兄2人からどうにかして処女を守りたいけどどうしたものか

たかし

文字の大きさ
57 / 57

47、授業中に通知くると超気まずい

しおりを挟む


「出席とるぞー。……織本と七瀬は…また東雲のとこかー。戻れ~」

「僕は無理でーす!」

「いや戻れよ」

「七瀬はー」

「俺の恭ちゃんへの愛は誰もじゃm」

「じゃあ今日も一日頑張れよー」

先生は出席簿に丸を付けながらトモの言葉を途中で遮った。

ここまではいつもの光景。

違ったのはこの後。

「…ねぇ、恭くんってイン●タとかツイッ●ーとかやってないの?」

隣の席の女子が話しかけてきた。

基本的に彼女とは授業の話や必要事項以外ではあまり話さない。

彼女の方は俺の話を録音したりメモしたり俺を盗撮してんの知ってるけどな。

やめろってやんわりと言ったら『ごめん無理。じゃあ私にもいろいろ話してくれる?あと写真も堂々と撮っていい?』と言われた。

身を乗り出さんばかりの食いつきっぷりだった。怖かった。

俺の中じゃ彼女は大人しそうに見えて強かな女子、という認識だ。
てか女子、マジで怖い。

「あー……やってない」

「え~、やればいいのに…面白いよ?」

俺に話しかける彼女を見るサクヤとトモの目は温かい。

2人曰く、『このクラスの人間は大丈夫』だそうだ。

何が大丈夫なのか全く分からないけど。

「恭がやったらフォロワー凄いことになるねぇ?僕とトモがやってるやつもフォロワー1万超えてるもん」

「1万?!」

「あ、私それフォローしてるよー」

「え、ちょっと?1万?え?それって普通なの?」

「フォローありがとね~!最近はネタが少なくてさー…投稿頻度下がってるけどねー」

「え、無視?無視ですか?」

どうやら投稿してる絵?漫画?の話で異様に盛り上がっているらしい3人は完全に俺を忘れているらしい。




「てことで恭もやろ!イン●タとツイッ●ー!」

「説明飛んでるんだけど?なにが、てことで!だよ。」

「あ、スマホ貸して?」

「あっおい!」

やすやすと俺の手からスマホを抜き取ったサクヤはトモとぶつぶつ言いながらアプリを入れていく。

「…アイコン…どうする?」

「でも恭ちゃんだから、ふつーに景色とかでいいんじゃない?」

「そっかぁ…」

「あ、俺フォローする!」

「は?1番最初は僕が………うわっ最悪。こっちのアプリは僕が最初だからね?!」

「はいはーい」

分からん。何言ってんのかさっぱり分からん。

「僕たち個人のやつと、裏垢と、同人誌公式のやつでフォローすればいっかぁ」

「うんうん!あ、公式の方の固定ツイで紹介しとくね!」

うらあか?こていつい?

「はいできたよー。通知いっぱいくるか楽しみだね!」

帰ってきたスマホの画面には見たことはあるアプリが入っていた。

すでに何件かフォローされました、というどうでもいいお知らせがバンバン入ってきている。

「え、待って、これどう使えばいいの?!使い方知らねぇんだけど?!」

「あ、テキトーに呟いたり写真載せたりすればいいんだヨ。こっちのは写真でもなんでもテキトーに載せればいいだけだよ」

「うん、だからね、そのテキトーがよく分からないんだけど?」

「んんーじゃあ試しにこっち開いてみー」

指差された水色のアイコンをタップしてみる。

言われるがままに操作すると、すでにフォロワーという俺をフォローしている人数が100人を超えそうだった。

「ほら、今の気持ちを一言!」

「えぇ………」

渋々、『よろしくお願いします』と打つ。

横から伸びたトモの手によって送信された呟きにすぐにハートがついた。

これはいいね、というらしい。

難しいな…。

「こーゆー感じね!」

「あ、はい。」

チャイムと共に前を向いた2人と、同時に俺はスマホを机の中にしまった。




授業中に通知が絶えなくなり、先生に怒鳴られるまであと10秒。
しおりを挟む
感想 13

この作品の感想を投稿する

みんなの感想(13件)

醤油じゅーす

すごい面白いです!これってもう更新されないんでしょうか|´-`)チラッ

解除
あい
2020.08.09 あい

ついに、、、、、。
ついにきちゃうんですか?!

2020.08.10 たかし

まっまだですたぶん…
まだその時では無い…( '-' )
もうちょい恭が兄さんたちにハマってからかなぁ…あ、これネタバレか?
まぁぼちぼち書いていきますのでよろしくお願いします_(。。)_

解除
えみ
2020.07.05 えみ

だんだん一つ一つのタイトルが作者さんのぼやきに聞こえてきました…共感しかないです……(✧д✧)

P.S.
感想を書く時に☺️←このような絵文字を消せないのは何故なんでしょうね…🤭

2020.07.06 たかし

いやもうほとんどぼやきです。タイトルセンスが皆無なので身近に起こったこととか思ったこととかサブタイトルにすりゃいいんじゃね?って事でこうなってますꉂ(ˊᗜˋ*)
共感して貰えると嬉しいです笑

P.S.それ、永遠の謎ですよねぇ
前に調べたことあるんですけど、調べ方が悪いのか出てこなくて。
誰か知ってる人いないかなぁ

解除

あなたにおすすめの小説

推しの完璧超人お兄様になっちゃった

紫 もくれん
BL
『君の心臓にたどりつけたら』というゲーム。体が弱くて一生の大半をベットの上で過ごした僕が命を賭けてやり込んだゲーム。 そのクラウス・フォン・シルヴェスターという推しの大好きな完璧超人兄貴に成り代わってしまった。 ずっと好きで好きでたまらなかった推し。その推しに好かれるためならなんだってできるよ。 そんなBLゲーム世界で生きる僕のお話。

お前らの目は節穴か?BLゲーム主人公の従者になりました!

MEIKO
BL
 本編完結しています。お直し中。第12回BL大賞奨励賞いただきました。  僕、エリオット・アノーは伯爵家嫡男の身分を隠して公爵家令息のジュリアス・エドモアの従者をしている。事の発端は十歳の時…家族から虐げられていた僕は、我慢の限界で田舎の領地から家を出て来た。もう二度と戻る事はないと己の身分を捨て、心機一転王都へやって来たものの、現実は厳しく死にかける僕。薄汚い格好でフラフラと彷徨っている所を救ってくれたのが完璧貴公子ジュリアスだ。だけど初めて会った時、不思議な感覚を覚える。えっ、このジュリアスって人…会ったことなかったっけ?その瞬間突然閃く!  「ここって…もしかして、BLゲームの世界じゃない?おまけに僕の最愛の推し〜ジュリアス様!」  知らぬ間にBLゲームの中の名も無き登場人物に転生してしまっていた僕は、命の恩人である坊ちゃまを幸せにしようと奔走する。そして大好きなゲームのイベントも近くで楽しんじゃうもんね〜ワックワク!  だけど何で…全然シナリオ通りじゃないんですけど。坊ちゃまってば、僕のこと大好き過ぎない?  ※貴族的表現を使っていますが、別の世界です。ですのでそれにのっとっていない事がありますがご了承下さい。

義兄の愛が重すぎて、悪役令息できないのですが…!

ずー子
BL
戦争に負けた貴族の子息であるレイナードは、人質として異国のアドラー家に送り込まれる。彼の使命は内情を探り、敗戦国として奪われたものを取り返すこと。アドラー家が更なる力を付けないように監視を託されたレイナード。まずは好かれようと努力した結果は実を結び、新しい家族から絶大な信頼を得て、特に気難しいと言われている長男ヴィルヘルムからは「右腕」と言われるように。だけど、内心罪悪感が募る日々。正直「もう楽になりたい」と思っているのに。 「安心しろ。結婚なんかしない。僕が一番大切なのはお前だよ」 なんだか義兄の様子がおかしいのですが…? このままじゃ、スパイも悪役令息も出来そうにないよ! ファンタジーラブコメBLです。 平日毎日更新を目標に頑張ってます。応援や感想頂けると励みになります。   ※(2025/4/20)第一章終わりました。少しお休みして、プロットが出来上がりましたらまた再開しますね。お付き合い頂き、本当にありがとうございました! えちち話(セルフ二次創作)も反応ありがとうございます。少しお休みするのもあるので、このまま読めるようにしておきますね。   ※♡、ブクマ、エールありがとうございます!すごく嬉しいです! ※表紙作りました!絵は描いた。ロゴをスコシプラス様に作って頂きました。可愛すぎてにこにこです♡ 【登場人物】 攻→ヴィルヘルム 完璧超人。真面目で自信家。良き跡継ぎ、良き兄、良き息子であろうとし続ける、実直な男だが、興味関心がない相手にはどこまでも無関心で辛辣。当初は異国の使者だと思っていたレイナードを警戒していたが… 受→レイナード 和平交渉の一環で異国のアドラー家に人質として出された。主人公。立ち位置をよく理解しており、計算せずとも人から好かれる。常に兄を立てて陰で支える立場にいる。課せられた使命と現状に悩みつつある上に、義兄の様子もおかしくて、いろんな意味で気苦労の絶えない。

【完結】愛されたかった僕の人生

Kanade
BL
✯オメガバース 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。 今日も《夫》は帰らない。 《夫》には僕以外の『番』がいる。 ねぇ、どうしてなの? 一目惚れだって言ったじゃない。 愛してるって言ってくれたじゃないか。 ねぇ、僕はもう要らないの…? 独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。

鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる

結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。 冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。 憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。 誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。 鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。

【BL】捨てられたSubが甘やかされる話

橘スミレ
BL
 渚は最低最悪なパートナーに追い出され行く宛もなく彷徨っていた。  もうダメだと倒れ込んだ時、オーナーと呼ばれる男に拾われた。  オーナーさんは理玖さんという名前で、優しくて暖かいDomだ。  ただ執着心がすごく強い。渚の全てを知って管理したがる。  特に食へのこだわりが強く、渚が食べるもの全てを知ろうとする。  でもその執着が捨てられた渚にとっては心地よく、気味が悪いほどの執着が欲しくなってしまう。  理玖さんの執着は日に日に重みを増していくが、渚はどこまでも幸福として受け入れてゆく。  そんな風な激重DomによってドロドロにされちゃうSubのお話です!  アルファポリス限定で連載中  二日に一度を目安に更新しております

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

超絶美形な悪役として生まれ変わりました

みるきぃ
BL
転生したのは人気アニメの序盤で消える超絶美形の悪役でした。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。