転生王女は隣国の冷酷皇太子から逃れて美形騎士と結ばれたい!

Erie

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魔術師の家

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「んっ…ここは?」

窓から差すお日様の光と小鳥の声で目を覚ました。

柔らかなシーツの上。

ここはもうあの薄暗いルーレシア城の党ではない。

「おはようございます」

深淵の森の魔術師がにっこりと微笑みかける。朝日に銀の神がキラキラして綺麗。

「よく眠れたようですねえ」

「ここは?」

「あなたの部屋ですよ。あなたの部屋にとても似ているでしょう。」

部屋の中は私の実家そのものの調度品で整えられていたけれど、

窓と部屋の間取りがガートランドの私の自室とは違っていた。

「エリアスはどこにいるの?」

「妖精国から深淵の森に転送されたからここだと思ってましたが…彼の気配がしません。ここに連れてくれば会えると思ってたんですけどねえ」

魔術師が残念そうにいう。

「ここはあの時のあなたの家とは違っているけれど?」

「ええ。あなたのために先程、新しい部屋を増築しました」

「さあ、朝食ができていますよ」

魔術師に急かされて、ダイニングルームに行くと、パン、サラダ、燻製肉やソーセージなどのがたっぷりの朝食できていた。

「しっかり食べてくださいね。あそこではロクな食事が取れなかったでしょう?」

「ありがとう」

セシリアはニコニコと笑う魔術師の意図が掴めなかった。エリアスがここにいたということはすれ違ったのだろうか?セシリアが深淵の森のいないとわかり、彼女を探しに行ったのだろう。

「エリアスは私を探しに行ったのかもしれないわ。探しにいかなきゃ!」

「ええ。その通りでしょう。だけど、闇雲にここを出て行って、彼が見つかると思いますか?またすれ違いになってしまう」

「エリアスはどこにいるの?あなたならわかるでしょう?」

深淵の森の魔術師は目を閉じて、波動を追う。

「彼は今、ルーレシアにいます」

「ルーレシアに?」

やはりエリアスはセシリアを追ってルーレシアまできていたのだ。

「今、エリアスを追ってルーレシアに行けば、皇太子に捕まってしまいます。ルーレシアでは彼の犬たちがあなたを探し回っている。エリアスもあなたがいないことに気づけばここに戻ってくるでしょう。ここで待つことが最適ですよ」

セシリアは机に刻んだ歌をエリアスが読んで、そのメッセージに気づいてくれることを願った。あれには女の子が町から森に攫われたことが書かれている。男の子は森に入り彼女を悪い妖精から救い出す。城を抜け出すことができたら、深淵の森に逃げようと思っていた。あそこなら誰にも追ってこれない。魔術師とエリアス以外は。

「わかったわ」

「ああ、私の名前をいっていませんでしたね。私は、フィニアンといいます」

「よろしくフィニアン」

「ああ、それからこの家もこの森も結界が張られているので、魔法が無効の者以外誰も入れません。だから森の中は安全です。森の中も安全にしてありますから、いろんなところに行けますよ。だけど、決して森から外には出ないでくださいね。危険ですから」

「ええ。わかったわ。ここにいればエリアスに会えるんでしょう?」

「ええ」

「なら、森の外に出る必要はないわ。でも湖に行ったり、森の中でお散歩はできるわよね?」

「ええ。滞在中はあなたの家と思って過ごしてくださいね」

「ありがとう」

フィニアンは最初の印象とかなり違うようだ。

どこか冷たい人だと思っていたけれど、案外いい人なのかもしれない。

セシリアは久しぶりに得た自由とエリアスに会える期待に胸を膨らませていた。
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