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12.埋まらない距離
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セシル、と名を呼ばれ、顔を上げる。
「貴方の名前は、父上の本当のお名前の一つを戴いたのよ」
父の国の名をフィラティノア風の読みに変えて名付けた、それが”セシル”。自身の名の由来を初めて知った。髪と瞳の色だけではなく、名前でも父と繋がっていたのだ。それが少しだけ、嬉しい。
が。
「父上……」
”物置”から出、再び階下の食堂へと戻ったセシルの脳裏からは、件の肖像画の貴婦人が離れない。あの美女が父であると言われても、正直、複雑な気分である。それだけではなく、父が実はミアルシァの元王太子と知らされては、余計に心に棘が引っ掛かるのだ。
両親は、正式な婚姻をしてはいない。やはり母は悪童の言った通り”キゾクのアイジン”だったのだ。王族の愛妾、その私生児が自分。そんなことが判ってしまったからか、父を身近に感じることが出来ない。
とはいえ、母は庶民の娘、父は貴族――それも王族である。まともな婚姻は初めから望むことなど適わない。母にとって父は、文字通り雲の上の存在なのだから。父としても、一介の市民が妃と呼ばれる立場になることを憂慮したのだろう。一度は自ら身を引いたのではないか、そう思って尋ねれば、
「あら。勘がいいのね、セシル」
その通りだと母は笑った。
貴族の正妻、王族の妃となるのは、夢物語だ。だが、なったとて、必ずしも幸せになれるとは限らない。そんな人を間近で見て来たのだ、と。母は言う。
「わたしは、望んで愛妾の立場になりました」
婚姻はもとより望まない、ただ、夫婦として寄り添えればよい。
母の言葉に、折れたのは父だった。
尤も、父に正妻はいない。だから、母が唯一の”妻”となるのだ。
「そもそも、父上の戸籍は抹消されたも同じですからね。今更、正式に妻を娶りたいと言っても『どうぞ、お好きに』と言われるだろうと仰っていたけど」
くすくすと少女めいた笑いが、母の喉から零れる。この、毒のない無垢な処に、父は惹かれたのかもしれない。母の純朴な横顔を見て、セシルはふと思う。
「父上のことを聞いて来た」
二階に上がり、兄の部屋を訪ねると、彼は珍しく床を出て、椅子に座り書物に目を通していた。蝋燭の灯りの向こう、静かにこちらに向き直る兄。男性だと判っていても、見惚れずにはいられない。稀代の彫刻師が持てる技量をすべてつぎ込んだ、傑作。そう思えるような、恐ろしいまでに整った顔立ちは、血が通っていないのではないか、人間ではないのでは、と時折錯覚してしまう。白い顔の中に輝く二粒の宝石は、澄んだ光を宿し、セシルをじっと見つめている。
兄と自分、その間にある蝋燭の炎。
兄が何を見ているのか、漸く気付いた。
「あ」
セシルは、反射的に片手で顔を覆う。顔を――目の辺りを。そっと開いた指の間から、兄の様子を窺えば、彼は僅かに口元を緩めた。兄の微笑、それもまた、見るのは久方ぶりである。
「隠さなくてもいいだろう」
「でも」
「綺麗だ。それが、おまえの父上の目か」
兄の呟きに、セシルはゆっくりと手を下ろす。やはり、兄は知っていた。自分たちが、本当のきょうだいではないことを。兄は何もかも知っている。知っていて、自分には話してくれなかったのだ。母もそうだ。二人で、大切なことは全て伏せて隠しておいて。今更、こんな事実を突き付けて、何のつもりなのだと叫びたくなる。
ほんの数歩いけば手が届く、けれども其処までの距離が、酷く遠い。
セシルは軽く唇を噛んだ。
「聖女の瞳。まさか、二代続けて現れるとは。これは何の報せなのか」
兄が書物を丁寧に丸める。王宮では冊子にまとめられる書物も、町場ではこうした巻紙として流通している。文字に明るい人々であれば、少し無理をすれば手が届く金額で得ることが出来るが、この辺りに住んでいる友人たちが書物に親しんでいる処を、セシルは見たことはない。兄は特別なのだ、そう思っていた。病弱であるのを理由にして部屋に引篭り続けた兄は、こうして国王としての必要な知識を都度習得していたのだろう。たまに外出する母は、兄のために書物を探しに出向いているのだと、先程知らされた。
「ディルクは、父上に……エルナ殿に対面したことはあるの?」
問いかけに、兄は頷いた。ある、と。
どんなひとだったのか。兄の目から見る父は、どのような人物なのか。セシルは兄の言葉を待った。
「表向きは人当たりのいい、だが、内面は何を考えているのか判らない。掴みどころのないひとだった」
それが答えか。
「それって、ディルクと同じ」
「俺は、表も裏もない」
「ああ、人当たりは良くないか」
「はっきり言うな」
若干、兄の顔が不機嫌になる。兄もそういう処は気にしているのか。
「これは、俺の父に似たらしい。俺の父も、こんな感じの、面白みのない男だったそうだ」
エルナに聞いた――言って兄は、苦笑する。
そして、セシルは。両親に似ることなく、父の従妹と同じ顔を持って生まれたのだという。これは、大叔母に当たる人物とも同じ顔だと母は言っていた。母は大叔母との面識はないが、
――とても偉大なお方なのよ。
目を細めていた。
大叔母とは、神聖帝国皇太后リディアなる人物だそうで、今現在は隠居してアシャンティの離宮に住んでいる模様である。それでも彼女の影響力は大きいらしい。大帝と呼ばれるアグネイヤ四世が唯一別格扱いしているのが、この皇太后なのだ。
――陛下が一目置かれるなど、どれほど素晴らしい御方なのでしょうね。
うっとりと語る母の眼差しは、どこか恋する乙女にも見えた。父を語るときと同じ目をするのが、何処かしらセシルを不安にさせる。父も充分変わり者だが、母も変わり者ではなかろうか、となると自分も――と、負の連鎖を想像してしまう。
兄、と思っていたディルクもこの状態では、自分の周囲にまともな人間はいないのかもしれない。考えると、昼間やって来た新宰相たるエドアルド、彼が無性に恋しくなってきた。彼は少しはまともかもしれない。話が判るかもしれない。言葉を交わしたのは少しであるが、良識を弁えた大人であると思える。少なくとも、女装癖のある父や、掴みどころのない兄よりは。
「昨日、エドアルドが来たそうだな」
兄の言葉に、セシルは我に返る。そうだ、兄もエドアルドと面識があるのだ。
こうして宰相を呼び捨てにする兄を目の当たりにすると、寂しさを覚える。兄は、国王なのだ。この国の。かつてはエドアルドを臣下として侍らせていたのかもしれない。
「俺が傍に居られないぶん、母を守ってくれていた人物だ。会えたら、礼を言いたい」
「駄目です」
兄の言葉にかぶさるように響いた声に、二人は慌てて入口に目を向けた。いつの間にやって来たのか、母アデルが其処に佇んでいた。両手を腰に当て、兄を睨みつけるようにして。
「アデル」
「母上」
きょうだいは、それぞれに彼女を呼ぶ。アデルは円らな瞳を吊り上げ、びしりと兄を――ディルクを指差して、
「坊ちゃまは好い方です。でも、坊ちゃまに会われたら最後、あなたの居場所は侯爵様にも知られてしまう。それだけはなりません。侯爵様に知られたら、当然、ウィルフリート卿にも知られるでしょう」
強い口調で言い放つ。
「ウィルフリートは、俺の存在を消したがっているからな」
子供らしからぬ皮肉げな笑みを浮かべ、兄は前髪を掻きあげる。さらりと指の間から零れた銀糸に、蝋燭の焔が淡く映えた。
「俺を始末して、早く王冠を戴きたいのだろう、あの男は。母上との間に子が生まれない限り、あの男の存在価値は、無きに等しいからな」
珍しく兄の言葉に感情が滲む。セシルは驚いた。
それに、今の母の言葉。女王の王配は、兄を――今一人の国王ディークハルト一世を抹殺しようとしているのか。
ああ、とセシルは得心した。だから、母は自分をエドアルドに”差し出す”というのだ。兄を守るため、国王を守るため。自分を身代わりにする。けれども、何故? エドアルドやウィルフリートにとって、セシルにはどのような価値があるのだろうか。ミアルシァへの切り札として、それほど有効であるとは思えぬが。
セシルが理由を知るのは、その数日後。エドアルドが再びここを訪れたときであった。
「貴方の名前は、父上の本当のお名前の一つを戴いたのよ」
父の国の名をフィラティノア風の読みに変えて名付けた、それが”セシル”。自身の名の由来を初めて知った。髪と瞳の色だけではなく、名前でも父と繋がっていたのだ。それが少しだけ、嬉しい。
が。
「父上……」
”物置”から出、再び階下の食堂へと戻ったセシルの脳裏からは、件の肖像画の貴婦人が離れない。あの美女が父であると言われても、正直、複雑な気分である。それだけではなく、父が実はミアルシァの元王太子と知らされては、余計に心に棘が引っ掛かるのだ。
両親は、正式な婚姻をしてはいない。やはり母は悪童の言った通り”キゾクのアイジン”だったのだ。王族の愛妾、その私生児が自分。そんなことが判ってしまったからか、父を身近に感じることが出来ない。
とはいえ、母は庶民の娘、父は貴族――それも王族である。まともな婚姻は初めから望むことなど適わない。母にとって父は、文字通り雲の上の存在なのだから。父としても、一介の市民が妃と呼ばれる立場になることを憂慮したのだろう。一度は自ら身を引いたのではないか、そう思って尋ねれば、
「あら。勘がいいのね、セシル」
その通りだと母は笑った。
貴族の正妻、王族の妃となるのは、夢物語だ。だが、なったとて、必ずしも幸せになれるとは限らない。そんな人を間近で見て来たのだ、と。母は言う。
「わたしは、望んで愛妾の立場になりました」
婚姻はもとより望まない、ただ、夫婦として寄り添えればよい。
母の言葉に、折れたのは父だった。
尤も、父に正妻はいない。だから、母が唯一の”妻”となるのだ。
「そもそも、父上の戸籍は抹消されたも同じですからね。今更、正式に妻を娶りたいと言っても『どうぞ、お好きに』と言われるだろうと仰っていたけど」
くすくすと少女めいた笑いが、母の喉から零れる。この、毒のない無垢な処に、父は惹かれたのかもしれない。母の純朴な横顔を見て、セシルはふと思う。
「父上のことを聞いて来た」
二階に上がり、兄の部屋を訪ねると、彼は珍しく床を出て、椅子に座り書物に目を通していた。蝋燭の灯りの向こう、静かにこちらに向き直る兄。男性だと判っていても、見惚れずにはいられない。稀代の彫刻師が持てる技量をすべてつぎ込んだ、傑作。そう思えるような、恐ろしいまでに整った顔立ちは、血が通っていないのではないか、人間ではないのでは、と時折錯覚してしまう。白い顔の中に輝く二粒の宝石は、澄んだ光を宿し、セシルをじっと見つめている。
兄と自分、その間にある蝋燭の炎。
兄が何を見ているのか、漸く気付いた。
「あ」
セシルは、反射的に片手で顔を覆う。顔を――目の辺りを。そっと開いた指の間から、兄の様子を窺えば、彼は僅かに口元を緩めた。兄の微笑、それもまた、見るのは久方ぶりである。
「隠さなくてもいいだろう」
「でも」
「綺麗だ。それが、おまえの父上の目か」
兄の呟きに、セシルはゆっくりと手を下ろす。やはり、兄は知っていた。自分たちが、本当のきょうだいではないことを。兄は何もかも知っている。知っていて、自分には話してくれなかったのだ。母もそうだ。二人で、大切なことは全て伏せて隠しておいて。今更、こんな事実を突き付けて、何のつもりなのだと叫びたくなる。
ほんの数歩いけば手が届く、けれども其処までの距離が、酷く遠い。
セシルは軽く唇を噛んだ。
「聖女の瞳。まさか、二代続けて現れるとは。これは何の報せなのか」
兄が書物を丁寧に丸める。王宮では冊子にまとめられる書物も、町場ではこうした巻紙として流通している。文字に明るい人々であれば、少し無理をすれば手が届く金額で得ることが出来るが、この辺りに住んでいる友人たちが書物に親しんでいる処を、セシルは見たことはない。兄は特別なのだ、そう思っていた。病弱であるのを理由にして部屋に引篭り続けた兄は、こうして国王としての必要な知識を都度習得していたのだろう。たまに外出する母は、兄のために書物を探しに出向いているのだと、先程知らされた。
「ディルクは、父上に……エルナ殿に対面したことはあるの?」
問いかけに、兄は頷いた。ある、と。
どんなひとだったのか。兄の目から見る父は、どのような人物なのか。セシルは兄の言葉を待った。
「表向きは人当たりのいい、だが、内面は何を考えているのか判らない。掴みどころのないひとだった」
それが答えか。
「それって、ディルクと同じ」
「俺は、表も裏もない」
「ああ、人当たりは良くないか」
「はっきり言うな」
若干、兄の顔が不機嫌になる。兄もそういう処は気にしているのか。
「これは、俺の父に似たらしい。俺の父も、こんな感じの、面白みのない男だったそうだ」
エルナに聞いた――言って兄は、苦笑する。
そして、セシルは。両親に似ることなく、父の従妹と同じ顔を持って生まれたのだという。これは、大叔母に当たる人物とも同じ顔だと母は言っていた。母は大叔母との面識はないが、
――とても偉大なお方なのよ。
目を細めていた。
大叔母とは、神聖帝国皇太后リディアなる人物だそうで、今現在は隠居してアシャンティの離宮に住んでいる模様である。それでも彼女の影響力は大きいらしい。大帝と呼ばれるアグネイヤ四世が唯一別格扱いしているのが、この皇太后なのだ。
――陛下が一目置かれるなど、どれほど素晴らしい御方なのでしょうね。
うっとりと語る母の眼差しは、どこか恋する乙女にも見えた。父を語るときと同じ目をするのが、何処かしらセシルを不安にさせる。父も充分変わり者だが、母も変わり者ではなかろうか、となると自分も――と、負の連鎖を想像してしまう。
兄、と思っていたディルクもこの状態では、自分の周囲にまともな人間はいないのかもしれない。考えると、昼間やって来た新宰相たるエドアルド、彼が無性に恋しくなってきた。彼は少しはまともかもしれない。話が判るかもしれない。言葉を交わしたのは少しであるが、良識を弁えた大人であると思える。少なくとも、女装癖のある父や、掴みどころのない兄よりは。
「昨日、エドアルドが来たそうだな」
兄の言葉に、セシルは我に返る。そうだ、兄もエドアルドと面識があるのだ。
こうして宰相を呼び捨てにする兄を目の当たりにすると、寂しさを覚える。兄は、国王なのだ。この国の。かつてはエドアルドを臣下として侍らせていたのかもしれない。
「俺が傍に居られないぶん、母を守ってくれていた人物だ。会えたら、礼を言いたい」
「駄目です」
兄の言葉にかぶさるように響いた声に、二人は慌てて入口に目を向けた。いつの間にやって来たのか、母アデルが其処に佇んでいた。両手を腰に当て、兄を睨みつけるようにして。
「アデル」
「母上」
きょうだいは、それぞれに彼女を呼ぶ。アデルは円らな瞳を吊り上げ、びしりと兄を――ディルクを指差して、
「坊ちゃまは好い方です。でも、坊ちゃまに会われたら最後、あなたの居場所は侯爵様にも知られてしまう。それだけはなりません。侯爵様に知られたら、当然、ウィルフリート卿にも知られるでしょう」
強い口調で言い放つ。
「ウィルフリートは、俺の存在を消したがっているからな」
子供らしからぬ皮肉げな笑みを浮かべ、兄は前髪を掻きあげる。さらりと指の間から零れた銀糸に、蝋燭の焔が淡く映えた。
「俺を始末して、早く王冠を戴きたいのだろう、あの男は。母上との間に子が生まれない限り、あの男の存在価値は、無きに等しいからな」
珍しく兄の言葉に感情が滲む。セシルは驚いた。
それに、今の母の言葉。女王の王配は、兄を――今一人の国王ディークハルト一世を抹殺しようとしているのか。
ああ、とセシルは得心した。だから、母は自分をエドアルドに”差し出す”というのだ。兄を守るため、国王を守るため。自分を身代わりにする。けれども、何故? エドアルドやウィルフリートにとって、セシルにはどのような価値があるのだろうか。ミアルシァへの切り札として、それほど有効であるとは思えぬが。
セシルが理由を知るのは、その数日後。エドアルドが再びここを訪れたときであった。
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