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7 勇者の帰還
まさか魔王が異世界で 44
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「あの、アペ君は何を食べるの? その……性欲は……ちょっと心の準備が……」
「性欲なわけないだろ。どうしたらあの戦場で発情するものがいるんだ。ドMにもほどがあるぞ」
流石に、これには俺も怒りを通り越して呆れてしまう。
「俺が司る感情は「絶望」だ。あの場は絶望に満ちていた。つまり、俺の最高の餌場だったわけだ」
俺の餌場になったことはよかったのだが、あの魔族の襲撃により集まった大人が全員絶望していたんだから人間というのは弱い生き物だということが分かる。
「なるほど、それで……」
「人間の絶望は俺が食らうことによって解消された。最後には歓声も上げていたからな。知らないとはいえ、魔王の勝利に歓喜するなど、滑稽だな」
「まあ、中身は魔王だけど、外見は勇者フレットだったからね……」
「勇者フレット? なんだそれは」
初めて聞く名前だ。勇者というのなら、いつかこの世界の魔王の座を奪い世界を支配したときには戦いたいものだ。
「フレットは私が生け贄にした勇者の名前……。でも、やっぱり、その体はフレットのものなの!」
想像はしていたが、やはり、この体は俺を召還するための生け贄にした勇者の体だったようだ。
「なるほど、体が成長したことにより、勇者の姿に見えていたのか。それで、俺が戦う前からどんどん魔力が増えていったのか」
勇者が助けに来てくれたと勘違いして、絶望が希望へと代わり、俺の元へ魔力として変換されたのか。
「この俺、アペルピシアがこの世界で初めて名を上げた瞬間だったというのに、思惑通りにはいかぬものだな」
まさか、新たな魔王の誕生に畏怖するのではなく、勇者の帰還に人類が沸くとは……。
「外じゃ、勇者がこの町を守ってくれたって大騒ぎだよ。もう、お祭り騒ぎ」
確かに、外はいつもより騒がしい。
まあ、仕方ないか。魔王討伐に向かった勇者が帰ってきたのだから。それは人類も沸くだろう。
「ちょっと、町の様子を見に行かない?」
「俺を称えていることは同じだが、しかし、魔王ではなく勇者として称えられているなんて……少し複雑だな」
「いいじゃん。たぶん、助けてくれたお礼だっていろいろサービスしてくれそうだし」
「お前な……」
それが狙いだろう。露天にでも行けば、食べ物を貰えると画策しているのだ。本当に食い意地の張った女だ。だが、ちょうど俺も腹が減っているので、その策に俺も乗ってやろう。
「性欲なわけないだろ。どうしたらあの戦場で発情するものがいるんだ。ドMにもほどがあるぞ」
流石に、これには俺も怒りを通り越して呆れてしまう。
「俺が司る感情は「絶望」だ。あの場は絶望に満ちていた。つまり、俺の最高の餌場だったわけだ」
俺の餌場になったことはよかったのだが、あの魔族の襲撃により集まった大人が全員絶望していたんだから人間というのは弱い生き物だということが分かる。
「なるほど、それで……」
「人間の絶望は俺が食らうことによって解消された。最後には歓声も上げていたからな。知らないとはいえ、魔王の勝利に歓喜するなど、滑稽だな」
「まあ、中身は魔王だけど、外見は勇者フレットだったからね……」
「勇者フレット? なんだそれは」
初めて聞く名前だ。勇者というのなら、いつかこの世界の魔王の座を奪い世界を支配したときには戦いたいものだ。
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「なるほど、体が成長したことにより、勇者の姿に見えていたのか。それで、俺が戦う前からどんどん魔力が増えていったのか」
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「外じゃ、勇者がこの町を守ってくれたって大騒ぎだよ。もう、お祭り騒ぎ」
確かに、外はいつもより騒がしい。
まあ、仕方ないか。魔王討伐に向かった勇者が帰ってきたのだから。それは人類も沸くだろう。
「ちょっと、町の様子を見に行かない?」
「俺を称えていることは同じだが、しかし、魔王ではなく勇者として称えられているなんて……少し複雑だな」
「いいじゃん。たぶん、助けてくれたお礼だっていろいろサービスしてくれそうだし」
「お前な……」
それが狙いだろう。露天にでも行けば、食べ物を貰えると画策しているのだ。本当に食い意地の張った女だ。だが、ちょうど俺も腹が減っているので、その策に俺も乗ってやろう。
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