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◆◇第一幕◇◆ 時空の監視者の愛情は伝わらない
あなたと共に眠る夜③
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床で寝るというのは、バルドゥールにとっては到底理解できない行動だったらしい。
金色の瞳は、まず怒りの色に染まり、でも無理矢理押しとどめ、精一杯、理解しようと努力し、最終的に、頷くことで感情を治めたという感じだった。
いや、大きく息を吐きながら片手で顔を覆った彼を見て、脱力したという表現が正しいのかもしれない。という時間にして1分にも満たない行動を他人事のように観察していた私だったけれど、はたと気付いた。
このままの状態では、いけないと。
説明が遅れてしまったけれど、私は今も床に寝そべっている状態だ。確か眠りに落ちる時は横向きだったけれど、今は仰向けになっている。多分、バルドゥールの手によってそうされたのだろう。
というのは、然したる問題ではない。気にしなければならないのは、この後の彼の行動だ。
ここはベッドに避難…………いや、移動しておいたほうが良いだろう。
そう思ったけれど、身体がだるくて、なかなか動けない。でも、なんとか肘を付いて身を起こそうとした瞬間、バルドゥールに厳しく制されてしまった。
「動くなっ。頭を打っているかもしれない」
「あ、それはないです。大丈夫です」
自分の意志で寝そべったので、それは絶対にない。
けれど、バルドゥールは私の言葉が信用できないのか、大きな手を私の後頭部にあてた。そしてそっと上下に動かして、状態を確かめる。それからその手は、肩や腰に触れ、私が痛がらないことを確認するとやっと安堵の息を吐いてくれた。そしてこう言った。
「心臓が止まるかと思った」
「………………驚かせて、ごめんなさい」
震える声でそう呟くバルドゥールは、良く見れば軍服を着ている。多分、仕事から戻ってきて、すぐにここに足を向けてくれたのだろう。
悪気があったわけではないけれど、疲れて戻ってきて早々、余計に彼の神経をすり減らす真似をしてしまい、本当に申し訳ない。
そんな気持ちで口にした謝罪の言葉は、妙に薄っぺらく感じてしまった。もっと、ちゃんと伝わるようにするには、どうしたら良いのだろう。
ままらない思考に苛立ち、唇を噛んでしまう私だったけれど、バルドゥールは笑みを向けてくれた。次いで、おもむろに上着を脱ぐと、テーブルの傍にある椅子に投げた。見事に椅子の背もたれに上着がかかり、思わず、すごいと呟いてしまう。
そんな私に、バルドゥールは微妙な表情をしながら、私をそっと持ち上げた。けれど、次の言葉は、くらりと眩暈を起こしそうなものだった。
「寝るぞ」
さらりと紡がれたその3文字に、私は冗談じゃないと首を横に振った。
「ちょっと待ってください、バルドゥールさんっ………あの、まだ10日目じゃないです」
はっきり言って、この状態で抱かれるのは鬼畜すぎる。さすがに今日の私は彼を受け入れることはできない。
そんな思いからバルドゥールの胸に手を当て首を横に振れば、私を胸に抱くその人は、呆れた表情を浮かべた。
「そうじゃない。睡眠を取るんだ」
そういう意味だったのか。今更だけれど、寝るという表現はとても紛らわしいものだ。できれば今後、その違いをはっきりわかるよう、何かしら表現を決めておいた方が良いのかもしれない。
でも、それをバルドゥールに提案するのは、かなり恥ずかしい。
という口に出しては決して言えないことを考えている間に、私はベッドに寝かされてしまった。次いで、掛布を整えられると思いきや、何故かバルドゥールまでベッドに潜り込んで来た。しかもシャツを脱ぎ捨て上半身裸の状態で。
驚き過ぎて声を失う私を、彼は当然といった感じで、がっちりと私をその腕に抱え込む。ちょっと、いやかなり息が苦しい。
「あの、バルドゥールさん、これでは寝れません」
「寝ろ」
そう言われても、きつく抱きしめられて、どうやって寝れば良いのだろうか。でも、バルドゥールはこれ以上私との会話を拒むように、目を閉じてしまった。
「バルドゥールさん、お願いです腕を緩めてください」
本当に眠ってしまっていたら申し訳ないので、小声でそう囁く。そうすれば、バルドゥールは、小さくため息を付いてほんの少しだけ腕を緩めてくれた。
「……これで良いのか?」
本当ならもう少し腕を緩めて欲しいけれど、不満げなバルドゥールの口調から、もう少しという願いは聞き届けられないことを瞬時に悟った。
でも、このまま大人しく就寝できない事情がこちらにはある。
「風邪をうつすかもしれないから、やっぱり…………私独りで寝ます。それに、このまま寝てしまうと、バルドゥールさんの大切な制服が皺になってしまいます」
今のバルドゥールは激務に追われている。だから、彼こそ体調に気を付けないといけない。制服については、きっと替えがあるだろうから、おまけで口にしただけだ。
という気遣いから口にした言葉だったけれど、バルドゥールは露骨に眉間に皺を刻んだ。
「アカリ、さっきから、どうしてそんなことばかり言うんだ?俺にはお前が一緒に寝たくないというふうにしか聞こえないぞ」
「え?い、いや。違います」
6割は本当の気持ち。でも残りの4割は、バルドゥールと一緒に寝るのに戸惑っている。だって私は今まで誰かとこんなふうに密着して夜を共に過ごしたことなどないのだ。
ただそれを口にするのは憚られる。けれど、もぞもぞと動いてしまえば、何となく伝わってしまったようで、バルドゥールは自分の額をこつんと私の額に押し当てて、こう言った。
「寝顔を見られるのを気にしているなら、安心しろ。今日は見ないでおく」
「……………………」
確かに気にしているけれど、そこに気遣う前に、色々、諸々、察して欲しい部分がある。けれどバルドゥールは、そんな私を構うことなく、再び口を開いた。
「それに、熱がある時に、一人で寝ない方が良い」
「……………………はぁ」
長い間の後、溜息交じりにそう答えたら、バルドゥールは信じられないといった表情に変わった。
「お前は、こんな夜に独りで寝て、心細くならないのか?」
バルドゥールのその問いは、純粋に疑問を覚えて口にしたものだった。
「ならないです。………ずっと、独りでしたから」
そう私は、独りでも平気だった。怖くなんてなかった。
コイツは親に捨てられた可哀そうなヤツだと陰口を言われても傷付くような繊細な心は持ってなかったし、そもそもイジメられていたのかどうかすら覚えていない。
病気になっても怪我をしても、心細いと思ったことは無かったし、誰かに助けを求めたりすることなんてなかった。
独りで生きていかなければならなかった。いや、独りで生きていくのが当たり前だと思っていた。だからバルドゥールに伝えた言葉は強がりでも何でもない、本心だ。
…………なのに、バルドゥールはどうして、そんな痛みを堪えるような顔に変わってしまうのだろう。
「あの、私、何か間違ったことを言ってしまいましたか?」
おずおずと問いかけた瞬間、バルドゥールは緩めた腕に再び力を籠め、私を掻き抱いた。そして、くぐもった声でこう言った。
「その考えは捨てろ」
真っ暗になった視界の中で響くそれは、今朝と同じ威圧的な物言いだった。
けれど、絶対的に何かが違う。その違いに気付くことができないまま、私はバルドゥールの腕の中で眠りに落ちた。
今度は夢を見ることはなかった。
金色の瞳は、まず怒りの色に染まり、でも無理矢理押しとどめ、精一杯、理解しようと努力し、最終的に、頷くことで感情を治めたという感じだった。
いや、大きく息を吐きながら片手で顔を覆った彼を見て、脱力したという表現が正しいのかもしれない。という時間にして1分にも満たない行動を他人事のように観察していた私だったけれど、はたと気付いた。
このままの状態では、いけないと。
説明が遅れてしまったけれど、私は今も床に寝そべっている状態だ。確か眠りに落ちる時は横向きだったけれど、今は仰向けになっている。多分、バルドゥールの手によってそうされたのだろう。
というのは、然したる問題ではない。気にしなければならないのは、この後の彼の行動だ。
ここはベッドに避難…………いや、移動しておいたほうが良いだろう。
そう思ったけれど、身体がだるくて、なかなか動けない。でも、なんとか肘を付いて身を起こそうとした瞬間、バルドゥールに厳しく制されてしまった。
「動くなっ。頭を打っているかもしれない」
「あ、それはないです。大丈夫です」
自分の意志で寝そべったので、それは絶対にない。
けれど、バルドゥールは私の言葉が信用できないのか、大きな手を私の後頭部にあてた。そしてそっと上下に動かして、状態を確かめる。それからその手は、肩や腰に触れ、私が痛がらないことを確認するとやっと安堵の息を吐いてくれた。そしてこう言った。
「心臓が止まるかと思った」
「………………驚かせて、ごめんなさい」
震える声でそう呟くバルドゥールは、良く見れば軍服を着ている。多分、仕事から戻ってきて、すぐにここに足を向けてくれたのだろう。
悪気があったわけではないけれど、疲れて戻ってきて早々、余計に彼の神経をすり減らす真似をしてしまい、本当に申し訳ない。
そんな気持ちで口にした謝罪の言葉は、妙に薄っぺらく感じてしまった。もっと、ちゃんと伝わるようにするには、どうしたら良いのだろう。
ままらない思考に苛立ち、唇を噛んでしまう私だったけれど、バルドゥールは笑みを向けてくれた。次いで、おもむろに上着を脱ぐと、テーブルの傍にある椅子に投げた。見事に椅子の背もたれに上着がかかり、思わず、すごいと呟いてしまう。
そんな私に、バルドゥールは微妙な表情をしながら、私をそっと持ち上げた。けれど、次の言葉は、くらりと眩暈を起こしそうなものだった。
「寝るぞ」
さらりと紡がれたその3文字に、私は冗談じゃないと首を横に振った。
「ちょっと待ってください、バルドゥールさんっ………あの、まだ10日目じゃないです」
はっきり言って、この状態で抱かれるのは鬼畜すぎる。さすがに今日の私は彼を受け入れることはできない。
そんな思いからバルドゥールの胸に手を当て首を横に振れば、私を胸に抱くその人は、呆れた表情を浮かべた。
「そうじゃない。睡眠を取るんだ」
そういう意味だったのか。今更だけれど、寝るという表現はとても紛らわしいものだ。できれば今後、その違いをはっきりわかるよう、何かしら表現を決めておいた方が良いのかもしれない。
でも、それをバルドゥールに提案するのは、かなり恥ずかしい。
という口に出しては決して言えないことを考えている間に、私はベッドに寝かされてしまった。次いで、掛布を整えられると思いきや、何故かバルドゥールまでベッドに潜り込んで来た。しかもシャツを脱ぎ捨て上半身裸の状態で。
驚き過ぎて声を失う私を、彼は当然といった感じで、がっちりと私をその腕に抱え込む。ちょっと、いやかなり息が苦しい。
「あの、バルドゥールさん、これでは寝れません」
「寝ろ」
そう言われても、きつく抱きしめられて、どうやって寝れば良いのだろうか。でも、バルドゥールはこれ以上私との会話を拒むように、目を閉じてしまった。
「バルドゥールさん、お願いです腕を緩めてください」
本当に眠ってしまっていたら申し訳ないので、小声でそう囁く。そうすれば、バルドゥールは、小さくため息を付いてほんの少しだけ腕を緩めてくれた。
「……これで良いのか?」
本当ならもう少し腕を緩めて欲しいけれど、不満げなバルドゥールの口調から、もう少しという願いは聞き届けられないことを瞬時に悟った。
でも、このまま大人しく就寝できない事情がこちらにはある。
「風邪をうつすかもしれないから、やっぱり…………私独りで寝ます。それに、このまま寝てしまうと、バルドゥールさんの大切な制服が皺になってしまいます」
今のバルドゥールは激務に追われている。だから、彼こそ体調に気を付けないといけない。制服については、きっと替えがあるだろうから、おまけで口にしただけだ。
という気遣いから口にした言葉だったけれど、バルドゥールは露骨に眉間に皺を刻んだ。
「アカリ、さっきから、どうしてそんなことばかり言うんだ?俺にはお前が一緒に寝たくないというふうにしか聞こえないぞ」
「え?い、いや。違います」
6割は本当の気持ち。でも残りの4割は、バルドゥールと一緒に寝るのに戸惑っている。だって私は今まで誰かとこんなふうに密着して夜を共に過ごしたことなどないのだ。
ただそれを口にするのは憚られる。けれど、もぞもぞと動いてしまえば、何となく伝わってしまったようで、バルドゥールは自分の額をこつんと私の額に押し当てて、こう言った。
「寝顔を見られるのを気にしているなら、安心しろ。今日は見ないでおく」
「……………………」
確かに気にしているけれど、そこに気遣う前に、色々、諸々、察して欲しい部分がある。けれどバルドゥールは、そんな私を構うことなく、再び口を開いた。
「それに、熱がある時に、一人で寝ない方が良い」
「……………………はぁ」
長い間の後、溜息交じりにそう答えたら、バルドゥールは信じられないといった表情に変わった。
「お前は、こんな夜に独りで寝て、心細くならないのか?」
バルドゥールのその問いは、純粋に疑問を覚えて口にしたものだった。
「ならないです。………ずっと、独りでしたから」
そう私は、独りでも平気だった。怖くなんてなかった。
コイツは親に捨てられた可哀そうなヤツだと陰口を言われても傷付くような繊細な心は持ってなかったし、そもそもイジメられていたのかどうかすら覚えていない。
病気になっても怪我をしても、心細いと思ったことは無かったし、誰かに助けを求めたりすることなんてなかった。
独りで生きていかなければならなかった。いや、独りで生きていくのが当たり前だと思っていた。だからバルドゥールに伝えた言葉は強がりでも何でもない、本心だ。
…………なのに、バルドゥールはどうして、そんな痛みを堪えるような顔に変わってしまうのだろう。
「あの、私、何か間違ったことを言ってしまいましたか?」
おずおずと問いかけた瞬間、バルドゥールは緩めた腕に再び力を籠め、私を掻き抱いた。そして、くぐもった声でこう言った。
「その考えは捨てろ」
真っ暗になった視界の中で響くそれは、今朝と同じ威圧的な物言いだった。
けれど、絶対的に何かが違う。その違いに気付くことができないまま、私はバルドゥールの腕の中で眠りに落ちた。
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