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本編

約束は守るよ

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「ここからの夕日はやっぱり綺麗だな~」

僕は伸びをしていた

宇佐野「・・・眠るってどういうこと?」

「ここから海が見えるのはやっぱり最高だな~ここに建てて正解だったな~」

宇佐野「伏見!!!!」

宇佐野は叫んだ

宇佐野「答えて!!」

「・・・僕は役目を果たしたら眠りにつくんだよ」

宇佐野「でも、僕たちは寝ないんでしょう!?」

「君たちは守護者だからね。しっかり監視しててもらわないとw」

宇佐野「・・・」

「大丈夫だよw約束は守るからw」

宇佐野「・・・」

「・・・まだ・・・時間あるから・・・」

宇佐野「え?」

「学園長が決まって、礎が安定したら僕は眠りにつく。それまでは眠らないから安心してよw」

宇佐野「でも・・・決まったら・・・」

「・・・」

宇佐野「じゃあ、このまま決まらなければ・・・」

「それはダメだ」

宇佐野「!?」

「あれを管理する者が必要なんだ。それをいつまでも決めないでいたら・・・礎は・・・暴走する・・・」

宇佐野「暴走したら・・・どうなるの?」

「さっき見たよね?最恐の獣」

宇佐野「うん・・・」

「そいつが暴走する・・・いや、僕がって言った方が正しいかもね・・・」

宇佐野「それって・・・?」

「最恐の獣は僕そのもの・・・二つで一つ・・・」

宇佐野「・・・」

「・・・」

宇佐野「期限は?」

「ん?」

宇佐野「決めなくちゃいけない期限・・・」

「そうだね・・・一か月以内には決めてもらいたいな・・・」

宇佐野「そもそも誰が決めてるの?」

「守護者が話し合って選んでるよ」

宇佐野「じゃあ、今回の学園長も?」

「どういう風に決めているかはわからないけど、たぶんそうだと思うよ」

宇佐野「・・・」

「宇佐野も守護者になったからね。次からは一緒に話し合いだねw」

宇佐野「・・・」

「・・・」

宇佐野「町の人達は・・・大丈夫かな・・・」

そう言いながら柵に寄りかかり街を見た

「大丈夫だよwさっきのことは全員覚えてないよw守護者と僕以外は」

宇佐野「そうか・・・よかった・・・」

「・・・」

泣いているのを見られたくなくてわざと街に目をやったんだね・・・

宇佐野「・・・学園長になるとどこまで権限があるの?」

「そうだね・・・礎の間への出入りは自由だね。それと礎の力を少しなら使ってもいいぐらいかな?」

宇佐野「少し?」

「うん。礎の力は無限だからね。あまり大きなことに使ってはいけないんだ」

宇佐野「学園長はどんなことになら使っていいの?」

「大地を潤したり、病を退けたり・・・くらいかな?後はお祈りをしてくれれば僕が状況を確認して判断する」

宇佐野「伏見は本当に守護神なんだね」

「そうだよw君だって守護者なんだよ?」

宇佐野「まだ実感ないけどね・・・」

「あんだけ大暴れしといてw」

宇佐野「あれは・・・夢中で・・・」

「まぁ、そのおかげで礎は無事なんだからいいけどねw」

宇佐野「そういえば・・・学園長は?」

「今は礎の中かな?」

宇佐野「え・・・大丈夫なの?」

「うんw大丈夫w悪い心が浄化されたら外に出されるからw」

宇佐野「そうなんだ・・・」

「僕が殺してきたのだって全部、カケラだったり守護者ってわかってたからねw」

宇佐野「そうなんだ・・・」

「うんw殺しはしたくないよw」

宇佐野「・・・」

「・・・」

宇佐野「あとね・・・」

「もういいでしょう」

宇佐野「・・・」

「無理に話を逸らして我慢して・・・それって一番つらいのは自分だよ?」

宇佐野「・・・」

「どうしたいの?宇佐野は」

宇佐野「君と・・・ずっと一緒に・・・い、たい・・・」

宇佐野が涙をこぼす

「・・・」

宇佐野「でも、そんなの・・・叶わない・・・」

「・・・」

宇佐野「僕・・・これからはずっと君と楽しく過ごせると思った・・・守護者になればずっと・・・ずっと・・・」

「・・・」

宇佐野「なのに・・・眠るなんて・・・聞いてないよ!!」

「・・・ごめんね・・・」

宇佐野「酷いよ!!こんな騙すようなことして!!卑怯だよ!!」

そういい僕の頬を叩いてきた

「・・・」

宇佐野「酷いよ!」

パンッ!

宇佐野「こんな騙すようなこと!」

パンッ!

宇佐野「信じられないよ!!」

パンッ!

宇佐野「卑怯だよ!!」

パンッ!

僕は黙って叩かれることしかできない
そして宇佐野は泣き崩れた

宇佐野「酷い・・・」

「宇佐野・・・ごめん・・・」

宇佐野「うぅ・・・うっ・・・」

「いくら謝っても許されないことだろうけど・・・ごめん・・・」

宇佐野「うぅ・・・う・・・」

しばらく泣き続けた
夕日が陰り空には星が輝いていた

宇佐野「・・・」

「・・・」

宇佐野「・・・ごめん・・・叩いたりして・・・」

「いいんだよ。僕がちゃんと説明しなかったのが悪かったんだし・・・」

宇佐野「・・・」

「・・・」

宇佐野「帰ろう・・・」

そういい僕の手を引く
僕は宇佐野に連れられて宇佐野の家に来た

「お、お邪魔します・・・」

宇佐野「うん・・・」

そして二人でソファに腰かけた

「・・・」

宇佐野「・・・」

僕たちは何をするでもなくただ無言で暗い部屋にいた
そして朝日が部屋に差し込んできた

宇佐野「僕・・・人じゃなくなったんだね・・・」

「うん・・・」

宇佐野「やっと実感したよ・・・全然眠くないし、お腹も空かない・・・」

「・・・」

宇佐野「これなら5時間ぐらい余裕で待てるよねw」

「そうだねw」

そういうと宇佐野は伸びをした

宇佐野「さて・・・学校が始める・・・どうなるんだろうな・・・」

「学園長が変われば学園自体も変わるはず・・・歴史を聞かせ学ばせて・・・これからも歴史を紡いでいけばいいんだけどね・・・」

宇佐野「・・・今日、休む」

「え?」

そう言うと僕の手を引いて寝室に向かった
そしてベッドに押し倒された

「宇佐野?」

宇佐野「僕・・・初めてだから・・・気持ちよくしてあげられないかもしれない・・・でも、頑張るから!」

「そういうことじゃなくてね。学校休んでまでするようなことじゃないでしょう?」

宇佐野「君とはもう会えないかもしれないんだ!!」

「!?」

宇佐野「だから・・・今のうちに・・・君を・・・感じたいんだ・・・一か月以内には決まるんでしょう?」

「そ、そうだね」

宇佐野「なら・・・君がいなくなるまで・・・感じたい・・・」

「・・・」

宇佐野「お願い・・・」

「・・・いいよ」

宇佐野「本当に?」

「僕は君を『永遠』という牢獄に閉じ込めてしまった・・・君がやりたいだけ付き合うよ」

宇佐野「ありがとう・・・」

そう言うとキスをしてきた
最初は優しいキスだった
でも、だんだん激しくなり舌が入ってきた

「んっ・・・」

宇佐野「う・・・もっと・・・」

「うん・・・」

そして宇佐野が僕の服を脱がしてきた・・・
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