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第50話 あうん

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「!!!!」

アーノルドはシャルロットの笑顔を見て、

また真っ赤になった。

「ぶるぶる!!」

アレキサンダーはアーノルドに『しっかりしろ』とでも言うように顔をふった。

「あ、あの、

アレキサンダー、

野菜はあとであげるから、

あ、アレキサンダー!!

今日は自由に走ってて!!」

アーノルドはしどろもどろに言うと、

真っ赤な顔を隠すようにアレキサンダーに押し付けた。

『大丈夫??』

アレキサンダーは心配そうにアーノルドにふんふん鼻を押し付けた。

「だ、大丈夫。」

アーノルドはそう言うと、

深呼吸をひとつしてから、

自由に遊んでおいでと言いながら、

アレキサンダーのお尻を軽く叩いた。

アレキサンダーはちょっとアーノルドを心配そうな素振りをしたが、

『まあ頑張って』と言う感じで広い馬場を走り回ることにした。

「アーノルド様!

アレキサンダー様は走っているところもカッコいいですね!!(-_-)!!」

シャルロットは走り回るアレキサンダーをキラキラした目で見ながら言った。

「あ、ああ。」

アーノルドは赤くなった顔を手で仰ぎながら言った。

「あ、アーノルド様!(-_-)!

今日もお菓子を作ってきたので、

アレキサンダー様の勇姿を見ながらいただきませんか?(-_-)?」

「ん?あ、うん。」

「では侍女の方に用意してもらいましょう!!(-_-)!!」

「ん、うん、」


シャルロットはピクニックの準備を侍女たちにしてもらった。


アーノルドはしばらく

「あ」か「う」か「ん」しか喋らなかった。
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