転生王女は隣国の冷酷皇太子から逃れて美形騎士と結ばれたい!

Erie

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SSの置き場&番外編

エリアスの過去1

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「エリアスと結婚してかなり長いこと一緒にいて、知らないことは何もないって思っていたけど、
勘違いだったみたいだわ。」

満月の夜、寝付けなくて、出会った頃から相変わらず美しい夫の顔を見て、セシリアはため息をついた。

まさかわたくしたちに限って秘密なんてないって思っていたけれど…。

セシリアが少女の頃から彼女を守って来た騎士はセシリアの全てを知り尽くしている。

だからセシリアも夫の全てを知り尽くしていると思っていたのだけれど…

きっかけはエリアスと出かけた夜会でのことだった。

公爵夫妻はどの夜会でも人気の的で、付き合いや領地経営、外交の一環として夫婦共々出席して来たけれど、

そこで、エリアスが昔親しくしていたという貴族令嬢に会ったのだ。

彼女は、海のような青い瞳に輝くような銀の髪をした大変美しい令嬢で、外国からの大使の娘とのことだった。

エリアスが領地経営の為の新しい取引先の相手と商談をしている時に、声をかけられたのだ。

「こんにちは、あなたが噂に聞くセシリア様、ですね?」

セシリアが振り向くと、鈴の鳴るような声で美しい令嬢が微笑んで会釈をした。

「ええ、わたくしが、アルザス公爵夫人のセシリア・アルザスですわ。初めてお会いしますわね?」

「初めまして、セシリア様、わたくし、隣国のエリレシア公国の皇女、ジェラルディン・フォン・エリレシア、ですわ。エリアス殿下とは幼少の頃から親しくさせていただいておりましたの」

勝ち誇ったような瞳で見つけられて、この出会いはただの社交辞令でないことをセシリアは感じ取ったが、向こうの出方を見るために、彼女に話をさせることにした。

「まあ、エリアスの幼馴染の方、ですのね?」

「幼馴染というより、エリアス殿下とはもっと親しいおつきあいをさせていただきていたのですけれど。王妃様、王様もご公認の。まさか、わたくし以外の異国の姫君が殿下の隣におられるとは思ってもみませんでしたわ」

「ではジェラスディン様も異国からこの地に移って来られましたの?」

セシリアは無邪気なふりをして質問をする。

ジェラルディンは短気な性格のようで、イラっとしたのが感じられたが、数秒で柔らかな微笑みに変えて、言葉を続けた。

「まあ、わたくし、そのつもりでしたのよ?エリアス様を支えるつもりでこの国に骨を埋めるつもりでしたのに」

「では、こちらにお住みになってはいないのですね?」

「今回は兄上の公務について来ましたの。」

「エリレシアとルーレシアは貿易が盛んですものね」

「ええ。兄上とわたくしはその件で王宮に滞在しておりますのよ。久しぶりに来てみれば突然奥さんと子供がいてびっくりしましたのよ」

やはりセシリアの思っていた通り、異国の姫は前世の言葉でいう元カノ、今の世界でいう元婚約者候補といった存在のようだ。

「今回の訪問の目的は公務でだけではありませんのよ。エリアス殿下の責任を取っていただきたくて…」

「責任?」

彼女が説明をしようと口を開いた時、国王の代理として出席していた第一王子がファーストダンスを踊る為の音楽が流れ始めて、会話が中断された。






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