9 / 11
FILE2: 警告と禁忌
2
しおりを挟む
「ちょっと、アンタ! ここまで人を来させてどういうつもりなの?」
「ソウデース! 悔シイデス! 男尊女卑デス!!」
莉子とアリシアの恨み節を背中に受けながら歩みを進める鈴奈は何も言わずに前を進む。
そんな彼女達の前に古い鳥居が現れる。
脇には『この先女子の立ち入りを禁ずる』と書かれた古い立て札と、どこからか持ってきたと思われる通行禁止の標識。
この先が女人禁制地、征六山ということだろう。
「さっきの男は?」
「さあ、こっちには来ないみたいだけど」
「よし」
鳥居の直前で、鈴奈は更に一歩を踏み出す。
「帰るんじゃなかったの?」
「二人とも、私がいつ帰るなんて言った?」
「え?」
「あのまま議論したって埒が明かないから、ひとまず言うことを訊くふりしてその場を収めただけ。あの人、こっちに来ていないよね?」
「来ていないわ。男でもここには近寄らないなんて言っていたくらいだから」
「ツマリ、今ガチャンスデスカ?」
「さあ、進むわよ」
鳥居も立ち入り禁止の警告もものともせず、鈴奈は通り過ぎた。
「どうしたの? ここから先が目的地よ」
「・・・・・・ううん、やっぱりネットで変な噂が流れているせいかな。なんか、いやな予感がしてさ」
「ワタシモ、トリハダタチマシタ」
「ここまで来て言っているの? こっちは既に二人の分の交通費も負担しているのだけど」
「わかったわよ。もちろん仕事はする」
そうして三人は征六山の中へと立ち入っていった。
何人もの失踪者が続出するとあって、危険な場所かと思ったがそうではなかった。
お世辞にも歩きやすいわけではないが山道と呼べるものはあり、崖上りや丸太橋を渡る必要もなかった。
どうかすると、関東内陸部の山麓地帯よりも登山しやすいとさえいえる。
だが逆に言えば、鈴奈はここで気が付くべきだったのかもしれない。
物理的には大した危険のないこの山で、なぜこんなにも多くの人間が姿を消しているのかということを。
「ソウデース! 悔シイデス! 男尊女卑デス!!」
莉子とアリシアの恨み節を背中に受けながら歩みを進める鈴奈は何も言わずに前を進む。
そんな彼女達の前に古い鳥居が現れる。
脇には『この先女子の立ち入りを禁ずる』と書かれた古い立て札と、どこからか持ってきたと思われる通行禁止の標識。
この先が女人禁制地、征六山ということだろう。
「さっきの男は?」
「さあ、こっちには来ないみたいだけど」
「よし」
鳥居の直前で、鈴奈は更に一歩を踏み出す。
「帰るんじゃなかったの?」
「二人とも、私がいつ帰るなんて言った?」
「え?」
「あのまま議論したって埒が明かないから、ひとまず言うことを訊くふりしてその場を収めただけ。あの人、こっちに来ていないよね?」
「来ていないわ。男でもここには近寄らないなんて言っていたくらいだから」
「ツマリ、今ガチャンスデスカ?」
「さあ、進むわよ」
鳥居も立ち入り禁止の警告もものともせず、鈴奈は通り過ぎた。
「どうしたの? ここから先が目的地よ」
「・・・・・・ううん、やっぱりネットで変な噂が流れているせいかな。なんか、いやな予感がしてさ」
「ワタシモ、トリハダタチマシタ」
「ここまで来て言っているの? こっちは既に二人の分の交通費も負担しているのだけど」
「わかったわよ。もちろん仕事はする」
そうして三人は征六山の中へと立ち入っていった。
何人もの失踪者が続出するとあって、危険な場所かと思ったがそうではなかった。
お世辞にも歩きやすいわけではないが山道と呼べるものはあり、崖上りや丸太橋を渡る必要もなかった。
どうかすると、関東内陸部の山麓地帯よりも登山しやすいとさえいえる。
だが逆に言えば、鈴奈はここで気が付くべきだったのかもしれない。
物理的には大した危険のないこの山で、なぜこんなにも多くの人間が姿を消しているのかということを。
0
あなたにおすすめの小説
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
M性に目覚めた若かりしころの思い出 その2
kazu106
青春
わたし自身が生涯の性癖として持ち合わせるM性について、終活的に少しづつ綴らせていただいてます。
荒れていた地域での、高校時代の体験になります。このような、古き良き(?)時代があったことを、理解いただけましたらうれしいです。
一部、フィクションも交えながら、述べさせていただいてます。フィクション/ノンフィクションの境界は、読んでくださった方の想像におまかせいたします。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる