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◆◇第一幕◇◆ 時空の監視者の愛情は伝わらない
白亜の城に住まう者③
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私が王様の願いを叶えることができれば、きっとあのクズ野郎をどうにかできるということなのだろう。それはきっと私の為でもある。でも、私個人が危険にさらされる心配がなくなるということだけではない。
リンさんの危機を救うことでもあり、ルークの心配事がなくなるということでもある。何より、激務に追われているバルドゥールの憂いが減るということ。
だから私は、ここに来た。
そう改めて気持ちを確認した途端、ふと不思議な気持ちになってしまう。
あんなに憎んでいたバルドゥールのことを、こんな風に思うなんて。彼に向かう気持ちがわからずに、戸惑い、悩む毎日だというのに、こうして揺るぎない思いが既に自分の中にあるのだ。
それに今だってそうだ。バルドゥールに抱かれている私の感情に恥ずかしさはあるけれど、不快感は一切ない。そして、恐怖を感じれば当然のように私はこの人に手を伸ばしている。私に苦痛しか与えなかったはずの人なのに。
この感情の変化を私は、バルドゥールにきちんと言葉にして伝えるべきなのだろうか。
でも、今は答えを見つけている途中。その過程の気持ちをバルドゥールに伝えたところで、彼も困ってしまうだろう。だからどうしたと言われてしまえば、私は再び臆病風に吹かれてうじうじとしてしまう。きっと。
それに、これは報告でもなければ、要望でもない。ただ自分の心情を相手に伝えるだけのこと。べき論で言いうなら、必要性はない。ただ、聞いて欲しいかと言われれば、否とは言えない。伝えたいと思う自分が確かにいる。そして伝えた後、バルドゥールがどんな表情を浮かべるか見てみたい自分もいる。
「アカリ、すまない。少しの間待っててくれ」
考え事に熱中しすぎて、自分の世界に入っていたけれど、バルドゥールのその言葉ではっと我に返る。慌てて頷けば、彼はそっと私を地面に降ろした。
眼前の大きな扉が視界に入り、とうとう目的地に到着したことに気付く。気持ちは固まっているか、さすがに緊張は隠せない。緊張を解そうと大きく息を吸って、吐く。
そんなことをしながらふと視線をよそに向ければ、時空の監視者達は全員、腰に差していた剣を衛兵に渡していた。どこの世界でも入館チェックみたいなものはあるようで、きっとこの先に王様がいるから、危険物の持ち込みはできないのだろう。
けれど、剣を衛兵に預けた彼らは、懐から短剣を取り出し、それを腰に差した。短剣とはいえ、これも一応、武器となるのに。でも、衛兵もそれを咎めることはしない。まるで一連の儀式のように、静かに見つめているだけ。………良いのだろうか。まぁ、良いのだろう。
少し離れた場所から、そんなとりとめのないことを考えながら、彼らの短剣をぼんやりと見つめる。
あの短剣で、自分を刺そうと思い詰めていたことがあった。そして、バルドゥールを刺そうとも思ったこともあった。そう、あった。今思っているのは間違いなく過去形だ。微かに懐かしさを感じることができる程、もう遠い出来事なのだ。
気持ちとは目に見えないもの。だからその変化には気付きにくい。けれど、間違いなく変わっていくものなのだ。そんな小さな発見をして、少し口元を緩めれば、自然と金色の瞳と視線が絡み合った。
「アカリ、どうかしたか?」
微笑んだつもりだったけれど、バルドゥールには違う表情に見えていたのかもしれない。彼は不安そうな顔を隠すことなく、私の元へと近づいた。
そして向き合う形となったバルドゥールは膝を折り、私と視線を合わせる。金色の瞳が、私の感情を読み取ろうと忙しく動く。気分が悪いのか、それとも、なにか不安なことがあるのかと。
隠すつもりも、誤魔化すつもりもないけれど、こんな間近で見つめられると、そわそわと落ち着かない気持ちになってしまう。
「い、いいえ。なんでもないです」
「………………」
慌てて首を横に振っても、金色の瞳は納得できないと告げている。………本当に、何でもないというのに。でも、この後すぐ、大切な用事が控えている状況。バルドゥールを無駄に不安にさせるのは、私だって望むことではない。
「バルドゥールさん、帰ったら聞いて欲しいことがあります」
「帰ったらか?」
食い気味に問うバルドゥールを見て、ちょっと困ってしまう。彼は今すぐ聞きたいようだ。昨日、自分は気が長いと私に言ったくせに。
それは詰りたくなるような感情ではなく、くすりと苦笑が零れてしまうもの。
「大したことじゃないです。ちょっと近況報告というか、世間話というか…………あの、本当に深い意味はないお話なんです。ただ、長くなるかもしれないので、帰ったら聞いてください」
もういっそ、この場で伝えても良いかもと思ったけれど、ギャラリーと言う名の時空の監視者達が好奇心剥きだしてこちらを見ているので、思いとどまる。それに、短剣の思い出は物騒この上ない話だ。他の時空の監視者達に聞かせたくはない。
そんな気持ちでバルドゥールの不安を消す言葉を探して伝えれば、金色の瞳は柔らかい色を浮かべてくれた。そして、その瞳と同じ色の笑みを浮かべた瞳の持ち主は、噛み締めるようにゆっくりと頷きながら口を開いた。
「そうか。なら、さっさと終わらせて帰ろう」
「はい」
素直に頷いた私に、バルドゥールは当然のように腕を伸ばす。私を抱き上げるために。けれど、今回は一歩後退して首を横に振った。さすがに横抱きにされたまま王様と対面する度胸は私にはない。
そんな気持ちから首を横に振った私に、バルドゥールはあからさまにむっとしてしまった。
そこまで不機嫌な顔をされるとは思わなかった私は、本気で困ってしまう。でも、彼の望むとおりにはできるわけがない。だからと言って、双方が納得する落としどころが見つからない私は、おろおろすることしかできない。
そんな私に、ルークがそっと耳打ちをして入れ知恵をしてくれた。
「………私、あなたと並んで歩きたいんです」
バルドゥールに向かって手を差し伸べながらそう言えば、効果は絶大だった。
反射的にバルドゥールは私の手を取った後、少し複雑な表情を浮かべた。けれどすぐに、針葉樹の遊歩道を歩いた時のように私の背後に回り腰に手を回した。すかさず私も自分のドレスの裾を少しだけ持ちあげる。
「まったく、アカリにそんなふうに言われたら、断れるわけがないだろう」
納得はしてないけれど、他にやりようが無いといった感じでそんな言葉を吐いたバルドゥールだったけれど、口調はとても優しいものだった。
そしてそれが合図となったかのように、扉が開く。先導するように他の時空の監視者達も私達を取り囲むように列を作ると、私はバルドゥールに押し出されるように歩き出した。
扉が開けば、王様がいる。そう思ったけれど、廊下はまだ続く。そして、今までで一番豪華な扉の前に到着する。これまでより衛兵の数が多い。間違いなく、ここが到着地なのだろう。
そう確信した途端、衛兵の手によって静かに扉が開かれる。けれど、視界に飛び込んできたのは、王様ではなく沢山の人達だった。
先導していた時空の監視者達がすっと後ろに移動して、私の視界は遮るものがなくなる。そうすれば、否が応でもここにいる人達の顔が視界に飛び込んできてしまい、思わず歩く足が止まる。
王座に続く道に左右に分かれて直立する人たちから向けられるその視線は、ざらりと肌を撫でる感触と、ぬるりと舐め上げられるような不快なもの。そんな不躾な視線を浴びて、胃のあたりがむかむかとする。
そして、一際強い視線を感じてそこに目を向ければ、剥き出しの憎悪を隠すことなく私を睨み付ける、クズ野郎がいた。
瞬間、私の手を握るバルドゥールの手に力が籠る。けれど、私は指先から熱が失われ、唇の震えが止まらない。そんな中、私だけに聞こえる声でバルドゥールはそっと囁いた。
「アカリ、反対側を見ろ」
言われるまま視線を向ければ、アシュレイさんがいた。
アシュレイさんは私と目が合えば、にこっといつもの笑みを浮かべてくれた。それは一瞬のことだったけれど、冷静さを取り戻すには充分なものだった。
無意識に丸まってしまった背を伸ばして、背筋を伸ばす。
視界を前に固定して顔を上げれば、一段高い台座に腰かけ、私達を見下ろす人物がいた。それは、逆光で顔は見えないけれど、元の世界では、総じて王様と呼ぶ人物だった。
リンさんの危機を救うことでもあり、ルークの心配事がなくなるということでもある。何より、激務に追われているバルドゥールの憂いが減るということ。
だから私は、ここに来た。
そう改めて気持ちを確認した途端、ふと不思議な気持ちになってしまう。
あんなに憎んでいたバルドゥールのことを、こんな風に思うなんて。彼に向かう気持ちがわからずに、戸惑い、悩む毎日だというのに、こうして揺るぎない思いが既に自分の中にあるのだ。
それに今だってそうだ。バルドゥールに抱かれている私の感情に恥ずかしさはあるけれど、不快感は一切ない。そして、恐怖を感じれば当然のように私はこの人に手を伸ばしている。私に苦痛しか与えなかったはずの人なのに。
この感情の変化を私は、バルドゥールにきちんと言葉にして伝えるべきなのだろうか。
でも、今は答えを見つけている途中。その過程の気持ちをバルドゥールに伝えたところで、彼も困ってしまうだろう。だからどうしたと言われてしまえば、私は再び臆病風に吹かれてうじうじとしてしまう。きっと。
それに、これは報告でもなければ、要望でもない。ただ自分の心情を相手に伝えるだけのこと。べき論で言いうなら、必要性はない。ただ、聞いて欲しいかと言われれば、否とは言えない。伝えたいと思う自分が確かにいる。そして伝えた後、バルドゥールがどんな表情を浮かべるか見てみたい自分もいる。
「アカリ、すまない。少しの間待っててくれ」
考え事に熱中しすぎて、自分の世界に入っていたけれど、バルドゥールのその言葉ではっと我に返る。慌てて頷けば、彼はそっと私を地面に降ろした。
眼前の大きな扉が視界に入り、とうとう目的地に到着したことに気付く。気持ちは固まっているか、さすがに緊張は隠せない。緊張を解そうと大きく息を吸って、吐く。
そんなことをしながらふと視線をよそに向ければ、時空の監視者達は全員、腰に差していた剣を衛兵に渡していた。どこの世界でも入館チェックみたいなものはあるようで、きっとこの先に王様がいるから、危険物の持ち込みはできないのだろう。
けれど、剣を衛兵に預けた彼らは、懐から短剣を取り出し、それを腰に差した。短剣とはいえ、これも一応、武器となるのに。でも、衛兵もそれを咎めることはしない。まるで一連の儀式のように、静かに見つめているだけ。………良いのだろうか。まぁ、良いのだろう。
少し離れた場所から、そんなとりとめのないことを考えながら、彼らの短剣をぼんやりと見つめる。
あの短剣で、自分を刺そうと思い詰めていたことがあった。そして、バルドゥールを刺そうとも思ったこともあった。そう、あった。今思っているのは間違いなく過去形だ。微かに懐かしさを感じることができる程、もう遠い出来事なのだ。
気持ちとは目に見えないもの。だからその変化には気付きにくい。けれど、間違いなく変わっていくものなのだ。そんな小さな発見をして、少し口元を緩めれば、自然と金色の瞳と視線が絡み合った。
「アカリ、どうかしたか?」
微笑んだつもりだったけれど、バルドゥールには違う表情に見えていたのかもしれない。彼は不安そうな顔を隠すことなく、私の元へと近づいた。
そして向き合う形となったバルドゥールは膝を折り、私と視線を合わせる。金色の瞳が、私の感情を読み取ろうと忙しく動く。気分が悪いのか、それとも、なにか不安なことがあるのかと。
隠すつもりも、誤魔化すつもりもないけれど、こんな間近で見つめられると、そわそわと落ち着かない気持ちになってしまう。
「い、いいえ。なんでもないです」
「………………」
慌てて首を横に振っても、金色の瞳は納得できないと告げている。………本当に、何でもないというのに。でも、この後すぐ、大切な用事が控えている状況。バルドゥールを無駄に不安にさせるのは、私だって望むことではない。
「バルドゥールさん、帰ったら聞いて欲しいことがあります」
「帰ったらか?」
食い気味に問うバルドゥールを見て、ちょっと困ってしまう。彼は今すぐ聞きたいようだ。昨日、自分は気が長いと私に言ったくせに。
それは詰りたくなるような感情ではなく、くすりと苦笑が零れてしまうもの。
「大したことじゃないです。ちょっと近況報告というか、世間話というか…………あの、本当に深い意味はないお話なんです。ただ、長くなるかもしれないので、帰ったら聞いてください」
もういっそ、この場で伝えても良いかもと思ったけれど、ギャラリーと言う名の時空の監視者達が好奇心剥きだしてこちらを見ているので、思いとどまる。それに、短剣の思い出は物騒この上ない話だ。他の時空の監視者達に聞かせたくはない。
そんな気持ちでバルドゥールの不安を消す言葉を探して伝えれば、金色の瞳は柔らかい色を浮かべてくれた。そして、その瞳と同じ色の笑みを浮かべた瞳の持ち主は、噛み締めるようにゆっくりと頷きながら口を開いた。
「そうか。なら、さっさと終わらせて帰ろう」
「はい」
素直に頷いた私に、バルドゥールは当然のように腕を伸ばす。私を抱き上げるために。けれど、今回は一歩後退して首を横に振った。さすがに横抱きにされたまま王様と対面する度胸は私にはない。
そんな気持ちから首を横に振った私に、バルドゥールはあからさまにむっとしてしまった。
そこまで不機嫌な顔をされるとは思わなかった私は、本気で困ってしまう。でも、彼の望むとおりにはできるわけがない。だからと言って、双方が納得する落としどころが見つからない私は、おろおろすることしかできない。
そんな私に、ルークがそっと耳打ちをして入れ知恵をしてくれた。
「………私、あなたと並んで歩きたいんです」
バルドゥールに向かって手を差し伸べながらそう言えば、効果は絶大だった。
反射的にバルドゥールは私の手を取った後、少し複雑な表情を浮かべた。けれどすぐに、針葉樹の遊歩道を歩いた時のように私の背後に回り腰に手を回した。すかさず私も自分のドレスの裾を少しだけ持ちあげる。
「まったく、アカリにそんなふうに言われたら、断れるわけがないだろう」
納得はしてないけれど、他にやりようが無いといった感じでそんな言葉を吐いたバルドゥールだったけれど、口調はとても優しいものだった。
そしてそれが合図となったかのように、扉が開く。先導するように他の時空の監視者達も私達を取り囲むように列を作ると、私はバルドゥールに押し出されるように歩き出した。
扉が開けば、王様がいる。そう思ったけれど、廊下はまだ続く。そして、今までで一番豪華な扉の前に到着する。これまでより衛兵の数が多い。間違いなく、ここが到着地なのだろう。
そう確信した途端、衛兵の手によって静かに扉が開かれる。けれど、視界に飛び込んできたのは、王様ではなく沢山の人達だった。
先導していた時空の監視者達がすっと後ろに移動して、私の視界は遮るものがなくなる。そうすれば、否が応でもここにいる人達の顔が視界に飛び込んできてしまい、思わず歩く足が止まる。
王座に続く道に左右に分かれて直立する人たちから向けられるその視線は、ざらりと肌を撫でる感触と、ぬるりと舐め上げられるような不快なもの。そんな不躾な視線を浴びて、胃のあたりがむかむかとする。
そして、一際強い視線を感じてそこに目を向ければ、剥き出しの憎悪を隠すことなく私を睨み付ける、クズ野郎がいた。
瞬間、私の手を握るバルドゥールの手に力が籠る。けれど、私は指先から熱が失われ、唇の震えが止まらない。そんな中、私だけに聞こえる声でバルドゥールはそっと囁いた。
「アカリ、反対側を見ろ」
言われるまま視線を向ければ、アシュレイさんがいた。
アシュレイさんは私と目が合えば、にこっといつもの笑みを浮かべてくれた。それは一瞬のことだったけれど、冷静さを取り戻すには充分なものだった。
無意識に丸まってしまった背を伸ばして、背筋を伸ばす。
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