6 / 45
本編
囲まれて
しおりを挟む
「ふわ~~」
僕は目を覚ましあくびをした
「あれ?犬井さんがいない・・・」
端末で時間を確認したら10時を過ぎていた
「え!?」
僕は慌てて起きてテントを出た
熊井「おはよう!よく寝てたな!」
「すみません!」
獅子丸「別に謝ることではないよw仕事に遅刻したわけじゃないんだからw」
そうだけど、みんな起きてるのに・・・
「起こしてもらってよかったんですよ?」
犬井「いや~かわいい顔して寝てたから起こすのが忍びなくて~w」
豹方「そんなにかわいい寝顔なの?」
犬井「ええw」
僕は顔が赤くなる
獅子丸「ご飯食べな?少ししたら出発しよう!」
「はい」
ピーー
僕はディモルフォドンを呼んでご飯を食べた
熊井「そういえばそいつの名前は?」
「え、ディモルフォドンですが」
熊井「いや、えっと、ディモルフォドンじゃ言いにくいだろう?だから名前を付けてやった方がいいんじゃないかなって」
豹方「そうね・・・ディフォちゃんってどう?」
猫里「却下ね」
豹方「なんでよ!!」
猫里「ネーミングセンスが最悪・・・」
豹方「じゃあ、あんたはなにかあるの?」
猫里「ない・・・」
獅子丸「ここは飼い主が決めるべきだよな!」
「え・・・僕ですか・・・?」
名前か・・・僕もネーミングセンス悪いからな・・・
「えっと・・・ディモルでいいんじゃないですか?」
熊井「まさかのそのままw」
獅子丸「まぁw本人がいいならw」
豹方「ディフォちゃんでいいじゃん・・・」
猫里「却下」
豹方「むぅ・・・」
そんな話をしながら食事を済ませた
僕が食事をしている間に犬井さんと獅子丸さんはテントや寝袋を畳んだりしていた
熊井「今日はここより安全な場所に行けるといいんだが・・・」
獅子丸「毎晩交代で見張りをするのも大変だからな」
犬井「早めに拠点を作らないとお二人が限界迎えそうですね・・・」
「今晩、もし安全なところが見つからなかったら、僕が見張りをしますよ」
犬井「そうですね・・・僕と二人で交代に見張りをしようか」
熊井「いや、戦闘が得意じゃないならそれは得策じゃねぇだろう・・・」
犬井「それを言ったら獅子丸さんもですよ?」
獅子丸「俺は大丈夫。なんか戦闘できそうだから」
感覚?でわかるのかな?
「ひとまず、安全な場所を探しましょう。そのあと考えましょう」
熊井「そうだな。ここで話してても仕方ねぇしな」
そういい僕たちは歩き出した
獅子丸「そういえば、大木ってどこら辺にあるんだろうか?」
犬井「う~ん。わかりません・・・」
豹方「大木ならきっと島の中央らへんにあると思うよ?」
熊井「そうなのか?」
豹方「ええ。大きい木って島の中央、つまり栄養が多い場所に自生してるのよ」
猫里「さすが植物学者ね」
豹方「フフン!」
「中央ですか・・・」
熊井「なにかあるのか?」
「多分ですが、中央ってことは肉食恐竜が多い可能性があります」
「「「!?」」」
「えっと・・・強い生き物は島の中央に集まるんですよ。なので・・・」
獅子丸「行くなら覚悟して行くしかないってことか・・・」
「はい・・・」
熊井「・・・今は行かない方がいいか?」
獅子丸「そう・・・だな・・・せめて装備をしっかり整えてからじゃないと・・・」
「装備・・・ですか?」
獅子丸「ああ。ピストルとか防具とか・・・」
豹方「ピストルなんて作れるの!?」
獅子丸「ああ。設備と大量の鉄が必要になるが」
熊井「じゃあ、ピストルとかを作ってから中央を目指そうぜ」
獅子丸「それまでは安全な『仮』拠点を作ろう」
犬井「とは言う物の・・・どこに作ればいいか・・・」
みんなで考えている
「・・・丘・・・とかはどうですか?」
熊井「丘?」
「はい。できれば登ることができる場所が一か所で高い丘とかだといいですね」
獅子丸「なるほど・・・それなら侵入口は一か所だからそこの守りを固めればいいだけ。防衛が楽になるな!」
熊井「おお!じゃあそんな場所を探そうぜ!!」
そういいみんなで周りを見ながら歩き出した
熊井「一ノ瀬!今のはいいアイディアだった!」
と頭を撫でてくれた
僕は嬉しくて顔が熱くなる
そして・・・
豹方「ここを・・・通るの?」
獅子丸「ああ・・・」
猫里「怖い・・・」
犬井「ですね・・・」
熊井「だ、大丈夫だ!何とかなる!」
「・・・」
僕たちは森の前にいた
豹方「でも、中で肉食恐竜に襲われたらどうするの!?」
「可能性はありますね・・・」
熊井「なにかいるのか?」
「わかりません。でも、ヴェロキラプトルとかいそう・・・ですね・・・」
みんながざわつく
豹方「回り道した方がよくない?」
獅子丸「だが、回り道するにしてもこの森がどのくらい大きいのかわからないとずっと向こう側に行けない可能性もある・・・」
犬井「もしそうでも海を泳いで行くとか・・・」
「ぼ、僕、泳げない・・・です」
熊井「そうなのか・・・でも、海にも肉食恐竜いるだろう」
「そうですね。浅瀬なら遭遇は稀ですが、居ますね」
豹方「海はやめておかない?うまく動けないし・・・」
犬井「そうですね・・・と、なると・・・」
獅子丸「ここを通るしか・・・ないな」
みんなに沈黙が走る・・・
熊井「行こう!」
獅子丸「でも、戦えるのは俺とお前しかいないんだぞ!」
熊井「ここでウダウダしてても仕方ない!なら、行こうぜ!遭遇しない可能性もあるだろう!」
「そうですね・・・ディモルを先導させて警戒しながら進みましょう。」
みんなが頷く
「じゃあ、ディモル・・・お願い」
そういうとディモルは僕たちの前を飛びながら先導して行った
僕たちは警戒しながら森に入って行った
豹方「やっぱり・・・やめとけばよかったんじゃない?」
猫里「今さら・・・」
犬井「大丈夫・・・まだ襲われてないです」
豹方「『まだ』でしょう?これからかもしれないじゃん・・・」
僕は怖くなって泣いて熊井さんの左手を握った
熊井さんも握り返してくれた
その手はかすかに震えていた
熊井「だ、大丈夫だ。俺がついてる・・・守るから・・・」
「はい・・・」
ガサッ!
「「「!?」」」
その時なにかが動く音が聞こえた
そして
ヴェロキラプトル「ガウ!ガウ!」
豹方「で、でた!!!」
熊井「慌てるな!みんなで固まるんだ!離れたら終わりだぞ!」
三匹のヴェロキラプトルが僕たちを囲む
熊井「・・・」
獅子丸「・・・」
二人はヴェロキラプトルを睨んで警戒している
豹方さんと猫里さんは抱き合って怯えている
犬井さんは僕を庇うようにしてヴェロキラプトルを睨んでいる
熊井「三匹・・・まずいな・・・」
獅子丸「ああ。一匹ならって思ってたがやっぱり集団で行動していたか・・・」
犬井「な、なんとかできないんでしょうか・・・」
「・・・一匹なら相手できますか?」
熊井「え、あ、ああ。獅子丸と一緒ならたぶんな」
獅子丸「何かいいアイディアでもあるのか?」
「うまくいく保障はありません・・・でも、やらないよりかはいいと思います」
熊井「聞こう・・・」
僕はアイディアをみんなに話した
獅子丸「悪くないが、成功する確率が・・・」
熊井「でも一匹は確実に動きを封じることができる」
獅子丸「・・・やろう」
犬井「はい」
豹方「ええ」
猫里「はい」
「じゃあ、僕の合図で・・・」
そういうとみんな警戒態勢に入る
三匹のヴェロキラプトルが少しずつ近寄ってくる
(もう少し・・・)
豹方「ねぇ!まだ!?」
「まだです・・・」
そしてもう手を伸ばせば届く距離まで近づいて来た
僕は口笛を吹いた
ピーーー!
その時、空からディモルが一匹のヴェロキラプトル目掛けて襲い掛かる
それを合図に熊井さんと獅子丸さんが一匹のヴェロキラプトルに飛び掛かった
残りのもう一匹が飛び掛かろとしてきたが
「えい!!」
僕は昨日作ってもらったボーラを投げた
ボーラはヴェロキラプトルの足に絡まり倒れて身動きが取れないみたいだ
その隙に豹方さんと猫里さんは近くの木に登った
ディモルが襲っているヴェロキラプトルはディモルが顔を噛んだり引っ掻いたりしてこちらに構っている暇はないみたいだ
そして熊井さんと獅子丸さんが飛び掛かったヴェロキラプトルは二人の手によって倒れた
熊井「終わり!!次だ!」
獅子丸「ああ!」
そういいディモルが襲っているヴェロキラプトルの急所をナイフで刺した
ヴェロキラプトルは倒れた
犬井「あと一匹!」
熊井「ああ!」
といいボーラで動けないヴェロキラプトルに襲い掛かった
「待ってください!!」
僕はそれを止めた
熊井「!?」
獅子丸「なんで止めるんだ?」
「・・・試したいことがあるんです」
そういうと僕は熊井さんが持っているお肉を取りヴェロキラプトルに近づいた
熊井「お、おい!あぶねぇぞ!」
「大丈夫です」
僕は警戒しているヴェロキラプトルに近づき
頭に触れる
「ごめんね・・・君も生きるためだったんだよね・・・もし君がよかったら僕の仲間になってほしいな」
そういいヴェロキラプトルの頭を撫でた
そしてお肉を口元へ近づけた
「食べて?多分おいしいと思うよ?」
ヴェロキラプトルは匂いを嗅いだあと食べた
「いい子だ・・・」
みんなが息をのんで見守る
そして僕はヴェロキラプトルの口に腕を入れた
熊井「なにしてんだよ!」
「・・・」
獅子丸「噛まれるぞ!」
「・・・大丈夫です・・・テイム完了です」
そういうと僕はボーラを外した
立ち上がるヴェロキラプトル
みんな警戒する
「大丈夫です。もう仲間です」
ヴェロキラプトルは僕に顔を押し付けて甘えてくる
熊井「す、すごいな・・・」
獅子丸「これが・・・調教師・・・」
犬井「簡単に手なずけた・・・」
「簡単ではないですが、なんとかなりました・・・」
と僕はその場にへたり込んだ
熊井「大丈夫か!?」
僕は駆け寄ってきた熊井さんにしがみ付いた
そして泣いた
「こ、怖かったです・・・」
熊井さんは頭を撫でてくれた
熊井「よく頑張った・・・」
「うっ!うぅ・・・」
熊井さんは抱き締めながら撫でてくれた
豹方「ねぇ~・・・降りても大丈夫?」
獅子丸「あ、ああ。いいぞ」
そういうと二人は木から降りてきた
そして
豹方「一ノ瀬!よく頑張った!」
猫里「うん。頑張った」
「はい・・・」
そしてしばらく泣いたあと
「そろそろ行きましょう・・・まだ危険です」
熊井「ああ。でも、大丈夫か?」
「はい。すみません・・・」
熊井「気にするな。じゃあ、行くか」
そういうと僕たちは先に進んだ
ディモルとヴェロキラプトルが先導してくれて何事もなく森を抜けることができた
豹方「やっと出た~~~!もう森はこりごりだよ~」
熊井「そうだな・・・神経を使って疲れた・・・」
「二匹もお疲れ様。ありがとう」
ディモル「キュルルル」
ヴェロキラプトル「グルルル」
犬井「もうお昼ぐらいですし、ここらへんで少し休憩しませんか?」
獅子丸「そうだな。ここなら見通しもいいし」
そういうとみんなで腰を下ろした
ヴェロキラプトルは僕の隣に座り周りをキョロキョロしている
豹方「その子の名前はどうするの?」
「どうしようかな・・・」
豹方「私・・・」
猫里「却下」
豹方「まだ言ってないじゃん!」
猫里「また変な名前にするんでしょう?却下」
豹方「晴香・・・酷い!」
「「「ハハハ」」」
みんな緊張から解放されたのか笑顔だった
熊井「今回も一ノ瀬が決めていいんじゃないか?」
獅子丸「そうだな。それがいいだろう」
名前・・・
「う~ん・・・ファースト・・・ってどうですか?」
熊井「ファースト?」
「はい。初めての好戦的な肉食恐竜なので」
獅子丸「いいんじゃないか?呼びやすくて」
犬井「そうですね!」
猫里「異議なし」
豹方「そうね!」
熊井「一ノ瀬の付けた名前だ。いいと思うぞ」
「はい!」
しばらく休憩をして目的の場所を探しながら歩いた
熊井「見つからないな・・・」
獅子丸「そう簡単に見つかるなら苦労って言葉はないんだよ」
豹方「疲れた・・・」
犬井「もう少ししたら夕方になってしまいますね・・・」
しばらく歩いたがいい場所が見つからない
獅子丸「このまま夜になると色々まずいな・・・」
近くには川もない
食料は少しだけ・・・
熊井「せめて川をみつけないとな・・・」
「・・・」
僕は端末でマップを確認した
僕たちが歩いたり共有したりするとマップができていくらしい
「もう少し進んでみましょう。ディモルに空から探してもらいます。ディモルお願い」
そういうとディモルは空へと飛んで行った・・・
僕は目を覚ましあくびをした
「あれ?犬井さんがいない・・・」
端末で時間を確認したら10時を過ぎていた
「え!?」
僕は慌てて起きてテントを出た
熊井「おはよう!よく寝てたな!」
「すみません!」
獅子丸「別に謝ることではないよw仕事に遅刻したわけじゃないんだからw」
そうだけど、みんな起きてるのに・・・
「起こしてもらってよかったんですよ?」
犬井「いや~かわいい顔して寝てたから起こすのが忍びなくて~w」
豹方「そんなにかわいい寝顔なの?」
犬井「ええw」
僕は顔が赤くなる
獅子丸「ご飯食べな?少ししたら出発しよう!」
「はい」
ピーー
僕はディモルフォドンを呼んでご飯を食べた
熊井「そういえばそいつの名前は?」
「え、ディモルフォドンですが」
熊井「いや、えっと、ディモルフォドンじゃ言いにくいだろう?だから名前を付けてやった方がいいんじゃないかなって」
豹方「そうね・・・ディフォちゃんってどう?」
猫里「却下ね」
豹方「なんでよ!!」
猫里「ネーミングセンスが最悪・・・」
豹方「じゃあ、あんたはなにかあるの?」
猫里「ない・・・」
獅子丸「ここは飼い主が決めるべきだよな!」
「え・・・僕ですか・・・?」
名前か・・・僕もネーミングセンス悪いからな・・・
「えっと・・・ディモルでいいんじゃないですか?」
熊井「まさかのそのままw」
獅子丸「まぁw本人がいいならw」
豹方「ディフォちゃんでいいじゃん・・・」
猫里「却下」
豹方「むぅ・・・」
そんな話をしながら食事を済ませた
僕が食事をしている間に犬井さんと獅子丸さんはテントや寝袋を畳んだりしていた
熊井「今日はここより安全な場所に行けるといいんだが・・・」
獅子丸「毎晩交代で見張りをするのも大変だからな」
犬井「早めに拠点を作らないとお二人が限界迎えそうですね・・・」
「今晩、もし安全なところが見つからなかったら、僕が見張りをしますよ」
犬井「そうですね・・・僕と二人で交代に見張りをしようか」
熊井「いや、戦闘が得意じゃないならそれは得策じゃねぇだろう・・・」
犬井「それを言ったら獅子丸さんもですよ?」
獅子丸「俺は大丈夫。なんか戦闘できそうだから」
感覚?でわかるのかな?
「ひとまず、安全な場所を探しましょう。そのあと考えましょう」
熊井「そうだな。ここで話してても仕方ねぇしな」
そういい僕たちは歩き出した
獅子丸「そういえば、大木ってどこら辺にあるんだろうか?」
犬井「う~ん。わかりません・・・」
豹方「大木ならきっと島の中央らへんにあると思うよ?」
熊井「そうなのか?」
豹方「ええ。大きい木って島の中央、つまり栄養が多い場所に自生してるのよ」
猫里「さすが植物学者ね」
豹方「フフン!」
「中央ですか・・・」
熊井「なにかあるのか?」
「多分ですが、中央ってことは肉食恐竜が多い可能性があります」
「「「!?」」」
「えっと・・・強い生き物は島の中央に集まるんですよ。なので・・・」
獅子丸「行くなら覚悟して行くしかないってことか・・・」
「はい・・・」
熊井「・・・今は行かない方がいいか?」
獅子丸「そう・・・だな・・・せめて装備をしっかり整えてからじゃないと・・・」
「装備・・・ですか?」
獅子丸「ああ。ピストルとか防具とか・・・」
豹方「ピストルなんて作れるの!?」
獅子丸「ああ。設備と大量の鉄が必要になるが」
熊井「じゃあ、ピストルとかを作ってから中央を目指そうぜ」
獅子丸「それまでは安全な『仮』拠点を作ろう」
犬井「とは言う物の・・・どこに作ればいいか・・・」
みんなで考えている
「・・・丘・・・とかはどうですか?」
熊井「丘?」
「はい。できれば登ることができる場所が一か所で高い丘とかだといいですね」
獅子丸「なるほど・・・それなら侵入口は一か所だからそこの守りを固めればいいだけ。防衛が楽になるな!」
熊井「おお!じゃあそんな場所を探そうぜ!!」
そういいみんなで周りを見ながら歩き出した
熊井「一ノ瀬!今のはいいアイディアだった!」
と頭を撫でてくれた
僕は嬉しくて顔が熱くなる
そして・・・
豹方「ここを・・・通るの?」
獅子丸「ああ・・・」
猫里「怖い・・・」
犬井「ですね・・・」
熊井「だ、大丈夫だ!何とかなる!」
「・・・」
僕たちは森の前にいた
豹方「でも、中で肉食恐竜に襲われたらどうするの!?」
「可能性はありますね・・・」
熊井「なにかいるのか?」
「わかりません。でも、ヴェロキラプトルとかいそう・・・ですね・・・」
みんながざわつく
豹方「回り道した方がよくない?」
獅子丸「だが、回り道するにしてもこの森がどのくらい大きいのかわからないとずっと向こう側に行けない可能性もある・・・」
犬井「もしそうでも海を泳いで行くとか・・・」
「ぼ、僕、泳げない・・・です」
熊井「そうなのか・・・でも、海にも肉食恐竜いるだろう」
「そうですね。浅瀬なら遭遇は稀ですが、居ますね」
豹方「海はやめておかない?うまく動けないし・・・」
犬井「そうですね・・・と、なると・・・」
獅子丸「ここを通るしか・・・ないな」
みんなに沈黙が走る・・・
熊井「行こう!」
獅子丸「でも、戦えるのは俺とお前しかいないんだぞ!」
熊井「ここでウダウダしてても仕方ない!なら、行こうぜ!遭遇しない可能性もあるだろう!」
「そうですね・・・ディモルを先導させて警戒しながら進みましょう。」
みんなが頷く
「じゃあ、ディモル・・・お願い」
そういうとディモルは僕たちの前を飛びながら先導して行った
僕たちは警戒しながら森に入って行った
豹方「やっぱり・・・やめとけばよかったんじゃない?」
猫里「今さら・・・」
犬井「大丈夫・・・まだ襲われてないです」
豹方「『まだ』でしょう?これからかもしれないじゃん・・・」
僕は怖くなって泣いて熊井さんの左手を握った
熊井さんも握り返してくれた
その手はかすかに震えていた
熊井「だ、大丈夫だ。俺がついてる・・・守るから・・・」
「はい・・・」
ガサッ!
「「「!?」」」
その時なにかが動く音が聞こえた
そして
ヴェロキラプトル「ガウ!ガウ!」
豹方「で、でた!!!」
熊井「慌てるな!みんなで固まるんだ!離れたら終わりだぞ!」
三匹のヴェロキラプトルが僕たちを囲む
熊井「・・・」
獅子丸「・・・」
二人はヴェロキラプトルを睨んで警戒している
豹方さんと猫里さんは抱き合って怯えている
犬井さんは僕を庇うようにしてヴェロキラプトルを睨んでいる
熊井「三匹・・・まずいな・・・」
獅子丸「ああ。一匹ならって思ってたがやっぱり集団で行動していたか・・・」
犬井「な、なんとかできないんでしょうか・・・」
「・・・一匹なら相手できますか?」
熊井「え、あ、ああ。獅子丸と一緒ならたぶんな」
獅子丸「何かいいアイディアでもあるのか?」
「うまくいく保障はありません・・・でも、やらないよりかはいいと思います」
熊井「聞こう・・・」
僕はアイディアをみんなに話した
獅子丸「悪くないが、成功する確率が・・・」
熊井「でも一匹は確実に動きを封じることができる」
獅子丸「・・・やろう」
犬井「はい」
豹方「ええ」
猫里「はい」
「じゃあ、僕の合図で・・・」
そういうとみんな警戒態勢に入る
三匹のヴェロキラプトルが少しずつ近寄ってくる
(もう少し・・・)
豹方「ねぇ!まだ!?」
「まだです・・・」
そしてもう手を伸ばせば届く距離まで近づいて来た
僕は口笛を吹いた
ピーーー!
その時、空からディモルが一匹のヴェロキラプトル目掛けて襲い掛かる
それを合図に熊井さんと獅子丸さんが一匹のヴェロキラプトルに飛び掛かった
残りのもう一匹が飛び掛かろとしてきたが
「えい!!」
僕は昨日作ってもらったボーラを投げた
ボーラはヴェロキラプトルの足に絡まり倒れて身動きが取れないみたいだ
その隙に豹方さんと猫里さんは近くの木に登った
ディモルが襲っているヴェロキラプトルはディモルが顔を噛んだり引っ掻いたりしてこちらに構っている暇はないみたいだ
そして熊井さんと獅子丸さんが飛び掛かったヴェロキラプトルは二人の手によって倒れた
熊井「終わり!!次だ!」
獅子丸「ああ!」
そういいディモルが襲っているヴェロキラプトルの急所をナイフで刺した
ヴェロキラプトルは倒れた
犬井「あと一匹!」
熊井「ああ!」
といいボーラで動けないヴェロキラプトルに襲い掛かった
「待ってください!!」
僕はそれを止めた
熊井「!?」
獅子丸「なんで止めるんだ?」
「・・・試したいことがあるんです」
そういうと僕は熊井さんが持っているお肉を取りヴェロキラプトルに近づいた
熊井「お、おい!あぶねぇぞ!」
「大丈夫です」
僕は警戒しているヴェロキラプトルに近づき
頭に触れる
「ごめんね・・・君も生きるためだったんだよね・・・もし君がよかったら僕の仲間になってほしいな」
そういいヴェロキラプトルの頭を撫でた
そしてお肉を口元へ近づけた
「食べて?多分おいしいと思うよ?」
ヴェロキラプトルは匂いを嗅いだあと食べた
「いい子だ・・・」
みんなが息をのんで見守る
そして僕はヴェロキラプトルの口に腕を入れた
熊井「なにしてんだよ!」
「・・・」
獅子丸「噛まれるぞ!」
「・・・大丈夫です・・・テイム完了です」
そういうと僕はボーラを外した
立ち上がるヴェロキラプトル
みんな警戒する
「大丈夫です。もう仲間です」
ヴェロキラプトルは僕に顔を押し付けて甘えてくる
熊井「す、すごいな・・・」
獅子丸「これが・・・調教師・・・」
犬井「簡単に手なずけた・・・」
「簡単ではないですが、なんとかなりました・・・」
と僕はその場にへたり込んだ
熊井「大丈夫か!?」
僕は駆け寄ってきた熊井さんにしがみ付いた
そして泣いた
「こ、怖かったです・・・」
熊井さんは頭を撫でてくれた
熊井「よく頑張った・・・」
「うっ!うぅ・・・」
熊井さんは抱き締めながら撫でてくれた
豹方「ねぇ~・・・降りても大丈夫?」
獅子丸「あ、ああ。いいぞ」
そういうと二人は木から降りてきた
そして
豹方「一ノ瀬!よく頑張った!」
猫里「うん。頑張った」
「はい・・・」
そしてしばらく泣いたあと
「そろそろ行きましょう・・・まだ危険です」
熊井「ああ。でも、大丈夫か?」
「はい。すみません・・・」
熊井「気にするな。じゃあ、行くか」
そういうと僕たちは先に進んだ
ディモルとヴェロキラプトルが先導してくれて何事もなく森を抜けることができた
豹方「やっと出た~~~!もう森はこりごりだよ~」
熊井「そうだな・・・神経を使って疲れた・・・」
「二匹もお疲れ様。ありがとう」
ディモル「キュルルル」
ヴェロキラプトル「グルルル」
犬井「もうお昼ぐらいですし、ここらへんで少し休憩しませんか?」
獅子丸「そうだな。ここなら見通しもいいし」
そういうとみんなで腰を下ろした
ヴェロキラプトルは僕の隣に座り周りをキョロキョロしている
豹方「その子の名前はどうするの?」
「どうしようかな・・・」
豹方「私・・・」
猫里「却下」
豹方「まだ言ってないじゃん!」
猫里「また変な名前にするんでしょう?却下」
豹方「晴香・・・酷い!」
「「「ハハハ」」」
みんな緊張から解放されたのか笑顔だった
熊井「今回も一ノ瀬が決めていいんじゃないか?」
獅子丸「そうだな。それがいいだろう」
名前・・・
「う~ん・・・ファースト・・・ってどうですか?」
熊井「ファースト?」
「はい。初めての好戦的な肉食恐竜なので」
獅子丸「いいんじゃないか?呼びやすくて」
犬井「そうですね!」
猫里「異議なし」
豹方「そうね!」
熊井「一ノ瀬の付けた名前だ。いいと思うぞ」
「はい!」
しばらく休憩をして目的の場所を探しながら歩いた
熊井「見つからないな・・・」
獅子丸「そう簡単に見つかるなら苦労って言葉はないんだよ」
豹方「疲れた・・・」
犬井「もう少ししたら夕方になってしまいますね・・・」
しばらく歩いたがいい場所が見つからない
獅子丸「このまま夜になると色々まずいな・・・」
近くには川もない
食料は少しだけ・・・
熊井「せめて川をみつけないとな・・・」
「・・・」
僕は端末でマップを確認した
僕たちが歩いたり共有したりするとマップができていくらしい
「もう少し進んでみましょう。ディモルに空から探してもらいます。ディモルお願い」
そういうとディモルは空へと飛んで行った・・・
1
あなたにおすすめの小説
【完結】悪役令息の伴侶(予定)に転生しました
* ゆるゆ
BL
攻略対象しか見えてない悪役令息の伴侶(予定)なんか、こっちからお断りだ! って思ったのに……! 前世の記憶がよみがえり、反省しました。
BLゲームの世界で、推しに逢うために頑張りはじめた、名前も顔も身長もないモブの快進撃が始まる──! といいな!(笑)
本編完結しました!
おまけのお話を時々更新しています。
きーちゃんと皆の動画をつくりました!
もしよかったら、お話と一緒に楽しんでくださったら、とてもうれしいです。
インスタ @yuruyu0 絵もあがります
Youtube @BL小説動画
プロフのwebサイトから両方に飛べるので、もしよかったら!
本編以降のお話、恋愛ルートも、おまけのお話の更新も、アルファポリスさまだけですー!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
【蒼き月の輪舞】 モブにいきなりモテ期がきました。そもそもコレ、BLゲームじゃなかったよな?!
黒木 鳴
BL
「これが人生に三回訪れるモテ期とかいうものなのか……?そもそもコレ、BLゲームじゃなかったよな?!そして俺はモブっ!!」アクションゲームの世界に転生した主人公ラファエル。ゲームのキャラでもない彼は清く正しいモブ人生を謳歌していた。なのにうっかりゲームキャラのイケメン様方とお近づきになってしまい……。実は有能な無自覚系お色気包容主人公が年下イケメンに懐かれ、最強隊長には迫られ、しかも王子や戦闘部隊の面々にスカウトされます。受け、攻め、人材としても色んな意味で突然のモテ期を迎えたラファエル。生態系トップのイケメン様たちに狙われたモブの運命は……?!固定CPは主人公×年下侯爵子息。くっついてからは甘めの溺愛。
何故よりにもよって恋愛ゲームの親友ルートに突入するのか
風
BL
平凡な学生だったはずの俺が転生したのは、恋愛ゲーム世界の“王子”という役割。
……けれど、攻略対象の女の子たちは次々に幸せを見つけて旅立ち、
気づけば残されたのは――幼馴染みであり、忠誠を誓った騎士アレスだけだった。
「僕は、あなたを守ると決めたのです」
いつも優しく、忠実で、完璧すぎるその親友。
けれど次第に、その視線が“友人”のそれではないことに気づき始め――?
身分差? 常識? そんなものは、もうどうでもいい。
“王子”である俺は、彼に恋をした。
だからこそ、全部受け止める。たとえ、世界がどう言おうとも。
これは転生者としての使命を終え、“ただの一人の少年”として生きると決めた王子と、
彼だけを見つめ続けた騎士の、
世界でいちばん優しくて、少しだけ不器用な、じれじれ純愛ファンタジー。
異世界転移した元コンビニ店長は、獣人騎士様に嫁入りする夢は……見ない!
めがねあざらし
BL
過労死→異世界転移→体液ヒーラー⁈
社畜すぎて魂が擦り減っていたコンビニ店長・蓮は、女神の凡ミスで異世界送りに。
もらった能力は“全言語理解”と“回復力”!
……ただし、回復スキルの発動条件は「体液経由」です⁈
キスで癒す? 舐めて治す? そんなの変態じゃん!
出会ったのは、狼耳の超絶無骨な騎士・ロナルドと、豹耳騎士・ルース。
最初は“保護対象”だったのに、気づけば戦場の最前線⁈
攻めも受けも騒がしい異世界で、蓮の安眠と尊厳は守れるのか⁉
--------------------
※現在同時掲載中の「捨てられΩ、癒しの異能で獣人将軍に囲われてます!?」の元ネタです。出しちゃった!
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
魔王の息子を育てることになった俺の話
お鮫
BL
俺が18歳の時森で少年を拾った。その子が将来魔王になることを知りながら俺は今日も息子としてこの子を育てる。そう決意してはや数年。
「今なんつった?よっぽど死にたいんだね。そんなに俺と離れたい?」
現在俺はかわいい息子に殺害予告を受けている。あれ、魔王は?旅に出なくていいの?とりあえず放してくれません?
魔王になる予定の男と育て親のヤンデレBL
BLは初めて書きます。見ずらい点多々あるかと思いますが、もしありましたら指摘くださるとありがたいです。
BL大賞エントリー中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる