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4 若き次期王の悩み
悪役令嬢は見る専です 60
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密かな決意をして、私はグリゼーラ城へと戻ってきた。
「これから、どうなさいますか?」
「とりあえず、アルフくんに伝えにいこうかしら。それから、脱走についての打ち合わせってところかな」
何はともあれ、とりあえず、アルフくんへ報告しにいくのが先決だ。
昨日の夜に歩いた道をたどって、アルフくんの部屋まで来た。
少しでも早く伝えてあげようと、素早くノックしたのだが、返事はない。それから何度かノックをしたのだが、一向に返事がないので、我慢ならずにドアを開けた。
「アルフくん! いないの?」
声は綺麗に部屋で響きわたった。どうやら、部屋にはいなかったようだ。何回もノックをした時間がもったいなく感じる。
「どこに行ったのかしら……セバス、分かる?」
「流石の私でもそれは……とりあえず、誰かに聞いてみてはいかがでしょうか」
ここで焦ってもしょうがない。とりあえず、誰かに聞けばアルフくんの居場所ぐらい分かるはずだ。
誰でもいい。この城の使用人でも、兵士でも、女王のアルシュでも、前王だっていい。誰かいないのか。
そんな気持ちで部屋から出て人を探すと、早速見つけた、のだが……。
「げっ……」
「げっ、とはなんですか、げっ、とは!」
誰でもいいとは言ったが、それがまさか会いたくない人ナンバーワンで性悪女のイーラになってしまうとは思わなかった。
「なんでこんなところを護衛も付けずにフラフラと歩いているのよ」
見たところ、イーラは一人だけだ。後ろに腐りかけていたソルージュはいない。
「あぁ、彼なら、部屋の整理をさせているわ。要領が悪くて時間がかかっているみたいですけど。全く、高い金で雇っているのに、使えないこと……。魔王を倒したといっても大したことはないのね」
「そう……あいつも大変ね……」
魔王討伐に整理整頓なんてスキルは必要ない。というか、ソルージュはバリバリの武闘派なので、護衛なら分かるが付き人としての能力を求めても仕方がないだろう。
そんな心配をしたが、今はソルージュの話ではなくアルフくんの方が100倍も重要だ。こいつに聞くのは癪だが、今は背に腹は変えられない。
「聞きたいことがあるんだけど……」
「特別に答えてあげてもよくてよ! あぁ、でも、仕事のことについては答えられないわ。モルソイエ家独自の技術だってあるのだから。企業秘密は答えられないわ!」
別に海運についての企業秘密なんて聞いても、誰もモルソイエ家に勝てるなだなんて思わないから心配するな。そして、私が聞きたいことも、モルソイエ家の企業秘密なんかではない。
「アルフくんを探しているんだけど、どこにいるか知らない?」
「知っているわよ。なんせ、この国の王になるお方なのですから。そして、私は王妃になるのよ!」
「王妃は分かったから。それで、どこにいるの?」
「この先にある礼拝堂。その近くにある衣装部屋でしょうね。そこで衣装の打ち合わせをしていましたから。ちなみに、私も先ほどウェディングドレスを着させていただきました。神々しいまでの純白のドレス。あなたにも見せてあげたかったわ。いつ着れるか分からないのですからね。あぁ、明日みれるんでしたわね。その時は目に焼き付けておくことでしょうね。もしかしたら、行き遅れて一生着れないようになるかもしれな……って、どこに行くのよ! 私の話はまだ終わっていなくてよ!」
「また後で聞いてあげるから」
アルフくんの居場所は聞けたし、イーラの話は長いしどうでもいいので途中で切り上げて先を急いだ。
「これから、どうなさいますか?」
「とりあえず、アルフくんに伝えにいこうかしら。それから、脱走についての打ち合わせってところかな」
何はともあれ、とりあえず、アルフくんへ報告しにいくのが先決だ。
昨日の夜に歩いた道をたどって、アルフくんの部屋まで来た。
少しでも早く伝えてあげようと、素早くノックしたのだが、返事はない。それから何度かノックをしたのだが、一向に返事がないので、我慢ならずにドアを開けた。
「アルフくん! いないの?」
声は綺麗に部屋で響きわたった。どうやら、部屋にはいなかったようだ。何回もノックをした時間がもったいなく感じる。
「どこに行ったのかしら……セバス、分かる?」
「流石の私でもそれは……とりあえず、誰かに聞いてみてはいかがでしょうか」
ここで焦ってもしょうがない。とりあえず、誰かに聞けばアルフくんの居場所ぐらい分かるはずだ。
誰でもいい。この城の使用人でも、兵士でも、女王のアルシュでも、前王だっていい。誰かいないのか。
そんな気持ちで部屋から出て人を探すと、早速見つけた、のだが……。
「げっ……」
「げっ、とはなんですか、げっ、とは!」
誰でもいいとは言ったが、それがまさか会いたくない人ナンバーワンで性悪女のイーラになってしまうとは思わなかった。
「なんでこんなところを護衛も付けずにフラフラと歩いているのよ」
見たところ、イーラは一人だけだ。後ろに腐りかけていたソルージュはいない。
「あぁ、彼なら、部屋の整理をさせているわ。要領が悪くて時間がかかっているみたいですけど。全く、高い金で雇っているのに、使えないこと……。魔王を倒したといっても大したことはないのね」
「そう……あいつも大変ね……」
魔王討伐に整理整頓なんてスキルは必要ない。というか、ソルージュはバリバリの武闘派なので、護衛なら分かるが付き人としての能力を求めても仕方がないだろう。
そんな心配をしたが、今はソルージュの話ではなくアルフくんの方が100倍も重要だ。こいつに聞くのは癪だが、今は背に腹は変えられない。
「聞きたいことがあるんだけど……」
「特別に答えてあげてもよくてよ! あぁ、でも、仕事のことについては答えられないわ。モルソイエ家独自の技術だってあるのだから。企業秘密は答えられないわ!」
別に海運についての企業秘密なんて聞いても、誰もモルソイエ家に勝てるなだなんて思わないから心配するな。そして、私が聞きたいことも、モルソイエ家の企業秘密なんかではない。
「アルフくんを探しているんだけど、どこにいるか知らない?」
「知っているわよ。なんせ、この国の王になるお方なのですから。そして、私は王妃になるのよ!」
「王妃は分かったから。それで、どこにいるの?」
「この先にある礼拝堂。その近くにある衣装部屋でしょうね。そこで衣装の打ち合わせをしていましたから。ちなみに、私も先ほどウェディングドレスを着させていただきました。神々しいまでの純白のドレス。あなたにも見せてあげたかったわ。いつ着れるか分からないのですからね。あぁ、明日みれるんでしたわね。その時は目に焼き付けておくことでしょうね。もしかしたら、行き遅れて一生着れないようになるかもしれな……って、どこに行くのよ! 私の話はまだ終わっていなくてよ!」
「また後で聞いてあげるから」
アルフくんの居場所は聞けたし、イーラの話は長いしどうでもいいので途中で切り上げて先を急いだ。
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