21 / 57
18、赤飯食べる時って塩かける派?かけない派?
しおりを挟む「きょーうっ!おはようっ!昨日何があったの~!」
「………元はと言えばお前のせいだからな」
朝の挨拶もそこそこに後ろから飛びかかられた俺の気にもなってほしい。
しかも俺の乳首が開発されるとかいう異常事態の原因の張本人。
殴りたいけど純粋そうな可愛い笑顔を向けられたら殴れるわけない。
純粋無垢なわけないんだけどな。
俺は知ってるからな。お前の性癖が3人の中で1番やばいことを。
サクヤの家に行った時、SMなんたらって書かれた漫画を開けちゃって無言でその本を閉じたのは記憶に新しい。
あれはえげつなかった。
女の子が縛られてたし。
いや間違えた。男の子だ。高校生くらいなのか知らないけど男の子が縛られてなんか突っ込まれてた。
昨日洸にぃの部屋で見かけたあのグッズたちを知ったのもその時だったし。
はっ!……もしやうちの兄さんたちはサクヤと似た性癖を持ってるのか……?
無理!相手できない!!
「え、恭ちゃんなんかあったの?!是非詳しく!!」
「誰が言うか。」
俺、兄弟に乳首開発されてます、なんて言えるかっつーの!!
てかトモ、居たことにも気づかないくらいスルッと出てきたな。
「えぇ~……いいじゃんケチ~。僕たちの仲じゃ~ん。」
「その仲は昨日で壊れました。」
「壊れてな………え……」
「何」
俺におぶさってたサクヤが何かを見つけたらしく、耳元で小さく声を漏らした。
てか自分で歩けや。
「何々、どったの?…あ」
サクヤの顔を覗き込んだトモも何かを発見したらしい。
いや何だよ。気になんじゃん。
「待って待って待って待って。トモ集合!」
「あいあいさー!」
2人が顔を寄せ合って何やら話をし出した。
……マジで何?怖い怖い怖い…いやでもこいつらがこうやって話すとき、ろくなことが無いからな…
そわそわと2人のことを気にしつつ俺は暇つぶしにスマホを開いた。
一方その頃サクヤとトモは緊急会議を開いていた。
議題はもっぱら恭のことである。
「待って待って!僕、展開が早すぎて頭が置いてかれてるんだけど!何?!ヤった?ヤっちゃったの?!」
「何あれ。恭ちゃんが?ツンデレ代表みたいな恭ちゃんが絆されちゃったの?!いや、おいしい展開だけどさ!聞きたい!全部!」
2人が同様と興奮を隠せないのは恭の首元が問題だった。
「恭ちゃん気付いてないよね。教えるべき?!教えないべき?!てかこれって虫に刺されたとかだったらどうしよう!」
「2個もつくわけねーだろ!え、首にキスマーク2個ってそういうことだよね?!一線越えた?入ったかな?!処女喪失?!」
「こういう時って赤飯?お赤飯炊けばいいの?!あ、俺炊けねぇや。…俺ちょっと購買で赤飯おにぎり買ってくる!!」
「じゃあ僕購買の濃厚クリームケーキプレミアムNeo買ってくる!!1番高いやつ!!」
購買に向けて走り去った2人に置いてかれた俺は、呆れながらも自分の席に座った。
なんか、赤飯とかケーキとか聞こえたけど…
馬鹿なのかな。いや、馬鹿とか言っちゃいけないか。
人が何食べようが勝手だもんな。
しかもサクヤが叫んでたのは濃厚クリームケーキプレミアムNeo。
決して馬鹿にできない。
いやあれうまいんだよね。濃厚クリームケーキにも3種類あって、Neoがついてると1番高いのだ。
サクヤに一口もらお…。
少し幸せに浸っていた俺は、自分の乳首がジンジンしてきたこともあまり気にならなかった。
0
あなたにおすすめの小説
推しの完璧超人お兄様になっちゃった
紫 もくれん
BL
『君の心臓にたどりつけたら』というゲーム。体が弱くて一生の大半をベットの上で過ごした僕が命を賭けてやり込んだゲーム。
そのクラウス・フォン・シルヴェスターという推しの大好きな完璧超人兄貴に成り代わってしまった。
ずっと好きで好きでたまらなかった推し。その推しに好かれるためならなんだってできるよ。
そんなBLゲーム世界で生きる僕のお話。
お前らの目は節穴か?BLゲーム主人公の従者になりました!
MEIKO
BL
本編完結しています。お直し中。第12回BL大賞奨励賞いただきました。
僕、エリオット・アノーは伯爵家嫡男の身分を隠して公爵家令息のジュリアス・エドモアの従者をしている。事の発端は十歳の時…家族から虐げられていた僕は、我慢の限界で田舎の領地から家を出て来た。もう二度と戻る事はないと己の身分を捨て、心機一転王都へやって来たものの、現実は厳しく死にかける僕。薄汚い格好でフラフラと彷徨っている所を救ってくれたのが完璧貴公子ジュリアスだ。だけど初めて会った時、不思議な感覚を覚える。えっ、このジュリアスって人…会ったことなかったっけ?その瞬間突然閃く!
「ここって…もしかして、BLゲームの世界じゃない?おまけに僕の最愛の推し〜ジュリアス様!」
知らぬ間にBLゲームの中の名も無き登場人物に転生してしまっていた僕は、命の恩人である坊ちゃまを幸せにしようと奔走する。そして大好きなゲームのイベントも近くで楽しんじゃうもんね〜ワックワク!
だけど何で…全然シナリオ通りじゃないんですけど。坊ちゃまってば、僕のこと大好き過ぎない?
※貴族的表現を使っていますが、別の世界です。ですのでそれにのっとっていない事がありますがご了承下さい。
義兄の愛が重すぎて、悪役令息できないのですが…!
ずー子
BL
戦争に負けた貴族の子息であるレイナードは、人質として異国のアドラー家に送り込まれる。彼の使命は内情を探り、敗戦国として奪われたものを取り返すこと。アドラー家が更なる力を付けないように監視を託されたレイナード。まずは好かれようと努力した結果は実を結び、新しい家族から絶大な信頼を得て、特に気難しいと言われている長男ヴィルヘルムからは「右腕」と言われるように。だけど、内心罪悪感が募る日々。正直「もう楽になりたい」と思っているのに。
「安心しろ。結婚なんかしない。僕が一番大切なのはお前だよ」
なんだか義兄の様子がおかしいのですが…?
このままじゃ、スパイも悪役令息も出来そうにないよ!
ファンタジーラブコメBLです。
平日毎日更新を目標に頑張ってます。応援や感想頂けると励みになります。
※(2025/4/20)第一章終わりました。少しお休みして、プロットが出来上がりましたらまた再開しますね。お付き合い頂き、本当にありがとうございました!
えちち話(セルフ二次創作)も反応ありがとうございます。少しお休みするのもあるので、このまま読めるようにしておきますね。
※♡、ブクマ、エールありがとうございます!すごく嬉しいです!
※表紙作りました!絵は描いた。ロゴをスコシプラス様に作って頂きました。可愛すぎてにこにこです♡
【登場人物】
攻→ヴィルヘルム
完璧超人。真面目で自信家。良き跡継ぎ、良き兄、良き息子であろうとし続ける、実直な男だが、興味関心がない相手にはどこまでも無関心で辛辣。当初は異国の使者だと思っていたレイナードを警戒していたが…
受→レイナード
和平交渉の一環で異国のアドラー家に人質として出された。主人公。立ち位置をよく理解しており、計算せずとも人から好かれる。常に兄を立てて陰で支える立場にいる。課せられた使命と現状に悩みつつある上に、義兄の様子もおかしくて、いろんな意味で気苦労の絶えない。
【完結】愛されたかった僕の人生
Kanade
BL
✯オメガバース
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。
今日も《夫》は帰らない。
《夫》には僕以外の『番』がいる。
ねぇ、どうしてなの?
一目惚れだって言ったじゃない。
愛してるって言ってくれたじゃないか。
ねぇ、僕はもう要らないの…?
独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
【BL】捨てられたSubが甘やかされる話
橘スミレ
BL
渚は最低最悪なパートナーに追い出され行く宛もなく彷徨っていた。
もうダメだと倒れ込んだ時、オーナーと呼ばれる男に拾われた。
オーナーさんは理玖さんという名前で、優しくて暖かいDomだ。
ただ執着心がすごく強い。渚の全てを知って管理したがる。
特に食へのこだわりが強く、渚が食べるもの全てを知ろうとする。
でもその執着が捨てられた渚にとっては心地よく、気味が悪いほどの執着が欲しくなってしまう。
理玖さんの執着は日に日に重みを増していくが、渚はどこまでも幸福として受け入れてゆく。
そんな風な激重DomによってドロドロにされちゃうSubのお話です!
アルファポリス限定で連載中
二日に一度を目安に更新しております
性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる