歌舞伎町のかさぶたホームレス

ゆずまる

文字の大きさ
5 / 25

5.とっておき

しおりを挟む
ペェッ!!と汚い音を立てて口の中のものを吐き出しても、兄ちゃんは嫌な顔ひとつしなかった。ほんのり赤い唾液が排水溝へと吸い込まれていく。
元々歯が丈夫なお陰で虫歯とは無縁の人生だったとはいえ、やっぱり歯を磨くと口がスッキリして気持ちいい。

口元を袖で拭うと、さっきまで俺を監視していた兄ちゃんは既にベルトを緩めて立派な息子を露出させていた。うーん、準備が早くて結構。

「じゃあ兄ちゃんのちんぽ、よしよししましょうね~」
「カツキさんはそんなこと言いません」
「おじさんカツキさんじゃないもん……」

あんまりな物言いに唇を尖らせる。折角腹を括って咥えてやろうってのに、理想のカツキさん像を勝手に押し付けないで頂きたい。
気を取り直してしゃがみこみ、兄ちゃんのちんこの根本をそっと掴んだ。カサついた手で握ったら痛いだろうからあくまで優しく。

「あっ……」

たったそれだけで、兄ちゃんは腰をビクつかせながら前屈みになった。ここまで初恋を拗らせまくった子だ、きっとまともな経験も無いのだろう。
そんなウブなちんこの裏筋にそっと舌を沿わせ、根本から亀頭まで唾液をたっぷり分泌させながら舐めあげてみせた。

「あぁっ!」

そのまま金玉を軽く揉み、舌先でれろれろと転がすと面白いくらいに腰が跳ねた。
おじさんのテクを舐めちゃいかんよ。こう見えて昔はをさせられていた時期があるもんでね。

「ん……っ、れろ、んん……」

根元までぱっくり咥えて、頬の肉で包み込みながらのストローク。じゅぷじゅぷと水音を立ててやれば、兄ちゃんは腰をくの字にしてヨガった。

「あっ溶ける、とける……!駄目っカツキさん、そんなに激しくされたら、もう……!」

口の中でちんこが大きくなり、どくどくと脈打つのを感じる。もうそろそろ出そうだな。
伸びっぱなしの髪を両手で掴まれ動きを阻まれるが、おかまいなしにじゅるっと吸い付いてやった。

「ああああ……ッ!!」

唸り声と同時に、喉奥目掛けてビュルルルッと濃厚な精子が噴射される。おー、若い若い。

力を失ってふんにゃりとしたちんこをずるりと引き抜き、出されたものを洗面台にぺっと吐き出した。ごっくんはサービス対象外だからね。
兄ちゃんは出しきるなりへなへなとその場で屈みこんでいた。すっかり腰砕けになっている。

「ちょっと兄ちゃ~ん、こんなよわよわちんぽでどうすんの」
「はぁ……はぁ……っ!」

軽く痙攣しながら肩で息をする。大方予想通り、経験が無いせいで人から与えられる刺激に対する耐性が全く無いようだ。

「で、何だっけ?おじさんのこと抱き潰すんだっけ?」
「ぅ……!」
「ムリムリ、そんな早漏ちんぽじゃ。これで満足した?」

ちょっとした仕返しに、掌に跳ねた精液を兄ちゃんの高そうなスーツの袖で拭ってやった。
じゃ、これにて退散……。

「はぁ……ッ、カツキさん、貴方って人は本当に……!」

なんて、上手くいく訳ないよなぁ。
兄ちゃんは立ち去ろうとする俺の腕を掴むと、昨日と同じように力任せに押し倒してきた。
ギラついた目で見下ろされ、あ~まずったなぁと後悔する。

「貴方がそんなに淫乱だったなんて知らなかった……!大丈夫ですよ、そんなに煽らなくともちゃんと抱いてあげますから!あは、あはははは……っ!!」

どうやら中途半端に煽ったせいで変なスイッチが入っちゃったらしい。折角とっておきのフェラテクで納めたちんこが再びグロテスクに脈打ちながらビクビクと勃起していた。

「あは、はは……はぁ……ッ!」

息を荒げながら兄ちゃんはぼろ切れのような俺の服を破るように脱がしてくる。あーあ、おじさんの一張羅が見るも無惨な姿に……。
ただの布と化した服を投げ捨てるや否や兄ちゃんは荒い息遣いのまま脚を力ずくで開かせて自分のものを穴にピトリとあてがった。

「ちょ、待って待って!いきなりそんなものぶちこまれたら流石に裂けるって!」
「ほら、今からこれを貴方の中に入れますよ、僕と一つになりましょうねカツキさん!あぁぁ……この瞬間をどれほど待ち望んだことか!」

ああもう聞いてないしこれだから童貞は!慣らすって行為を知らないの!?
いくらおじさんが経験者だからって、それはもう何年も前の話だ。何の準備もしていない状態で都合よく飲み込んだりするものか!

「カツキさんッ、カツキさん……ッ!」
「だから無理だって、一旦腰止めて!お願い聞いて……いッ、ぁ……!」

ミチミチと嫌な音と同時に、無理矢理開かれていく感覚がやって来る。
駄目だ、これ以上は、本当に。

「あぁぁぁ、カツキさん、やっと、一つに……!!」

狂ったように叫ぶ彼を引き剥がそうとした───その時だった。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる

結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。 冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。 憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。 誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。 鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。

BL 男達の性事情

蔵屋
BL
漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。 漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。 漁師の仕事は多岐にわたる。 例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。 陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、 多彩だ。 漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。 漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。 養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。 陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。 漁業の種類と言われる仕事がある。 漁師の仕事だ。 仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。 沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。 日本の漁師の多くがこの形態なのだ。 沖合(近海)漁業という仕事もある。 沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。 遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。 内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。 漁師の働き方は、さまざま。 漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。 出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。 休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。 個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。 漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。 専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。 資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。 漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。 食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。 地域との連携も必要である。 沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。 この物語の主人公は極楽翔太。18歳。 翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。 もう一人の主人公は木下英二。28歳。 地元で料理旅館を経営するオーナー。 翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。 この物語の始まりである。 この物語はフィクションです。 この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。

灰かぶりの少年

うどん
BL
大きなお屋敷に仕える一人の少年。 とても美しい美貌の持ち主だが忌み嫌われ毎日被虐的な扱いをされるのであった・・・。

オッサン課長のくせに、無自覚に色気がありすぎる~ヨレヨレ上司とエリート部下、恋は仕事の延長ですか?

中岡 始
BL
「新しい営業課長は、超敏腕らしい」 そんな噂を聞いて、期待していた橘陽翔(28)。 しかし、本社に異動してきた榊圭吾(42)は―― ヨレヨレのスーツ、だるそうな関西弁、ネクタイはゆるゆる。 (……いやいや、これがウワサの敏腕課長⁉ 絶対ハズレ上司だろ) ところが、初めての商談でその評価は一変する。 榊は巧みな話術と冷静な判断で、取引先をあっさり落としにかかる。 (仕事できる……! でも、普段がズボラすぎるんだよな) ネクタイを締め直したり、書類のコーヒー染みを指摘したり―― なぜか陽翔は、榊の世話を焼くようになっていく。 そして気づく。 「この人、仕事中はめちゃくちゃデキるのに……なんでこんなに色気ダダ漏れなんだ?」 煙草をくゆらせる仕草。 ネクタイを緩める無防備な姿。 そのたびに、陽翔の理性は削られていく。 「俺、もう待てないんで……」 ついに陽翔は榊を追い詰めるが―― 「……お前、ほんまに俺のこと好きなんか?」 攻めるエリート部下 × 無自覚な色気ダダ漏れのオッサン上司。 じわじわ迫る恋の攻防戦、始まります。 【最新話:主任補佐のくせに、年下部下に見透かされている(気がする)ー関西弁とミルクティーと、春のすこし前に恋が始まった話】 主任補佐として、ちゃんとせなあかん── そう思っていたのに、君はなぜか、俺の“弱いとこ”ばっかり見抜いてくる。 春のすこし手前、まだ肌寒い季節。 新卒配属された年下部下・瀬戸 悠貴は、無表情で口数も少ないけれど、妙に人の感情に鋭い。 風邪気味で声がかすれた朝、佐倉 奏太は、彼にそっと差し出された「ミルクティー」に言葉を失う。 何も言わないのに、なぜか伝わってしまう。 拒むでも、求めるでもなく、ただそばにいようとするその距離感に──佐倉の心は少しずつ、ほどけていく。 年上なのに、守られるみたいで、悔しいけどうれしい。 これはまだ、恋になる“少し前”の物語。 関西弁とミルクティーに包まれた、ふたりだけの静かな始まり。 (5月14日より連載開始)

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ

BL
鍛えられた肉体、高潔な魂―― それは選ばれし“供物”の条件。 山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。 見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。 誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。 心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。

【完結】愛されたかった僕の人生

Kanade
BL
✯オメガバース 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。 今日も《夫》は帰らない。 《夫》には僕以外の『番』がいる。 ねぇ、どうしてなの? 一目惚れだって言ったじゃない。 愛してるって言ってくれたじゃないか。 ねぇ、僕はもう要らないの…? 独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。

処理中です...