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序章 プロローグ
プロローグ 前編
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「今日は付き合ってくれてありがとね!」
隣を歩く少女が笑顔で俺にお礼を言ってくれる。
両手にたくさんの紙袋を持ち、俺は辛さを表に出さず笑顔で返答する。
大型ショッピングモールの一角にあるベンチに二人で座った。
パラソルのおかげで涼しい風だけが俺たちを癒してくれる。
『――です。続いてのニュースです。二十日未明、全国各地で行方不明者が続出しています。―――』
同じく休憩しているカップルのスマホから流れてくる。
確か、この地域でも何人か出ていたなぁ。
少女はついさっき買ったタピオカミルクティーを飲みながら、足をプラプラさせている。俺は既に飲み終わっていた。
「......行こっか」
少女が飲み終わったところを見計らって俺が切り出す。
少女が頷き、俺たちはミルクティーの容器をゴミ箱に捨てて歩き始める。
「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
遅かった。
何もかも遅かった。
俺がその声の方へ振り返った時、その男は俺たちの方に使って走ってきていた。
手は銀色に輝いている。
隣の少女が遅れて振り返る。
ブスッ!
その銀色のものは少女の体の中に消えていた。
足元は紅い水溜まりができ、水溜まりの上に紙袋を落としてしまった。
「ち、ちがう。僕のせいじゃない。僕のせいじゃない! こいつが、この女のせいで……!」
あ、せっかくかったのによごれちゃった。
せっかく――がきにいってくれたふくなのに。
おとしてよごしちゃったなんてしったら、――におこられちゃうかな……?
そういえば、さっきから何で近くでこの人は声を発さずに口を大きく開けているのだろうか。
「……あああああぁああああああああああああぁぁぁ、ああああああああぁぁぁ!!!!」
隣を歩く少女が笑顔で俺にお礼を言ってくれる。
両手にたくさんの紙袋を持ち、俺は辛さを表に出さず笑顔で返答する。
大型ショッピングモールの一角にあるベンチに二人で座った。
パラソルのおかげで涼しい風だけが俺たちを癒してくれる。
『――です。続いてのニュースです。二十日未明、全国各地で行方不明者が続出しています。―――』
同じく休憩しているカップルのスマホから流れてくる。
確か、この地域でも何人か出ていたなぁ。
少女はついさっき買ったタピオカミルクティーを飲みながら、足をプラプラさせている。俺は既に飲み終わっていた。
「......行こっか」
少女が飲み終わったところを見計らって俺が切り出す。
少女が頷き、俺たちはミルクティーの容器をゴミ箱に捨てて歩き始める。
「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
遅かった。
何もかも遅かった。
俺がその声の方へ振り返った時、その男は俺たちの方に使って走ってきていた。
手は銀色に輝いている。
隣の少女が遅れて振り返る。
ブスッ!
その銀色のものは少女の体の中に消えていた。
足元は紅い水溜まりができ、水溜まりの上に紙袋を落としてしまった。
「ち、ちがう。僕のせいじゃない。僕のせいじゃない! こいつが、この女のせいで……!」
あ、せっかくかったのによごれちゃった。
せっかく――がきにいってくれたふくなのに。
おとしてよごしちゃったなんてしったら、――におこられちゃうかな……?
そういえば、さっきから何で近くでこの人は声を発さずに口を大きく開けているのだろうか。
「……あああああぁああああああああああああぁぁぁ、ああああああああぁぁぁ!!!!」
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