2 / 5
閑話 1
アキラ、ニックの本業を知る
しおりを挟む
ニックが突然変なことを言い出したんだ。ボクのボイストレーナーになるって。特訓だって。
どーして?
ボク、歌えるよ。自信があるか?ったらちょっとアレだけど、人並みに歌えるもん。
そう言ったらこの間みたいにポカポカ殴るんだ。今日なんて事務所のマネージャーに会わせろ。上の人間に会わせろって。
結局会わせることになったんだ。メンドクサイ。ぶぅ~
ボクが所属してる事務所は立ち上げたばかりで、まだ名の売れてる人がいないんだ。だから小さい仕事もたくさん入れて、みんなで頑張ってるの。
社員は社長も入れて五人。社長もマネージャーを兼ねている。所属タレントは今は十五人。あ、何人か辞めたな。十人だったかな?弱小事務所だけど楽しい職場だよ。
「で、ボイストレーナー?」
社長でマネージャーのエンジュさんが眉を吊り上げた。褐色の肌に山吹色のスーツがすっごく似合っている。クセの強い髪を揺らしてボクとニックをじぃっと上から下まで舐めるように見つめてくる。それから眉を吊り上げて、肩を上げて鼻から大きなため息。
綺麗なんだけど、こういう仕草されると怖いんだよな。少し苛っとしてるんだ。
「それが貴男にできるわけ?」
エンジュさんがニックに言った。
「できるさ。俺は耳が良い」
うわー自信たっぷりに言ってるよ。そりゃ、耳が良いのは認めるけどさ、音楽ってなったら別じゃない?
それからまたエンジュさんはニックを見つめて、持っているタブレットで何かを調べて見つけて、それから机の引き出しをゴソゴソさせてる。あそこは美形や可愛いもの好きなエンジュさんの、宝物コーナー。こっそり覗いて、うへぇ?ってなったな。
「ニコラス・オランジュ?」
呟いた。
ニックの名前はニコラス・ケインのはずだけど。振り向くと、ニックは肩をすくめた。
「待って!あのオランジュ?本当に?」
エンジュさんが興奮して早口でしゃべる。引き出しの中から一枚の音楽ディスクを取り上げてる。
ニックは否定もしないで、わずかに口角を上げた。
「アキラ、貴男ってばすごい人と知り合いだったのね!」
ぅわぁ。エンジュさん、黒い瞳をキラキラさせて乙女の顔だよ。
「そうなのねー。任せちゃうわ。アキラ、彼に付いてしっかり勉強してね」
「えぇ?なんでそうなっちゃうの?お・おらんじゅ?何それ?」
頭の中ハテナマークでいっぱい。
「オランジュよ。ニコラス・オランジュ。クラシック界の大物がこぞって共演したがる、めったにステージには出なくて、出れば一番チケットが取れない、バイオリニスト!」
興奮してる。鼻息が火事場の煙だったらボヤではすまないような勢いだ。
「なの?」
振り向いてニックに訊いた。あぁって、短い返事。あーそうですかー。ボク、クラシックは聴かないしなぁ。
「世界一美しいバイオリニストなんて、言われてるのよ!なんでしがない顔だけアイドルが彼と知り合いなのよ?」
しがない?ひどい言い様。泣くよ、ボク。
「アキラ、良い機会だからちゃんと勉強するのよ。そしたらもう『顔だけアイドル』じゃなくなるわ」
今、さらーっとひどいこと言った。顔だけアイドルって、何ー!
「歌えるようになれば、売れるわよ」
「んなの、もう歌えるよぉ」
『あれは歌じゃない!』
ってニックとエンジュさんの声が重なった。ひどっ!
「アキラに歌わせた時、後悔したわ。何テイク歌わせてもダメ。どころかどんどんダメになって、結局最初に録ったの使ったのよ。覚えてるでしょ?」
あー、あのCМソングかな?そんなにダメだった?ボク、上手く歌えてると思うけどなぁ。
「ボイストレーニングして、まともになれば売れるわよ。たぶん」
最後のたぶんが小声って、失礼だなもう。
それからはエンジュさんはただのミーハーになってニックにキャーキャー言ってた。
帰り道。
ボクのお気に入りのカフェで二人で小腹を満たしていた。
「ニックって、本業はバイオリニストだったんだ?」
「あぁ」
って、いつも素っ気ない返事だなぁ。
「こぞって共演したがるバイオリニスト。なの?」
「みたいだな。俺は気になる奴としか共演しないから」
ふーん。ニックの事だから渋いイケオジとかそんな所なんだろな。思っていたら、
「あっ!ボクのイチゴ!」
ボクが食べてたパンケーキのラストのイチゴをニックが盗っていった。
「俺に失礼なこと考えてたろう」
「えぇ?読んだの?」
テレパシーは遮断してたはずなのに。
「やっぱり考えてやがった」
ハッタリだったんだ。膨れて睨んだらにぃっと笑った。
「これから週一でこの近くのスタジオを押さえてあるから来いよ」
「待ってよ。本当にやるの?」
「当たり前だろ。おまえのためってより、俺のためだけどな」
「何それー」
「音程の合わない歌を聴かされるのは拷問だ。しかも本人に自覚無しの垂れ流し」
ひどい言われよう。ちょっと腹が立ったからイチゴの復讐にサンドイッチの付け合わせに付いてるカットオレンジをフォークでブン盗った。ザマーミロ!
「よくも盗ったな!」
「イチゴのお返しだい」
あかんべーをした。あれ?オレンジ……オランジュ?
「あははは」
笑った。そっかー。
「ニックの好きなフルーツ、オレンジなんだね」
「違うし!」
あれ?もっと文句を言ってくると思った。え黙っちゃったよ?
《俺の愛した人の好きなものだったよ》
少ししゅんとなって、ニックはテレパシーで答えた。悪いことしちゃった。
「ごめん。端っこ噛んじゃったけど返すよ」
フォークで戻した。ら、頬っぺた引っ張られた。
「おまえはなぁ」
呆れている。
「感傷に浸る暇もねぇや」
またにぃっと笑った。
前に訊いた話。
ボクとコンビを組む前、ニックの愛した人が亡くなったんだって。
ボクといたら気が紛れるのじゃないか?ってクールが言ってたな。
うん。ボクってニックにいい影響与えてるのかも。
「何ニヤニヤしてんだよ。気持ち悪いぞ」
「うん。うんっ」
ニックが変な顔してる。でもいいや。早く立ち直るんだぞぉ。
「気持ち悪」
ニックの言葉、あえて無視した。言い返せばまた戻ってくるんだもん。勝てる気がしないよ。ボク。
で、後日。
ニック指定の音楽スタジオに来た。
多人数から個人で使えそうな大小様々なスタジオが一棟一棟独立している。
こんな所、あったんだ。すごく立派。レンタル料高いんだろうな。ボクの事務所じゃ借りるの難しそうだよ。
たしか、奥の小さいスタジオだって言ってた。
入り口に立って呼び鈴を押す。音がしない?
あ、たしか防音だし演奏中は気がつかないから光かなにかで報せるって話だったよな。
「来たか」
にぃっと笑った。来なかったら迎えに行くつもりだったって言った。いちおう約束だもん。行くよぉ。
中は意外に狭かった。グランドピアノが場所を取ってる。
小さなキッチンとトイレ。ソファが一つ。
あれ?トイレから水の流れる音。
「誰かいるの?」
「初日だし、知り合いの声楽家を呼んだんだ。丁度こっちでリサイタルを開く」
ニックが言った。
「キミがニコラスのセートさんね」
トイレから出てきたのは長身の男。
今までの流れから行くと、ニックの好みに近い髭オジだな。
「ドメニコ・カンタロッツィいいますよ。ニコラスともチガって、キュートな男の子ダネ」
カタコトで早口で、いかにもな陽気な国の人だ。で?誰なの、この人?
「マズは握手ネ。ヨロシクヨロシク」
ボクはあっと思った。マズい。考えちゃった!あわてて手を離したけど遅かったよぉ。
映像が流れた。この部屋の……
「お、おい。顔が赤……や……何…を?」
ニックも感づいた。
「R指定」
ボクはそれしか言えない。やだやだリアル成人映画~!
