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◆◇第一幕◇◆ 時空の監視者の愛情は伝わらない
交戦する最中で………①
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誰かが地面を蹴った振動と共に鳴り響く、キンという独特の金属音と、肉を抉る不快な音。
今、剣を手にしているのは、時空の監視者達だけではなく、私達を取り囲んでいた衛兵達も。そして数で言えば圧倒的に時空の監視者達のほうが不利なのに、彼らは真っ白なマントを翻しながら、次々と衛兵達をなぎ倒していく。
至る所で剣を交じり合わせるこの状況は、誰がどう見ても戦場だ。ついさっきまで、カードゲームに興じていた穏やかな場所だったのに。
ただ唯一救いなのは、時空の監視者達は剣を手にしているとはいえ、決してその刃で衛兵たちの身体を切り裂くことはしない。………剣の柄で殴り倒したり、素手で殴り倒したり、長い脚で蹴り倒すことはしているけれど。
とはいえ、そのどれもこれもが素早い動きで、私は目で追うことができない。
あっと思ったら、いつの間にか衛兵が倒れていて、時空の監視者達は瞬間移動をしたかのように別の場所に移動している。
本当に目にもとまらぬ速さとはよく言ったものだ。そして、ルークは今日の業務報告書を書き終えたとドヤ顔を決めていたけれど、間違いなく書き直しだな。などと、どうでも良いことが頭に浮かぶ。
ということを、なんで悠長に考えられるかと言うと、こうなることを予期していたからとか、まだ心を殺すという特技を披露しているからとかではない。
私の心に余裕が生まれたからだ。
そう。今私は、最も安全で安心できる、あの人───バルドゥールに抱き上げられているからだ。
バルドゥールが命じた途端、他の時空の監視者達は剣を構え、衛兵達に向かって行った。そして交差するように、バルドゥールが私を抱え上げたのだ。
それは本当に一瞬の出来事。そして、統率のとれたその動きは、そうなることを想定して訓練してきたと思わせる、無駄のない動きだった。
…………これが、バルドゥールが事あるごとに口にしていた直接稽古の賜物なのだろうか。
ちなみに、王女はクズ野郎に取り押さえられている。私がバルドゥールに抱え上げられた瞬間、マディアスは王女を抱え込んだのだ。それは賢明な判断だと思う。なにせ、ここの屯所の隊長は徹底的に排除しろと言ったのだから。
でも王女は、とてもとても不満そうなご様子だ。こちらに行きたそうに悲痛な声を上げている。でも、私が言うのも何だけれど、こっちに来ないほうが良いと思う。
「アカリ、すまないが、枷を外すのは後回しにさせてくれ」
片手で私を抱き上げ、反対の手は剣を握り切っ先を牽制するかのように衛兵に向けながらバルドゥールは、申し訳なさそうにそう言った。
こんな時なのに、私の枷を気にする彼に、どうしようもなく切なさと申し訳なさと、嬉しさがこみ上げてくる。
そして、そう言われた私は、もちろん今すぐ外して欲しいなどという有り得ない我儘を言うつもりなどない。なので、何度もこくこくと首を縦にふる。
でも、思わず本音がぽろりと零れてしまった。
「バルドゥールさん、他にやりようは───」
「ない」
さようですか。
私の言葉を遮って、きっぱりと言い切られてしまったけれど、私の胸中はとても複雑だ。
バルドゥールが来てくれたら、この状況をどうにかしてくれると思っていた。そして、私はもっとも安全な彼の腕の中にいるので、その通りにしてくれたと言えばそうなんだけれど…………。
まかり間違っても、こんな大乱闘を望んでいたわけではない。できることなら、平和的解決を望んでいた。
───キンッ。
一瞬、よそに意識を向けていた私だったけれど、間近で尖った金属音がして、すぐにそちらに目を向ける。
衛兵が手首を押さえて顔を顰めている。推測するにバルドゥールが衛兵が手にしていた剣を払い落としたのだ。そして、何の躊躇もなく、バルドゥールは切っ先を衛兵に向けた。
それは、牽制ではなかった。間違いなく、衛兵がもう少し切っ先の側に居たら切り捨てられるであろうと思わせる、迷いのないものだった。
そこで気付く。ああ、そっか。ここは異世界だったのだと。そしてここは、軍人という職業が現役で活躍している世界なのだと。
バルドゥールに触れられるたびに、彼の手にある剣だこに私は気付いていた。そしてそれはルークにもあった。同じ場所に。
それに、バルドゥールも含め、時空の監視者達は人を殺す武器を常日頃から身に付けている。私は彼らの腰にあるそれをずっと目にしていたのに、見落としていたのだ。
我ながら、うっかりしていた。この世界に来て、もうかなりの月日を過ごしているのに、そんな当たり前のことに今頃気付くなんて。
そう、ここは、平和ボケしていると言われていた元の世界の…………いや、元の国の感覚は、ここでは通用しないのだ。
「行くぞ、アカリ。しっかり掴まっていろ」
緊迫したバルドゥールの声で意識を慌てて戻す。でも、私はそれを拒むように、彼の袖を強く掴んだ。
「ちょ、ちょっと待ってくださいっ、バルドゥールさんっ」
「待てない。後にしろ」
すっぱりと却下されてしまったけれど、そうはいかない。
というかこんな状況になったのは、そもそも私の我儘であり、そうせざるを得ない理由があったから。それをバルドゥールに伝えなくては。
「ルークさんとカザロフさんがリンさんの元に向かってるんです。で、えっと……」
「状況は大体把握している。あの少女の元にはアシュレイもいる。だから問題ない」
問題ないと言い切る根拠を私は見出すことができないし、それをバルドゥールに問いただす余裕もなさそうだ。あと、口を挟む余裕もない。
「それに、」
まさかここで、【、】で会話を区切るなんて思ってもみなかった私は、びくっと身体を強張らせてしまう。
「あいつらのことを思ったら、俺たちは早々にここを去るべきだ」
「は?」
間髪入れずに間の抜けた声を出した私に、バルドゥールは一瞬だけ視線をくれた。
「返り血を浴びた姿なんか、お前に見せたくないのだろう。見てみろ、アカリ。アイツら情けないほどに、防戦に徹している」
ちっと、バルドゥールが舌打ちをした瞬間、そこにいた時空の監視者達は妙に気合を入れて剣を振り上げた。
この状況、かなり切羽詰まった状態だと思っていたのは私だけだったようで、時空の監視者達は随分と余力を残しておられたようだ。
でも、さすがに血しぶきを挙げる阿鼻叫喚の図は見たくはなかったので、彼らの気遣いには、素直に感謝の念を抱く。
「と、いうことだ。悪いがアカリ、つまらない男の見栄に付きやってくれ。それに俺も………お前の服を汚したくはないからな」
バルドゥールは『…………』の間に、向かってきた衛兵を足でけり倒した。
抱かれている私には振動は伝わってこなかったけれど、衛兵はソファの背に身体を打ち付け、とても痛そうに呻いている。
「…………はい」
微妙な顔をしながらも、なんとか頷けば、バルドゥールも、ちょっとだけ口の端を持ち上げて笑みを浮かべた。なるほど。ご多分に漏れず、上官もまだまだ余裕があるようだ。
そして、私が同意すれば、バルドゥールは足早にテラスに続く扉へと向かう。けれども次の瞬間──水色のシフォンのドレスが視界に入った。
「困った人ね、隊長さん。勝手に連れて行っては駄目。アカリはね、もう私のものなのよ」
場違いな程、ゆったりとした口調で王女はそう言った。
その声は、剣と剣がぶつかり合うこの騒がしい場にいながら、妙に響く。それが私にはとても恐ろしく感じた。なぜなら───。
「誰にも………例えあなたがアカリに選ばれた時空の監視者であっても、この娘は絶対に渡さないわ」
そう言った王女の手には、ナイフが握られていたから。
今、剣を手にしているのは、時空の監視者達だけではなく、私達を取り囲んでいた衛兵達も。そして数で言えば圧倒的に時空の監視者達のほうが不利なのに、彼らは真っ白なマントを翻しながら、次々と衛兵達をなぎ倒していく。
至る所で剣を交じり合わせるこの状況は、誰がどう見ても戦場だ。ついさっきまで、カードゲームに興じていた穏やかな場所だったのに。
ただ唯一救いなのは、時空の監視者達は剣を手にしているとはいえ、決してその刃で衛兵たちの身体を切り裂くことはしない。………剣の柄で殴り倒したり、素手で殴り倒したり、長い脚で蹴り倒すことはしているけれど。
とはいえ、そのどれもこれもが素早い動きで、私は目で追うことができない。
あっと思ったら、いつの間にか衛兵が倒れていて、時空の監視者達は瞬間移動をしたかのように別の場所に移動している。
本当に目にもとまらぬ速さとはよく言ったものだ。そして、ルークは今日の業務報告書を書き終えたとドヤ顔を決めていたけれど、間違いなく書き直しだな。などと、どうでも良いことが頭に浮かぶ。
ということを、なんで悠長に考えられるかと言うと、こうなることを予期していたからとか、まだ心を殺すという特技を披露しているからとかではない。
私の心に余裕が生まれたからだ。
そう。今私は、最も安全で安心できる、あの人───バルドゥールに抱き上げられているからだ。
バルドゥールが命じた途端、他の時空の監視者達は剣を構え、衛兵達に向かって行った。そして交差するように、バルドゥールが私を抱え上げたのだ。
それは本当に一瞬の出来事。そして、統率のとれたその動きは、そうなることを想定して訓練してきたと思わせる、無駄のない動きだった。
…………これが、バルドゥールが事あるごとに口にしていた直接稽古の賜物なのだろうか。
ちなみに、王女はクズ野郎に取り押さえられている。私がバルドゥールに抱え上げられた瞬間、マディアスは王女を抱え込んだのだ。それは賢明な判断だと思う。なにせ、ここの屯所の隊長は徹底的に排除しろと言ったのだから。
でも王女は、とてもとても不満そうなご様子だ。こちらに行きたそうに悲痛な声を上げている。でも、私が言うのも何だけれど、こっちに来ないほうが良いと思う。
「アカリ、すまないが、枷を外すのは後回しにさせてくれ」
片手で私を抱き上げ、反対の手は剣を握り切っ先を牽制するかのように衛兵に向けながらバルドゥールは、申し訳なさそうにそう言った。
こんな時なのに、私の枷を気にする彼に、どうしようもなく切なさと申し訳なさと、嬉しさがこみ上げてくる。
そして、そう言われた私は、もちろん今すぐ外して欲しいなどという有り得ない我儘を言うつもりなどない。なので、何度もこくこくと首を縦にふる。
でも、思わず本音がぽろりと零れてしまった。
「バルドゥールさん、他にやりようは───」
「ない」
さようですか。
私の言葉を遮って、きっぱりと言い切られてしまったけれど、私の胸中はとても複雑だ。
バルドゥールが来てくれたら、この状況をどうにかしてくれると思っていた。そして、私はもっとも安全な彼の腕の中にいるので、その通りにしてくれたと言えばそうなんだけれど…………。
まかり間違っても、こんな大乱闘を望んでいたわけではない。できることなら、平和的解決を望んでいた。
───キンッ。
一瞬、よそに意識を向けていた私だったけれど、間近で尖った金属音がして、すぐにそちらに目を向ける。
衛兵が手首を押さえて顔を顰めている。推測するにバルドゥールが衛兵が手にしていた剣を払い落としたのだ。そして、何の躊躇もなく、バルドゥールは切っ先を衛兵に向けた。
それは、牽制ではなかった。間違いなく、衛兵がもう少し切っ先の側に居たら切り捨てられるであろうと思わせる、迷いのないものだった。
そこで気付く。ああ、そっか。ここは異世界だったのだと。そしてここは、軍人という職業が現役で活躍している世界なのだと。
バルドゥールに触れられるたびに、彼の手にある剣だこに私は気付いていた。そしてそれはルークにもあった。同じ場所に。
それに、バルドゥールも含め、時空の監視者達は人を殺す武器を常日頃から身に付けている。私は彼らの腰にあるそれをずっと目にしていたのに、見落としていたのだ。
我ながら、うっかりしていた。この世界に来て、もうかなりの月日を過ごしているのに、そんな当たり前のことに今頃気付くなんて。
そう、ここは、平和ボケしていると言われていた元の世界の…………いや、元の国の感覚は、ここでは通用しないのだ。
「行くぞ、アカリ。しっかり掴まっていろ」
緊迫したバルドゥールの声で意識を慌てて戻す。でも、私はそれを拒むように、彼の袖を強く掴んだ。
「ちょ、ちょっと待ってくださいっ、バルドゥールさんっ」
「待てない。後にしろ」
すっぱりと却下されてしまったけれど、そうはいかない。
というかこんな状況になったのは、そもそも私の我儘であり、そうせざるを得ない理由があったから。それをバルドゥールに伝えなくては。
「ルークさんとカザロフさんがリンさんの元に向かってるんです。で、えっと……」
「状況は大体把握している。あの少女の元にはアシュレイもいる。だから問題ない」
問題ないと言い切る根拠を私は見出すことができないし、それをバルドゥールに問いただす余裕もなさそうだ。あと、口を挟む余裕もない。
「それに、」
まさかここで、【、】で会話を区切るなんて思ってもみなかった私は、びくっと身体を強張らせてしまう。
「あいつらのことを思ったら、俺たちは早々にここを去るべきだ」
「は?」
間髪入れずに間の抜けた声を出した私に、バルドゥールは一瞬だけ視線をくれた。
「返り血を浴びた姿なんか、お前に見せたくないのだろう。見てみろ、アカリ。アイツら情けないほどに、防戦に徹している」
ちっと、バルドゥールが舌打ちをした瞬間、そこにいた時空の監視者達は妙に気合を入れて剣を振り上げた。
この状況、かなり切羽詰まった状態だと思っていたのは私だけだったようで、時空の監視者達は随分と余力を残しておられたようだ。
でも、さすがに血しぶきを挙げる阿鼻叫喚の図は見たくはなかったので、彼らの気遣いには、素直に感謝の念を抱く。
「と、いうことだ。悪いがアカリ、つまらない男の見栄に付きやってくれ。それに俺も………お前の服を汚したくはないからな」
バルドゥールは『…………』の間に、向かってきた衛兵を足でけり倒した。
抱かれている私には振動は伝わってこなかったけれど、衛兵はソファの背に身体を打ち付け、とても痛そうに呻いている。
「…………はい」
微妙な顔をしながらも、なんとか頷けば、バルドゥールも、ちょっとだけ口の端を持ち上げて笑みを浮かべた。なるほど。ご多分に漏れず、上官もまだまだ余裕があるようだ。
そして、私が同意すれば、バルドゥールは足早にテラスに続く扉へと向かう。けれども次の瞬間──水色のシフォンのドレスが視界に入った。
「困った人ね、隊長さん。勝手に連れて行っては駄目。アカリはね、もう私のものなのよ」
場違いな程、ゆったりとした口調で王女はそう言った。
その声は、剣と剣がぶつかり合うこの騒がしい場にいながら、妙に響く。それが私にはとても恐ろしく感じた。なぜなら───。
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