54 / 100
第二章 討伐軍編
第五十四話 祈りのかたち
しおりを挟む
街道から少し外れた小さな村は、雨上がりの匂いがまだ土に残っていた。
屋根の藁は新しく葺き直した跡があり、畑には芽吹いた緑が規則正しく並ぶ。
戦火はまだ遠い――それでも、人々の眼差しの奥には薄い疲れがあった。
「聖女様が……本当に……!」
村長が震える声で両手を合わせると、姉は静かに微笑み、頷いた。
「教会で祈りを捧げさせてください」
姉は村はずれの小さな教会へ向かい、扉が閉まる音が村の空気をすっと正した。
(姉さんは、みんなのために祈る人――)
胸の奥に残った痛みが形を変える。
街道を北へ北へと進む討伐軍。
街道の奥には、まだ魔王軍の影に踏まれていない小さな村が点在していた。
軍が小休止すると、姉はそうした村を巡り祈りを捧げ、私たちも同行した。
今日は私も、何かできることをしたい――。
そう思ったとたん、ぐ~とお腹が鳴る。
そうだ、お腹を満たすことだって、きっと祈りのかたちだ。
「ねえ、みんな」
エリアス、バルド、フィーネが振り向いた。
できるだけ明るい声を出す。
「軍の糧食で、村のみんなにスープを振る舞わない?
姉さんにも、あとで飲んでもらいたいの」
バルドが腕を組み、ごつい顎をさする。ふっと口元を緩めた。
「腹が減っては戦はできぬ。異論はない」
エリアスは一瞬、教会の尖塔を仰ぎ見てから私に視線を戻す。
金の髪に光が踊り、王子の横顔が柔らかく揺れた。
「……民の支持のない軍は弱い。いいだろう。僕が承認する」
「いい判断だ」
フィーネが短く言い、目で合図する。
「火の番は私が。セレナ、指示を」
「うん。今日は“みんなで作る”日!」
私は手を叩いた。同行していた兵たちからも歓声が上がる。
兵站箱から干し肉、乾燥野菜、乾パン、根菜、塩、香草。
村長の許可をもらうと、村の共同かまどの前に並べ、大鍋に水をはる。
*
「まずは根菜を大きめに。煮崩れしないくらいの角で」
「任された。猫の手だな」
バルドは無言で頷き、包丁を握る。分厚い手が慎重に動いた。
――ごり、ごり、とまな板が低く唸る。
(すごい音してるけど……まな板大丈夫かな……)
それでも、角の立った立派な賽の目が、どさっと木鉢に積まれていく。
「バルドさん、意外と上手!」
「ああ。野営で少々経験がある」
真面目に言うけれど、村人に借りたエプロンは小さすぎて、腰の後ろで結び目が届いてない。
つい笑いがこみ上げてしまう。
フィーネは口元を緩め、静かに薪を組んだ。
芯に小さな炎。息を押し当て、やさしく育てる。
長くソロの冒険者だった彼女にはお手の物だ。
エリアスは袖を捲り、干し肉を薄くそぎ切りにする。
切り口は見事だが、厚みはちょっと大胆。
「エリアス、それじゃ厚いよ。染み込みが遅くなる」
「見目も食欲に資する」
「……味も資するの!」
案外エプロンが似合ってる。勇者がエプロン――なんだかおかしな気分だ。
私は笑いながら受け取り、半分を細かく刻んで旨味出しに。
鍋がふつりと呼吸し始める。
乾パンは布に包み、棒で叩いて砕く。粉になりすぎないように加減し、最後にとろみとして加える。
「塩は後半ね。干し肉から塩が出るから焦らない」
「了解」
フィーネは湯面の泡を細い匙で静かにすくう。
長い耳がぴくりと動いた。
「火は強くしすぎない。焦げの匂いは――悪い記憶を呼ぶ」
「……うん。ありがとう」
その横顔は涼やかで、炎を見つめる瞳は穏やかだった。
やがて、私はエプロンの紐をきゅっと締め直し、香草の束を手のひらで揉む。タイムと月桂樹。
指先から逃げた青い香りが湯気に乗り、村の空気に広がっていく。
「いい匂いだ!」
少しずつ人が集まって来る。
鼻の頭を赤くした少年、木椀を抱えた老女、赤子を負ぶった母親、若い兵士たち。
遠巻きに見ていた村人たちの表情が、湯気に吸い寄せられるみたいにほぐれていく。
「配るのは僕がやろう。お年寄りと子どもは先に」
