2 / 27
1-1
しおりを挟む
私は佐山莉乃、27歳。
彼氏はおらず、仕事とゲームだけの女だ。
27年間彼氏がいなかったわけではない。
自分で言うのもあれだけど、モテない方ではなかったし、大学生の時までは恋愛に盛んな年頃でもあった。
過去にいた彼氏は2人。
1人目は高校時代の先輩で、とても優しくて、まあまあイケメンの部類だったと思う。
惚れやすかった私が先輩に恋をするまでそう時間を有することはなく、
告白をされてすぐに付き合った。
しかし、交際の「こ」の字も知らなかった私は、先輩が急に距離を縮めてきたことや、
キスを迫ってきたことに驚き、恐怖心を抱いてしまい私からごめんなさいと振った。
先輩は私から振ったという事実を周囲に知られたくなかったのか、私がビッチだと言い回り、
噂はどんどん広がったことで、高校3年間私は男子たちの中でビッチで男遊びが酷いからと彼氏はできず終わった。
もちろんそんな事実はないし、卒業するまでバージンだった。
悔しかった私は大学生になって新しい出会いを求め、同学年の男性と出会い、サークルも一緒だったことから自然と仲良くなっていった。
その人は、とても優しくて、紳士で常に私を優先してくれた。
無理に進展を望むようなことはなく、私ができるようになるまで待ってくれるほどいい人だったのだが、
一線を超えたらその人も豹変。
今まで我慢してきたものが外れたかのように毎日私に行為を求めてくるようになった。
最初は求められているんだと嬉しかったのだが、どんどん独り善がりのセックスになっていったのだ。
何も気持ちよくないし、その人は数回腰を振って出したら満足したかのようにパンツを履く。
あまり思いたくはなかったのだが、要は性のはけ口として私は使われていただけだった。
だけど私はその先輩が好きで、約2年程交際を続けていただろうか。
結局先輩に別の好きな人ができて最後には振られた。
それから私は恋というのに一切興味がなくなってしまった。
男は結局女を性のはけ口としてしか見ていなくて、欲望のままの生き物。
女なんて道具としてしか思ってない。
そう思うようになってから、会う男性みんなに嫌悪感を抱く様になった。
だけど例外が一つだけある。
それは…
『おつかれー!』
仕事を終えた私は夕食とお風呂を済ませ、真っ先にパソコンをつけた。
そしてヘッドセットを頭にかけ、いつものアイコンを押す。
その後すぐに聞こえてきたのは明るい女の子の声だった。
みぃだ。
みぃは私の一つ下の女性で、声から可愛い容姿が浮かぶ。
「みぃもお疲れー!」
『本当に疲れたよー。聞いてくれる!?今日あのセクハラおやじが来てさ!』
みぃはいつも一日出来事を教えてくれる。
話してくれる内容は嫌なことや楽しいこと色んな内容があるけど、聞いているこちらとしてはとても楽しい。
今日も私はうんうんとみぃの話に耳を傾けていると、ピロンという音が聞こえた。
『こんばんはー…』
その音がなってすぐに聞こえたのは、男性の声だ。
静かで、落ち着きのあるイケボ。
「あ、コウ君こんばんはー」
『コウ!もう眠いのか!今からだろ!』
コウと呼ばれる男性は、以前聞いた話によると大学生のようだが、声から若さを感じない。
いつも眠そうで、反応も薄い。
『みぃさん、本当うるさい』
これもいつものやり取り。
このやり取りを聞いているだけでも自然と心がほわほわとした温かい気持ちになる。
『お疲れー』
みぃとコウ君のやり取りにほかほかしていると、またピコンという音が聞こえる。
そうしてもう一人、男性の声が聞こえる。
この人はキラと言い、私より年上で、みぃの彼氏。
とても落ち着いた男性で、あまり異性を感じさせない人で、イメージとしては兄という感じだろうか。
『キラ君!聞いてよ!またコウが私のことうるさいって言った!』
『事実じゃないですか』
『なんだとおいこら!大学生の分際で生意気言うなよ!』
「ほら、行くよ」
もうこれだけで元気が出るのは言うまでもないく、私が例外としている異性たちで仲間だ。
付き合いはかれこれ3年程になり、私も気を許している。
そして私が唯一気持ち悪いとか感じることがない男性たちでもあった。
彼氏はおらず、仕事とゲームだけの女だ。
27年間彼氏がいなかったわけではない。
自分で言うのもあれだけど、モテない方ではなかったし、大学生の時までは恋愛に盛んな年頃でもあった。
過去にいた彼氏は2人。
1人目は高校時代の先輩で、とても優しくて、まあまあイケメンの部類だったと思う。
惚れやすかった私が先輩に恋をするまでそう時間を有することはなく、
告白をされてすぐに付き合った。
しかし、交際の「こ」の字も知らなかった私は、先輩が急に距離を縮めてきたことや、
キスを迫ってきたことに驚き、恐怖心を抱いてしまい私からごめんなさいと振った。
先輩は私から振ったという事実を周囲に知られたくなかったのか、私がビッチだと言い回り、
噂はどんどん広がったことで、高校3年間私は男子たちの中でビッチで男遊びが酷いからと彼氏はできず終わった。
もちろんそんな事実はないし、卒業するまでバージンだった。
悔しかった私は大学生になって新しい出会いを求め、同学年の男性と出会い、サークルも一緒だったことから自然と仲良くなっていった。
その人は、とても優しくて、紳士で常に私を優先してくれた。
無理に進展を望むようなことはなく、私ができるようになるまで待ってくれるほどいい人だったのだが、
一線を超えたらその人も豹変。
今まで我慢してきたものが外れたかのように毎日私に行為を求めてくるようになった。
最初は求められているんだと嬉しかったのだが、どんどん独り善がりのセックスになっていったのだ。
何も気持ちよくないし、その人は数回腰を振って出したら満足したかのようにパンツを履く。
あまり思いたくはなかったのだが、要は性のはけ口として私は使われていただけだった。
だけど私はその先輩が好きで、約2年程交際を続けていただろうか。
結局先輩に別の好きな人ができて最後には振られた。
それから私は恋というのに一切興味がなくなってしまった。
男は結局女を性のはけ口としてしか見ていなくて、欲望のままの生き物。
女なんて道具としてしか思ってない。
そう思うようになってから、会う男性みんなに嫌悪感を抱く様になった。
だけど例外が一つだけある。
それは…
『おつかれー!』
仕事を終えた私は夕食とお風呂を済ませ、真っ先にパソコンをつけた。
そしてヘッドセットを頭にかけ、いつものアイコンを押す。
その後すぐに聞こえてきたのは明るい女の子の声だった。
みぃだ。
みぃは私の一つ下の女性で、声から可愛い容姿が浮かぶ。
「みぃもお疲れー!」
『本当に疲れたよー。聞いてくれる!?今日あのセクハラおやじが来てさ!』
みぃはいつも一日出来事を教えてくれる。
話してくれる内容は嫌なことや楽しいこと色んな内容があるけど、聞いているこちらとしてはとても楽しい。
今日も私はうんうんとみぃの話に耳を傾けていると、ピロンという音が聞こえた。
『こんばんはー…』
その音がなってすぐに聞こえたのは、男性の声だ。
静かで、落ち着きのあるイケボ。
「あ、コウ君こんばんはー」
『コウ!もう眠いのか!今からだろ!』
コウと呼ばれる男性は、以前聞いた話によると大学生のようだが、声から若さを感じない。
いつも眠そうで、反応も薄い。
『みぃさん、本当うるさい』
これもいつものやり取り。
このやり取りを聞いているだけでも自然と心がほわほわとした温かい気持ちになる。
『お疲れー』
みぃとコウ君のやり取りにほかほかしていると、またピコンという音が聞こえる。
そうしてもう一人、男性の声が聞こえる。
この人はキラと言い、私より年上で、みぃの彼氏。
とても落ち着いた男性で、あまり異性を感じさせない人で、イメージとしては兄という感じだろうか。
『キラ君!聞いてよ!またコウが私のことうるさいって言った!』
『事実じゃないですか』
『なんだとおいこら!大学生の分際で生意気言うなよ!』
「ほら、行くよ」
もうこれだけで元気が出るのは言うまでもないく、私が例外としている異性たちで仲間だ。
付き合いはかれこれ3年程になり、私も気を許している。
そして私が唯一気持ち悪いとか感じることがない男性たちでもあった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
8
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる