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襲来する紅蓮の女王
炎と風の反逆者 12
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申し訳ない気持ちで透真さんを見ると、心成しかがっかりしていた。
そんな透真さんのことなど気にもせずに、試し打ちが出来る紀彦の隣まで走る人影がある。
「誘がやらないなら私がやる! アドバイスよろしくね」
人影は茜音だった。彼女はそう言うと、紀彦の前に躍り出た。
「そんじゃいくよ」
「おう、がんばれ」
紀彦の声援を受け、茜音はポケットから小さな何かを取り出した。
「ちょっと待て。本当にやるのか?」
止めようとした俺の声は届かず、茜音は技名を発声してしまった。
「グローシード、タイプ緑」
そう言って、茜音はポケットから取り出したものを壁の方へ投げ捨てた。
数秒後、投げたものが落ちた位置から、緑の蔓がどんどん伸びてきた。
茜音が投げたものは種。その種が急速に成長し、蔓へとなったのだ。
これが茜音のサクセサー。干渉できるものは植物のみに限られが、逆に言えば、植物であるなら種以外でも干渉し成長させることが出来る。
このサクセサーの欠点は植物が育たない砂漠などでは無能なところだ。しかし、最大の欠点はそこではない。
「ちょ、ちょっとタイム、こっち来るなって」
茜音が慌てている。それもそのはずだ。成長している蔓が壁ではなく、俺たち4人のほうへ向かってくるのだから焦るのは当たり前だ。
「まったく……だから止めたのに」
茜音の最大の欠点がこれだ。制御がまるでなっていない。だから、なかなかクラスが上がらないのだ。
これはサクセサーを使わなければ巻き添えを食う羽目になりそうだな。
「ウィング」
俺の体が下から押し上げるような力により、ふわりと浮かぶ。
風による飛行能力。絶妙な力加減が必要だが、もはやお手の物だ。
「ありがとうございます。石動くん」
浮遊する俺の隣に、透真さんがスカートを抑えながら同じように浮遊している。
これは別に彼女のサクセサーではない。俺が近くにいた戦闘能力を持たない透真さんを自分と同じように風を使って浮遊させているだけだ。
「ほかの2人は大丈夫でしょうか?」
心配している透真さんには悪いが、俺は全く心配なんてしていない。
「大丈夫だろ」
心配していないと言っても、どこに居るのかぐらいは探してやろう。
2人の姿を探していると、水でできた球体が一つある。
あれは紀彦の「ウェーブスフィア」だろう。
周りを高速で流動する水で囲むことにより、物理的な技を弾くことができる。紀彦が使用する最も強固な防御技だ。あれを使っているということは、紀彦は無事で間違いないだろう。
問題はもう1人のほうだ。
この蔓を出現させた張本人を探していると、案の定、無事ではなかった。
手足を蔓に拘束され、抵抗も虚しく体を持ち上げられていた。
「まったく、しょうがない奴だな」
蔓の成長が止まったのを確認し、俺はゆっくりと床に着地した。
そして、手を貸しながら慎重に透真さんも下してやる。
「助かりました」
「どういたしまして」
透真さんとそんなやり取りをしていると、怒気を孕んだ叫び声が聞こえてきた。
そんな透真さんのことなど気にもせずに、試し打ちが出来る紀彦の隣まで走る人影がある。
「誘がやらないなら私がやる! アドバイスよろしくね」
人影は茜音だった。彼女はそう言うと、紀彦の前に躍り出た。
「そんじゃいくよ」
「おう、がんばれ」
紀彦の声援を受け、茜音はポケットから小さな何かを取り出した。
「ちょっと待て。本当にやるのか?」
止めようとした俺の声は届かず、茜音は技名を発声してしまった。
「グローシード、タイプ緑」
そう言って、茜音はポケットから取り出したものを壁の方へ投げ捨てた。
数秒後、投げたものが落ちた位置から、緑の蔓がどんどん伸びてきた。
茜音が投げたものは種。その種が急速に成長し、蔓へとなったのだ。
これが茜音のサクセサー。干渉できるものは植物のみに限られが、逆に言えば、植物であるなら種以外でも干渉し成長させることが出来る。
このサクセサーの欠点は植物が育たない砂漠などでは無能なところだ。しかし、最大の欠点はそこではない。
「ちょ、ちょっとタイム、こっち来るなって」
茜音が慌てている。それもそのはずだ。成長している蔓が壁ではなく、俺たち4人のほうへ向かってくるのだから焦るのは当たり前だ。
「まったく……だから止めたのに」
茜音の最大の欠点がこれだ。制御がまるでなっていない。だから、なかなかクラスが上がらないのだ。
これはサクセサーを使わなければ巻き添えを食う羽目になりそうだな。
「ウィング」
俺の体が下から押し上げるような力により、ふわりと浮かぶ。
風による飛行能力。絶妙な力加減が必要だが、もはやお手の物だ。
「ありがとうございます。石動くん」
浮遊する俺の隣に、透真さんがスカートを抑えながら同じように浮遊している。
これは別に彼女のサクセサーではない。俺が近くにいた戦闘能力を持たない透真さんを自分と同じように風を使って浮遊させているだけだ。
「ほかの2人は大丈夫でしょうか?」
心配している透真さんには悪いが、俺は全く心配なんてしていない。
「大丈夫だろ」
心配していないと言っても、どこに居るのかぐらいは探してやろう。
2人の姿を探していると、水でできた球体が一つある。
あれは紀彦の「ウェーブスフィア」だろう。
周りを高速で流動する水で囲むことにより、物理的な技を弾くことができる。紀彦が使用する最も強固な防御技だ。あれを使っているということは、紀彦は無事で間違いないだろう。
問題はもう1人のほうだ。
この蔓を出現させた張本人を探していると、案の定、無事ではなかった。
手足を蔓に拘束され、抵抗も虚しく体を持ち上げられていた。
「まったく、しょうがない奴だな」
蔓の成長が止まったのを確認し、俺はゆっくりと床に着地した。
そして、手を貸しながら慎重に透真さんも下してやる。
「助かりました」
「どういたしまして」
透真さんとそんなやり取りをしていると、怒気を孕んだ叫び声が聞こえてきた。
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