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5章: 力なき王族
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「・・・・・・まず、あなたの話を信じるだけの証拠はありますか? 急にそんな話をされても」
「わかっています! でも、本当なんです! ヒンデス国は今、戦争に向けてひそかに準備を進めています!」
「それが本当だとしても、ボク達では帝国に動いてもらうだけの御膳立てはできないよ」
アイシャが冷たく言い放った。
「ではどうすれば・・・・・・」
「そもそもヒンデスが戦争を仕掛ける理由は何ですか?」
「すいません。それは私にも・・・・・・」
「このままじゃ議論は平行線だよ。君の言う通りなら、ヒンデスが事を構えるまで待つしかないじゃないか。もっとも、今のヒンデスでは帝国の辺境連隊だけでも十分に対処できるし」
「その代わり、ヒンデスが多大な損害を被ることになる。そういうことだな?」
レムダが言うと、リタはぎこちなく頷いた。
「まあ、唐突な話だとは思うけど、僕達だけでも出来ることはあるんじゃないか?」
「レムダ? まさか私達だけでヒンデスと戦争を起こすつもりですか? それはさすがに・・・・・・」
「いや、その前に戦争を止めさせる」
「そもそも彼女の話を、本気で信じるの?」
「嘘をつくつもりならもっと大々的な芸当をするはずだ。あの追手の兵士を見ても、これがただ事ではないことはわかる」
「じゃあ、どうやって?」
「簡単な事さ。一つ手紙を書けばいい」
「簡単って、この事態を・・・・・・」
フェリスが苦笑いした。
「わかっています! でも、本当なんです! ヒンデス国は今、戦争に向けてひそかに準備を進めています!」
「それが本当だとしても、ボク達では帝国に動いてもらうだけの御膳立てはできないよ」
アイシャが冷たく言い放った。
「ではどうすれば・・・・・・」
「そもそもヒンデスが戦争を仕掛ける理由は何ですか?」
「すいません。それは私にも・・・・・・」
「このままじゃ議論は平行線だよ。君の言う通りなら、ヒンデスが事を構えるまで待つしかないじゃないか。もっとも、今のヒンデスでは帝国の辺境連隊だけでも十分に対処できるし」
「その代わり、ヒンデスが多大な損害を被ることになる。そういうことだな?」
レムダが言うと、リタはぎこちなく頷いた。
「まあ、唐突な話だとは思うけど、僕達だけでも出来ることはあるんじゃないか?」
「レムダ? まさか私達だけでヒンデスと戦争を起こすつもりですか? それはさすがに・・・・・・」
「いや、その前に戦争を止めさせる」
「そもそも彼女の話を、本気で信じるの?」
「嘘をつくつもりならもっと大々的な芸当をするはずだ。あの追手の兵士を見ても、これがただ事ではないことはわかる」
「じゃあ、どうやって?」
「簡単な事さ。一つ手紙を書けばいい」
「簡単って、この事態を・・・・・・」
フェリスが苦笑いした。
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