空から来た少年

ジャム

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本編

出産

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あれから数カ月
もうそろそろ出産の時期だ

「いてて・・・」

お腹が大きく動くたびに腰が痛い
妊婦さんは大変なんだな・・・
改めてそう思う・・・

豹谷母「大丈夫?」

「はい・・・少し腰が・・・」

僕は学校を休学し白夜は試験やらなんやらで忙しそうだ
成績が悪い・・・ゴホン!
あまりよくないから一生懸命勉強している

「白夜・・・大丈夫かな・・・?」

卒業はできる・・・だろうけど、警察学校にいけるのだろうか?

白夜『もし行けなかったら働けばいいんだよ!』

と白夜は言ってたけど・・・

豹谷母「大丈夫だよ!白夜は隼人にそっくりだから!」

「そっくりだと・・・なにかあるんですか?」

豹谷母「いつも何とかしちゃうんだよねw無理だろうっていう事も勢いとノリで乗り越えちゃうし・・・本当・・・すごいよ・・・」

そういう遥人さんの顔はとても誇らしそうで嬉しそうな顔だった

「豹谷さんの事愛してるんですね!」

豹谷母「え!?そ、そんなに愛してないよ!あんな暑苦しい毛だるまなんて!」

「フフフw」

愛してやまないんだろうな
じゃなきゃこんな反応も言い方もしないだろうし
ずっと・・・何年も愛し続けるのってすごく難しいと思う

豹谷母「まぁ・・・その・・・暑苦しいし?うるさいし?でも、甘えてくれるし甘えさせてくれるし・・・(ここから早口)でも、やかましいし、おせっかいだし、いきなりデートとか言い出すし、予定なんてあってないようなものだし、そもそもあいつはいっつもいきなりなんだよ!」

照れ隠しなのだろうか
顔を真っ赤にして早口で話している

「羨ましいですw」

豹谷母「白夜が相手だからきっと同じになると思うよwその時になったらきっと僕の気持ちがわかるよw」

「はいw」

そして夕方

白夜「ただいま!」

「おかえり!」

白夜「ただいま~我が子よ~」

そういい僕のお腹に耳を当てる

豹谷母「やっぱり親子だな~」

白夜「いつ出てくるんだ~?」

「もう少しだよw」

白夜「もう待ちきれないよ~」

豹谷母「白夜はそれより勉強をがんばらないとね?」

白夜「う・・・」

夜・・・
豹谷父「で、これが・・・」

白夜「頭痛い・・・」

豹谷父「でも、これを覚えないと警察学校に入れないぞ?」

白夜「父さんのコネで入れさせてくれよ~」

豹谷父「そんなことしてなんになる?そもそも俺はそんな方法で入学することは認めない」

白夜「ぐへ~」

豹谷さんはすごい正義感が強いからそういうのは無理だと思うな
毎晩、豹谷さんのスパルタ勉強を受けている白夜
弱音を吐くが、決して逃げ出したりはしない
そこはすごいと思う

二時間後・・・

白夜「もう無理・・・」

とソファにダイブする

豹谷父「卒業はできるとして入学は絶望的だな・・・」

豹谷母「もう時間がないのに・・・」

白夜「・・・父さん!」

白夜が声をあげた

豹谷父「な、なんだ?」

白夜「もっと勉強教えて!」

豹谷父「あ、ああ。構わないが・・・」

「だ、大丈夫?」

白夜「ぎりぎりまで諦めない!諦めたらそこで終わりだ!」

そういい白夜は豹谷さんと机で勉強を再開した

「頑張るな~・・・」

豹谷母「まぁ何とかなるでしょうw」

そして・・・

「っ!」

いきなり痛みが来た

「な、なに!?」

痛みは更に酷くなる

「い、痛い・・・」

白夜「は、悠斗!?」

豹谷父「陣痛か!遥人!救急車!」

豹谷母「うん!」

これが・・・陣痛・・・
想像を遥かに超える痛み・・・
鼻からスイカとはよく言った物だな・・・

白夜「大丈夫か!?」

「痛い・・・痛い痛い痛い!!」

少しすると痛みは引いた

「これ・・・女性はよく耐えられるな・・・」

瞳「なんのさわ・・・お兄ちゃん!?」

光「騒がしいな・・・!?悠斗さん!?」

「あ、二人とも。ごめんね。騒がしくて」

光「なに言ってるんですか!」

瞳「ど、どうしたらいいの!?」

豹谷父「落ち着け!今母さんが救急車呼んでるから!」

豹谷母「すぐ来てくれるって!」

豹谷父「そうか!じゃあ遥人は準備を!」

遥人さんは荷物を取りに行った

豹谷父「悠斗くん。落ち着いて。大丈夫。すぐには生まれないから」

「はい」

豹谷父「痛みは何度か繰り返すけど、大丈夫。病院に着いたらすぐに帝王切開だから」

「はい・・・いっ!」

また痛みが僕を襲う

白夜「悠斗!」

「大丈夫・・・このくらい・・・妊婦さんは誰でも通る道なんだから・・・」

そう言ったが・・・かなり痛い・・・
こんな痛みに耐えてる妊婦さんは本当にすごい・・・
そして救急車が来て僕は病院に向かった
向かっている間、白夜が手をずっと握ってくれていた

白夜「大丈夫だ!大丈夫だからな!」

「わかってるよ・・・」

きっと自分に言い聞かせているんだろうな・・・
病院に到着しすぐに帝王切開をした
全身麻酔だと思ってたけど、部分麻酔だから痛みはないけど色々聞こえてきてすごく怖かった
そして・・・

赤ちゃん「オギャー!オギャー!」

医者「生まれましたよ!」

「よ、よかった・・・」

更に・・・

赤ちゃん「オギャー!オギャー!」

医者「ふ、双子!?」

「え!?」

なんと双子が生まれた

医者「エコー写真には・・・とにかくおめでとうございます!」

僕は赤ちゃんを見た
一人は白豹の赤ちゃんでもう一人は人間の赤ちゃんだった

「に、人間も生まれるんだ・・・」

手当てをし僕は病室に向かった
しばらくするとみんなが入ってきた

白夜「双子だったんだって!?」

「そうみたい」

豹谷「驚いたな・・・」

みんな驚いているみたいだ

瞳「可愛い~」

瞳ちゃんは赤ちゃんを見ていた

光「ああ・・・かわいい・・・」

豹谷父「家族が一気に増えたな!」

豹谷母「そうだね!」

白夜「悠斗・・・よく頑張ったな!」

「ありがとうw」

医者「想定外ではありましたが、お子さんに問題はありません!元気な男の子ですよ!」

白夜「この子たちが・・・俺の子供・・・」

白夜は赤ちゃんに触れるのを躊躇していた

「どうしたの?」

白夜「いや・・・触ったらケガさせちまうかもしれないって・・・」

「大丈夫だよw」

白夜「でも、爪切ってきてないし・・・」

豹谷父「じゃあ、俺が一番に抱っこしようかなw」

白夜「それはダメ!」

そういい白夜は二人を抱っこした

白夜「軽っ!」

豹谷母「二人を抱えて軽いって・・・」

豹谷父「まぁわかるけどなw」

その時、白夜は涙を流した
その涙は子供に落ちていく

白夜「可愛い・・・愛しい・・・こんな愛しく思うなんて・・・」

豹谷父「父親としての自覚がやっと出てきたってところかなw」

豹谷母「本当・・・隼人そっくり・・・」

豹谷父「俺は泣いてないぞ!」

豹谷母「ふ~ん?w」

白夜「名前・・・ちゃんと考えるからな!」

「うんw期待してるw」

豹谷父「疲れただろう?少し休みなさい」

「はいw」

そして僕はそのまま眠った・・・
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