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◆◇第一幕◇◆ 時空の監視者の愛情は伝わらない
あなたと初めての外出①
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翌日私はいつもより早く起こされ、カイナを始めとした侍女達3人の手によって、身支度を整えてられた。
普段の私は着替えは独りでしている。もちろんルークの屋敷に行く際の外出着でも。
なのに、今日は侍女にされるがまま。それには理由があって、用意された服が一人では着ることができないものだったのだ。
それは多分、ドレスと呼んでもおかしくはないもの。もちろん生地は馴染みのある白色のものだったけれど、デザインも装飾もとても手の込んでいるものだった。
「アカリ様、とっても綺麗ですっ」
着付けが終わった途端、リリーが弾んだ声を出す。その声があまりに嬉しそうだったので、私は姿見から視線を移した。
「あ…………ありがとうございます」
多分、ドレスを褒めてくれたのだろう。
確かに、こんな豪華な衣装は元の世界でも一度も袖を通したことがないもの。大袈裟に言ってしまえば、真っ白なこれはまるでウェディングドレスのようだ。
けれど、これを綺麗だと褒めないといけないのは、リリーではなく私の方だ。
「これ、リリーさんとフィーネさんが作ってくれたんですよね?ありがとうございます」
ぺこりと頭を下げた私に、二人は照れ臭そうにもじもじとする。でも、その表情は笑みが浮かんでいて、つられて私も口元が綻んでしまうし、とても嬉しい。
体調を崩していた間、二人はずっと私の部屋に居てくれた。そして手芸をしていたのを覚えている。
何を作っているのか気になってはいたけれど、それを聞いていいのかわからなくて、言えないままだった。けれど、こんな形で知ることができて、驚きもあるけれど、やっぱり嬉しい。そして二人の手先の器用さに感服する。
今、私が着ているドレスは少し胸の空いた線の美しいデザイン。肩口にはフィーネが作ってくれた造花が惜しみなく縫い付けられていて、それが胸元から腰に零れ落ちるような配置で広がっている。
そして、その土台となるドレスそのものの生地も、全てに光沢のある白糸で細かい蔦の刺繍が施されていて、少し動くだけでも濃淡を作り、一色でしかないこのドレスがとても立体的なものに見える。
「カイナさん、アカリ様の髪はいかがしますか?」
ドレスの裾を少し摘まんで、刺繍を見つめていたら、そんなフィーネの問いが聞こえてきた。再び声のするほうに視線を移せば、そこには髪を結うために必要な櫛とかピンとか細々したものが入った箱を手にしているフィーネがいた。
「そうね、香油を付けて待ちましょう」
フィーネのすぐ横で脱ぎ捨ててある夜着を畳みながら答えたカイナの言葉に思わず首をかしげてしまった。まるで誰かを待っているような口ぶりだ。
そんな疑問が浮かんだけれど、姿見の前に椅子を運んだリリーに着席を促されてしまって、聞くことはできなかった。
「アカリ様、香油は苦手ですか?」
姿見と私の間に回り込んだリリーは、そう言って私に香油の入った瓶を差し出した。少し顔を近づけてみれば、ふわりと花の香りが鼻孔をくすぐる。元の世界の馴染みのある人工的なものではなく、今摘んだばかりの花の香りに、考えるよりも先に首を横に振っていた。
「とてもいい香りです」
「良かったですっ。私もこの香り大好きなんです」
素直にそう言えばリリー嬉しそうに顔を綻ばせた。次いで、私の背後に回り、手慣れた様子で手のひらに香油を取ると、私の髪に馴染ませていった。
姿見に映るその様子をぼんやりと見つめながら、再び首を傾げてしまう。本当に本当に、私は一体どこに連れていかれるのであろう、と。
私がこの世界で足を向けた場所は、この屋敷以外に3つだけ。花畑とルークの屋敷と、海を見た展望台。ああ、そういえば、過去に逃げ出した際にバルドゥールと共に粗末な小屋で一晩過ごしたこともあった。
でも、共通して言えることは、こんなに着飾る必要はない場所だった。だから今日向かう先はそのどれでもないのだろう。
この服装から推測するなら、かなり格式のある場所である。…………とここまで考えて、いくつか思い当たる場所が浮かんでは来たけれど、ガチャリと空いた扉の音で、私の思考は途切れてしまった。
「すまない、遅くなった。待たせてしまったか?」
少し慌てた口調でそう言いながらこの部屋に足を踏み入れたのは、バルドゥールだった。手には二つの化粧箱を持っている。
リリーとフィーネは、お館様の登場に動かした手をぴたりと止めて礼の姿勢を取る。カイナもバルドゥールに向かって一礼するがすぐに顔を上げた。
「いいえ、大丈夫です。というより丁度良いタイミングでしたね」
そう言ってカイナはちらりと私に視線を向けた。一拍遅れてバルドゥールも私に視線を向ける。そして、目を細めてゆっくりとこう言った。
「アカリ、綺麗だな」
ドレスを褒められているのはわかっている。でもバルドゥールから綺麗という言葉が出た途端、みるみるうちに頬が熱くなる。
自分の容姿を褒められたわけではないと言い聞かせても、バルドゥールの視線を受けるのがとても恥ずかしい。そして、座ったままもじもじとスカートの裾をいじる私を見て、彼は嬉しそうに声を上げて笑った。
けれどすぐバルドゥールは手にしていた化粧箱の一つをカイナに渡すと、もう一つを持ったまま私の元へと近づいてきた。
「アカリ、手を」
言われるがまま左手を膝を付いたバルドゥールに向かって差し出せば、彼は器用に化粧箱を片手で開け中身を取り出した。途端に、リリーとフィーネが感嘆の息を漏らしたのが視界の隅にちらりと映る。
私はといえば、目を丸くしたまま彼の手にあるものをじっと見つめることしかできなかった。
「すぐに作り直すよう手配をしていたのだが、なかなか時間がかかってな…………今日に間に合ってよかった」
瞬きだけを繰り返す私を無視して、バルドゥールは嬉しそうに私の腕にそれをはめた。そう、これは先日、折り紙のお礼にとバルドゥールが贈ってくれたチョーカーを作り直してくれた腕輪だった。
銀の細い糸を編んだ繊細なレース模様の鎖は緩やかに私の手首に巻き付き、留め金には、チョーカーの中央にはめられていた水色の宝石を使用している。とても綺麗で豪華なものだった。
とはいえ、さすがにこんな豪華なものは受け取れない。けれど以前に、そのやり取りはしてしまった手前、同じ会話をするのは気が引ける。そして、誘導尋問とはいえ、腕輪をリクエストしてしまったのは自分自身だ。
なら、バルドゥールにかける言葉は一つしかない。
「…………あ、ありがとうございます」
「いや、礼には及ばない。受け取ってもらえて何よりだ」
そう言ってバルドゥールは心からの笑みを私に向けてくれた。そんな彼の笑顔は昨日の怯えは一切ない。良かった。昨日の一件が彼の不安を消し去ることができたのなら、もっと嬉しい。
…………と、そこまで考えて、思わずバルドゥールから視線を外してしまった。
なぜなら昨日私は彼に言ってしまったのだ。【もう少し時間をください】と。主語を省いた私のお願いは、察しの良いバルドゥールなら、それがどんな内容なのかわかっているだろう。
だから私は、ちゃんと考えなくてはならないのだ。でも、彼を前にすると、どうしたって気持ちがざわめいてしまい、それどころではなくなってしまう。だた、バルドゥールの一挙一動に振り回されてしまうのだ。
冷静になれ。感じたまま心を動かすのはそれからだ。そう自分に言い聞かせながらふと視線を姿見に移せば、カイナがバルドゥールから受け取った化粧箱から中身を取り出すところだった。そして何とはなしに、それを見つめていたけれど────。
「ちょっと待ったっ」
思わず声を上げながら、立ち上がってしまった。
その瞬間、ここにいる全員から、どうした?という視線を受けた。けれど、私はその視線を向ける一人、朱色の髪のその人に向かて再び声を張り上げてしまった。
「バルドゥールさん、なんで髪飾りまで!?私、腕輪を選んだはずですよ!?」
カイナが化粧箱から取り出したのは、とても綺麗な銀細工の髪飾りだった。しかも、その髪飾りには、私の手首にはめられている腕輪と全く同じ宝石がついていたのだった。
普段の私は着替えは独りでしている。もちろんルークの屋敷に行く際の外出着でも。
なのに、今日は侍女にされるがまま。それには理由があって、用意された服が一人では着ることができないものだったのだ。
それは多分、ドレスと呼んでもおかしくはないもの。もちろん生地は馴染みのある白色のものだったけれど、デザインも装飾もとても手の込んでいるものだった。
「アカリ様、とっても綺麗ですっ」
着付けが終わった途端、リリーが弾んだ声を出す。その声があまりに嬉しそうだったので、私は姿見から視線を移した。
「あ…………ありがとうございます」
多分、ドレスを褒めてくれたのだろう。
確かに、こんな豪華な衣装は元の世界でも一度も袖を通したことがないもの。大袈裟に言ってしまえば、真っ白なこれはまるでウェディングドレスのようだ。
けれど、これを綺麗だと褒めないといけないのは、リリーではなく私の方だ。
「これ、リリーさんとフィーネさんが作ってくれたんですよね?ありがとうございます」
ぺこりと頭を下げた私に、二人は照れ臭そうにもじもじとする。でも、その表情は笑みが浮かんでいて、つられて私も口元が綻んでしまうし、とても嬉しい。
体調を崩していた間、二人はずっと私の部屋に居てくれた。そして手芸をしていたのを覚えている。
何を作っているのか気になってはいたけれど、それを聞いていいのかわからなくて、言えないままだった。けれど、こんな形で知ることができて、驚きもあるけれど、やっぱり嬉しい。そして二人の手先の器用さに感服する。
今、私が着ているドレスは少し胸の空いた線の美しいデザイン。肩口にはフィーネが作ってくれた造花が惜しみなく縫い付けられていて、それが胸元から腰に零れ落ちるような配置で広がっている。
そして、その土台となるドレスそのものの生地も、全てに光沢のある白糸で細かい蔦の刺繍が施されていて、少し動くだけでも濃淡を作り、一色でしかないこのドレスがとても立体的なものに見える。
「カイナさん、アカリ様の髪はいかがしますか?」
ドレスの裾を少し摘まんで、刺繍を見つめていたら、そんなフィーネの問いが聞こえてきた。再び声のするほうに視線を移せば、そこには髪を結うために必要な櫛とかピンとか細々したものが入った箱を手にしているフィーネがいた。
「そうね、香油を付けて待ちましょう」
フィーネのすぐ横で脱ぎ捨ててある夜着を畳みながら答えたカイナの言葉に思わず首をかしげてしまった。まるで誰かを待っているような口ぶりだ。
そんな疑問が浮かんだけれど、姿見の前に椅子を運んだリリーに着席を促されてしまって、聞くことはできなかった。
「アカリ様、香油は苦手ですか?」
姿見と私の間に回り込んだリリーは、そう言って私に香油の入った瓶を差し出した。少し顔を近づけてみれば、ふわりと花の香りが鼻孔をくすぐる。元の世界の馴染みのある人工的なものではなく、今摘んだばかりの花の香りに、考えるよりも先に首を横に振っていた。
「とてもいい香りです」
「良かったですっ。私もこの香り大好きなんです」
素直にそう言えばリリー嬉しそうに顔を綻ばせた。次いで、私の背後に回り、手慣れた様子で手のひらに香油を取ると、私の髪に馴染ませていった。
姿見に映るその様子をぼんやりと見つめながら、再び首を傾げてしまう。本当に本当に、私は一体どこに連れていかれるのであろう、と。
私がこの世界で足を向けた場所は、この屋敷以外に3つだけ。花畑とルークの屋敷と、海を見た展望台。ああ、そういえば、過去に逃げ出した際にバルドゥールと共に粗末な小屋で一晩過ごしたこともあった。
でも、共通して言えることは、こんなに着飾る必要はない場所だった。だから今日向かう先はそのどれでもないのだろう。
この服装から推測するなら、かなり格式のある場所である。…………とここまで考えて、いくつか思い当たる場所が浮かんでは来たけれど、ガチャリと空いた扉の音で、私の思考は途切れてしまった。
「すまない、遅くなった。待たせてしまったか?」
少し慌てた口調でそう言いながらこの部屋に足を踏み入れたのは、バルドゥールだった。手には二つの化粧箱を持っている。
リリーとフィーネは、お館様の登場に動かした手をぴたりと止めて礼の姿勢を取る。カイナもバルドゥールに向かって一礼するがすぐに顔を上げた。
「いいえ、大丈夫です。というより丁度良いタイミングでしたね」
そう言ってカイナはちらりと私に視線を向けた。一拍遅れてバルドゥールも私に視線を向ける。そして、目を細めてゆっくりとこう言った。
「アカリ、綺麗だな」
ドレスを褒められているのはわかっている。でもバルドゥールから綺麗という言葉が出た途端、みるみるうちに頬が熱くなる。
自分の容姿を褒められたわけではないと言い聞かせても、バルドゥールの視線を受けるのがとても恥ずかしい。そして、座ったままもじもじとスカートの裾をいじる私を見て、彼は嬉しそうに声を上げて笑った。
けれどすぐバルドゥールは手にしていた化粧箱の一つをカイナに渡すと、もう一つを持ったまま私の元へと近づいてきた。
「アカリ、手を」
言われるがまま左手を膝を付いたバルドゥールに向かって差し出せば、彼は器用に化粧箱を片手で開け中身を取り出した。途端に、リリーとフィーネが感嘆の息を漏らしたのが視界の隅にちらりと映る。
私はといえば、目を丸くしたまま彼の手にあるものをじっと見つめることしかできなかった。
「すぐに作り直すよう手配をしていたのだが、なかなか時間がかかってな…………今日に間に合ってよかった」
瞬きだけを繰り返す私を無視して、バルドゥールは嬉しそうに私の腕にそれをはめた。そう、これは先日、折り紙のお礼にとバルドゥールが贈ってくれたチョーカーを作り直してくれた腕輪だった。
銀の細い糸を編んだ繊細なレース模様の鎖は緩やかに私の手首に巻き付き、留め金には、チョーカーの中央にはめられていた水色の宝石を使用している。とても綺麗で豪華なものだった。
とはいえ、さすがにこんな豪華なものは受け取れない。けれど以前に、そのやり取りはしてしまった手前、同じ会話をするのは気が引ける。そして、誘導尋問とはいえ、腕輪をリクエストしてしまったのは自分自身だ。
なら、バルドゥールにかける言葉は一つしかない。
「…………あ、ありがとうございます」
「いや、礼には及ばない。受け取ってもらえて何よりだ」
そう言ってバルドゥールは心からの笑みを私に向けてくれた。そんな彼の笑顔は昨日の怯えは一切ない。良かった。昨日の一件が彼の不安を消し去ることができたのなら、もっと嬉しい。
…………と、そこまで考えて、思わずバルドゥールから視線を外してしまった。
なぜなら昨日私は彼に言ってしまったのだ。【もう少し時間をください】と。主語を省いた私のお願いは、察しの良いバルドゥールなら、それがどんな内容なのかわかっているだろう。
だから私は、ちゃんと考えなくてはならないのだ。でも、彼を前にすると、どうしたって気持ちがざわめいてしまい、それどころではなくなってしまう。だた、バルドゥールの一挙一動に振り回されてしまうのだ。
冷静になれ。感じたまま心を動かすのはそれからだ。そう自分に言い聞かせながらふと視線を姿見に移せば、カイナがバルドゥールから受け取った化粧箱から中身を取り出すところだった。そして何とはなしに、それを見つめていたけれど────。
「ちょっと待ったっ」
思わず声を上げながら、立ち上がってしまった。
その瞬間、ここにいる全員から、どうした?という視線を受けた。けれど、私はその視線を向ける一人、朱色の髪のその人に向かて再び声を張り上げてしまった。
「バルドゥールさん、なんで髪飾りまで!?私、腕輪を選んだはずですよ!?」
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