと仲が良いメイリーン。
 他人と係わりたくない。
 そう思っていたイゴですが、不意に、メイリーンの姿が弟たちと重なってしまいました。
 兄弟で一番「聖語」が上手かった彼は、嫌々ながらも兄弟に「聖語」を教えていたのです。

 ただの気紛れ。
 そう自分に言い訳しながら、イゴは他人の事情に口だししてしまいました。

「メイリーンはマルが嫌ぇか? そーじゃねぇなら、ティノの『ついで』より、メイリーンが『特別』な贈り物をマルにしてやれ。じゃねぇと、女がすたるぞ」
「ふ…ひ?」

 メイリーンは、間抜け面で首を傾げました。
 柄にもないことをしてしまったというのに。
 イゴは自分の説明下手を嘆くよりも、メイリーンに対し、怒りが湧いてきました。
 イゴと、悪口あっこうを浴びせようとしたソニアが口を開く前に、マルの製作者であるティノが穏やかな口調で語りかけました。

「メイリーン。マルは、僕が造った『聖人形ワヤン・クリ』だ。でも、人形である以上の、何かを感じ取ってくれているのなら。僕にとっても大切なマルを、喜ばせてあげて欲しい」
「く…ぉ…、全財産っ、持ってけ泥棒~~っっ!!」

 ティノが両手を差しだすと、竜を投げ飛ばす勢いで、メイリーンは所持金すべてを叩きつけました。
 ーー銀貨一枚。
 フロンと店員も含め、皆はメイリーンを直視するのを避けました。

「うん。あとでメイリーンが好きなものを、たらふくおごってあげる」
「ん。大丈夫。運動神経は壊滅だけど、手先は器用。首輪への加工は、無料でやってあげる」
「剥きだしなのも何だから、入れる箱ぁ俺が作ってやる。……無料で」
「あいあいさー、おねがいさー、りゅーもおーよろこびさー」

 これで商談は成立ーーということでしょうか。
 すっからかんになって、ふらふらしているメイリーンを尻目に、フロンはすっくと立ち上がりました。
 そして、ティノを叱ります。

「こらっ、ティノちゃん! フィフェスちゃんの紹介だから、お姉さん、ちゃんと怒るわよ! そんな大金っ、不用意に持ち歩いたら危ないでしょ! 『聖域』だからって、絶対に安全とは言えないんだからね!」
「……えっと、ごめんなさい」

 踏ん反り返って、「めっ」と叱るフロンに、ティノは素直に頭を下げました。
 それから。
 ソファに座ったフロンは、片目を瞑ってメイリーンに提案。

「ティノちゃんが、売れ残っていた『聖銀貨』五枚の商品も買ってくれたからね。マルちゃんへの贈り物の代金は、サービスでも良いわよ? さすがに全財産は、可哀想だし」
「女は度胸! それにっ、対価を支払ってこその贈り物! 女に二言はなし!!」

 血の涙を流さんばかりに言って退けたメイリーンに、フロンと店員が拍手喝采、竜の息吹。
 ティノは積極的に、ソニアは消極的に拍手していたので、仲間外れになりたくないイゴも仕方がなく拍手をしたのでした。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

生贄姫の末路 【完結】

松林ナオ
児童書・童話
水の豊かな国の王様と魔物は、はるか昔にある契約を交わしました。 それは、姫を生贄に捧げる代わりに国へ繁栄をもたらすというものです。 水の豊かな国には双子のお姫様がいます。 ひとりは金色の髪をもつ、活発で愛らしい金のお姫様。 もうひとりは銀色の髪をもつ、表情が乏しく物静かな銀のお姫様。 王様が生贄に選んだのは、銀のお姫様でした。

王女様は美しくわらいました

トネリコ
児童書・童話
   無様であろうと出来る全てはやったと満足を抱き、王女様は美しくわらいました。  それはそれは美しい笑みでした。  「お前程の悪女はおるまいよ」  王子様は最後まで嘲笑う悪女を一刀で断罪しました。  きたいの悪女は処刑されました 解説版

きたいの悪女は処刑されました

トネリコ
児童書・童話
 悪女は処刑されました。  国は益々栄えました。  おめでとう。おめでとう。  おしまい。

「いっすん坊」てなんなんだ

こいちろう
児童書・童話
 ヨシキは中学一年生。毎年お盆は瀬戸内海の小さな島に帰省する。去年は帰れなかったから二年ぶりだ。石段を上った崖の上にお寺があって、書院の裏は狭い瀬戸を見下ろす絶壁だ。その崖にあった小さなセミ穴にいとこのユキちゃんと一緒に吸い込まれた。長い長い穴の底。そこにいたのがいっすん坊だ。ずっとこの島の歴史と、生きてきた全ての人の過去を記録しているという。ユキちゃんは神様だと信じているが、どうもうさんくさいやつだ。するといっすん坊が、「それなら、おまえの振り返りたい過去を三つだけ、再現してみせてやろう」という。  自分の過去の振り返りから、両親への愛を再認識するヨシキ・・・           

極甘独占欲持ち王子様は、優しくて甘すぎて。

猫菜こん
児童書・童話
 私は人より目立たずに、ひっそりと生きていたい。  だから大きな伊達眼鏡で、毎日を静かに過ごしていたのに――……。 「それじゃあこの子は、俺がもらうよ。」  優しく引き寄せられ、“王子様”の腕の中に閉じ込められ。  ……これは一体どういう状況なんですか!?  静かな場所が好きで大人しめな地味子ちゃん  できるだけ目立たないように過ごしたい  湖宮結衣(こみやゆい)  ×  文武両道な学園の王子様  実は、好きな子を誰よりも独り占めしたがり……?  氷堂秦斗(ひょうどうかなと)  最初は【仮】のはずだった。 「結衣さん……って呼んでもいい?  だから、俺のことも名前で呼んでほしいな。」 「さっきので嫉妬したから、ちょっとだけ抱きしめられてて。」 「俺は前から結衣さんのことが好きだったし、  今もどうしようもないくらい好きなんだ。」  ……でもいつの間にか、どうしようもないくらい溺れていた。

グリモワールなメモワール、それはめくるめくメメントモリ

和本明子
児童書・童話
あの夏、ぼくたちは“本”の中にいた。 夏休みのある日。図書館で宿題をしていた「チハル」と「レン」は、『なんでも願いが叶う本』を探している少女「マリン」と出会う。 空想めいた話しに興味を抱いた二人は本探しを手伝うことに。 三人は図書館の立入禁止の先にある地下室で、光を放つ不思議な一冊の本を見つける。 手に取ろうとした瞬間、なんとその本の中に吸いこまれてしまう。 気がつくとそこは、幼い頃に読んだことがある児童文学作品の世界だった。 現実世界に戻る手がかりもないまま、チハルたちは作中の主人公のように物語を進める――ページをめくるように、様々な『物語の世界』をめぐることになる。 やがて、ある『未完の物語の世界』に辿り着き、そこでマリンが叶えたかった願いとは―― 大切なものは物語の中で、ずっと待っていた。

レイルーク公爵令息は誰の手を取るのか

宮崎世絆
児童書・童話
うたた寝していただけなのに異世界転生してしまった。 公爵家の長男レイルーク・アームストロングとして。 あまりにも美しい容姿に高い魔力。テンプレな好条件に「僕って何かの主人公なのかな?」と困惑するレイルーク。 溺愛してくる両親や義姉に見守られ、心身ともに成長していくレイルーク。 アームストロング公爵の他に三つの公爵家があり、それぞれ才色兼備なご令嬢三人も素直で温厚篤実なレイルークに心奪われ、三人共々婚約を申し出る始末。 十五歳になり、高い魔力を持つ者のみが通える魔術学園に入学する事になったレイルーク。 しかし、その学園はかなり特殊な学園だった。 全員見た目を変えて通わなければならず、性格まで変わって入学する生徒もいるというのだ。 「みんな全然見た目が違うし、性格まで変えてるからもう誰が誰だか分からないな。……でも、学園生活にそんなの関係ないよね? せっかく転生してここまで頑張って来たんだし。正体がバレないように気をつけつつ、学園生活を思いっきり楽しむぞ!!」 果たしてレイルークは正体がバレる事なく無事卒業出来るのだろうか?  そしてレイルークは誰かと恋に落ちることが、果たしてあるのか? レイルークは誰の手(恋)をとるのか。 これはレイルークの半生を描いた成長物語。兼、恋愛物語である(多分) ⚠︎ この物語は『レティシア公爵令嬢は誰の手を取るのか』の主人公の性別を逆転した作品です。 物語進行は同じなのに、主人公が違うとどれ程内容が変わるのか? を検証したくて執筆しました。 『アラサーと高校生』の年齢差や性別による『性格のギャップ』を楽しんで頂けたらと思っております。 ただし、この作品は中高生向けに執筆しており、高学年向け児童書扱いです。なのでレティシアと違いまともな主人公です。 一部の登場人物も性別が逆転していますので、全く同じに物語が進行するか正直分かりません。 もしかしたら学園編からは全く違う内容になる……のか、ならない?(そもそも学園編まで書ける?!)のか……。 かなり見切り発車ですが、宜しくお願いします。

独占欲強めの最強な不良さん、溺愛は盲目なほど。

猫菜こん
児童書・童話
 小さな頃から、巻き込まれで絡まれ体質の私。  中学生になって、もう巻き込まれないようにひっそり暮らそう!  そう意気込んでいたのに……。 「可愛すぎる。もっと抱きしめさせてくれ。」  私、最強の不良さんに見初められちゃったみたいです。  巻き込まれ体質の不憫な中学生  ふわふわしているけど、しっかりした芯の持ち主  咲城和凜(さきしろかりん)  ×  圧倒的な力とセンスを持つ、負け知らずの最強不良  和凜以外に容赦がない  天狼絆那(てんろうきずな)  些細な事だったのに、どうしてか私にくっつくイケメンさん。  彼曰く、私に一目惚れしたらしく……? 「おい、俺の和凜に何しやがる。」 「お前が無事なら、もうそれでいい……っ。」 「この世に存在している言葉だけじゃ表せないくらい、愛している。」  王道で溺愛、甘すぎる恋物語。  最強不良さんの溺愛は、独占的で盲目的。

処理中です...