「今日は練習サボる!」
ボクはスタジオを飛び出した。
はっずかしい。何この超能力。こんな時、もう嫌って思うよ。
おりび庵で口直ししよ。うん。そうしよう!
夕方、ニックからお詫びが来た。オープンしたばかりのドーナツ店のドーナツを持って。
どーして?
ボク、歌えるよ。自信があるか?ったらちょっとアレだけど、人並みに歌えるもん。
そう言ったらこの間みたいにポカポカ殴るんだ。今日なんて事務所のマネージャーに会わせろ。上の人間に会わせろって。
結局会わせることになったんだ。メンドクサイ。ぶぅ~
ボクが所属してる事務所は立ち上げたばかりで、まだ名の売れてる人がいないんだ。だから小さい仕事もたくさん入れて、みんなで頑張ってるの。
社員は社長も入れて五人。社長もマネージャーを兼ねている。所属タレントは今は十五人。あ、何人か辞めたな。十人だったかな?弱小事務所だけど楽しい職場だよ。
「で、ボイストレーナー?」
社長でマネージャーのエンジュさんが眉を吊り上げた。褐色の肌に山吹色のスーツがすっごく似合っている。クセの強い髪を揺らしてボクとニックをじぃっと上から下まで舐めるように見つめてくる。それから眉を吊り上げて、肩を上げて鼻から大きなため息。
綺麗なんだけど、こういう仕草されると怖いんだよな。少し苛っとしてるんだ。
「それが貴男にできるわけ?」
エンジュさんがニックに言った。
「できるさ。俺は耳が良い」
うわー自信たっぷりに言ってるよ。そりゃ、耳が良いのは認めるけどさ、音楽ってなったら別じゃない?
それからまたエンジュさんはニックを見つめて、持っているタブレットで何かを調べて見つけて、それから机の引き出しをゴソゴソさせてる。あそこは美形や可愛いもの好きなエンジュさんの、宝物コーナー。こっそり覗いて、うへぇ?ってなったな。
「ニコラス・オランジュ?」
呟いた。
ニックの名前はニコラス・ケインのはずだけど。振り向くと、ニックは肩をすくめた。
「待って!あのオランジュ?本当に?」
エンジュさんが興奮して早口でしゃべる。引き出しの中から一枚の音楽ディスクを取り上げてる。
ニックは否定もしないで、わずかに口角を上げた。
「アキラ、貴男ってばすごい人と知り合いだったのね!」
ぅわぁ。エンジュさん、黒い瞳をキラキラさせて乙女の顔だよ。
「そうなのねー。任せちゃうわ。アキラ、彼に付いてしっかり勉強してね」
「えぇ?なんでそうなっちゃうの?お・おらんじゅ?何それ?」
頭の中ハテナマークでいっぱい。
「オランジュよ。ニコラス・オランジュ。クラシック界の大物がこぞって共演したがる、めったにステージには出なくて、出れば一番チケットが取れない、バイオリニスト!」
興奮してる。鼻息が火事場の煙だったらボヤではすまないような勢いだ。
「なの?」
振り向いてニックに訊いた。あぁって、短い返事。あーそうですかー。ボク、クラシックは聴かないしなぁ。
「世界一美しいバイオリニストなんて、言われてるのよ!なんでしがない顔だけアイドルが彼と知り合いなのよ?」
しがない?ひどい言い様。泣くよ、ボク。
「アキラ、良い機会だからちゃんと勉強するのよ。そしたらもう『顔だけアイドル』じゃなくなるわ」
今、さらーっとひどいこと言った。顔だけアイドルって、何ー!
「歌えるようになれば、売れるわよ」
「んなの、もう歌えるよぉ」
『あれは歌じゃない!』
ってニックとエンジュさんの声が重なった。ひどっ!
「アキラに歌わせた時、後悔したわ。何テイク歌わせてもダメ。どころかどんどんダメになって、結局最初に録ったの使ったのよ。覚えてるでしょ?」
あー、あのCМソングかな?そんなにダメだった?ボク、上手く歌えてると思うけどなぁ。
「ボイストレーニングして、まともになれば売れるわよ。たぶん」
最後のたぶんが小声って、失礼だなもう。
それからはエンジュさんはただのミーハーになってニックにキャーキャー言ってた。
帰り道。
ボクのお気に入りのカフェで二人で小腹を満たしていた。
「ニックって、本業はバイオリニストだったんだ?」
「あぁ」
って、いつも素っ気ない返事だなぁ。
「こぞって共演したがるバイオリニスト。なの?」
「みたいだな。俺は気になる奴としか共演しないから」
ふーん。ニックの事だから渋いイケオジとかそんな所なんだろな。思っていたら、
「あっ!ボクのイチゴ!」
ボクが食べてたパンケーキのラストのイチゴをニックが盗っていった。
「俺に失礼なこと考えてたろう」
「えぇ?読んだの?」
テレパシーは遮断してたはずなのに。
「やっぱり考えてやがった」
ハッタリだったんだ。膨れて睨んだらにぃっと笑った。
「これから週一でこの近くのスタジオを押さえてあるから来いよ」
「待ってよ。本当にやるの?」
「当たり前だろ。おまえのためってより、俺のためだけどな」
「何それー」
「音程の合わない歌を聴かされるのは拷問だ。しかも本人に自覚無しの垂れ流し」
ひどい言われよう。ちょっと腹が立ったからイチゴの復讐にサンドイッチの付け合わせに付いてるカットオレンジをフォークでブン盗った。ザマーミロ!
「よくも盗ったな!」
「イチゴのお返しだい」
あかんべーをした。あれ?オレンジ……オランジュ?
「あははは」
笑った。そっかー。
「ニックの好きなフルーツ、オレンジなんだね」
「違うし!」
あれ?もっと文句を言ってくると思った。え黙っちゃったよ?
《俺の愛した人の好きなものだったよ》
少ししゅんとなって、ニックはテレパシーで答えた。悪いことしちゃった。
「ごめん。端っこ噛んじゃったけど返すよ」
フォークで戻した。ら、頬っぺた引っ張られた。
「おまえはなぁ」
呆れている。
「感傷に浸る暇もねぇや」
またにぃっと笑った。
前に訊いた話。
ボクとコンビを組む前、ニックの愛した人が亡くなったんだって。
ボクといたら気が紛れるのじゃないか?ってクールが言ってたな。
うん。ボクってニックにいい影響与えてるのかも。
「何ニヤニヤしてんだよ。気持ち悪いぞ」
「うん。うんっ」
ニックが変な顔してる。でもいいや。早く立ち直るんだぞぉ。
「気持ち悪」
ニックの言葉、あえて無視した。言い返せばまた戻ってくるんだもん。勝てる気がしないよ。ボク。
で、後日。
ニック指定の音楽スタジオに来た。
多人数から個人で使えそうな大小様々なスタジオが一棟一棟独立している。
こんな所、あったんだ。すごく立派。レンタル料高いんだろうな。ボクの事務所じゃ借りるの難しそうだよ。
たしか、奥の小さいスタジオだって言ってた。
入り口に立って呼び鈴を押す。音がしない?
あ、たしか防音だし演奏中は気がつかないから光かなにかで報せるって話だったよな。
「来たか」
にぃっと笑った。来なかったら迎えに行くつもりだったって言った。いちおう約束だもん。行くよぉ。
中は意外に狭かった。グランドピアノが場所を取ってる。
小さなキッチンとトイレ。ソファが一つ。
あれ?トイレから水の流れる音。
「誰かいるの?」
「初日だし、知り合いの声楽家を呼んだんだ。丁度こっちでリサイタルを開く」
ニックが言った。
「キミがニコラスのセートさんね」
トイレから出てきたのは長身の男。
今までの流れから行くと、ニックの好みに近い髭オジだな。
「ドメニコ・カンタロッツィいいますよ。ニコラスともチガって、キュートな男の子ダネ」
カタコトで早口で、いかにもな陽気な国の人だ。で?誰なの、この人?
「マズは握手ネ。ヨロシクヨロシク」
ボクはあっと思った。マズい。考えちゃった!あわてて手を離したけど遅かったよぉ。
映像が流れた。この部屋の……
「お、おい。顔が赤……や……何…を?」
ニックも感づいた。
「R指定」
ボクはそれしか言えない。やだやだリアル成人映画~!
「今日は練習サボる!」
ボクはスタジオを飛び出した。
はっずかしい。何この超能力。こんな時、もう嫌って思うよ。
おりび庵で口直ししよ。うん。そうしよう!
夕方、ニックからお詫びが来た。オープンしたばかりのドーナツ店のドーナツを持って。
0
あなたにおすすめの小説
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
与兵衛長屋つれあい帖 お江戸ふたり暮らし
かずえ
歴史・時代
旧題:ふたり暮らし
長屋シリーズ一作目。
第八回歴史・時代小説大賞で優秀短編賞を頂きました。応援してくださった皆様、ありがとうございます。
十歳のみつは、十日前に一人親の母を亡くしたばかり。幸い、母の蓄えがあり、自分の裁縫の腕の良さもあって、何とか今まで通り長屋で暮らしていけそうだ。
頼まれた繕い物を届けた帰り、くすんだ着物で座り込んでいる男の子を拾う。
一人で寂しかったみつは、拾った男の子と二人で暮らし始めた。
可愛らしい人
はるきりょう
恋愛
「でも、ライアン様には、エレナ様がいらっしゃるのでは?」
「ああ、エレナね。よく勘違いされるんだけど、エレナとは婚約者でも何でもないんだ。ただの幼馴染み」
「それにあいつはひとりで生きていけるから」
女性ながらに剣術を学ぶエレナは可愛げがないという理由で、ほとんど婚約者同然の幼馴染から捨てられる。
けれど、
「エレナ嬢」
「なんでしょうか?」
「今日の夜会のパートナーはお決まりですか?」
その言葉でパートナー同伴の夜会に招待されていたことを思い出した。いつものとおりライアンと一緒に行くと思っていたので参加の返事を出していたのだ。
「……いいえ」
当日の欠席は著しく評価を下げる。今後、家庭教師として仕事をしていきたいと考えるのであれば、父親か兄に頼んででも行った方がいいだろう。
「よければ僕と一緒に行きませんか?」
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
短編【シークレットベビー】契約結婚の初夜の後でいきなり離縁されたのでお腹の子はひとりで立派に育てます 〜銀の仮面の侯爵と秘密の愛し子〜
美咲アリス
恋愛
レティシアは義母と妹からのいじめから逃げるために契約結婚をする。結婚相手は醜い傷跡を銀の仮面で隠した侯爵のクラウスだ。「どんなに恐ろしいお方かしら⋯⋯」震えながら初夜をむかえるがクラウスは想像以上に甘い初体験を与えてくれた。「私たち、うまくやっていけるかもしれないわ」小さな希望を持つレティシア。だけどなぜかいきなり離縁をされてしまって⋯⋯?
サレ妻の娘なので、母の敵にざまぁします
二階堂まりい
大衆娯楽
大衆娯楽部門最高記録1位!
※この物語はフィクションです
流行のサレ妻ものを眺めていて、私ならどうする? と思ったので、短編でしたためてみました。
当方未婚なので、妻目線ではなく娘目線で失礼します。
【完結】お父様の再婚相手は美人様
すみ 小桜(sumitan)
恋愛
シャルルの父親が子連れと再婚した!
二人は美人親子で、当主であるシャルルをあざ笑う。
でもこの国では、美人だけではどうにもなりませんよ。
「やはり鍛えることは、大切だな」
イチイ アキラ
恋愛
「こんなブスと結婚なんていやだ!」
その日、一つのお見合いがあった。
ヤロール伯爵家の三男、ライアンと。
クラレンス辺境伯家の跡取り娘、リューゼットの。
そして互いに挨拶を交わすその場にて。
ライアンが開幕早々、ぶちかましたのであった。
けれども……――。
「そうか。私も貴様のような生っ白くてか弱そうな、女みたいな顔の屑はごめんだ。気が合うな」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる

