5 / 5
五大書
水の書 THE ONE
しおりを挟む
「ねえ爺や、僕、将来なりたいものがないや。」
「ほほほ、サトル、未来を考えておるのは良いことじゃな。」
「みんな、なりたい職業とか、夢とかあるみたいだけど、僕にはよくわからないんだ。」
「どうやらサトルは困っておるようじゃから、爺やが少し手伝ってみようかの。」
「うん、ありがとう爺や。」
「サトルは、至上の存在とは何か、考えたことがあるかの?」
「しじょうのそんざい?」
「これ以上ないほどに、良いと言える存在のことじゃ。ここでは、例えば、至上の人間を考えてみよう。これ以上ないほど良いと言える人間は、どんな人間かのう?」
「うーん。そんなこと言われても、わかんないよ。」
「ほほほ。じゃあの、お前の思う、一番良いと言える人間は誰かの?」
「そりゃあ、山田博士だ!世界で一番天才で、頭がいいんだよ、山田博士は。なんでも知っていて、どんな問題でも解決しちゃうんだ!」
「ほほほ。なるほどの。それじゃあ、その、山田博士の、何がすごいか考えてみよう。まずは、知識がとても多いこと、どんな問題・困難でも解決してしまうこと、こんなもんかの。」
「まだあるよ!山田博士は、しかも、心が優しくて、みんなの幸せのために、沢山の発明をしたんだ!」
「なるほどの、では、ここまでを考えてみると、サトルの思う、良い人間というのは、
・知識がとても多いこと
・どんな問題・困難でも解決してしまうこと
・他人のために頑張ること
を備えるものと、なるのではないかな?
」
「うーん、確かに、そうかも。」
「そこでじゃ、仮に、イメージで、これらの要素をもっとよくすることはできるかの?」
「えーっと、ちょっと考えてみるよ。」
「爺やは少し、お茶を入れてくるから、ゆっくり考えるが良いぞ。」
ーーーー
「よし!爺や!僕わかったよ!
山田博士の良い三つのところ、
・知識がとても多い
・どんな問題・困難でも解決してしまう
・他人のために頑張る
を、仮にさらに良くした三つを考えてみたよ!
それは、
・全ての知識を持っている
・どんな問題・困難でも一瞬で解決する知恵を持つ
・他人をどんな苦しみからも救済する
になったよ!
」
「サトル、これは良いのを思いついたの。」
「えへへ、なんか僕、楽しくなってきたよ。」
「では、他にも、良い人間が持っている特徴は、何かあるかの?」
「うーん、あ!そういえば、友達のシュンスケ君は、一日中水を飲まないで、運動できるんだよ。だから、遊ぶ時に水を運ばなくていいから、誰よりもいつも身軽なんだ。」
「なるほどの。それは、短く言うと、どんな特徴なのかの?」
「そうだなあ、
・一日中水を飲まなくても平気
かな」
「なるほどの。他にも、何か思いついた良い人間の特徴はあるかの?」
「そういえば、僕のお父さんは、いつも元気で、病気になったことがないんだって!この特徴は、そうだなあ、
・常に健康、病気にならない
となるかな。
あとは、僕のお母さんは、どんなに酷いことをされても、いつも、最後には許しちゃうんだ。
これは、
・人を許す
だね。
」
「
・一日中水を飲まなくても平気
・常に健康、病気にならない
・人を許す
か。
良い三つを思いついたの、サトル。では、これを、先ほどのように、もっとすごいものに変えられるかの?」
「うーん、そうだなあ、
・食事不要、水不要
・常に体に一切の不調がない
・どんな場合でも、人を許す
かな。
」
「良いな、良いな。では、今までに、思いついた良い人間の特徴を並べてみよう。」
「
・全ての知識を持っている
・どんな問題・困難でも一瞬で解決する知恵を持つ
・他人をどんな苦しみからも救済する
・食事不要、水不要
・常に体に一切の不調がない
・どんな場合でも、人を許す
だね。
でも、こんな特徴を持つ人は、もはや人間じゃないよ。
」
「ほほほ。良いのじゃ、良いのじゃ。一つ聞きたいのは、こんな人間になれるなら、なってみたいかの?」
「うん、なってみたいよ。」
「じゃあ、もうお主には、将来なりたいものができたことになるの。」
「えっ。ほんとだ。でも、なりたいものって、こんなのでいいの?」
「良いのじゃ。ただ、その思いついた、良い人間の特徴を、イメージして、忘れずに、常に心の中で、思うのじゃ。人生において、苦しい時、挫けそうな時ほど、自分の思い描く、これ以上ない良い人間をイメージして、その人間に、日々少しでも近づこうとするのじゃ。」
「ありがとう、爺や。僕にも、至上の存在が、少しわかったよ。僕が考えた良い人間の特徴、をもつこの人には、なんて名前をつけようかな?」
「うーむそうじゃなあ。それは、至上存在とでも呼べばいいのではないかの。」
ーーーおまけ
「爺やの、至上存在は、どんな感じなの?」
「爺やの好きなのはの、
・何にも執着しない(競わない、争わない、許す)
・無駄な発言、行動をしない(失言しない、約束を破らない)
・誰にもバレないように人を救い出す
・誰にもバレないところでも人に損害を与えない
・自分の心を知り尽くし、自分以外に心を動かされない
・常に全ての存在の幸せを考える
かのう。
」
「ほほほ、サトル、未来を考えておるのは良いことじゃな。」
「みんな、なりたい職業とか、夢とかあるみたいだけど、僕にはよくわからないんだ。」
「どうやらサトルは困っておるようじゃから、爺やが少し手伝ってみようかの。」
「うん、ありがとう爺や。」
「サトルは、至上の存在とは何か、考えたことがあるかの?」
「しじょうのそんざい?」
「これ以上ないほどに、良いと言える存在のことじゃ。ここでは、例えば、至上の人間を考えてみよう。これ以上ないほど良いと言える人間は、どんな人間かのう?」
「うーん。そんなこと言われても、わかんないよ。」
「ほほほ。じゃあの、お前の思う、一番良いと言える人間は誰かの?」
「そりゃあ、山田博士だ!世界で一番天才で、頭がいいんだよ、山田博士は。なんでも知っていて、どんな問題でも解決しちゃうんだ!」
「ほほほ。なるほどの。それじゃあ、その、山田博士の、何がすごいか考えてみよう。まずは、知識がとても多いこと、どんな問題・困難でも解決してしまうこと、こんなもんかの。」
「まだあるよ!山田博士は、しかも、心が優しくて、みんなの幸せのために、沢山の発明をしたんだ!」
「なるほどの、では、ここまでを考えてみると、サトルの思う、良い人間というのは、
・知識がとても多いこと
・どんな問題・困難でも解決してしまうこと
・他人のために頑張ること
を備えるものと、なるのではないかな?
」
「うーん、確かに、そうかも。」
「そこでじゃ、仮に、イメージで、これらの要素をもっとよくすることはできるかの?」
「えーっと、ちょっと考えてみるよ。」
「爺やは少し、お茶を入れてくるから、ゆっくり考えるが良いぞ。」
ーーーー
「よし!爺や!僕わかったよ!
山田博士の良い三つのところ、
・知識がとても多い
・どんな問題・困難でも解決してしまう
・他人のために頑張る
を、仮にさらに良くした三つを考えてみたよ!
それは、
・全ての知識を持っている
・どんな問題・困難でも一瞬で解決する知恵を持つ
・他人をどんな苦しみからも救済する
になったよ!
」
「サトル、これは良いのを思いついたの。」
「えへへ、なんか僕、楽しくなってきたよ。」
「では、他にも、良い人間が持っている特徴は、何かあるかの?」
「うーん、あ!そういえば、友達のシュンスケ君は、一日中水を飲まないで、運動できるんだよ。だから、遊ぶ時に水を運ばなくていいから、誰よりもいつも身軽なんだ。」
「なるほどの。それは、短く言うと、どんな特徴なのかの?」
「そうだなあ、
・一日中水を飲まなくても平気
かな」
「なるほどの。他にも、何か思いついた良い人間の特徴はあるかの?」
「そういえば、僕のお父さんは、いつも元気で、病気になったことがないんだって!この特徴は、そうだなあ、
・常に健康、病気にならない
となるかな。
あとは、僕のお母さんは、どんなに酷いことをされても、いつも、最後には許しちゃうんだ。
これは、
・人を許す
だね。
」
「
・一日中水を飲まなくても平気
・常に健康、病気にならない
・人を許す
か。
良い三つを思いついたの、サトル。では、これを、先ほどのように、もっとすごいものに変えられるかの?」
「うーん、そうだなあ、
・食事不要、水不要
・常に体に一切の不調がない
・どんな場合でも、人を許す
かな。
」
「良いな、良いな。では、今までに、思いついた良い人間の特徴を並べてみよう。」
「
・全ての知識を持っている
・どんな問題・困難でも一瞬で解決する知恵を持つ
・他人をどんな苦しみからも救済する
・食事不要、水不要
・常に体に一切の不調がない
・どんな場合でも、人を許す
だね。
でも、こんな特徴を持つ人は、もはや人間じゃないよ。
」
「ほほほ。良いのじゃ、良いのじゃ。一つ聞きたいのは、こんな人間になれるなら、なってみたいかの?」
「うん、なってみたいよ。」
「じゃあ、もうお主には、将来なりたいものができたことになるの。」
「えっ。ほんとだ。でも、なりたいものって、こんなのでいいの?」
「良いのじゃ。ただ、その思いついた、良い人間の特徴を、イメージして、忘れずに、常に心の中で、思うのじゃ。人生において、苦しい時、挫けそうな時ほど、自分の思い描く、これ以上ない良い人間をイメージして、その人間に、日々少しでも近づこうとするのじゃ。」
「ありがとう、爺や。僕にも、至上の存在が、少しわかったよ。僕が考えた良い人間の特徴、をもつこの人には、なんて名前をつけようかな?」
「うーむそうじゃなあ。それは、至上存在とでも呼べばいいのではないかの。」
ーーーおまけ
「爺やの、至上存在は、どんな感じなの?」
「爺やの好きなのはの、
・何にも執着しない(競わない、争わない、許す)
・無駄な発言、行動をしない(失言しない、約束を破らない)
・誰にもバレないように人を救い出す
・誰にもバレないところでも人に損害を与えない
・自分の心を知り尽くし、自分以外に心を動かされない
・常に全ての存在の幸せを考える
かのう。
」
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる