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14、腐った奴が2人以上集まると妄想が始まる
しおりを挟む「サクヤ……頼むから兄さんたちを煽るな…後で仕返しされんの俺なんだぞ?」
「んー。何されたか後でちゃんと教えてね!」
反省してねぇなこの野郎。
「そーいえばさー、恭ちゃんのおにーさんたち、まだ手ぇ出してきてないんだろ?」
「なんで俺が出されるみたいな感じになってるわけ?俺絶対嫌なんだけど。」
「えぇ!まだヤってないの?!あの2人もさぁ、童貞でもあるまいし早く手ぇ出せばいいのに!」
人の話、聞けよ!
「やだよ?何言ってんの?え、ちょっと俺を置いて2人の妄想の世界に入んないでくんない?ねぇ、ちょっと?」
どうやら俺の言葉は腐った2人には届かないらしい。
完全に2人の世界にゴーアウェイしてしまった。
「意外と照れ屋なの?それとも何、善人ぶって大切にする~的な?は?早く犯せよ」
「えぇ、俺はツンデレ恭ちゃんがもうちょいデレデレになるまでオトして欲しいなー。もっと愛を育んで欲しい」
「はぁ?愛なんてセックスすれば育めるから大丈夫でしょ。いっそのこと僕がヤっちゃう?寝取られもアリだよね」
ちょっと2人の声が小さくて何言ってるか分からないけど俺にとって良くないってことは雰囲気だけでも十分に分かる。
サクヤの性格が"黒"になってるからな。
勘弁してくれ。妄想は勝手だけど絶対に行動には移さんでくれ。
てかトモの裏切り、完全に許したわけじゃないのにウザさが息を吹き返してるし。
「取り敢えず途中経過を見てようぜ~。まぁ……俺的にはサクヤ×恭ちゃんでもイケるけどね。可愛い腹黒鬼畜攻めっていいわぁ」
「僕も恭が右固定だったらぜーんぜんオッケーだからね~。バイだし恭の顔なら確実に抱けるしー」
「でも処女はやっぱおにーさんたちに奪ってもらいたいよなぁ。あ、でも処女盗られた後の慰めエッチもイケるな。」
「うんうん。慰めとか言いつつズコズコ1日中ヤって欲しいよねー。意識飛んで何度も潮吹くくらいにさ」
…………なんか、早く話終わらせないと危険な気がする。俺が。
「…………あー、あのさ。今週の土曜のことだけどどうする?兄さんたちとは絶対行きたくないんだけど。」
2人は目をパチクリした後顔を見合わせた。
どうやら意識が戻ってきたらしい。
「僕は行くよ~何があっても」
「お、俺も行く!!おにーさんたちには殺されたくないけどサクヤがいるなら大丈夫な気がするから行くわ!」
「よかった。でも問題はあの2人をどうやってまいて待ち合わせするかなんだよな……」
「あ!じゃあ前日うちに泊まる?僕ん家から店まで近いし~」
「それこそ許して貰えるかな…」
「僕が丸め込んであげるー」
丸め込むって…
嫌な予感しかしないんですけど。
「だいじょーぶだいじょーぶ。僕に任せときなさーい」
「じゃあ今日は恭ちゃんの家に行く?!俺も行きたいなぁ」
一言トモがそう言うとサクヤは険しい顔をしてトモの首根っこを掴み、耳元に何か囁いた。
俺に言えないこと?また俺、仲間外れ?悲しいんだけどー。
「バカ!………今日はほっぺちゅーのお仕置きでしょ。空気読みなよ。僕がせっかくタネ撒いといたのに踏みつぶさないでよね。邪魔したらお前ヤるよ?」
「やべっ忘れてた……てかお前がヤるとか言うとシャレになんねぇからヤメテ!!」
「?何?今日家くんの?」
「んーん!何でもないよ!!今日は僕用事あるから明日がいいなぁ?」
「?そうか。なら明日までに家ん中片付けとく」
「うん!」
その時ちょうどチャイムが鳴って、俺は2人がニヤッと不吉な笑みを溢したのに気づかなかった。
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