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◆◇第一幕◇◆ 時空の監視者の愛情は伝わらない
あの日あの時の私の過ち
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ルークは私にとっておきの切り札を出したつもりだけれど、私としたら呆れを通り越して乾いた笑いが出てしまった。
そして軽い笑い声を立てた後、思考が停止してしまい、それが元に戻るのにずいぶん長い時間がかかってしまった。
朦朧とした意識の中で、悪態を付いてみる。
簡単に死ねる方法があると言われ飛びついた結果、蓋を開けてみれば私があの人を殺すだと?………ルークは馬鹿なのか。それともこれもまた無茶ぶりなのか、と。
けれど、それを言葉にする気力は無く、私はぼんやりとルークを見つめることしかできない。
そんな中、再びルークが口を開いた。
「君が抱かれる日は、実は君の命がこの世界でギリギリ保てる日。だから、その日にバルドゥールを殺してしまえば、代わりの時空の監視者を宛がう前に、君も自然と命を落とすことになる」
なるほど。理屈は分かった。けれど、それ以前の問題として物理的に、あの人の息の根を止めることは不可能だ。
あの無駄に屈強な身体。そしてその身体に似合わない素早い動き。まるで野獣と呼ばれるために生まれてきたような男と素手でぶつかり合うなど、まさに狂気の沙汰だ。
いや………もしかして、異世界の人間は魔法が使えるとでも思っているのか?
それともこの世界の女性は総じて戦闘能力が高くて、バルドゥールの急所を教えれば簡単に殺せると思っているのだろうか?
もし今考えた有り得ないことをルークが本気で思っていたなら、私は彼の事を残念な人としか見れなくなる。
「ルークさん、せっかくの助言は有難いですが、無理です。それと今の発言で、せっかく丁寧に説明頂けたことが全部台無しになってしまったことも、お伝えさせていただきます」
とりあえず、思っていることを伝えれば、ルークは不思議そうに首を傾げた。
「どうして?君なら、簡単にバルドゥールを殺せるよ」
「ルークさん、あのですね………私は異世界の人間ですが魔法なんて使えませんし、今まで一度も剣とか槍とか弓とかそういう殺傷能力のあるものを手にしたことはないんです」
おわかりいただけましたか?と目で問えば、ルークは納得いかない様子で、うーんと唸りながらこう言った。
「君から刃を向けられたら、バルドゥールは拒むことはしないのに」
「────………え?」
不満と疑問が入り混じったその言葉を理解するのに、自分でもびっくりするぐらい時間がかかってしまった。
そんな私に、ルークは更にこう言った。
「君はあの時、間違いを犯したんだ。あの時、ガラスの破片を向けるべき相手は君じゃなかった。バルドゥールだったんだよ。そうすれば、君は確実に死ねたよ」
それは可能性を語っているわけではない、強い意志に裏打ちされた、断定的なものだった。
どうして?その言葉が咄嗟に浮かんだけれど、それを声に出す前に、ルークはぽつりと呟いた。
「………あの日、リンが僕に刃を向けてくれていたら、僕はそれを甘んじて受けていた。そうすれば、リンは壊れないで済んだのかなぁ………それとも、僕と一緒に死んでくれていたのかなぁ………」
そう言いながら恍惚とした表情を浮かべるルークを見て、ああそっか、そうなんだと私は妙に納得してしまった。
ついさっき、ルークがリンさんに向かう気持ちがわからないと言った理由がどうしてなのかを。
そしてそれは、私がどんなに探ってもバルドゥールの心がわからなかった理由でもある。
間違いない。ルークが言った簡単に死ぬことができる方法は、確実なものだという確信を得た。………9割がた。
残りの1割は、当の本人を前にしていないからという不安からくるもの。
でも、もし仮にこの1割にバルドゥールが該当するなら、私は返り討ちに合うことになる。
「………でも、失敗したら……」
そこまで言って私は言葉を濁す。けれど、しっかり自分の頬に手を当てていた。
私のたったその言葉と仕草だけで、ルークは察してくれたようで、殴られるのを心配してる?とズバリ声にだして問うてきた。
誤魔化す理由も無いので、素直に頷けは、ルークはちょっと笑って口を開いた。
「あのね、あれは、殴ったんじゃないよ。バルドゥールは君の自殺を何としても止めたかったんだ」
「は?」
あまりに場違いな発言で、間の抜けた声を出してしまった。
ぽかんとした表情を隠しきれない私に、ルークは指を折りながら、ご丁寧なそちら側の説明を始めてしまった。
「まず、警告。それから、抜刀。それでも、武器を手放さない場合は、実力行使。これ、軍人の基本中の基本」
「………はぁ」
「まぁ、大方、君が自殺しようとした時は、バルドゥールに抱かれる直前だったんだろ?きっと、アイツは帯剣していなかった。だから二番目の抜刀を省いて、実力行使に出たんだろうね」
よそのお国の軍事規則など知ったことではない私は、そんなことを言われても、こう言い返すしかない。
「…………だからって殴りますか?」
結局、殴ったことを実力行使という言葉にすり替えただけだし、結果として私が殴られた事実は変わらない。
やむを得なかった。この結論に至るのは、今日で何回目だろう。もう、本当にいい加減んにして欲しい。
そう思いを込めてジト目でルークを睨めば、さすがに彼も後ろめたさを感じているのだろう何かを言いかけて口をつぐんだ。でも、結局、聞くだけ聞いてというズルい前置きをして、この世界の都合の良い弁明を始めてしまった。
「………うーん。まぁ君にとったら殴られたとしか思えないか。───………ははっ、やっぱり速攻で頷くんだね。でもね、僕たちの最優先事項は君たちの命なんだ。あくまで推測だけれど、あの時君は、ガラスの破片を素手で掴んでいたんだろ?そうなれば、むやみに手を掴んだりすると、傷が深くなるだろうし、だからと言って、説得する猶予も無い。だったら、絶対に君が凶器を手放す方法……つまり、殴ってでも止めるという方法を選んだんだ」
「で、私は手のひらの傷は浅く済んだけれど、頬と口の中に新たに傷を負ったという訳ですね。………死なせてほしかったのが一番ですが、どうあっても死ねないなら、傷は一つに纏めてもらったほうがありがたかったです」
「へぇー……そういう見解もあるんだね」
ルークは妙に納得した様子で頷いているけれど、私としては渾身の嫌味をぶつけたつもりだった。
まったくそれが伝わっていないことに、やり場のない怒りが込み上げてくる。
が、でもそれより話が大幅にズレてしまったことの方が気になる。どうやって話の軌道修正をしようか。
そう思ったのは一瞬のことで、ルークは自分の懐に手を入れると、取り出したものを私に向かって無造作に放り投げた。
「これ、あげる」
ぽすんっと、ある程度の質量のあるものが膝に落ちたのと同時に目を向ければ、私はぎょっとしてしまう。
「貰えませんよ………これ、ルークさんの宝物じゃないですか。っていうか、こんな簡単に渡すってことは宝物って嘘だったんですか?」
「いいや、違う。本当に宝物だよ。これは」
そこでルークはリンさんに視線を向けた。
「これは時空の監視者としての誓いを立てた者だけが、王から与えられるもの。それに………リンがね、これを見て綺麗だねって言ってくれたんだ。それまでは、自分の地位を証明するだけものでしかなたったけれど、あの瞬間からこれは僕にとって宝物になったんだ。でも、きっとバルドゥールを殺すなら、これほどピッタリなものは無いだろうから。君にあげるよ」
かつて異世界の人間が綺麗だと言った短剣。そして、時空の監視者はそのたった一言でこれを宝物にした。その短剣で、異世界の人間である私が、バルドゥールを殺す。
まるで負の連鎖を断ち切る為にあるようなものだ。確かにバルドゥールを殺すなら、これほど相応しいものはないだろう。
膝に置かれた短剣を手に取ってみれば、鞘には確かにルークの腕のタトゥーと同じ紋章が刻まれていた。
「短剣の柄は左手で握って、右手は添えるだけ。刃を刺す時は、腕の力だけではなく、全体重を乗せるようにして。ああ、刺した後は、引き抜くことが大事。そうすれば出血多量で、間違いなく殺せるよ」
ルークは謳うような口調で私に短剣の扱い方と、あの人を殺す方法を教えてくれている。
それを私は曖昧に聞きながら、バルドゥールに抱かれるのは後何日後だろうと、頭の中で考えていた。
そして軽い笑い声を立てた後、思考が停止してしまい、それが元に戻るのにずいぶん長い時間がかかってしまった。
朦朧とした意識の中で、悪態を付いてみる。
簡単に死ねる方法があると言われ飛びついた結果、蓋を開けてみれば私があの人を殺すだと?………ルークは馬鹿なのか。それともこれもまた無茶ぶりなのか、と。
けれど、それを言葉にする気力は無く、私はぼんやりとルークを見つめることしかできない。
そんな中、再びルークが口を開いた。
「君が抱かれる日は、実は君の命がこの世界でギリギリ保てる日。だから、その日にバルドゥールを殺してしまえば、代わりの時空の監視者を宛がう前に、君も自然と命を落とすことになる」
なるほど。理屈は分かった。けれど、それ以前の問題として物理的に、あの人の息の根を止めることは不可能だ。
あの無駄に屈強な身体。そしてその身体に似合わない素早い動き。まるで野獣と呼ばれるために生まれてきたような男と素手でぶつかり合うなど、まさに狂気の沙汰だ。
いや………もしかして、異世界の人間は魔法が使えるとでも思っているのか?
それともこの世界の女性は総じて戦闘能力が高くて、バルドゥールの急所を教えれば簡単に殺せると思っているのだろうか?
もし今考えた有り得ないことをルークが本気で思っていたなら、私は彼の事を残念な人としか見れなくなる。
「ルークさん、せっかくの助言は有難いですが、無理です。それと今の発言で、せっかく丁寧に説明頂けたことが全部台無しになってしまったことも、お伝えさせていただきます」
とりあえず、思っていることを伝えれば、ルークは不思議そうに首を傾げた。
「どうして?君なら、簡単にバルドゥールを殺せるよ」
「ルークさん、あのですね………私は異世界の人間ですが魔法なんて使えませんし、今まで一度も剣とか槍とか弓とかそういう殺傷能力のあるものを手にしたことはないんです」
おわかりいただけましたか?と目で問えば、ルークは納得いかない様子で、うーんと唸りながらこう言った。
「君から刃を向けられたら、バルドゥールは拒むことはしないのに」
「────………え?」
不満と疑問が入り混じったその言葉を理解するのに、自分でもびっくりするぐらい時間がかかってしまった。
そんな私に、ルークは更にこう言った。
「君はあの時、間違いを犯したんだ。あの時、ガラスの破片を向けるべき相手は君じゃなかった。バルドゥールだったんだよ。そうすれば、君は確実に死ねたよ」
それは可能性を語っているわけではない、強い意志に裏打ちされた、断定的なものだった。
どうして?その言葉が咄嗟に浮かんだけれど、それを声に出す前に、ルークはぽつりと呟いた。
「………あの日、リンが僕に刃を向けてくれていたら、僕はそれを甘んじて受けていた。そうすれば、リンは壊れないで済んだのかなぁ………それとも、僕と一緒に死んでくれていたのかなぁ………」
そう言いながら恍惚とした表情を浮かべるルークを見て、ああそっか、そうなんだと私は妙に納得してしまった。
ついさっき、ルークがリンさんに向かう気持ちがわからないと言った理由がどうしてなのかを。
そしてそれは、私がどんなに探ってもバルドゥールの心がわからなかった理由でもある。
間違いない。ルークが言った簡単に死ぬことができる方法は、確実なものだという確信を得た。………9割がた。
残りの1割は、当の本人を前にしていないからという不安からくるもの。
でも、もし仮にこの1割にバルドゥールが該当するなら、私は返り討ちに合うことになる。
「………でも、失敗したら……」
そこまで言って私は言葉を濁す。けれど、しっかり自分の頬に手を当てていた。
私のたったその言葉と仕草だけで、ルークは察してくれたようで、殴られるのを心配してる?とズバリ声にだして問うてきた。
誤魔化す理由も無いので、素直に頷けは、ルークはちょっと笑って口を開いた。
「あのね、あれは、殴ったんじゃないよ。バルドゥールは君の自殺を何としても止めたかったんだ」
「は?」
あまりに場違いな発言で、間の抜けた声を出してしまった。
ぽかんとした表情を隠しきれない私に、ルークは指を折りながら、ご丁寧なそちら側の説明を始めてしまった。
「まず、警告。それから、抜刀。それでも、武器を手放さない場合は、実力行使。これ、軍人の基本中の基本」
「………はぁ」
「まぁ、大方、君が自殺しようとした時は、バルドゥールに抱かれる直前だったんだろ?きっと、アイツは帯剣していなかった。だから二番目の抜刀を省いて、実力行使に出たんだろうね」
よそのお国の軍事規則など知ったことではない私は、そんなことを言われても、こう言い返すしかない。
「…………だからって殴りますか?」
結局、殴ったことを実力行使という言葉にすり替えただけだし、結果として私が殴られた事実は変わらない。
やむを得なかった。この結論に至るのは、今日で何回目だろう。もう、本当にいい加減んにして欲しい。
そう思いを込めてジト目でルークを睨めば、さすがに彼も後ろめたさを感じているのだろう何かを言いかけて口をつぐんだ。でも、結局、聞くだけ聞いてというズルい前置きをして、この世界の都合の良い弁明を始めてしまった。
「………うーん。まぁ君にとったら殴られたとしか思えないか。───………ははっ、やっぱり速攻で頷くんだね。でもね、僕たちの最優先事項は君たちの命なんだ。あくまで推測だけれど、あの時君は、ガラスの破片を素手で掴んでいたんだろ?そうなれば、むやみに手を掴んだりすると、傷が深くなるだろうし、だからと言って、説得する猶予も無い。だったら、絶対に君が凶器を手放す方法……つまり、殴ってでも止めるという方法を選んだんだ」
「で、私は手のひらの傷は浅く済んだけれど、頬と口の中に新たに傷を負ったという訳ですね。………死なせてほしかったのが一番ですが、どうあっても死ねないなら、傷は一つに纏めてもらったほうがありがたかったです」
「へぇー……そういう見解もあるんだね」
ルークは妙に納得した様子で頷いているけれど、私としては渾身の嫌味をぶつけたつもりだった。
まったくそれが伝わっていないことに、やり場のない怒りが込み上げてくる。
が、でもそれより話が大幅にズレてしまったことの方が気になる。どうやって話の軌道修正をしようか。
そう思ったのは一瞬のことで、ルークは自分の懐に手を入れると、取り出したものを私に向かって無造作に放り投げた。
「これ、あげる」
ぽすんっと、ある程度の質量のあるものが膝に落ちたのと同時に目を向ければ、私はぎょっとしてしまう。
「貰えませんよ………これ、ルークさんの宝物じゃないですか。っていうか、こんな簡単に渡すってことは宝物って嘘だったんですか?」
「いいや、違う。本当に宝物だよ。これは」
そこでルークはリンさんに視線を向けた。
「これは時空の監視者としての誓いを立てた者だけが、王から与えられるもの。それに………リンがね、これを見て綺麗だねって言ってくれたんだ。それまでは、自分の地位を証明するだけものでしかなたったけれど、あの瞬間からこれは僕にとって宝物になったんだ。でも、きっとバルドゥールを殺すなら、これほどピッタリなものは無いだろうから。君にあげるよ」
かつて異世界の人間が綺麗だと言った短剣。そして、時空の監視者はそのたった一言でこれを宝物にした。その短剣で、異世界の人間である私が、バルドゥールを殺す。
まるで負の連鎖を断ち切る為にあるようなものだ。確かにバルドゥールを殺すなら、これほど相応しいものはないだろう。
膝に置かれた短剣を手に取ってみれば、鞘には確かにルークの腕のタトゥーと同じ紋章が刻まれていた。
「短剣の柄は左手で握って、右手は添えるだけ。刃を刺す時は、腕の力だけではなく、全体重を乗せるようにして。ああ、刺した後は、引き抜くことが大事。そうすれば出血多量で、間違いなく殺せるよ」
ルークは謳うような口調で私に短剣の扱い方と、あの人を殺す方法を教えてくれている。
それを私は曖昧に聞きながら、バルドゥールに抱かれるのは後何日後だろうと、頭の中で考えていた。
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