エリアスが木杓を取ると、周囲がどっと沸いた。
「勇者様がよそってくださる!」
「一生に一度だ!」
なんだか、くすぐったい。
「焦るな。たくさんある」
バルドが低い声で列を整え、フィーネはかがんで薪をくべ、火加減を微調整する。
戦闘ではない。けれどみんな、息はぴったりだ。
*
教会の扉が、静かに開いた。
夕陽が差し込み、そこに姉が立っていた。
少し目元が赤い。泣いたのかな……でも、微笑んでいる。
「まあ……これは、どうしたの?」
エリアスが振り返り、口元を緩めて私を見る。
「セレナの発案ね! 素敵だわ!」
エリアスは姉に木椀を手渡した。
姉は湯気を吸い込み、ゆっくりと口をつける。
「……おいしい!」
「みんなで作ったんだよ!」
「セレナ。やっぱりあなたはすごいわ!」
そう言って、姉は私をぎゅっと抱き締めた。
その腕はあたたかくて、少しだけ香草の匂いがした。
(姉さんも――少し元気になったかな……)
*
村人が古いリュートを持ち出し、笛が鳴り、太鼓が鳴り始めた。
丁度その時、総司令官ロベール卿と第二師団長エルステッド卿が現れた。
近くの野営地から視察に来たのだろう。
「勇者の料理と聞けば、誰でも腹が鳴るものだ」
「おお、これは祭りではないか。戦の中で、このような景色が見られるとは!」
二人にもスープを差し出すと、ロベール卿は目を細めた。
「……旨い。兵站の味だが、人の味がする」
「焦げはない。見事だ」
「焦げは記憶と喧嘩する」
フィーネが静かに言うと、ロベール卿が眉を上げた。
「それは――エルフ族の教えかね?」
「いえ、私の、です」
二人は顔を見合わせ、わずかに口角を上げた。
夫婦が、恋人たちが踊りの輪に入る。火の粉が舞う。
流れる軽快な音楽は、夜会のような上品なものではないけれど、命の音がした。
*
「――踊りませんか?」
エリアスが姉に手を差し出す。
少し驚いた顔で彼を見上げた姉は、微笑んで頷いた。
「ええ。少しだけ」
姉が彼の手を取る。
白い衣が火に照らされ、ゆっくりと揺れる。
エリアスの足運びは優雅で、姉は軽やかに合わせた。
勇者の金の髪が光を弾き、回るたびに聖女の衣がふわりと広がった。
――村人たちが「聖女様と勇者様だ」とざわめき、
兵士たちも加わった手拍子が自然に揃い、太鼓のリズムが一段強くなる。
子どもが肩車され、誰もがその中心を見つめた。
焚き火の炎がふたりの影を地面に長く伸ばし、橙の“光の輪”が生まれる。
「見て……」
「ほんとに……」
「きれいだ……」
囁きが波紋のように広がる。
踊りながら視線を交わす二人。
ロベール卿も手を止め、エルステッド卿が帽子に手を当てる。
この夜だけ授かった舞台のように、村の広場が静かに熱気に包まれた。
ふたりの指がほどけるたび、胸の奥がちくりと疼いた。
――でも、その痛みまで温かいと、私ははじめて知った。
――姉はエリアスと手を繋いで軽やかな足取りで輪に戻った。
静かに二人の姿を追っていたバルドに手を差し出す。
「バルド、わたしと――」
「俺には……無理だ」
「歩くだけでもいいのよ」
もう一度、姉が手を差し出す。
彼はおずおずと立ち上がった。
一歩目は固く、二歩目で藁に足を取られ、三歩目で笑いが起きる。
笑いは嘲りではなく、夜気に弾ける温かな拍手に変わった。
姉の手に導かれ、不器用に、けど真剣に足を運ぶ。
姉が微笑めば、バルドも口元をほころばす。
輪の中心で、姉が笑っている。
久しぶりに見る笑顔――。
胸の底が静かに熱くなった。
「……悪くない」
フィーネが小さく言った。
私も頷く。
フィーネの瞳に焚き火の赤が映る。
その赤が、一瞬、エリアスの頬を撫でた。
王子は微笑んでいた。
けれど――その目は遠く、目の奥で何かが光る。
決意にも似た光。
自らにその決意を言い聞かせるように、唇が小さく動く。
「――僕はいつか、皆が笑って暮らせる国を作りたい」
焚き火の橙が聖女の銀の髪に宿った。
それを見つめる彼の目は、炎よりも静かで熱かった。
私は思わず息を呑んだ――。
肩に、そっと手が触れた。フィーネだ。
「セレナ、君のともした灯火だ」
「え?」
「君の光に、皆が集まった」
彼女の声は柔らかく、火の粉のように消えていく。
「そっか……」
私は椀を置き、輪に戻った姉の隣に立つ。
姉はそっと手を伸ばすと、私の手を握った。
この夜、焚き火の火の粉が星にほどけ、村は確かに笑顔で包まれていた。
――私は支援しか取り柄のない白魔導士。
聖女のように祈りを光の奇跡に変える力なんてない。
“聖女の妹”で、“勇者パーティのおまけ”。
けれど、こうして小さな灯火をともすことなら、私にもできる。
それで誰かが笑顔になれたなら――それは、小さな奇跡。
それがきっと、私にできる“祈りのかたち”なんだ。
――そして私たちは、次の夜へ向かう。
屋根の藁は新しく葺き直した跡があり、畑には芽吹いた緑が規則正しく並ぶ。
戦火はまだ遠い――それでも、人々の眼差しの奥には薄い疲れがあった。
「聖女様が……本当に……!」
村長が震える声で両手を合わせると、姉は静かに微笑み、頷いた。
「教会で祈りを捧げさせてください」
姉は村はずれの小さな教会へ向かい、扉が閉まる音が村の空気をすっと正した。
(姉さんは、みんなのために祈る人――)
胸の奥に残った痛みが形を変える。
街道を北へ北へと進む討伐軍。
街道の奥には、まだ魔王軍の影に踏まれていない小さな村が点在していた。
軍が小休止すると、姉はそうした村を巡り祈りを捧げ、私たちも同行した。
今日は私も、何かできることをしたい――。
そう思ったとたん、ぐ~とお腹が鳴る。
そうだ、お腹を満たすことだって、きっと祈りのかたちだ。
「ねえ、みんな」
エリアス、バルド、フィーネが振り向いた。
できるだけ明るい声を出す。
「軍の糧食で、村のみんなにスープを振る舞わない?
姉さんにも、あとで飲んでもらいたいの」
バルドが腕を組み、ごつい顎をさする。ふっと口元を緩めた。
「腹が減っては戦はできぬ。異論はない」
エリアスは一瞬、教会の尖塔を仰ぎ見てから私に視線を戻す。
金の髪に光が踊り、王子の横顔が柔らかく揺れた。
「……民の支持のない軍は弱い。いいだろう。僕が承認する」
「いい判断だ」
フィーネが短く言い、目で合図する。
「火の番は私が。セレナ、指示を」
「うん。今日は“みんなで作る”日!」
私は手を叩いた。同行していた兵たちからも歓声が上がる。
兵站箱から干し肉、乾燥野菜、乾パン、根菜、塩、香草。
村長の許可をもらうと、村の共同かまどの前に並べ、大鍋に水をはる。
*
「まずは根菜を大きめに。煮崩れしないくらいの角で」
「任された。猫の手だな」
バルドは無言で頷き、包丁を握る。分厚い手が慎重に動いた。
――ごり、ごり、とまな板が低く唸る。
(すごい音してるけど……まな板大丈夫かな……)
それでも、角の立った立派な賽の目が、どさっと木鉢に積まれていく。
「バルドさん、意外と上手!」
「ああ。野営で少々経験がある」
真面目に言うけれど、村人に借りたエプロンは小さすぎて、腰の後ろで結び目が届いてない。
つい笑いがこみ上げてしまう。
フィーネは口元を緩め、静かに薪を組んだ。
芯に小さな炎。息を押し当て、やさしく育てる。
長くソロの冒険者だった彼女にはお手の物だ。
エリアスは袖を捲り、干し肉を薄くそぎ切りにする。
切り口は見事だが、厚みはちょっと大胆。
「エリアス、それじゃ厚いよ。染み込みが遅くなる」
「見目も食欲に資する」
「……味も資するの!」
案外エプロンが似合ってる。勇者がエプロン――なんだかおかしな気分だ。
私は笑いながら受け取り、半分を細かく刻んで旨味出しに。
鍋がふつりと呼吸し始める。
乾パンは布に包み、棒で叩いて砕く。粉になりすぎないように加減し、最後にとろみとして加える。
「塩は後半ね。干し肉から塩が出るから焦らない」
「了解」
フィーネは湯面の泡を細い匙で静かにすくう。
長い耳がぴくりと動いた。
「火は強くしすぎない。焦げの匂いは――悪い記憶を呼ぶ」
「……うん。ありがとう」
その横顔は涼やかで、炎を見つめる瞳は穏やかだった。
やがて、私はエプロンの紐をきゅっと締め直し、香草の束を手のひらで揉む。タイムと月桂樹。
指先から逃げた青い香りが湯気に乗り、村の空気に広がっていく。
「いい匂いだ!」
少しずつ人が集まって来る。
鼻の頭を赤くした少年、木椀を抱えた老女、赤子を負ぶった母親、若い兵士たち。
遠巻きに見ていた村人たちの表情が、湯気に吸い寄せられるみたいにほぐれていく。
「配るのは僕がやろう。お年寄りと子どもは先に」
エリアスが木杓を取ると、周囲がどっと沸いた。
「勇者様がよそってくださる!」
「一生に一度だ!」
なんだか、くすぐったい。
「焦るな。たくさんある」
バルドが低い声で列を整え、フィーネはかがんで薪をくべ、火加減を微調整する。
戦闘ではない。けれどみんな、息はぴったりだ。
*
教会の扉が、静かに開いた。
夕陽が差し込み、そこに姉が立っていた。
少し目元が赤い。泣いたのかな……でも、微笑んでいる。
「まあ……これは、どうしたの?」
エリアスが振り返り、口元を緩めて私を見る。
「セレナの発案ね! 素敵だわ!」
エリアスは姉に木椀を手渡した。
姉は湯気を吸い込み、ゆっくりと口をつける。
「……おいしい!」
「みんなで作ったんだよ!」
「セレナ。やっぱりあなたはすごいわ!」
そう言って、姉は私をぎゅっと抱き締めた。
その腕はあたたかくて、少しだけ香草の匂いがした。
(姉さんも――少し元気になったかな……)
*
村人が古いリュートを持ち出し、笛が鳴り、太鼓が鳴り始めた。
丁度その時、総司令官ロベール卿と第二師団長エルステッド卿が現れた。
近くの野営地から視察に来たのだろう。
「勇者の料理と聞けば、誰でも腹が鳴るものだ」
「おお、これは祭りではないか。戦の中で、このような景色が見られるとは!」
二人にもスープを差し出すと、ロベール卿は目を細めた。
「……旨い。兵站の味だが、人の味がする」
「焦げはない。見事だ」
「焦げは記憶と喧嘩する」
フィーネが静かに言うと、ロベール卿が眉を上げた。
「それは――エルフ族の教えかね?」
「いえ、私の、です」
二人は顔を見合わせ、わずかに口角を上げた。
夫婦が、恋人たちが踊りの輪に入る。火の粉が舞う。
流れる軽快な音楽は、夜会のような上品なものではないけれど、命の音がした。
*
「――踊りませんか?」
エリアスが姉に手を差し出す。
少し驚いた顔で彼を見上げた姉は、微笑んで頷いた。
「ええ。少しだけ」
姉が彼の手を取る。
白い衣が火に照らされ、ゆっくりと揺れる。
エリアスの足運びは優雅で、姉は軽やかに合わせた。
勇者の金の髪が光を弾き、回るたびに聖女の衣がふわりと広がった。
――村人たちが「聖女様と勇者様だ」とざわめき、
兵士たちも加わった手拍子が自然に揃い、太鼓のリズムが一段強くなる。
子どもが肩車され、誰もがその中心を見つめた。
焚き火の炎がふたりの影を地面に長く伸ばし、橙の“光の輪”が生まれる。
「見て……」
「ほんとに……」
「きれいだ……」
囁きが波紋のように広がる。
踊りながら視線を交わす二人。
ロベール卿も手を止め、エルステッド卿が帽子に手を当てる。
この夜だけ授かった舞台のように、村の広場が静かに熱気に包まれた。
ふたりの指がほどけるたび、胸の奥がちくりと疼いた。
――でも、その痛みまで温かいと、私ははじめて知った。
――姉はエリアスと手を繋いで軽やかな足取りで輪に戻った。
静かに二人の姿を追っていたバルドに手を差し出す。
「バルド、わたしと――」
「俺には……無理だ」
「歩くだけでもいいのよ」
もう一度、姉が手を差し出す。
彼はおずおずと立ち上がった。
一歩目は固く、二歩目で藁に足を取られ、三歩目で笑いが起きる。
笑いは嘲りではなく、夜気に弾ける温かな拍手に変わった。
姉の手に導かれ、不器用に、けど真剣に足を運ぶ。
姉が微笑めば、バルドも口元をほころばす。
輪の中心で、姉が笑っている。
久しぶりに見る笑顔――。
胸の底が静かに熱くなった。
「……悪くない」
フィーネが小さく言った。
私も頷く。
フィーネの瞳に焚き火の赤が映る。
その赤が、一瞬、エリアスの頬を撫でた。
王子は微笑んでいた。
けれど――その目は遠く、目の奥で何かが光る。
決意にも似た光。
自らにその決意を言い聞かせるように、唇が小さく動く。
「――僕はいつか、皆が笑って暮らせる国を作りたい」
焚き火の橙が聖女の銀の髪に宿った。
それを見つめる彼の目は、炎よりも静かで熱かった。
私は思わず息を呑んだ――。
肩に、そっと手が触れた。フィーネだ。
「セレナ、君のともした灯火だ」
「え?」
「君の光に、皆が集まった」
彼女の声は柔らかく、火の粉のように消えていく。
「そっか……」
私は椀を置き、輪に戻った姉の隣に立つ。
姉はそっと手を伸ばすと、私の手を握った。
この夜、焚き火の火の粉が星にほどけ、村は確かに笑顔で包まれていた。
――私は支援しか取り柄のない白魔導士。
聖女のように祈りを光の奇跡に変える力なんてない。
“聖女の妹”で、“勇者パーティのおまけ”。
けれど、こうして小さな灯火をともすことなら、私にもできる。
それで誰かが笑顔になれたなら――それは、小さな奇跡。
それがきっと、私にできる“祈りのかたち”なんだ。
――そして私たちは、次の夜へ向かう。
6
あなたにおすすめの小説
【完結】奇跡のおくすり~追放された薬師、実は王家の隠し子でした~
いっぺいちゃん
ファンタジー
薬草と静かな生活をこよなく愛する少女、レイナ=リーフィア。
地味で目立たぬ薬師だった彼女は、ある日貴族の陰謀で“冤罪”を着せられ、王都の冒険者ギルドを追放されてしまう。
「――もう、草とだけ暮らせればいい」
絶望の果てにたどり着いた辺境の村で、レイナはひっそりと薬を作り始める。だが、彼女の薬はどんな難病さえ癒す“奇跡の薬”だった。
やがて重病の王子を治したことで、彼女の正体が王家の“隠し子”だと判明し、王都からの使者が訪れる――
「あなたの薬に、国を救ってほしい」
導かれるように再び王都へと向かうレイナ。
医療改革を志し、“薬師局”を創設して仲間たちと共に奔走する日々が始まる。
薬草にしか心を開けなかった少女が、やがて王国の未来を変える――
これは、一人の“草オタク”薬師が紡ぐ、やさしくてまっすぐな奇跡の物語。
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
完結 貴族生活を棄てたら王子が追って来てメンドクサイ。
音爽(ネソウ)
恋愛
王子の婚約者になってから様々な嫌がらせを受けるようになった侯爵令嬢。
王子は助けてくれないし、母親と妹まで嫉妬を向ける始末。
貴族社会が嫌になった彼女は家出を決行した。
だが、有能がゆえに王子妃に選ばれた彼女は追われることに……
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
悪役令嬢に仕立て上げたいなら、ご注意を。
潮海璃月
ファンタジー
幼くして辺境伯の地位を継いだレナータは、女性であるがゆえに舐められがちであった。そんな折、社交場で伯爵令嬢にいわれのない罪を着せられてしまう。そんな彼女に隣国皇子カールハインツが手を差し伸べた──かと思いきや、ほとんど初対面で婚姻を申し込み、暇さえあれば口説き、しかもやたらレナータのことを知っている。怪しいほど親切なカールハインツと共に、レナータは事態の収拾方法を模索し、やがて伯爵一家への復讐を決意する。
【連載版】婚約破棄されて辺境へ追放されました。でもステータスがほぼMAXだったので平気です!スローライフを楽しむぞっ♪
naturalsoft
恋愛
短編では、なろうの方で異世界転生・恋愛【1位】ありがとうございます!
読者様の方からの連載の要望があったので連載を開始しました。
シオン・スカーレット公爵令嬢は転生者であった。夢だった剣と魔法の世界に転生し、剣の鍛錬と魔法の鍛錬と勉強をずっとしており、攻略者の好感度を上げなかったため、婚約破棄されました。
「あれ?ここって乙女ゲーの世界だったの?」
まっ、いいかっ!
持ち前の能天気さとポジティブ思考で、辺境へ追放されても元気に頑張って生きてます!
※連載のためタイトル回収は結構後ろの後半からになります。
「嫌われ者の公爵令嬢は神の愛し子でした。愛し子を追放したら国が傾いた!? 今更助けてと言われても知りません」連載版
まほりろ
恋愛
公爵令嬢のアデリナ・ブラウフォードの人生は実母の死後大きく変わった。
公爵は妻の葬儀が終わって間をあけず再婚。公爵と後妻の間には、再婚前に作った子供までいた。
アデリナは継母と異母妹に私物を奪われ、「離れ」と名ばかりの小屋に押し込められる。
腹違いの妹はアデリナを悪者に仕立て、周囲はそれを信じた。
本来ならアデリナの味方にならなくてはならない婚約者の王太子も、異母妹の魅力に骨抜きにされ全く頼りにならない。
学園の教師も、生徒も、生徒の保護者も王太子と異母妹の味方だ。
そんなアデリナにも唯一の味方がいる。それはトカゲのクヴェル。クヴェルは美少年に変身し、家事も炊事も裁縫も完璧にこなす不思議な存在だ。
実はクヴェルはこの国の建国に携わる水竜で、アデリナは三百年前に水竜を救った初代女王の生まれ変わりだったのだ。
アデリナを蔑ろにする国に嫌気がさしたクヴェルは、アデリナを連れて旅に出る。
神に去られた国は徐々に荒廃していき……。
一方その頃、祖国の荒廃を知らないアデリナはクヴェルとのグルメ旅を満喫していた。
「ん~~! このアップルパイは絶品! 紅茶も美味しい!!」
・人外×人間、竜×人間。
・短編版は小説家になろう、pixivにもアップしています。
・長編版を小説家になろうにも投稿しています。小説家になろう先行投稿。
「Copyright(C)2025-まほりろ」
※タイトル変更しました(2025/05/06)
✕「卒業パーティーで王太子から婚約破棄された公爵令嬢、親友のトカゲを連れて旅に出る〜私が国を出たあと井戸も湖も枯れたそうですが知りません」
✕「嫌われ者の公爵令嬢は国外追放を言い渡される。私が神の祝福持ちだと王家が気付いた時には国の崩壊が始まっていました」
◯新タイトル「嫌われ者の公爵令嬢は神の愛し子でした。愛し子を追放したら国が傾いた!? 今更助けてと言われても知りません」
・2025年5月16日HOTランキング2位!
ありがとうございます!
【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました
いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。
子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。
「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」
冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。
しかし、マリエールには秘密があった。
――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。
未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。
「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。
物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立!
数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。
さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。
一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて――
「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」
これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、
ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー!
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
【完結】断罪された悪役令嬢は、本気で生きることにした
きゅちゃん
ファンタジー
帝国随一の名門、ロゼンクロイツ家の令嬢ベルティア・フォン・ロゼンクロイツは、突如として公の場で婚約者であるクレイン王太子から一方的に婚約破棄を宣告される。その理由は、彼女が平民出身の少女エリーゼをいじめていたという濡れ衣。真実はエリーゼこそが王太子の心を奪うために画策した罠だったにも関わらず、ベルティアは悪役令嬢として断罪され、社交界からの追放と学院退学の処分を受ける。
全てを失ったベルティアだが、彼女は諦めない。これまで家の期待に応えるため「完璧な令嬢」として生きてきた彼女だが、今度は自分自身のために生きると決意する。軍事貴族の嫡男ヴァルター・フォン・クリムゾンをはじめとする協力者たちと共に、彼女は自らの名誉回復と真実の解明に挑む。
その過程で、ベルティアは王太子の裏の顔や、エリーゼの正体、そして帝国に忍び寄る陰謀に気づいていく。かつては社交界のスキルだけを磨いてきた彼女だが、今度は魔法や剣術など実戦的な力も身につけながら、自らの道を切り開いていく。
失われた名誉、隠された真実、そして予期せぬ恋。断罪された「悪役令嬢」が、自分の物語を自らの手で紡いでいく、爽快復讐ファンタジー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる