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第7章
優先順位をつける。
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♢遺跡ダンジョン四階 / 女王の間
グアル...グアル...
その人間のような竜のようなちっこい何かは
俺達を見るなりトコトコと近付いて来た。
「これはドラゴブリン」
「ついて来てもあまり構うなよ」
ドラゴブリンは攻撃しない限り襲ってこないから
倒すつもりがないなら放置すればいいらしい。
「わぁ~かわいいー!」
「ボクにも触らせて。フニフニしてるっ!」
忠告を聞かず触りに行く女子達。
たしかに緩くてとっても可愛いけれど
クリスまで絆されている始末...
「しっかりしてくれよリーダー」
「ごめんなさい。可愛くて衝動的に...」
「では先へと進みましょうか」
女王の間の奥へと歩く。
ニトの言っていた通りトコトコ後ろをついて来ては
ただボーッとしているドラゴブリン。
構えば構うほど離れなくなるらしいけれど
かといって倒すのは可哀想だ...
「決めたっ!この子ボクの使い魔にするよっ」
結局リンツが契約魔法を使い自分の使い魔にした。
ピョンピョンと飛び跳ねて喜ぶドラゴブリン。
もちろんこれが普通の魔物や魔獣だったなら
契約はそう簡単には成立しない。
「まあ仕方ないか...ちゃんと世話するんだぞ」
「うんっ!わかったよウォルター」
一応上級だからそこそこ強いのだろうか?
とりあえずマスコット的な感じで隊列に加わった。
足音が可愛くて癒される。
トコトコ...トコトコ...
女王の間を抜けて五階に繋がる階段を探す。
それまでに何匹か魔物を倒したけれど
予想していたほどの数ではない。
階段のある奥の部屋まではもうすぐだ。
「はい到着っと。可愛くない奴らがいるみたいだ」
ジャキ...剣を構える音がした。
「あぁ...こりゃまた大量だなぁ(苦笑)」
「一気に行くぞっ!」
ウォルターとニトが先に飛び出す。
クリスもレイピアに詠唱を唱えてから駆け出した。
その先には武器を持った魔物などが数十匹。
(一斉に飛びかかられたらマズイな...)
「こういう時は通路に退がるの」
「時間はかかるけど少しずつ片付けましょう」
さすが経験豊富なリーダーなだけあって
これくらいの事では動じない。
扉を開けたまま一度部屋から出て通路へと誘う。
ザワザワ...ザワザワ...
ジャキンッ...ザンッ...ジャン...ザンッ...バゴーン
部屋の中は彼らとグリフォンに任せて
クリスと俺は一匹ずつ確実に敵を薙ぎ倒す。
リンツは魔法で援護、カレンは...空気を浄化中だ。
「無理しないで。キツかったら言ってね」
こんな時でも気遣う余裕まであるクリス。
格の違いを感じてしまう。
ザンッ!ザンッ!ザンッ!
何度も繰り返し攻撃を仕掛け続ける。
剣を持ったアンデッド系は中々倒れないけど
フィオと重ねた特訓の成果なのか
相手の動きが少し遅く感じられた。
「すごく良かったわっ(ウインク)」
「いや、まだまだですよ」
謙遜したが褒められて超嬉しい。
こっちは一通り片付いたから加勢しに部屋へ。
「おい、大きい奴押し付けやがってよぉ~」
「仕方ないでしょ!」
ウォルターが音を上げている。
扉から出られないサイズを相手にしていたからだ。
ノシン...ノシン...
「.......ニト、あれは?」
「プディング系の新種じゃねーかな」
ポヨンとしてプリンのような魔獣や魔物は
まとめてプディング系と呼ばれている。
結構いい加減だ。
そしてこの水の塊のようなポヨポヨは
最初に見た時より何倍も大きくなっていた。
「切るたびに分裂して再結合しちまうんだ」
「これじゃキリがないぜ...」
少し考えるクリス。
導き出したリーダーの答えは
「逃げるが勝ちね。隙を見て階段に上がって」
「ダサいけどオレもそれが一番だと思う」
すべて倒す必要はない。
ダンジョンは攻略する事に意義があるのだ。
魔物を引き付けながら順番に奥の階段へと向かう。
ノシン...ノシン...「シールッ!」
最後にやって来たリンツが“封印”をかける。
これで上には登ってこれまい。
(なんだ?いまマジかよーって声が聞こえたような...)
上で何かあったのだろうか?
急いで階段を駆け上ると五階のワンフロアには
透明なプディング系が所狭しと並んでいた。
「とりあえず戻って」
階段に引き返してもう一方も封印。
俺達は完全に閉じ込められてしまったようだ。
グアル...グアル...
その人間のような竜のようなちっこい何かは
俺達を見るなりトコトコと近付いて来た。
「これはドラゴブリン」
「ついて来てもあまり構うなよ」
ドラゴブリンは攻撃しない限り襲ってこないから
倒すつもりがないなら放置すればいいらしい。
「わぁ~かわいいー!」
「ボクにも触らせて。フニフニしてるっ!」
忠告を聞かず触りに行く女子達。
たしかに緩くてとっても可愛いけれど
クリスまで絆されている始末...
「しっかりしてくれよリーダー」
「ごめんなさい。可愛くて衝動的に...」
「では先へと進みましょうか」
女王の間の奥へと歩く。
ニトの言っていた通りトコトコ後ろをついて来ては
ただボーッとしているドラゴブリン。
構えば構うほど離れなくなるらしいけれど
かといって倒すのは可哀想だ...
「決めたっ!この子ボクの使い魔にするよっ」
結局リンツが契約魔法を使い自分の使い魔にした。
ピョンピョンと飛び跳ねて喜ぶドラゴブリン。
もちろんこれが普通の魔物や魔獣だったなら
契約はそう簡単には成立しない。
「まあ仕方ないか...ちゃんと世話するんだぞ」
「うんっ!わかったよウォルター」
一応上級だからそこそこ強いのだろうか?
とりあえずマスコット的な感じで隊列に加わった。
足音が可愛くて癒される。
トコトコ...トコトコ...
女王の間を抜けて五階に繋がる階段を探す。
それまでに何匹か魔物を倒したけれど
予想していたほどの数ではない。
階段のある奥の部屋まではもうすぐだ。
「はい到着っと。可愛くない奴らがいるみたいだ」
ジャキ...剣を構える音がした。
「あぁ...こりゃまた大量だなぁ(苦笑)」
「一気に行くぞっ!」
ウォルターとニトが先に飛び出す。
クリスもレイピアに詠唱を唱えてから駆け出した。
その先には武器を持った魔物などが数十匹。
(一斉に飛びかかられたらマズイな...)
「こういう時は通路に退がるの」
「時間はかかるけど少しずつ片付けましょう」
さすが経験豊富なリーダーなだけあって
これくらいの事では動じない。
扉を開けたまま一度部屋から出て通路へと誘う。
ザワザワ...ザワザワ...
ジャキンッ...ザンッ...ジャン...ザンッ...バゴーン
部屋の中は彼らとグリフォンに任せて
クリスと俺は一匹ずつ確実に敵を薙ぎ倒す。
リンツは魔法で援護、カレンは...空気を浄化中だ。
「無理しないで。キツかったら言ってね」
こんな時でも気遣う余裕まであるクリス。
格の違いを感じてしまう。
ザンッ!ザンッ!ザンッ!
何度も繰り返し攻撃を仕掛け続ける。
剣を持ったアンデッド系は中々倒れないけど
フィオと重ねた特訓の成果なのか
相手の動きが少し遅く感じられた。
「すごく良かったわっ(ウインク)」
「いや、まだまだですよ」
謙遜したが褒められて超嬉しい。
こっちは一通り片付いたから加勢しに部屋へ。
「おい、大きい奴押し付けやがってよぉ~」
「仕方ないでしょ!」
ウォルターが音を上げている。
扉から出られないサイズを相手にしていたからだ。
ノシン...ノシン...
「.......ニト、あれは?」
「プディング系の新種じゃねーかな」
ポヨンとしてプリンのような魔獣や魔物は
まとめてプディング系と呼ばれている。
結構いい加減だ。
そしてこの水の塊のようなポヨポヨは
最初に見た時より何倍も大きくなっていた。
「切るたびに分裂して再結合しちまうんだ」
「これじゃキリがないぜ...」
少し考えるクリス。
導き出したリーダーの答えは
「逃げるが勝ちね。隙を見て階段に上がって」
「ダサいけどオレもそれが一番だと思う」
すべて倒す必要はない。
ダンジョンは攻略する事に意義があるのだ。
魔物を引き付けながら順番に奥の階段へと向かう。
ノシン...ノシン...「シールッ!」
最後にやって来たリンツが“封印”をかける。
これで上には登ってこれまい。
(なんだ?いまマジかよーって声が聞こえたような...)
上で何かあったのだろうか?
急いで階段を駆け上ると五階のワンフロアには
透明なプディング系が所狭しと並んでいた。
「とりあえず戻って」
階段に引き返してもう一方も封印。
俺達は完全に閉じ込められてしまったようだ。
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