引きこもりってダメですか?~転生して強いけど私は引きこもりたいのです~

砂糖漬け

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1章

3話 見知らぬ環境

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「ふぇ…?ん…?え…?ここが…異世界…?」

目を開けると、そこには草原が広がっていた。
どこかの丘?山か?
太陽が高い…ということは、昼ぐらいの時間帯か?
よく…わからない…

起き上がって見渡すも、頭痛がひどい。目眩がする。
あれ?手が小さい…いや…体が小さくなって…!?
髪は…同じ白髪…目は…同じ藍色のまま…なのかな?

(ああもう…今は頭まわんないよぉ…)

もう一度寝っ転がると、目の前にふわふわ浮いている光があった。

「うわぁ!?」

もう頭痛も目眩も関係ない。
すぐに飛び起き、その光から距離をとる。

「えぇー…ひどいよ~れいかぁ…」

聞き覚えが…いや、先程まで会話していた…

「シルナア!?…あ…そうか…責任…うん…私が言ったのに…」

「いいや…元々レイカにはついて行くつもりだったし。この世界を創造した私がいれば安心安全だよー」

「そう…?だね…」

「むぅ…あ…シルでいいよ」

「シル?愛称?」

「うん。レイカのこと、信用してるから」

なんだか照れくさい。
面と向かって…面がないけど…恥ずい…

(あ…そういえば…この状態でついてくるのかな…?)

「その姿って…」

「これ?ん~…何か希望があればその姿になるけど…あ…アクセサリーでもいいよ?」

希望。
なんだろう…そう考えても難しい。
一緒に居てくれて、そばに居てくれて…アクセサリーか…そうだ!

「イヤリング…ピアス…そういうの、どう?」

「へぇ、ピアスって耳に穴あけるんでしょ?大丈夫なの?」

(ここが異世界なら…)

「…私って…魔法、使える?」

「う…うん…ここに送る時に…もう使えるはずだよ…あ…でも…」

シルが何か言っているが、使えると聞いた途端…右耳の神経がなくなり、穴があくイメージした。
すると、

「すぐには多分使えな…」

「あ…あいた…?かな…?」

「えぇ~!?なんで!?」

なんでと言われましても…私からは見えないし…

「っていうか…この力ってなに…?具体的に言うと」

「あぁ、それはね…名前をつけるとしたら…《》…かな?」

「幻想?」

「そ…幻想。思いを形にする力ってことで、幻想。この世界の人間は誰もが持っている魔力を使って…」

話が長くなりそうだったので後で聞くことにしよう。

「今はわからないけど…あ…それなら、ピアスつくれる…シルって、そこに入ること…できる?」

「できるけど…」

ピアス…形何にしようか…
ユキ…

(あーダメだ…弱気じゃ…ダメなのに…いや、だからこそ…か…)

イメージする。
思いが形になるのであれば、なれ。
さっきは気づかなかったが、何かが手の上に集結していく。
さっき言いかけさせた魔力かな…?ド定番だね。

「レイカ…?それって?」

手の上にあった物は、小さいサイズの氷の結晶だ。ユキを思い出して。
ただ、それは本物ではない。
本物でつくってしまったらすぐに溶けてしまう。
それ程までにバカではない。バカではないのだ。
いや…それはもはやバカでは片付けられない様な…バカ以下だろう。

それをつけると、シルはそこへ入っていった。

『ユキのこと…』

「忘れないように、私が…まあ…戒めに近いかな……ん?…え?シルってユキのこと知ってるの!?」

『知ってるっていうか…ここの世界へ送ったよ?』

「もう…何でもありかよ神様はあぁ…」

ピアスが命が宿ったように淡く光っていた。

ーーーーーーーーーーーーーーー

「で…この世界について、私について、ユキについて教えて」

『うん…長く言うけど、いい?』

「そのぐらい、覚悟してるよ」

当然だ。それを含めて聞いたのだから。

『じゃあ…まず…この世界は国が多数存在し、それぞれの文化が違うんだ。レイカのいた世界にあった文化とかも、どこかの国にあるよ。ここは…レティーナ国…だね』

と言いながら、浮いているマップらしきものを出した。
機械的な光で、まさに最先端技術という感じがする。

『国の説明は王都が近いからそこについてからにする。それと、お金は全国共通で、今のところは…全国の平和条約的なのが働いていて、戦争はめっきりなくなった。…で、それらを決めたのは、どこの国の味方でもない、中立国であるニュートラルにて行われる、全国の代表が集う会議。えー…次は…レイカについて、か…レイカのその姿の子は、家族がいなくなって…1人で死んでしまう運命の子に転生させたから。で、記憶が戻ったのが今。誰も家族がいなくて、歩いてここへ来た時だったっていう…』

「ちょっと脱線させて悪いんだけど、それじゃあ私の前の記憶ってなんでないの?いくら思い出そうとしても、思い出せないよ?」

『それは…とある予想外なことが起こりまして…』

「…わかった…今はこれ以上聞かないでおく」

『そうしてもらえると…助かるな~…あはは…』

1度も目を合わせないのは…そういうことか…

『で…もっと詳しく言うと、その子の…レイカの容姿、記憶が戻った時点で、前と同じ容姿に戻ったんだよ。それも予想外だった』

「私が記憶戻すまで待っててくれたの?」

『うん…ずっと近くでね』

シルがそう言った途端、ピアスから出てきた光の粒子が目の前で小さい子の形をつくった。
そして、完全にできた時、そこに現れたのはシルだった。

「へえ…戻れるんだね…ってか、それ先に言ってくんない?」

「もうちょっと後で見せたかったんだけど…隠してる意味ないしね」

それで、と、言葉を続ける。

「ユキについてだけど…レイカが私のところに来る前に話したんだよ。転生しますかって言って。で、その時にユキが久遠の管理者だと知った…」

「久遠の管理者…?なにそれ?」

「それは…簡単に言うと、いろんな世界を転生して、危険分子を滅ぼす存在…かな?でも、知らなくてもいいと思う」

「ふぅん…じゃ、知らなくていいや…面倒事っぽいし…」

ユキのことは知りたい。
でも、シルの言っていることは間違いではない。そう、なぜか確信した。
そうしないと話長くなるし、進まなくなるって顔してる。

(神様パワーってやつ?…まあ…暗くなる前に行かないとだからね…)

「面倒事…嫌い?」

「嫌いだね。そういうの。正直、動きたくないから」

「だろうね…レイカの人生知ってるから」

「それはいいんだけど…ユキがどこにいるか…わかる?」

「ああ…今から会いに行くよ。じゃ、しゅっぱーつ!」

そう言いながら、ピアスに戻っていった。
歩くのは任せる…か。

「会いに行くって…はあ……道、教えてよ…」

『了解!任せてよ!』

「あ…そうだ…体、成長させたりできる?この姿のままだと時間かかるし後々めんどい…」

『できると思うよ。幻想の力だったら』

自分の、元の体を思い出す。
集中する。大きくする、戻る。そんな感じ…

『うわぁ…もう使いこなしてる…才能ってやつ?怖いわぁ』

「くれたのはそっちだから。ほら、行くんでしょ?」

そして、私は、レティーナ国の王都へ向けて歩き出した。

ーーーーーーーーーーーーーーー

???side

「あれは…子供の姿から大きくなった…魔法で隠していたということか。さっきまでは死にそうだったのに…王都への方向…?気になるな…追いかけてみよう…」

(あの魔力の多さ…ただ者じゃない…あの少女なら…兄上を…もしかしたら…)

俺は淡い期待を抱いて、気配を殺し、追いかけた。
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