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寄り道の章
イケメンにお願いされました
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ナギのちょっとだけ意地悪な言葉に口を尖らせてみたものの、脱力してしまった私はその場がからなかなか動くことができない。
でもナギは急かす事はせず、つかず離れずの距離でずっと待っていてくれている。
その距離がすごく居心地が良い。そしてシュウトはこんな身近なところに、こんな素晴らしいお手本がいるというのに、どうして気づかないのだろうとふと思う。
それをきっかけに、私たちはこっそり抜け出して来てしまったことを思い出してしまった。
小姓と居候が屋敷の主人に無断で外出しても大丈夫なのだろうか。それを確認する前に、ただちに屋敷に戻るべきだという結論に達し、私はのそのそと顔を上げた。
「落ち着きましたか?」
「………………はい」
気遣うナギに大丈夫と頷いて見せると、彼は穏やかな笑みを浮かべて私に手を差し出した。
「では、帰りましょう。瑠璃殿」
その言葉でふと気づく。戻れとは何度も言われてきたけれど、帰ろうと言われたのは初めてだな、と。帰ろうという言葉は胸の奥が、ほっこり暖かくなる素敵な響きだということをはじめて知った。
「はい。帰りましょう。ナギさん」
私は、ナギの手を掴むと、勢いよく立ち上がった。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
行きと同様に私たちは何も喋らない。でも二人を取り巻く空気は全く違う。穏やかで少しけだるくて、秘密を共有できた連帯感すらある。
ナギに身を任せながら橙色に染まる異世界の風景をぼんやりと眺めていたら、唐突にナギが呟いた。
「瑠璃殿とシュウトさまは、一脈相通じるものがあります。」
そのぽつりと零れたものが、あまりに寂しそうだったので、私は体をひねりナギの顔を覗き込んだ。
ナギは少し驚いた顔をしたが大丈夫と言う代わりに、片手でぽんぽんと子供をあやすように、私の頭を撫でた。
私も手を伸ばしてナギの頭を撫でたかったけれど、残念なことに届かなかった。伸ばした手の収めどころを失った私に、ナギは無言で掴み自分の腰にまわす。
言葉は無いけれど大丈夫と穏かに微笑むナギを見て、私もつられて微笑む。でも彼はすぐに視線を前に戻して、言葉を続けた。
「シュウトさまは、いつもここではないどこかを見ておられます。それは遠く…………決して私が見ることのできない世界です。瑠璃殿なら、もしかしてシュウトさまの孤独を埋めてくれる存在になるかもしれません」
ナギの言葉になんて答えていいか分からない。でも間違いなく私を過大評価をしていることはわかる。
そんなことを言われても、私はまだシュウトのことを良く知らないし、そもそも私がシュウトの孤独を埋めれる存在になれるなんて思っていない。なので、私は黙ったまま首を振る。
私の首がまだ左右に揺れているというのに、突然、ナギは手綱を操りツユキを停めた。そして、そのままふわり地面に降りて片膝を付いた。
その流れるような仕草が騎士みたいで、かっこいい。ちょっと胸をときめかせてしまう私に、ナギは静かに口を開いた。
「瑠璃さま、お願いがございます。傷が治るまでなどといわずに、ずっとシュウト様さまの傍にいて下さい」
これまた綺麗な仕草でナギは深々と私に向かって頭を垂れた。けれど予想もしなかった彼の申し出に、私はすぐには理解ができなかった。
「…………………………それは、無理です」
数拍の間を置いて、私はなんとかこの一言を絞り出した。
私にはお遣いという約束がある。風神さんに言われたのだ。ここでは口約束でも、縛りとなるから、絶対に約束はしちゃいけないと。だからナギの言葉には頷けない。
それに、言いにくいけど、ナギと約束できないのはもう一つの理由がある。
小説にも書いてあった。戦の最中に、小姓が主君の夜のお相手をする事を【たしなみ】と呼び、それはこの世界では至極、当たり前ということを。
ナギはシュウトの小姓で、シュウトはナギの主君。……言葉にするのは憚られるけれど、つまり、そういうこと。
郷に入っては郷に従えという諺もある。ここは日本じゃないし、そもそも日本に居ても私は、偏見とか持ったことはない。それに日本でもBのLは、広く受容されている。
ただ一つ問題があるとすれば、今思っていることをどうナギに伝えればいいか、だ。
「……私、結構、空気読める人間なの。二人の間に割って入るような、野暮なことはできないよ……」
「───…はぁ~?」
ちょっとの間を置いて飛び出たナギの言葉は、とっても尖っていた。
「瑠璃殿、何言ってるんですか?」
ナギの目が一瞬で半目になった。この目は私がやらかしてしまった証拠。もう、何も喋りたくないと口をつぐむ私に、ナギが無言の圧力をかけてくる。
「付き合ってる二人の愛の巣に、私なんかが居座ったら、その………夜とか、ちょっと、やりづらいんじゃないの?」
「本当に何いってるんですか?」
「いや………だから、おつとめ的な………」
「瑠璃殿、あれだけ書物を読み漁って、関心を持たれたのは、そこなんですかっ」
「違う違う!!」
多少はあったけど、誓って全部ではない。両手をブンブン振って、アピールする。そして、すかさず確認する。
「じゃあ、付き合ってないの?」
「付き合ってないです」
「おつとめは?」
「ご想像にお任せします」
「私、夜になっても、そわそわしなくて良いの?」
「好きにしてください」
最後の質問は、心底、嫌そうに答えてくれてくれた。ナギに対して申し訳ない気持ちが産まれるが、今それを口にすることはやめた方がいいだろう。
横道にそれ過ぎてしまった話をもとに戻すかのようにナギは軽く首を振る。そして居住まいを正すと、再び頭を垂れた。
「改めて、お願いします。瑠璃殿、ずっとシュウトさまの傍にいてください」
そう言うとナギは、真顔になって私を見つめた。
ナギの必死の懇願にたじろく私だけど、そこで疑問が生まれた。でもどうして、そこまでして私を引き留めるのだろう。今、シュウトがやたらと私に執着するのは、単に気まぐれか物珍しさだと思う。
そう素直に聞ければいいけど、是と肯定されてしまうのは少し悲しい。だから予測できる結末を口にした。
「私、可愛げがないし、これといった取り得もないです。だから一緒にいたところでシュウトだってすぐに飽きると思います」
「あははは!はははっは!!」
「!?」
ナギは、突然、豪快に笑い出した。声を上げて笑うナギは、いつもより幼くて少年みたいだ。彼の新しい一面が見れて嬉しいけど、笑いのツボはわからない。
でもナギは急かす事はせず、つかず離れずの距離でずっと待っていてくれている。
その距離がすごく居心地が良い。そしてシュウトはこんな身近なところに、こんな素晴らしいお手本がいるというのに、どうして気づかないのだろうとふと思う。
それをきっかけに、私たちはこっそり抜け出して来てしまったことを思い出してしまった。
小姓と居候が屋敷の主人に無断で外出しても大丈夫なのだろうか。それを確認する前に、ただちに屋敷に戻るべきだという結論に達し、私はのそのそと顔を上げた。
「落ち着きましたか?」
「………………はい」
気遣うナギに大丈夫と頷いて見せると、彼は穏やかな笑みを浮かべて私に手を差し出した。
「では、帰りましょう。瑠璃殿」
その言葉でふと気づく。戻れとは何度も言われてきたけれど、帰ろうと言われたのは初めてだな、と。帰ろうという言葉は胸の奥が、ほっこり暖かくなる素敵な響きだということをはじめて知った。
「はい。帰りましょう。ナギさん」
私は、ナギの手を掴むと、勢いよく立ち上がった。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
行きと同様に私たちは何も喋らない。でも二人を取り巻く空気は全く違う。穏やかで少しけだるくて、秘密を共有できた連帯感すらある。
ナギに身を任せながら橙色に染まる異世界の風景をぼんやりと眺めていたら、唐突にナギが呟いた。
「瑠璃殿とシュウトさまは、一脈相通じるものがあります。」
そのぽつりと零れたものが、あまりに寂しそうだったので、私は体をひねりナギの顔を覗き込んだ。
ナギは少し驚いた顔をしたが大丈夫と言う代わりに、片手でぽんぽんと子供をあやすように、私の頭を撫でた。
私も手を伸ばしてナギの頭を撫でたかったけれど、残念なことに届かなかった。伸ばした手の収めどころを失った私に、ナギは無言で掴み自分の腰にまわす。
言葉は無いけれど大丈夫と穏かに微笑むナギを見て、私もつられて微笑む。でも彼はすぐに視線を前に戻して、言葉を続けた。
「シュウトさまは、いつもここではないどこかを見ておられます。それは遠く…………決して私が見ることのできない世界です。瑠璃殿なら、もしかしてシュウトさまの孤独を埋めてくれる存在になるかもしれません」
ナギの言葉になんて答えていいか分からない。でも間違いなく私を過大評価をしていることはわかる。
そんなことを言われても、私はまだシュウトのことを良く知らないし、そもそも私がシュウトの孤独を埋めれる存在になれるなんて思っていない。なので、私は黙ったまま首を振る。
私の首がまだ左右に揺れているというのに、突然、ナギは手綱を操りツユキを停めた。そして、そのままふわり地面に降りて片膝を付いた。
その流れるような仕草が騎士みたいで、かっこいい。ちょっと胸をときめかせてしまう私に、ナギは静かに口を開いた。
「瑠璃さま、お願いがございます。傷が治るまでなどといわずに、ずっとシュウト様さまの傍にいて下さい」
これまた綺麗な仕草でナギは深々と私に向かって頭を垂れた。けれど予想もしなかった彼の申し出に、私はすぐには理解ができなかった。
「…………………………それは、無理です」
数拍の間を置いて、私はなんとかこの一言を絞り出した。
私にはお遣いという約束がある。風神さんに言われたのだ。ここでは口約束でも、縛りとなるから、絶対に約束はしちゃいけないと。だからナギの言葉には頷けない。
それに、言いにくいけど、ナギと約束できないのはもう一つの理由がある。
小説にも書いてあった。戦の最中に、小姓が主君の夜のお相手をする事を【たしなみ】と呼び、それはこの世界では至極、当たり前ということを。
ナギはシュウトの小姓で、シュウトはナギの主君。……言葉にするのは憚られるけれど、つまり、そういうこと。
郷に入っては郷に従えという諺もある。ここは日本じゃないし、そもそも日本に居ても私は、偏見とか持ったことはない。それに日本でもBのLは、広く受容されている。
ただ一つ問題があるとすれば、今思っていることをどうナギに伝えればいいか、だ。
「……私、結構、空気読める人間なの。二人の間に割って入るような、野暮なことはできないよ……」
「───…はぁ~?」
ちょっとの間を置いて飛び出たナギの言葉は、とっても尖っていた。
「瑠璃殿、何言ってるんですか?」
ナギの目が一瞬で半目になった。この目は私がやらかしてしまった証拠。もう、何も喋りたくないと口をつぐむ私に、ナギが無言の圧力をかけてくる。
「付き合ってる二人の愛の巣に、私なんかが居座ったら、その………夜とか、ちょっと、やりづらいんじゃないの?」
「本当に何いってるんですか?」
「いや………だから、おつとめ的な………」
「瑠璃殿、あれだけ書物を読み漁って、関心を持たれたのは、そこなんですかっ」
「違う違う!!」
多少はあったけど、誓って全部ではない。両手をブンブン振って、アピールする。そして、すかさず確認する。
「じゃあ、付き合ってないの?」
「付き合ってないです」
「おつとめは?」
「ご想像にお任せします」
「私、夜になっても、そわそわしなくて良いの?」
「好きにしてください」
最後の質問は、心底、嫌そうに答えてくれてくれた。ナギに対して申し訳ない気持ちが産まれるが、今それを口にすることはやめた方がいいだろう。
横道にそれ過ぎてしまった話をもとに戻すかのようにナギは軽く首を振る。そして居住まいを正すと、再び頭を垂れた。
「改めて、お願いします。瑠璃殿、ずっとシュウトさまの傍にいてください」
そう言うとナギは、真顔になって私を見つめた。
ナギの必死の懇願にたじろく私だけど、そこで疑問が生まれた。でもどうして、そこまでして私を引き留めるのだろう。今、シュウトがやたらと私に執着するのは、単に気まぐれか物珍しさだと思う。
そう素直に聞ければいいけど、是と肯定されてしまうのは少し悲しい。だから予測できる結末を口にした。
「私、可愛げがないし、これといった取り得もないです。だから一緒にいたところでシュウトだってすぐに飽きると思います」
「あははは!はははっは!!」
「!?」
ナギは、突然、豪快に笑い出した。声を上げて笑うナギは、いつもより幼くて少年みたいだ。彼の新しい一面が見れて嬉しいけど、笑いのツボはわからない。
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