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襲来する紅蓮の女王
炎と風の反逆者 9
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俺が透真さんを宥めている間も2人の大食漢――1人は男ではないが――は食事を続けており、いつの間にか重箱の中身はほとんどなくなっていた。
「そういえばさ」
大食漢の一人、茜音が話題を振ろうとしている。しかし、口の中に物を入れたまま喋るのは、実に行儀が悪い。女子としてポイントが低すぎる。これは幼馴染として注意しておくべきだろう。
「食べるか話すかどちらかにしなさい」
「………」
俺が注意すると、茜音は続きを話すことなく黙った。この子、食事を選んでコミュニケーション放棄しやがったよ。
「分かった。分かったから。続きを話せよ」
そう言っている間に咀嚼が終わったのか、口の中の物を一気に飲み込んでいた。こういうところは、無駄に律儀なのだ。
「そういえば、同年代が揃うのって珍しいんだなって。しかも、幼馴染だし」
「なんだよ、今更」
「このサクセサーって1万人に1人の発症率なのによく揃ったなって」
サクセサーは、確かに1万人に一人の発症率なのだが、年齢層は大体10歳から40歳までのようなのだ。よって赤ちゃんや老人などは発症しない傾向になっている。そのため、1万人に1人と言っても、兄妹でサクセサーが発現している人もいたりする。
「それがどうかしたのかよ」
「今日、授業で言ってたから改めてすごいなって思っただけ」
そう言って、重箱の最後に残っていたから揚げを頬張った。
勉強熱心なことはいいことなのだが、サクセサーの発症率についてはニュースで知るような知識だ。その点を考慮すれば、勉強不足といっても過言ではないだろう。
「こうやって会えたのも、何かの運命ってやつですよ。そうですよね? 杠さん」
紀彦の頭が悪そうな発言に茜音が答えることはなく、代わりにチャイムの音が鳴り響いた。
このチャイムは授業開始のチャイムではなく、授業開始5分前の予鈴だ。焦る必要は本来ない。
しかし、このチャイムで何かに気づいたのか、紀彦が急に立ち上がった。
「もうこんな時間か……そろそろ、室内演習場に行かないとやばいぜ」
そうだった。午後の授業は室内演習場と呼ばれる教室とは別の場所で行われるのだ。紀彦が言ってくれてなかったら思い出せていなかった。
「室内演習場ってことは、実技演習?」
「そうだけど、それがどうした?」
茜音の質問の意図が分からず聞き返すと、今度は透真さんが返答してくれた。
「私たちも午後は実技演習なんですよ」
「つまり、午後は一緒に授業ってこと」
得意げに要約しているが、そんなこと茜音に言われなくても分かっている。
「ていうか、そろそろ行かないと本気でまずいんじゃないか?」
「そうだな……」
「そうね……」
「そうですね……」
俺の意見に三人とも同意してくれた。
同意を得たことだし、急いで重箱を片付けなければ、と言っても、重箱なので重ねるだけですぐに済んでしまった。
「茜音と透真さんは、お弁当を置きに教室に寄らないとだから先に行けよ。机は俺たちがやっておくからさ」
「じゃあ、先に行ってるね。行くわよトーマちゃん」
「あ、はい。それじゃあ石動さん、また後で」
「ああ、遅刻するなよ」
二人を送り出した後、俺たちも急いで机を元通りに戻して、実技演習が行われる室内演習場へと向かった。
「そういえばさ」
大食漢の一人、茜音が話題を振ろうとしている。しかし、口の中に物を入れたまま喋るのは、実に行儀が悪い。女子としてポイントが低すぎる。これは幼馴染として注意しておくべきだろう。
「食べるか話すかどちらかにしなさい」
「………」
俺が注意すると、茜音は続きを話すことなく黙った。この子、食事を選んでコミュニケーション放棄しやがったよ。
「分かった。分かったから。続きを話せよ」
そう言っている間に咀嚼が終わったのか、口の中の物を一気に飲み込んでいた。こういうところは、無駄に律儀なのだ。
「そういえば、同年代が揃うのって珍しいんだなって。しかも、幼馴染だし」
「なんだよ、今更」
「このサクセサーって1万人に1人の発症率なのによく揃ったなって」
サクセサーは、確かに1万人に一人の発症率なのだが、年齢層は大体10歳から40歳までのようなのだ。よって赤ちゃんや老人などは発症しない傾向になっている。そのため、1万人に1人と言っても、兄妹でサクセサーが発現している人もいたりする。
「それがどうかしたのかよ」
「今日、授業で言ってたから改めてすごいなって思っただけ」
そう言って、重箱の最後に残っていたから揚げを頬張った。
勉強熱心なことはいいことなのだが、サクセサーの発症率についてはニュースで知るような知識だ。その点を考慮すれば、勉強不足といっても過言ではないだろう。
「こうやって会えたのも、何かの運命ってやつですよ。そうですよね? 杠さん」
紀彦の頭が悪そうな発言に茜音が答えることはなく、代わりにチャイムの音が鳴り響いた。
このチャイムは授業開始のチャイムではなく、授業開始5分前の予鈴だ。焦る必要は本来ない。
しかし、このチャイムで何かに気づいたのか、紀彦が急に立ち上がった。
「もうこんな時間か……そろそろ、室内演習場に行かないとやばいぜ」
そうだった。午後の授業は室内演習場と呼ばれる教室とは別の場所で行われるのだ。紀彦が言ってくれてなかったら思い出せていなかった。
「室内演習場ってことは、実技演習?」
「そうだけど、それがどうした?」
茜音の質問の意図が分からず聞き返すと、今度は透真さんが返答してくれた。
「私たちも午後は実技演習なんですよ」
「つまり、午後は一緒に授業ってこと」
得意げに要約しているが、そんなこと茜音に言われなくても分かっている。
「ていうか、そろそろ行かないと本気でまずいんじゃないか?」
「そうだな……」
「そうね……」
「そうですね……」
俺の意見に三人とも同意してくれた。
同意を得たことだし、急いで重箱を片付けなければ、と言っても、重箱なので重ねるだけですぐに済んでしまった。
「茜音と透真さんは、お弁当を置きに教室に寄らないとだから先に行けよ。机は俺たちがやっておくからさ」
「じゃあ、先に行ってるね。行くわよトーマちゃん」
「あ、はい。それじゃあ石動さん、また後で」
「ああ、遅刻するなよ」
二人を送り出した後、俺たちも急いで机を元通りに戻して、実技演習が行われる室内演習場へと向かった。
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