84 / 483
アルトリーネの仁義なき妻たち 5
しおりを挟む
「そう言えば、ヤスダは痴女皇国での罪人生活を希望すると即答したようですけど」
「安田君は言わば、売り飛ばし役を押し付けられていたようなものですからね。一応は同志大酒飲みと同じ大学の学部学科だったようですが、中退という学歴です。その後は半分ニートをしていたようなもので、シベリア鉄道経由の欧州旅行の際にロシア西部やウクライナに若干のツテが出来たと。更に帰国後、そっち方面の外国人を斡旋する結婚相談所に就職した際に裏処理ルートへの説得案内役をさせられ、裏社会と接触してスカウト…というか、そもそも就職した結婚相談所自体がグレーゾーンな企業ですね。あとは仲間内ではあまり大きな顔ができなかったと聞いていますが」
「うちも聞いたけど、とにかく他の連中が声はでかいわ押しは強いわ殴る蹴る当たり前、何をやらされても割りを食う上に、石灘やら中井はもとより吉崎にも損な役回りばかり押し付けられ、挙句の果てには女の子ら相手の闇金の仕事を勝手に一般向けに拡張されてノルマまでこなせとか、そら口も軽ぅなるわなぁ」
「雇用していた女の子たちや、石灘が有償で貸し出す女の子を使った合コンを装った売春パーティーの運営に、その参加チケットのノルマまで持たされていたと言いますからね。今回の捕縛者ではどう見ても一番の貧乏くじ役でしょう」
「ふーむ、ところでジーナ、エイキ・イシナダはどうなったの」
「えーとね、ぶしのなさけ君…3Dプリンタで起こしたリベレーター型擬似自決キットを使用。こちらの意図した通りに昏倒してくれたので、現在は自己内部リセット進行させるために初期収監房内に放置中。覚醒後に万一にも自我を取り戻したら今後は安田と揉めるかもわからんから、とりあえず吉原送りにするわ。人格再構築の後で元伊勢に送って向こう向けの身体調整に入れるから」
「あー、例の駄洒落ウィルスとかいうのを使った人格リセット剤か…」
「そそ。空包…発射と同時にインポタケの胞子撒き散らす上にグリップのスタンキャパシタが放電して射ち手を昏倒さす訳よ。なんであの初期収監房の排気口側にULPAフィルタ使ってんねん、普通逆やろがとかHEPAで十分やんかと気付くような奴は絶対にあそこに入るようなことせぇへんと思うしっ」
「…その不能キノコ、絶対に連邦側に持ち込まないでよっ」
「ああ、あれはそもそも原種自体がものすごい生存期間短い品種なんよ。夜の間に一気に成長してくるんやけど、あれ栽培してる島もたいがい高温多湿やから、日の出と同時にあっちゅう間に気温が上がるねん。んで日の出とほぼ同時に胞子撒き散らして枯れてまうねんわ。せやから痴女島で栽培してもなかなか育たん…というか大概の場所で夕方のスコール来た時点で胞子が流されてまうから根付かんのよ」
「要するにその、バリ島に該当する島でなければ育成しない特殊品種という訳ですか、そのキノコ」
「ええ。マリ公も茸島…そのバリ島に該当する島以外での栽培を考えたんですが、あの茸島いうのがちょっとあの界隈やったら特殊な島でしてな。うちの島ほど雨が降らん上に、雨季と乾季がはっきり分かれてましてね。あそこの雨季、または雨季を再現した栽培環境でないと生育困難という結論が出まして」
「じゃ、日本でそのキノコを栽培するのはもちろん、バリに胞子を持ち込んでも…」
「で、黄さん。もういっこ結果的な安全措置になってる事があるんや。バリ島でインポタケ栽培したら、元来の原種たるマジックマッシュルームの繁殖に負けよるらしいねんよ。クリスに説明さしたらヘテロタリックとか自家不和合性とかいう性質があって、自分と異なる胞子を刺激にして育つそうやねんけど、どうも原種の胞子と融合して単なる幻覚キノコになってまうらしいんや。つまり、連邦世界での栽培は茸島の雨季環境と土壌を完全に再現せんとあかんねんて」
「で、そのキノコの胞子を吸い込むと鳩のフンよろしく真菌に感染して脳を犯される上に、駄洒落ウィルス変種が脳細胞内の大脳旧皮質に働きかけて衝動や感情を剥奪、更には記憶も奪って行くと」
「せやから生かしておくためには一人卒痴女種化しとく必要あんのよ。んで特定方法で痴女種化してから48時間やったかな、痴女種細胞に完全転換されるまでは駄洒落菌が作用するから、その際にウィルス化した駄洒落菌の遺伝子情報を取り込んだ痴女種細胞の効果でな、一種のロボトミー状態で痴女種化が完了するんや。あとはエマ子とマリ公がこしらえた暫定模範女官種人格データを流し込めばいっちょあがりらしい。旧・聖院金衣ならもっとスマートにやれるけど、今回は人格記憶リセット対象者多数になるやろうから精気節約のための方法として、この偽リベレーター…ぶしのなさけ君を作りよったみたいやけどな」
「で、そもそもあの独房からしてさ、聞き分けの悪い収監者の部屋には空調吹き出し口から少しずつその変態キノコの胞子を噴出しているんでしょ? 仮に拳銃自殺の覚悟を決めて発砲しても、あるいは自殺に躊躇しても24時間経てば勝手に人格崩壊してしまうと。いやはや良く考えてるわねぇ。悪党って言ったげるわ」
「自殺も阻止できるし人道的や言うて」
「自分で決断しても結局最後は同じじゃない。ま、連邦世界からいなくなるに越したことはないけどね、ああいうのは」
「一部の水商売を含む風俗の経営者に多いねんけど、わしらは困ってる女の子を助けたってんねんから悪い事してへんやんけ言う考え方があんねんよ黄さん。実際に風俗やってそれなりの額の金稼いでる子もおるし、うちもママの店で難をしのいだからあんまし悪し様には言われへんねんけどさ、やっぱり実態として店側はどないしたかて忘八になるから、最終的には物別れに終わる場合が多いんよね、女の子と経営者」
「慈善の心があるなら別の事で稼いでお金を渡してあげればいいのよ。一種の詭弁ね」
「まぁ、世の中○○でしか稼がれへん子は多いからなぁ」
(なお、このお話を連載としてちゃんと読んで面白がってくれる女子、ディプロマシーをプレイできる女子同様にかなり知能が高いだろうと思うというのが天の声の意見だったりするそうやで…)
「まぁ、女の子の側にも問題あり。これはわかるわね」
「例えば、低コストでパパ活しようとしたり、風俗店で女の子に説教するんと類似の事をするおっさんがおったとするやん、せやけどおっさんの収入の何倍ものお金を稼ぐ女の子からしたらやね、内心では誰がおっさんの言う事を聞くかという話になる説があるけど、うちはそれには反対やな」
「へえ。どーゆーことよ」
「黄さん、痴女種化してへんかったらあんたの消費期限、良くてあと数年やったやろ? どんだけ中国人あるあるで、化け物というか、消費期限が他の人種に比べて異様に長いのが多かったとしても、いずれ老女になるやんか」
「ふむふむ。確かにその通り」
「で、風俗はもとよりキャバや新地や…ここらで言うと銀座赤坂ポンギ錦糸町あたりは割と消費期限を気にする連中が圧倒的多数やよなぁ。そういう子は普通の仕事してる女の子が婚活をする年齢…つまり、一番高く売れるはずの時期を金稼ぐために使てるんやで、そら稼げて当たり前やろ」
「ところが、一番の武器たる若さには使用期限が存在すると」
「そそ。せやから自分の消費期限が切れてからあたふたする前に、風水稼業をせんでええように備えんとあかんと思います。その時にそういう低収入な非正規雇用者より更に使い物にならんようでは、果たして底辺派遣をバカにできるんかいなと」
「まぁ、確かに…ちなみに連邦世界だと江戸時代まではこの問題、あまり目立たなかったんですよね」
「ほうほう。加藤さんの意見とは」
「平均寿命です。湯女や飯炊き女を含めた売春業に従事出来なくなる辺りの年齢で死亡するケースは決して珍しくなかったでしょう。更には母子共々死産のケースもありましたからね。つまり、老婆になるまでに死んでしまう場合も多かったでしょうから」
「あ、なるほど…うちにも早死にしてたはずのが数名…代表例はイザベルさんとるっきーやけど、おるからなぁ。しかも二人とも産後の体調不良が死因やし」
「あの時期の支配階級に属する女性は出産装置と考えられていましたからねぇ」
はい、加藤さんのお招きで、とりあえず駒形のどじょう屋さんに黄さんと二人で呼ばれております。
加藤さんのお招きですが、他の連中は忙しいので連邦と日本の警察関係者だけ…もっとも黄さんは国際事件の都度、連邦加盟国家の警察を指揮監督する立場ですし、加藤さんは特殊も特殊で、警察法や警察官職務執行法に完全に縛られない特殊な事をする方ですが。今回の関係者で一番、加藤さんに近い立ち位置なのはうちのダリアか、さもなくばジョスリーヌさんまたはドミニクさんですね。
あたしは冬場限定というナマズのお鍋に挑戦しておりますが、田うなぎなどを食べ慣れてる黄さんはどぜう鍋、加藤さんは柳川。小鉢も持って来てもらってお互いの鍋の食べ比べなんぞしながら、熱燗の徳利を空け空けしつつ雑談しとります。
「そう言えば、加藤さんって結婚歴ございましたっけ」
「まぁ、大正時代に色々とありましてね。とりあえずは独身で」
「そーいや加藤さんは通常の鬼さんじゃありませんでしたな」
「ええ。私の場合は精気の代替物を呪法で賄うのですがね」ここでニヤリと笑う加藤さん。
「お、何か暴露話でも」
「…まぁ、実は私とは少し違うのですけどね、結果的に比丘尼国の人間と似た事を実現してしまった人物を存じておりましてね。直接の面識はほとんどありませんが、存命ですよ」
「まさか錬金術師のサン=ジェルマン伯爵とか」
黙って頷く加藤さん。
そして。
「彼は今、地球にはいないようですな。もしかすると今後、貴女方、痴女皇国の行く末について関わるかも知れませんよ。まぁ、そのうち向こうから何かしら言って来るでしょう。特に高木少将のお子様方についてはこの人物、悪い出会いとはならないでしょうが、注意はしておく方がいい」と、いつもの謎めいた不気味な笑みで告げられますが、まぁ酒の席での戯言として聞き流しておきましょう。
今は。
--
そして加藤さんと別れて、一旦痴女宮のあたしの部屋に戻りましたが。
「結局のところ、女が愚かというよりも人類が愚かという気もするわね」もともと春節用に用意していたという猥褻物全開のチャイナドレス姿のおばは…お姉さんと雑談をば。
「せやな、シングルマザー全てを悪者にする気はあらへんけど、後で子供が重荷になるなら産むなと」
「だけどその時は不思議なものなのよねぇ、後から何だこんな男って思うのでも、相性が良い時は中出ししてくれってなっちゃうし」
「黄さんの息子さんはどうしてんのよ」
「親兄弟財布別勘定。大陸の連中のドラ息子が羨ましいって言うけど、中途半端に親や一族の財布を当てにするなってところ」
「ああ、帮の家系やったな…虎帮とか言うたっけ」
「そそ。女だから虎の文字は名前に入らないけどね」
「二人目の旦那の時も大変やったようやなぁ」
「そーよ。もう高齢だからって他の男と絡めとか。1ヶ月で死に別れよ」
「あの死因も心臓発作やったんかいな」
「そーゆー事にしといて。ま、虎の一族に連なる者を娶るには器の大きさが足らなかったかもねぇ」
実は黄さん、旦那が二人いました。一人はちょっとあって実子を儲けたものの、割と早逝。んで二人目の旦那はNYの法務局支局勤務時に縁談の話を持ち込まれた在米華僑の結構いいところの旦那さんだったそうですが以下略。
ま、ちょっとだけ生まれ育ちに癖がある人と思っといてください。
それと、お気付きの方もいらっしゃると思いますが、この人、たいがい口が悪いです。
「もごごっ、この俄售貨員、この私にここまでさせやがってっこの日本鬼…」
「残念、日本鬼子と言うのはうちには効きませんっ」
ばしっ。鞭の代わりにはりせんでケツをしばいて差し上げます。
で、上位者権限でいんちゅうくんリモコン操作してます。黄さんのおぱんちゅ。
「ぎひぃいいいいやめやがれぇえええ私通猪!」
(あのさぁ黄さん、ちょっとやってる最中に素で聞いて悪いねんけどさ、痴女種化してから露骨に性癖出るようになってへん? これ他の子でも傾向出てる言うてたのきちが問題視しとってさぁ、幹部向けの注意回覧も回されてるさかいにちょっとだけ注意しといてな)と、李冰冰似のちょっときっつい感じのババ…お姉さんを泣かせつつ注意を入れます。あ、名前がよく似ている范冰冰よりは肩幅が広くてがっしりした感じですよ。
(何よ気分乗ってんのに…まぁ、確かにそれはあるわね…)
(並列思考のやり方覚えてといたら色々はかどるよ。それよりスザンヌが今、その傾向強いんよなぁ…あの子はただでもクレーゼさんの実娘やし、父親は高木の父さんやし…阿波内侍さんが安井神社の正月支度で京都に帰ってる間はジョスリーヌさんが面倒見るらしいけど、ジョスリーヌさんはジョスリーヌさんで変態行為慣れしとるし、皇族の娘やから言う事でさ、ある程度スザンヌのわがままに応えざるを得ないみたいなんよな)
(ああ、ジョスリーヌさんか…あの子も特殊部隊とか傭兵絡みで結構色々経験してるわよねー…たださぁ、スザンヌちゃん、外観はどうにでもなるかも知れないけど、年齢経験、それも直接体験しないと理解出来ない事については仕方ないわよ。はっきり言うとまだまだ好奇心旺盛な年齢で第二次性徴期かるーく突破して身体が出来上がってる状態になれるのに、あれこれ試さない訳がないと思うわよ)
(とりあえずスザンヌはともかく、黄さんは後で性癖調査票仕上げて理恵ちゃんとこ送ってな。女官同士でもある程度相性があるから、精気抽出効率上げるための人事考課に必要やねんわ。それとなるべく相性ええのんと組みたいやろ)
(まーねー。しかしここの警務は言うなら本当に警備会社の業務まんまだからねー。犯罪捜査やらにリソース割いてないのがよくわかるから私には向かないっぽいし…だけど外で仕事してないとね、すぐ香港戻れー男充てがってやるから家を継げーと呼ばれるって言う話があるでしょ、私の場合…)
(あー、あの家業の経営に携われ云々の話か…)
(もっとはっきり言うと帮の卓将に加わる話ね。うちらは三合会みたいな香港由来のマフィア要素のある組織じゃなくて、満州馬賊の系統の親族扶助会なのよ。で、満州があんな事になったからって海外移住を積極的に進めて、現地法人を何とかして作って行ってね。だから家業を継げイコール、各地の華人街巡りか香港の本家に常駐なのよ…)
(黄さんの実家て、大陸には何かしら商売してへんのかいな)
(あそこの事、資本主義者がまともな商売出来る場所だって思ってる? ただ…大陸の新参には一時期泣かされたからねぇ。正直ざまぁ見ろよ、今の大陸。昔なら日本の工作部隊とか色々使えたらしいけどさー)
(あー、甘粕のおっさんと密かに手を結んでた件か…)
(しかも阿片絡みで英国ともお付き合いあったらしいからね。ただ、阿片ビジネスじゃ日本やロシアと揉めたようだけど)
(ところで話変わるけど、さっきの組み合わせと職場希望あるんやったら調査書と一緒に提出しといてな。今の女官長が室見理恵言う子やねん)
(えーと、リエ・ムロミ…どっか大学2年生だっけ。んで特殊義体使って痴女皇国生活と日本での学生稼業の両立をしてる子だよね)
(ただなぁ、鉄ヲタやねん鉄ヲタ。んで、その趣味をマリ公が買うて国土局の局長に据えてもうてな。今日明日は新潟県の新津市やったか、痴女皇国と言うか比丘尼国向けの電車の試作品が出来た言うから落成式と公式の試運転に出席しとるはずや)
(あぁ…鉄路迷なのか…)
(ですから人を鉄ヲタ呼ばわりしないでくださいっ明日も公式試運転であたしも密かにあの機関車のハンドル握るんですからっ)と、これはあたしだけに向けて理恵ちゃんが怒りの心話をよこします。
(何をいきなり…ああ、まだ新津なのね…しかし何やな、この番号に理恵ちゃんの性格が出てるな)
ええ。視覚情報もくれますから。エマ子と理恵ちゃんは、緑色の文字の会社の方とか新潟の会社の方とか、そして理恵ちゃんのお父さんなど色々な人と機関車の運転台らしい場所に持ち込んだパソコンの画面や機関車の計器を見比べながらあれこれ話を詰めているようです。
あ、エマ子も理恵ちゃんもテンプレス・レイルウェイズという偽装会社の作業制服だという青い作業服に白い安全帽姿ですよ。
(ジーナさん。戻ったらエマちゃんと二人で泣かせますよ…)
(かー様。この機番決めたんマリアねーさんでっせ…)
(え…あのアホは何をやっとんのじゃ…)
はい、鉄道会社が決めている命名規則ってのがあるそうなんですが、それを半ば無視してると理恵ちゃんが怒るだけはある番号がついてるんですよ、今エマ子と理恵ちゃんが面倒見てるこの試作機…。
どんな番号かはこの辺を読むとわかりますが、口に飲み物を含んでからご覧ください。
https://ncode.syosetu.com/n6615gx/62/
(まぁそれはそれとして、今どすけべおばはんとえげつないおめこをしているお相手の黄美娜さんですが、本当に虎女ですねぇ…寅年ですかこの人…)と、黄さんには聞かれない階級制限モードで話しかけてくる理恵ちゃん。だからうちも好きでエロババァしてる訳やないねんさかいに…。
(確かにこの子の気性と性癖、雅美さんと互角以上やろ…わざわざ性癖調査票出せ出せてうちが言う理由も理解できるよな?)
(ですねぇ。これはちょっとお相手選びますよねぇ…放置してフリーならかなりまずい事起こしますよ…)
(年明けに初代様と雅美さんが名目崩御して復活するまでは聖院に回すか…サリーとしほ子なら確実にこの子の頭は押さえてくれるからな)
(もしくは欧州回しにして欧州地区本部名物・婚活花嫁修行コースとか)
(小官が面倒を見ましょうか? どのみち、このあとで反社の中核の処理や例のブローニュ活性化計画がありますでしょう、共和国政府との共同事業)ジョスリーヌさんも参戦。
(ああ、あれねぇ…確かに黄さんは元来法務局のパリ本部勤務やし、地理他現地事情には明るいわな…)
(痴女皇国出向かつ、現地勤務を下命されたのならパリに戻してもよいでしょう)
(その辺、一度本国に打診しといてくれへん?)
(bien reçu.)
(それとですね、黄さんの処遇については進言したいことがあるのです)と理恵ちゃん。
(なんでしょう、憎い憎いどすけべおばはんのちんぽを突っ込まれて毎回毎回孕まんばかりにカニバサミセックスをしている淫乱ホトトギスの理恵ちゃん、どうぞ)
(ですからあたしも女官長業務で仕方なくですね。まぁそれはともかく、例の宿坊街再色街化計画。とりあえずは淋の森を使えるように面積拡充を図ることから始めてまして、カシウスちゃんとロンギヌスちゃんの手が空いたらちょこちょこ淋の森の拡張をやってもらってるんですが)
(うむ。ゴソゴソしてるのはうちも知ってる。逆に聖院でも、向こうの色街管理組合がグダグダ文句つけ出した暁にはこれで行こうと白マリ他が視察に来てるのも聞いてる)
(まぁ、まりりが聖娼収入よりも精気収入を重視してディスカウント政策で行こうと考えているのもあるんですよね。あと、先日のブローニュやヴァンセンヌ、更には日本の発展場事情を鑑みて無料すら考えてたみたいなんですが、流石に無料はまずいだろうと思い直してたあれ)
(うむ。うちも流石にあれはなぁ…趣味のヲカマさんとか心はヲナゴ系の発展目的ならともかく、聖院開闢の理念からすると福祉目的で売春やってることはやってんねんから、なるべく廉価に提供してあげたいねんけど、多少なりとてこころざしやら心づけは欲しい。運営費用がかかるからな、うちらも)
(で、一方でおっ何ーをしておられるのですか行為をするなら我々に精気よこせと言いたい訳で。極端な話、連邦社会でも聖院経営したいくらいなんですよねぇ)
(そのテストケースにブローニュが使えるというのがマリ公の考えやけどな。まぁ、とりあえず無限と書いていんふぃにてぃとか読ませるふざけた名前の兄ちゃん他、反社の中核残党を捕まえてからやな)
(そうですね。あとこれは余計な話ですが、まりりが豚制度を考えたり黄さんだけでなく痴女皇国関係者がやたら豚とか牝豚という豚さんに失礼な蔑称を好むのはどすけべおばちゃんの影響甚大だと思うのです。確かにあの牝豚とか罵倒する言葉の効果を考えると規制する気はありませんが、豚として調教するというのが密かに流行している件についてもそもそと苦言を呈しておきますよこのエロババァ)
(理恵ちゃんの棒読みに、たのきちと似た感じで本件について事務的な処理をしたい感情を感じるのだが、まぁそれはそれとして頑張ってくれ。なるべく女官長業務についてはこちらでもなんとかフォローする)
(ありがとうございます。そのエロケツだけはお貸し頂きますと助かります)
(ダリアを相手してあげなさい…)
(反社作戦完了まではジーナさんの方が空いてるんですよ…後でお部屋行きますっ)
(はいはい)ってな感じで理恵ちゃんと打ち合わせをする一方で。
「あっあっ搾られるっ搾精されるっいくいくいくっ」
ええ。この凶暴な牝虎から搾り取らせて頂いております。
…クリスはクリスで今、マリ公のオーダーに応じて駄洒落菌とインポタケの変種作成で結構忙しいのですよ…で、クリスが不在がちだからこそ、あたしらの部屋をヤリ部屋に使えてるんです。
そして、痴女宮の皇族居住区画を改装した聖炎宮に移したりオフィスフロアの階数を統一する工事の関係で、本当なら皇帝室秘書課のヤリ部屋を使いたいのに、時と場合によってはあたしの部屋を使用することを余儀なくされている訳でして…。
ですから皇族階への入室が制限されている子なんかとはそこらで、極端な話を言えば淋の森はもちろん、痴女宮上層階でも致したりしております。
それはともかく屈辱的な表情を浮かべて顔をザーメンまみれにされている黄さんの口、毎度毎度の便器行為に使っておりますとですね。
(しかしジーナちゃん…この人はある意味であたし以上の危険人物よ…経営者としても官僚、ひいては政治家としても野心の塊よねぇ…)と、今度は雅美さんからあたし限定の心話が。
(せやろー)
(こりゃあ理恵ちゃんも頭抱えるはずだわ。あたしなら何とかなるかもしんないけど、今はちょっと手を出せないからねぇ。ジョスリーヌさん預けの方がいいかも)
(うん。それでパリ云々の話もしてたわけよ)
(とりあえず初代様はあの子くらいなら身体が動くって言ってるから、この後そっちに行って頂くわよ。1時間くらいならブルーモード入れていいってマリアちゃんからも許可もらってるし)
(了解ー待ってるー)
「ほほう、なかなか従順でよいことです…聖母様もっと突いて下さいまし!」
(あのですねぇ、アフロディーネちゃん怒ってますけど…)
(聖母様は悪くありません。我が母がこの場に必要なのは分かりますが、もう少し役柄と配置を考えて頂ければと思いますっ)
(ですからアフロディーネに遠慮してイシュタルモードにしておりますのに…)
(そう思うなら聖母様のサイズをらすぷーちんちんとやらではなく、ぴーたーのーすにして頂いて下さいっ)
(この行為とも当分ご無沙汰かと思いますとですね、やはり今生の名残に突っ込まれたいのです!人情の機微を読みなさいっ)
えーとですね。金髪状態の初代様、黄さんに口だけでさせています。何をさせているのかはもう、めんどいから説明したくないです。こんな描写にあたしの精神的リソースを割きたくないくらいに尺を八回以上吹くような行為に今更説明がいるのか。そして果たしてこんな話でおっとナニーをなさる読者様なんぞいらっしゃるのか。
とりあえず初代様とうちは精気タンク役としてどっちでもいいらしい…どちらかが上位に来る訳ではないらしいのですよ。つまりマリ公やベラ子、必要に応じてエマ子とかと同じでうちも今、精製システムを持たされています。持ちたくないんやけど。
(人手不足ですから仕方ございませんわよ…まぁ、この子が髪の毛を青くしなくても十分に威圧闘気が通じる階級で助かりましたわ)
(まぁ我々、ちんちんだけは男性生理ですから数日おきに射精衝動が来るようになってますからねぇ)
(そうですわね…聖母様、行為はそのままでちとお待ちを。マリアリーゼから緊急です。わたくしが聞きました後で聖母様に代わります)
(かーさん。今すぐ池尻大橋に呼びたいんだが。スザンヌとマリアンヌが軽く暴走した。わざと反社連中の手に落ちるスタンドプレイをしやがった。…だからあたしらが国営放送に仕掛け番組流させてAVやセクシー動画に出てる女の子のカラクリ暴露話をさせてからにしろっってんのに…一応、回収して今、あたしの前でみんなが説教してんだけどよ…)
「安田君は言わば、売り飛ばし役を押し付けられていたようなものですからね。一応は同志大酒飲みと同じ大学の学部学科だったようですが、中退という学歴です。その後は半分ニートをしていたようなもので、シベリア鉄道経由の欧州旅行の際にロシア西部やウクライナに若干のツテが出来たと。更に帰国後、そっち方面の外国人を斡旋する結婚相談所に就職した際に裏処理ルートへの説得案内役をさせられ、裏社会と接触してスカウト…というか、そもそも就職した結婚相談所自体がグレーゾーンな企業ですね。あとは仲間内ではあまり大きな顔ができなかったと聞いていますが」
「うちも聞いたけど、とにかく他の連中が声はでかいわ押しは強いわ殴る蹴る当たり前、何をやらされても割りを食う上に、石灘やら中井はもとより吉崎にも損な役回りばかり押し付けられ、挙句の果てには女の子ら相手の闇金の仕事を勝手に一般向けに拡張されてノルマまでこなせとか、そら口も軽ぅなるわなぁ」
「雇用していた女の子たちや、石灘が有償で貸し出す女の子を使った合コンを装った売春パーティーの運営に、その参加チケットのノルマまで持たされていたと言いますからね。今回の捕縛者ではどう見ても一番の貧乏くじ役でしょう」
「ふーむ、ところでジーナ、エイキ・イシナダはどうなったの」
「えーとね、ぶしのなさけ君…3Dプリンタで起こしたリベレーター型擬似自決キットを使用。こちらの意図した通りに昏倒してくれたので、現在は自己内部リセット進行させるために初期収監房内に放置中。覚醒後に万一にも自我を取り戻したら今後は安田と揉めるかもわからんから、とりあえず吉原送りにするわ。人格再構築の後で元伊勢に送って向こう向けの身体調整に入れるから」
「あー、例の駄洒落ウィルスとかいうのを使った人格リセット剤か…」
「そそ。空包…発射と同時にインポタケの胞子撒き散らす上にグリップのスタンキャパシタが放電して射ち手を昏倒さす訳よ。なんであの初期収監房の排気口側にULPAフィルタ使ってんねん、普通逆やろがとかHEPAで十分やんかと気付くような奴は絶対にあそこに入るようなことせぇへんと思うしっ」
「…その不能キノコ、絶対に連邦側に持ち込まないでよっ」
「ああ、あれはそもそも原種自体がものすごい生存期間短い品種なんよ。夜の間に一気に成長してくるんやけど、あれ栽培してる島もたいがい高温多湿やから、日の出と同時にあっちゅう間に気温が上がるねん。んで日の出とほぼ同時に胞子撒き散らして枯れてまうねんわ。せやから痴女島で栽培してもなかなか育たん…というか大概の場所で夕方のスコール来た時点で胞子が流されてまうから根付かんのよ」
「要するにその、バリ島に該当する島でなければ育成しない特殊品種という訳ですか、そのキノコ」
「ええ。マリ公も茸島…そのバリ島に該当する島以外での栽培を考えたんですが、あの茸島いうのがちょっとあの界隈やったら特殊な島でしてな。うちの島ほど雨が降らん上に、雨季と乾季がはっきり分かれてましてね。あそこの雨季、または雨季を再現した栽培環境でないと生育困難という結論が出まして」
「じゃ、日本でそのキノコを栽培するのはもちろん、バリに胞子を持ち込んでも…」
「で、黄さん。もういっこ結果的な安全措置になってる事があるんや。バリ島でインポタケ栽培したら、元来の原種たるマジックマッシュルームの繁殖に負けよるらしいねんよ。クリスに説明さしたらヘテロタリックとか自家不和合性とかいう性質があって、自分と異なる胞子を刺激にして育つそうやねんけど、どうも原種の胞子と融合して単なる幻覚キノコになってまうらしいんや。つまり、連邦世界での栽培は茸島の雨季環境と土壌を完全に再現せんとあかんねんて」
「で、そのキノコの胞子を吸い込むと鳩のフンよろしく真菌に感染して脳を犯される上に、駄洒落ウィルス変種が脳細胞内の大脳旧皮質に働きかけて衝動や感情を剥奪、更には記憶も奪って行くと」
「せやから生かしておくためには一人卒痴女種化しとく必要あんのよ。んで特定方法で痴女種化してから48時間やったかな、痴女種細胞に完全転換されるまでは駄洒落菌が作用するから、その際にウィルス化した駄洒落菌の遺伝子情報を取り込んだ痴女種細胞の効果でな、一種のロボトミー状態で痴女種化が完了するんや。あとはエマ子とマリ公がこしらえた暫定模範女官種人格データを流し込めばいっちょあがりらしい。旧・聖院金衣ならもっとスマートにやれるけど、今回は人格記憶リセット対象者多数になるやろうから精気節約のための方法として、この偽リベレーター…ぶしのなさけ君を作りよったみたいやけどな」
「で、そもそもあの独房からしてさ、聞き分けの悪い収監者の部屋には空調吹き出し口から少しずつその変態キノコの胞子を噴出しているんでしょ? 仮に拳銃自殺の覚悟を決めて発砲しても、あるいは自殺に躊躇しても24時間経てば勝手に人格崩壊してしまうと。いやはや良く考えてるわねぇ。悪党って言ったげるわ」
「自殺も阻止できるし人道的や言うて」
「自分で決断しても結局最後は同じじゃない。ま、連邦世界からいなくなるに越したことはないけどね、ああいうのは」
「一部の水商売を含む風俗の経営者に多いねんけど、わしらは困ってる女の子を助けたってんねんから悪い事してへんやんけ言う考え方があんねんよ黄さん。実際に風俗やってそれなりの額の金稼いでる子もおるし、うちもママの店で難をしのいだからあんまし悪し様には言われへんねんけどさ、やっぱり実態として店側はどないしたかて忘八になるから、最終的には物別れに終わる場合が多いんよね、女の子と経営者」
「慈善の心があるなら別の事で稼いでお金を渡してあげればいいのよ。一種の詭弁ね」
「まぁ、世の中○○でしか稼がれへん子は多いからなぁ」
(なお、このお話を連載としてちゃんと読んで面白がってくれる女子、ディプロマシーをプレイできる女子同様にかなり知能が高いだろうと思うというのが天の声の意見だったりするそうやで…)
「まぁ、女の子の側にも問題あり。これはわかるわね」
「例えば、低コストでパパ活しようとしたり、風俗店で女の子に説教するんと類似の事をするおっさんがおったとするやん、せやけどおっさんの収入の何倍ものお金を稼ぐ女の子からしたらやね、内心では誰がおっさんの言う事を聞くかという話になる説があるけど、うちはそれには反対やな」
「へえ。どーゆーことよ」
「黄さん、痴女種化してへんかったらあんたの消費期限、良くてあと数年やったやろ? どんだけ中国人あるあるで、化け物というか、消費期限が他の人種に比べて異様に長いのが多かったとしても、いずれ老女になるやんか」
「ふむふむ。確かにその通り」
「で、風俗はもとよりキャバや新地や…ここらで言うと銀座赤坂ポンギ錦糸町あたりは割と消費期限を気にする連中が圧倒的多数やよなぁ。そういう子は普通の仕事してる女の子が婚活をする年齢…つまり、一番高く売れるはずの時期を金稼ぐために使てるんやで、そら稼げて当たり前やろ」
「ところが、一番の武器たる若さには使用期限が存在すると」
「そそ。せやから自分の消費期限が切れてからあたふたする前に、風水稼業をせんでええように備えんとあかんと思います。その時にそういう低収入な非正規雇用者より更に使い物にならんようでは、果たして底辺派遣をバカにできるんかいなと」
「まぁ、確かに…ちなみに連邦世界だと江戸時代まではこの問題、あまり目立たなかったんですよね」
「ほうほう。加藤さんの意見とは」
「平均寿命です。湯女や飯炊き女を含めた売春業に従事出来なくなる辺りの年齢で死亡するケースは決して珍しくなかったでしょう。更には母子共々死産のケースもありましたからね。つまり、老婆になるまでに死んでしまう場合も多かったでしょうから」
「あ、なるほど…うちにも早死にしてたはずのが数名…代表例はイザベルさんとるっきーやけど、おるからなぁ。しかも二人とも産後の体調不良が死因やし」
「あの時期の支配階級に属する女性は出産装置と考えられていましたからねぇ」
はい、加藤さんのお招きで、とりあえず駒形のどじょう屋さんに黄さんと二人で呼ばれております。
加藤さんのお招きですが、他の連中は忙しいので連邦と日本の警察関係者だけ…もっとも黄さんは国際事件の都度、連邦加盟国家の警察を指揮監督する立場ですし、加藤さんは特殊も特殊で、警察法や警察官職務執行法に完全に縛られない特殊な事をする方ですが。今回の関係者で一番、加藤さんに近い立ち位置なのはうちのダリアか、さもなくばジョスリーヌさんまたはドミニクさんですね。
あたしは冬場限定というナマズのお鍋に挑戦しておりますが、田うなぎなどを食べ慣れてる黄さんはどぜう鍋、加藤さんは柳川。小鉢も持って来てもらってお互いの鍋の食べ比べなんぞしながら、熱燗の徳利を空け空けしつつ雑談しとります。
「そう言えば、加藤さんって結婚歴ございましたっけ」
「まぁ、大正時代に色々とありましてね。とりあえずは独身で」
「そーいや加藤さんは通常の鬼さんじゃありませんでしたな」
「ええ。私の場合は精気の代替物を呪法で賄うのですがね」ここでニヤリと笑う加藤さん。
「お、何か暴露話でも」
「…まぁ、実は私とは少し違うのですけどね、結果的に比丘尼国の人間と似た事を実現してしまった人物を存じておりましてね。直接の面識はほとんどありませんが、存命ですよ」
「まさか錬金術師のサン=ジェルマン伯爵とか」
黙って頷く加藤さん。
そして。
「彼は今、地球にはいないようですな。もしかすると今後、貴女方、痴女皇国の行く末について関わるかも知れませんよ。まぁ、そのうち向こうから何かしら言って来るでしょう。特に高木少将のお子様方についてはこの人物、悪い出会いとはならないでしょうが、注意はしておく方がいい」と、いつもの謎めいた不気味な笑みで告げられますが、まぁ酒の席での戯言として聞き流しておきましょう。
今は。
--
そして加藤さんと別れて、一旦痴女宮のあたしの部屋に戻りましたが。
「結局のところ、女が愚かというよりも人類が愚かという気もするわね」もともと春節用に用意していたという猥褻物全開のチャイナドレス姿のおばは…お姉さんと雑談をば。
「せやな、シングルマザー全てを悪者にする気はあらへんけど、後で子供が重荷になるなら産むなと」
「だけどその時は不思議なものなのよねぇ、後から何だこんな男って思うのでも、相性が良い時は中出ししてくれってなっちゃうし」
「黄さんの息子さんはどうしてんのよ」
「親兄弟財布別勘定。大陸の連中のドラ息子が羨ましいって言うけど、中途半端に親や一族の財布を当てにするなってところ」
「ああ、帮の家系やったな…虎帮とか言うたっけ」
「そそ。女だから虎の文字は名前に入らないけどね」
「二人目の旦那の時も大変やったようやなぁ」
「そーよ。もう高齢だからって他の男と絡めとか。1ヶ月で死に別れよ」
「あの死因も心臓発作やったんかいな」
「そーゆー事にしといて。ま、虎の一族に連なる者を娶るには器の大きさが足らなかったかもねぇ」
実は黄さん、旦那が二人いました。一人はちょっとあって実子を儲けたものの、割と早逝。んで二人目の旦那はNYの法務局支局勤務時に縁談の話を持ち込まれた在米華僑の結構いいところの旦那さんだったそうですが以下略。
ま、ちょっとだけ生まれ育ちに癖がある人と思っといてください。
それと、お気付きの方もいらっしゃると思いますが、この人、たいがい口が悪いです。
「もごごっ、この俄售貨員、この私にここまでさせやがってっこの日本鬼…」
「残念、日本鬼子と言うのはうちには効きませんっ」
ばしっ。鞭の代わりにはりせんでケツをしばいて差し上げます。
で、上位者権限でいんちゅうくんリモコン操作してます。黄さんのおぱんちゅ。
「ぎひぃいいいいやめやがれぇえええ私通猪!」
(あのさぁ黄さん、ちょっとやってる最中に素で聞いて悪いねんけどさ、痴女種化してから露骨に性癖出るようになってへん? これ他の子でも傾向出てる言うてたのきちが問題視しとってさぁ、幹部向けの注意回覧も回されてるさかいにちょっとだけ注意しといてな)と、李冰冰似のちょっときっつい感じのババ…お姉さんを泣かせつつ注意を入れます。あ、名前がよく似ている范冰冰よりは肩幅が広くてがっしりした感じですよ。
(何よ気分乗ってんのに…まぁ、確かにそれはあるわね…)
(並列思考のやり方覚えてといたら色々はかどるよ。それよりスザンヌが今、その傾向強いんよなぁ…あの子はただでもクレーゼさんの実娘やし、父親は高木の父さんやし…阿波内侍さんが安井神社の正月支度で京都に帰ってる間はジョスリーヌさんが面倒見るらしいけど、ジョスリーヌさんはジョスリーヌさんで変態行為慣れしとるし、皇族の娘やから言う事でさ、ある程度スザンヌのわがままに応えざるを得ないみたいなんよな)
(ああ、ジョスリーヌさんか…あの子も特殊部隊とか傭兵絡みで結構色々経験してるわよねー…たださぁ、スザンヌちゃん、外観はどうにでもなるかも知れないけど、年齢経験、それも直接体験しないと理解出来ない事については仕方ないわよ。はっきり言うとまだまだ好奇心旺盛な年齢で第二次性徴期かるーく突破して身体が出来上がってる状態になれるのに、あれこれ試さない訳がないと思うわよ)
(とりあえずスザンヌはともかく、黄さんは後で性癖調査票仕上げて理恵ちゃんとこ送ってな。女官同士でもある程度相性があるから、精気抽出効率上げるための人事考課に必要やねんわ。それとなるべく相性ええのんと組みたいやろ)
(まーねー。しかしここの警務は言うなら本当に警備会社の業務まんまだからねー。犯罪捜査やらにリソース割いてないのがよくわかるから私には向かないっぽいし…だけど外で仕事してないとね、すぐ香港戻れー男充てがってやるから家を継げーと呼ばれるって言う話があるでしょ、私の場合…)
(あー、あの家業の経営に携われ云々の話か…)
(もっとはっきり言うと帮の卓将に加わる話ね。うちらは三合会みたいな香港由来のマフィア要素のある組織じゃなくて、満州馬賊の系統の親族扶助会なのよ。で、満州があんな事になったからって海外移住を積極的に進めて、現地法人を何とかして作って行ってね。だから家業を継げイコール、各地の華人街巡りか香港の本家に常駐なのよ…)
(黄さんの実家て、大陸には何かしら商売してへんのかいな)
(あそこの事、資本主義者がまともな商売出来る場所だって思ってる? ただ…大陸の新参には一時期泣かされたからねぇ。正直ざまぁ見ろよ、今の大陸。昔なら日本の工作部隊とか色々使えたらしいけどさー)
(あー、甘粕のおっさんと密かに手を結んでた件か…)
(しかも阿片絡みで英国ともお付き合いあったらしいからね。ただ、阿片ビジネスじゃ日本やロシアと揉めたようだけど)
(ところで話変わるけど、さっきの組み合わせと職場希望あるんやったら調査書と一緒に提出しといてな。今の女官長が室見理恵言う子やねん)
(えーと、リエ・ムロミ…どっか大学2年生だっけ。んで特殊義体使って痴女皇国生活と日本での学生稼業の両立をしてる子だよね)
(ただなぁ、鉄ヲタやねん鉄ヲタ。んで、その趣味をマリ公が買うて国土局の局長に据えてもうてな。今日明日は新潟県の新津市やったか、痴女皇国と言うか比丘尼国向けの電車の試作品が出来た言うから落成式と公式の試運転に出席しとるはずや)
(あぁ…鉄路迷なのか…)
(ですから人を鉄ヲタ呼ばわりしないでくださいっ明日も公式試運転であたしも密かにあの機関車のハンドル握るんですからっ)と、これはあたしだけに向けて理恵ちゃんが怒りの心話をよこします。
(何をいきなり…ああ、まだ新津なのね…しかし何やな、この番号に理恵ちゃんの性格が出てるな)
ええ。視覚情報もくれますから。エマ子と理恵ちゃんは、緑色の文字の会社の方とか新潟の会社の方とか、そして理恵ちゃんのお父さんなど色々な人と機関車の運転台らしい場所に持ち込んだパソコンの画面や機関車の計器を見比べながらあれこれ話を詰めているようです。
あ、エマ子も理恵ちゃんもテンプレス・レイルウェイズという偽装会社の作業制服だという青い作業服に白い安全帽姿ですよ。
(ジーナさん。戻ったらエマちゃんと二人で泣かせますよ…)
(かー様。この機番決めたんマリアねーさんでっせ…)
(え…あのアホは何をやっとんのじゃ…)
はい、鉄道会社が決めている命名規則ってのがあるそうなんですが、それを半ば無視してると理恵ちゃんが怒るだけはある番号がついてるんですよ、今エマ子と理恵ちゃんが面倒見てるこの試作機…。
どんな番号かはこの辺を読むとわかりますが、口に飲み物を含んでからご覧ください。
https://ncode.syosetu.com/n6615gx/62/
(まぁそれはそれとして、今どすけべおばはんとえげつないおめこをしているお相手の黄美娜さんですが、本当に虎女ですねぇ…寅年ですかこの人…)と、黄さんには聞かれない階級制限モードで話しかけてくる理恵ちゃん。だからうちも好きでエロババァしてる訳やないねんさかいに…。
(確かにこの子の気性と性癖、雅美さんと互角以上やろ…わざわざ性癖調査票出せ出せてうちが言う理由も理解できるよな?)
(ですねぇ。これはちょっとお相手選びますよねぇ…放置してフリーならかなりまずい事起こしますよ…)
(年明けに初代様と雅美さんが名目崩御して復活するまでは聖院に回すか…サリーとしほ子なら確実にこの子の頭は押さえてくれるからな)
(もしくは欧州回しにして欧州地区本部名物・婚活花嫁修行コースとか)
(小官が面倒を見ましょうか? どのみち、このあとで反社の中核の処理や例のブローニュ活性化計画がありますでしょう、共和国政府との共同事業)ジョスリーヌさんも参戦。
(ああ、あれねぇ…確かに黄さんは元来法務局のパリ本部勤務やし、地理他現地事情には明るいわな…)
(痴女皇国出向かつ、現地勤務を下命されたのならパリに戻してもよいでしょう)
(その辺、一度本国に打診しといてくれへん?)
(bien reçu.)
(それとですね、黄さんの処遇については進言したいことがあるのです)と理恵ちゃん。
(なんでしょう、憎い憎いどすけべおばはんのちんぽを突っ込まれて毎回毎回孕まんばかりにカニバサミセックスをしている淫乱ホトトギスの理恵ちゃん、どうぞ)
(ですからあたしも女官長業務で仕方なくですね。まぁそれはともかく、例の宿坊街再色街化計画。とりあえずは淋の森を使えるように面積拡充を図ることから始めてまして、カシウスちゃんとロンギヌスちゃんの手が空いたらちょこちょこ淋の森の拡張をやってもらってるんですが)
(うむ。ゴソゴソしてるのはうちも知ってる。逆に聖院でも、向こうの色街管理組合がグダグダ文句つけ出した暁にはこれで行こうと白マリ他が視察に来てるのも聞いてる)
(まぁ、まりりが聖娼収入よりも精気収入を重視してディスカウント政策で行こうと考えているのもあるんですよね。あと、先日のブローニュやヴァンセンヌ、更には日本の発展場事情を鑑みて無料すら考えてたみたいなんですが、流石に無料はまずいだろうと思い直してたあれ)
(うむ。うちも流石にあれはなぁ…趣味のヲカマさんとか心はヲナゴ系の発展目的ならともかく、聖院開闢の理念からすると福祉目的で売春やってることはやってんねんから、なるべく廉価に提供してあげたいねんけど、多少なりとてこころざしやら心づけは欲しい。運営費用がかかるからな、うちらも)
(で、一方でおっ何ーをしておられるのですか行為をするなら我々に精気よこせと言いたい訳で。極端な話、連邦社会でも聖院経営したいくらいなんですよねぇ)
(そのテストケースにブローニュが使えるというのがマリ公の考えやけどな。まぁ、とりあえず無限と書いていんふぃにてぃとか読ませるふざけた名前の兄ちゃん他、反社の中核残党を捕まえてからやな)
(そうですね。あとこれは余計な話ですが、まりりが豚制度を考えたり黄さんだけでなく痴女皇国関係者がやたら豚とか牝豚という豚さんに失礼な蔑称を好むのはどすけべおばちゃんの影響甚大だと思うのです。確かにあの牝豚とか罵倒する言葉の効果を考えると規制する気はありませんが、豚として調教するというのが密かに流行している件についてもそもそと苦言を呈しておきますよこのエロババァ)
(理恵ちゃんの棒読みに、たのきちと似た感じで本件について事務的な処理をしたい感情を感じるのだが、まぁそれはそれとして頑張ってくれ。なるべく女官長業務についてはこちらでもなんとかフォローする)
(ありがとうございます。そのエロケツだけはお貸し頂きますと助かります)
(ダリアを相手してあげなさい…)
(反社作戦完了まではジーナさんの方が空いてるんですよ…後でお部屋行きますっ)
(はいはい)ってな感じで理恵ちゃんと打ち合わせをする一方で。
「あっあっ搾られるっ搾精されるっいくいくいくっ」
ええ。この凶暴な牝虎から搾り取らせて頂いております。
…クリスはクリスで今、マリ公のオーダーに応じて駄洒落菌とインポタケの変種作成で結構忙しいのですよ…で、クリスが不在がちだからこそ、あたしらの部屋をヤリ部屋に使えてるんです。
そして、痴女宮の皇族居住区画を改装した聖炎宮に移したりオフィスフロアの階数を統一する工事の関係で、本当なら皇帝室秘書課のヤリ部屋を使いたいのに、時と場合によってはあたしの部屋を使用することを余儀なくされている訳でして…。
ですから皇族階への入室が制限されている子なんかとはそこらで、極端な話を言えば淋の森はもちろん、痴女宮上層階でも致したりしております。
それはともかく屈辱的な表情を浮かべて顔をザーメンまみれにされている黄さんの口、毎度毎度の便器行為に使っておりますとですね。
(しかしジーナちゃん…この人はある意味であたし以上の危険人物よ…経営者としても官僚、ひいては政治家としても野心の塊よねぇ…)と、今度は雅美さんからあたし限定の心話が。
(せやろー)
(こりゃあ理恵ちゃんも頭抱えるはずだわ。あたしなら何とかなるかもしんないけど、今はちょっと手を出せないからねぇ。ジョスリーヌさん預けの方がいいかも)
(うん。それでパリ云々の話もしてたわけよ)
(とりあえず初代様はあの子くらいなら身体が動くって言ってるから、この後そっちに行って頂くわよ。1時間くらいならブルーモード入れていいってマリアちゃんからも許可もらってるし)
(了解ー待ってるー)
「ほほう、なかなか従順でよいことです…聖母様もっと突いて下さいまし!」
(あのですねぇ、アフロディーネちゃん怒ってますけど…)
(聖母様は悪くありません。我が母がこの場に必要なのは分かりますが、もう少し役柄と配置を考えて頂ければと思いますっ)
(ですからアフロディーネに遠慮してイシュタルモードにしておりますのに…)
(そう思うなら聖母様のサイズをらすぷーちんちんとやらではなく、ぴーたーのーすにして頂いて下さいっ)
(この行為とも当分ご無沙汰かと思いますとですね、やはり今生の名残に突っ込まれたいのです!人情の機微を読みなさいっ)
えーとですね。金髪状態の初代様、黄さんに口だけでさせています。何をさせているのかはもう、めんどいから説明したくないです。こんな描写にあたしの精神的リソースを割きたくないくらいに尺を八回以上吹くような行為に今更説明がいるのか。そして果たしてこんな話でおっとナニーをなさる読者様なんぞいらっしゃるのか。
とりあえず初代様とうちは精気タンク役としてどっちでもいいらしい…どちらかが上位に来る訳ではないらしいのですよ。つまりマリ公やベラ子、必要に応じてエマ子とかと同じでうちも今、精製システムを持たされています。持ちたくないんやけど。
(人手不足ですから仕方ございませんわよ…まぁ、この子が髪の毛を青くしなくても十分に威圧闘気が通じる階級で助かりましたわ)
(まぁ我々、ちんちんだけは男性生理ですから数日おきに射精衝動が来るようになってますからねぇ)
(そうですわね…聖母様、行為はそのままでちとお待ちを。マリアリーゼから緊急です。わたくしが聞きました後で聖母様に代わります)
(かーさん。今すぐ池尻大橋に呼びたいんだが。スザンヌとマリアンヌが軽く暴走した。わざと反社連中の手に落ちるスタンドプレイをしやがった。…だからあたしらが国営放送に仕掛け番組流させてAVやセクシー動画に出てる女の子のカラクリ暴露話をさせてからにしろっってんのに…一応、回収して今、あたしの前でみんなが説教してんだけどよ…)
0
あなたにおすすめの小説
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
月弥総合病院
僕君☾☾
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。
また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。
(小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
日本新世紀ー日本の変革から星間連合の中の地球へー
黄昏人
SF
現在の日本、ある地方大学の大学院生のPCが化けた!
あらゆる質問に出してくるとんでもなくスマートで完璧な答え。この化けたPC“マドンナ”を使って、彼、誠司は核融合発電、超バッテリーとモーターによるあらゆるエンジンの電動化への変換、重力エンジン・レールガンの開発・実用化などを通じて日本の経済・政治状況及び国際的な立場を変革していく。
さらに、こうしたさまざまな変革を通じて、日本が主導する地球防衛軍は、巨大な星間帝国の侵略を跳ね返すことに成功する。その結果、地球人類はその星間帝国の圧政にあえいでいた多数の歴史ある星間国家の指導的立場になっていくことになる。
この中で、自らの進化の必要性を悟った人類は、地球連邦を成立させ、知能の向上、他星系への植民を含む地球人類全体の経済の底上げと格差の是正を進める。
さらには、マドンナと誠司を擁する地球連邦は、銀河全体の生物に迫る危機の解明、撃退法の構築、撃退を主導し、銀河のなかに確固たる地位を築いていくことになる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる