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苦悩する疾風の担い手
炎と風の反逆者 37
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『おはようございます』
聞こえたのは男女合わさった朝の挨拶だ。
「うむ、おはよう」
少しも怖気づくことなく、命は入っていく。
対して俺は恐る恐る入った。
すでに部屋の中にいた人たちからの視線が痛い。やはり、俺は招かれざる客なのか。
そんな風に見渡していると、一人だけ俺を歓迎してくれる人物がいる。
あの女性は確か、念話使いの伝宝さんだ。呑気に手なんて振っている。振り返すことなんてできないので、愛想笑いを張り付けておこう。
「さて、全員、集まっているか?」
「問題なく集まってます」
命が出席の確認をしていると、頭の中に女性の声が響いてくる。
『緊張しているね。石動くん』
「そ……」
危うく声を出してしまうところだった。
『難しいですけど、声を出すように、脳に言葉を浮かべれば会話できますよ。ちなみに、この会話は私たち2人きりのものですから、そこの超人に気を遣わなくていいですよ。なんだか、不倫みたいでスリリングですね』
「な、なに」
「ん? どうした?」
「いや、なんでもない」
俺はそう言ったが、命は伝宝さんを睨みつけた。なんという超直感。
しかし、その貫くような視線に動じることなく、素知らぬふりをしている伝宝さんもなかなかだ。
『いや~怖い怖い』
俺もここで戦闘が勃発しそうで怖い怖い。
『なんで俺に念話なんてしたんですか?』
こんな感じでいいのだろうか。
『だって、石動くんはあの超人のお気に入りじゃない。だから、面白そうだなってさ』
言葉は通じたようだ。
しかし、面白そうって……そんな理由で能力を使わないでいただきたい。
「それじゃあ、私の補佐を紹介しよう。石動誘だ」
「あ、えっと……よろしくおねがいします」
念話に集中しすぎて、反応が遅れてしまった。
「そんなに緊張しなくていいぞ」
「あ、ああ……」
『そうですよ。リラックス、リラックス』
焦った原因はクスクスと笑っている。
「これで、私も前線に出ることが出来る」
「待ってください。前線に出るって、指揮官が戦場に赴くなんて……それにどこの班に入るつもりなんですか?」
先ほど出席状態について命に報告していた男が抗議した。おそらく、この男性がここのまとめ役なのだろう。
「班については問題ない。私たちは機動隊として状況が悪い所に加勢をする。それなら問題ないだろ。それに、指揮官が戦場に行くのはどこも同じだよ。私だけ戦わない訳にはいかない」
『ぐう正論だね』
絶対に命の前で口に出さないであろう言葉を伝宝さんは言っている。
「それはそうですが、彼にそこまでの能力があるのですか?」
「ある」
命は即答した。
「ちょ、ちょっと待って、命。まだ制御できるかどうかなんて分からないぞ」
「大丈夫だ。誘ならできる」
命にそう言われると、何でもできるような気がしてくるので困る。
聞こえたのは男女合わさった朝の挨拶だ。
「うむ、おはよう」
少しも怖気づくことなく、命は入っていく。
対して俺は恐る恐る入った。
すでに部屋の中にいた人たちからの視線が痛い。やはり、俺は招かれざる客なのか。
そんな風に見渡していると、一人だけ俺を歓迎してくれる人物がいる。
あの女性は確か、念話使いの伝宝さんだ。呑気に手なんて振っている。振り返すことなんてできないので、愛想笑いを張り付けておこう。
「さて、全員、集まっているか?」
「問題なく集まってます」
命が出席の確認をしていると、頭の中に女性の声が響いてくる。
『緊張しているね。石動くん』
「そ……」
危うく声を出してしまうところだった。
『難しいですけど、声を出すように、脳に言葉を浮かべれば会話できますよ。ちなみに、この会話は私たち2人きりのものですから、そこの超人に気を遣わなくていいですよ。なんだか、不倫みたいでスリリングですね』
「な、なに」
「ん? どうした?」
「いや、なんでもない」
俺はそう言ったが、命は伝宝さんを睨みつけた。なんという超直感。
しかし、その貫くような視線に動じることなく、素知らぬふりをしている伝宝さんもなかなかだ。
『いや~怖い怖い』
俺もここで戦闘が勃発しそうで怖い怖い。
『なんで俺に念話なんてしたんですか?』
こんな感じでいいのだろうか。
『だって、石動くんはあの超人のお気に入りじゃない。だから、面白そうだなってさ』
言葉は通じたようだ。
しかし、面白そうって……そんな理由で能力を使わないでいただきたい。
「それじゃあ、私の補佐を紹介しよう。石動誘だ」
「あ、えっと……よろしくおねがいします」
念話に集中しすぎて、反応が遅れてしまった。
「そんなに緊張しなくていいぞ」
「あ、ああ……」
『そうですよ。リラックス、リラックス』
焦った原因はクスクスと笑っている。
「これで、私も前線に出ることが出来る」
「待ってください。前線に出るって、指揮官が戦場に赴くなんて……それにどこの班に入るつもりなんですか?」
先ほど出席状態について命に報告していた男が抗議した。おそらく、この男性がここのまとめ役なのだろう。
「班については問題ない。私たちは機動隊として状況が悪い所に加勢をする。それなら問題ないだろ。それに、指揮官が戦場に行くのはどこも同じだよ。私だけ戦わない訳にはいかない」
『ぐう正論だね』
絶対に命の前で口に出さないであろう言葉を伝宝さんは言っている。
「それはそうですが、彼にそこまでの能力があるのですか?」
「ある」
命は即答した。
「ちょ、ちょっと待って、命。まだ制御できるかどうかなんて分からないぞ」
「大丈夫だ。誘ならできる」
命にそう言われると、何でもできるような気がしてくるので困る。
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