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ショボいステータスを可視化され、夢見心地な気分は一転し地に落ちた。あんな雑魚ステで神様の手伝いとか烏滸がましいにも程がある、改造してくれるって話だけど使い物になるのだろうか…?
『ヘイヘーイ!暗いぞ人間!私が見込んだ君だ、大丈夫だって!』
「そうでしょうか?正直なところ自分よりも適任な人間がいるように思えてならないんですが」
『改造すれば大丈夫だから!具体的に改造後のステータスがこちら!』
再度フィンガースナップと共に新しく目の前にステータス画面が表示される。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【名称:天一神 秋人 アキト ナカガミ】
【種族:偽神】
【年齢:23歳】
【性別:男】
【神力:限り無く無限GP】
【職業:異世界仲介人】
【所持品:寝間着・枕・神Pad】
ーーーーーーーーーー
【権能】
◆転移無法
◆時空操作
◆万象感知
◆偽神器錬成
◆眷族契約
ーーーーーーーーーー
【神Pad】
◆物資《調達・作成》アプリ
◆作成付与《ステータス・恩恵・能力》アプリ
◆候補者《探知・召喚・転送》アプリ
◆記憶《閲覧・編集・操作》アプリ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
『どうだね素晴らしい出来だろう?まずは君を人間から偽神に昇格させた。天使以上神未満の存在だ、よって権能が使用できる。それから業務遂行に必要な道具として[神Pad]を支給したよ、必要なアプリもインストール済みだ』
「はぁ…ありがとうございます?」
『なんだねその曖昧な反応は?もっと喜びたまえよ』
喜べって言われてもなぁ…雑魚ステータスからの上昇の振り幅が大きすぎて反応に困るんだけど。とはいえ喜ばしい事態であることは違いないな。権能の内容も名前からして最高に便利なものみたいだ。不安はあるけど、ここまでお膳立てしてもらえたんだ可能なら期待に応えたいな。
『さて業務の期間だが、君は偽神となったことで人間の寿命という概念から解き放たれた訳だ。加えて老化現象とも無縁となった。つまりだ人間社会における定年退職という概念は通用しない』
「はい?ってことは永遠に働くってことですか?」
なんてこった…とんだブラックじゃないか。再び夢見心地から気分が急降下しかけてきたよコレ。
『そうではない、まずは100年を目安に契約だ。食べ物や住まい、嗜好品も金銭も神Padを使用すれば手に入る。つまり金銭では報酬にはならないだろう?なーに100年なんて一瞬だって一瞬』
『だから報酬について話そうか!報酬は君が望むもの、私に可能な範囲で何でも叶えてあげよう』
「なんでも?」
『そう、なんでもだ!ほら言ってみ、望み試しに言ってみ!先払いで叶えてあげるから、言ってみろって』
「え~、一端保留でお願いします。百年後まで取っておくことにします」
いきなり願い事は?って言われても欲しいものを自由に手に入れる手段があり、老化とも寿命とも無縁。なんてことになった時他に望みは?って言われても逆に困るわ。
『なんだよ本当に日本人は優柔不断っていうか、即決しないよなー。まぁいいけどさぁ。じゃあ明後日から研修がてら業務開始だから身辺整理とかしていおいてね、基本的な拠点は此処を使って貰うから』
「わ、わかりました」
『じゃ!出口はあちらです』
そういって神様兼上司が指差した先を見ると黒い扉が開き、馴染みのある俺の部屋に繋がっていた。これで夢だったらどうしよう。最後に質問をするべく視線を戻すがすでに神様の姿はいなかった。とりあえず大人しく扉をくぐり、自室に戻る。見慣れた筈の自室、にも関わらず先程の出来事を経た後にみると説明し難い違和感を感じた。
「本当に現実に起きたこと…なんだよな?夢じゃないよな?全く実感が湧かないぞ」
あまりにも普段と変わらない日常の風景に違和感はありつつも、先程の出来事が夢と言われてもおかしくない内容だから困る。だが右手に持った神Padの存在が先程の出来事が現実であると証明してくれている。
今日は休日だし、今の内に使い方を覚えとくか。さてコイツは何が出来るんだ?使い勝手はリンゴマークが特徴なデバイスと変わり無いようだ。現在インストールされているアプリは…
①物資《調達・作成》アプリ
②ステータス・恩恵・能力《作成・付与》アプリ
③候補者《探知・召喚・転送》アプリ
④記憶《閲覧・編集・操作》アプリ
の四つだな、取り敢えず順番に試してみるか。タッチ操作で物資アプリを起動する。うっわぁ…品数が多すぎる。古今東西ありとあらゆる品物が調達可能みたいだ、流石は神様御用達のアプリだな。
試運転がてらビールとビーフジャーキーを選択し実行ボタンを押した…瞬間に目の前に白い箱が出現する。中を確認すると注文したとおり、キンキンに冷えた缶ビールとビーフジャーキーが。
これ企業に利益は還元されてるのか?っとメモが同封されてるな、なになに。
『ドーモ偽神サマ、ヘルメス商会スタッフです。初めて利用されると利益還元とかその手の心配をされるだろう…と主神様より承っておりますので、その説明の為にメモを同封致しました』
『えー結論から言うと何の心配もございません、いわゆる神様パワーでどうにかされるので!では引き続きご愛好承りますよう、宜しくお願い致します』
「わーアフターケア万全だなぁ」
非現実的な光景の連続に思わず棒読みになってしまったが、ジャーキーを咥えながらメモを読み終える。箱に戻して代わりにビールを取り出すと白い箱は消失した。
「次は…ステータス系か。これは俺にも適用するんか?」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【対象一覧】
◇天一神 秋人 ナカガミ アキト
[ステータス][恩恵][能力]
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
起動すると対象者に名前が表示される。ステータスをタップすると、一瞬のローディングの後にメッセージが表示される。
『WARNING!新規ステータスを作成しますか?作成する場合、既存のステータスは破棄されます。[YES]or[NO]』
これはアレだな。下手に弄ると今のステータスが全リセットされる奴だ、止めとこう。代わりに恩恵をタップして作成画面を開く。これなら問題なく作成することが出来そうだ。
『ヘイヘーイ!暗いぞ人間!私が見込んだ君だ、大丈夫だって!』
「そうでしょうか?正直なところ自分よりも適任な人間がいるように思えてならないんですが」
『改造すれば大丈夫だから!具体的に改造後のステータスがこちら!』
再度フィンガースナップと共に新しく目の前にステータス画面が表示される。
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【名称:天一神 秋人 アキト ナカガミ】
【種族:偽神】
【年齢:23歳】
【性別:男】
【神力:限り無く無限GP】
【職業:異世界仲介人】
【所持品:寝間着・枕・神Pad】
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【権能】
◆転移無法
◆時空操作
◆万象感知
◆偽神器錬成
◆眷族契約
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【神Pad】
◆物資《調達・作成》アプリ
◆作成付与《ステータス・恩恵・能力》アプリ
◆候補者《探知・召喚・転送》アプリ
◆記憶《閲覧・編集・操作》アプリ
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『どうだね素晴らしい出来だろう?まずは君を人間から偽神に昇格させた。天使以上神未満の存在だ、よって権能が使用できる。それから業務遂行に必要な道具として[神Pad]を支給したよ、必要なアプリもインストール済みだ』
「はぁ…ありがとうございます?」
『なんだねその曖昧な反応は?もっと喜びたまえよ』
喜べって言われてもなぁ…雑魚ステータスからの上昇の振り幅が大きすぎて反応に困るんだけど。とはいえ喜ばしい事態であることは違いないな。権能の内容も名前からして最高に便利なものみたいだ。不安はあるけど、ここまでお膳立てしてもらえたんだ可能なら期待に応えたいな。
『さて業務の期間だが、君は偽神となったことで人間の寿命という概念から解き放たれた訳だ。加えて老化現象とも無縁となった。つまりだ人間社会における定年退職という概念は通用しない』
「はい?ってことは永遠に働くってことですか?」
なんてこった…とんだブラックじゃないか。再び夢見心地から気分が急降下しかけてきたよコレ。
『そうではない、まずは100年を目安に契約だ。食べ物や住まい、嗜好品も金銭も神Padを使用すれば手に入る。つまり金銭では報酬にはならないだろう?なーに100年なんて一瞬だって一瞬』
『だから報酬について話そうか!報酬は君が望むもの、私に可能な範囲で何でも叶えてあげよう』
「なんでも?」
『そう、なんでもだ!ほら言ってみ、望み試しに言ってみ!先払いで叶えてあげるから、言ってみろって』
「え~、一端保留でお願いします。百年後まで取っておくことにします」
いきなり願い事は?って言われても欲しいものを自由に手に入れる手段があり、老化とも寿命とも無縁。なんてことになった時他に望みは?って言われても逆に困るわ。
『なんだよ本当に日本人は優柔不断っていうか、即決しないよなー。まぁいいけどさぁ。じゃあ明後日から研修がてら業務開始だから身辺整理とかしていおいてね、基本的な拠点は此処を使って貰うから』
「わ、わかりました」
『じゃ!出口はあちらです』
そういって神様兼上司が指差した先を見ると黒い扉が開き、馴染みのある俺の部屋に繋がっていた。これで夢だったらどうしよう。最後に質問をするべく視線を戻すがすでに神様の姿はいなかった。とりあえず大人しく扉をくぐり、自室に戻る。見慣れた筈の自室、にも関わらず先程の出来事を経た後にみると説明し難い違和感を感じた。
「本当に現実に起きたこと…なんだよな?夢じゃないよな?全く実感が湧かないぞ」
あまりにも普段と変わらない日常の風景に違和感はありつつも、先程の出来事が夢と言われてもおかしくない内容だから困る。だが右手に持った神Padの存在が先程の出来事が現実であると証明してくれている。
今日は休日だし、今の内に使い方を覚えとくか。さてコイツは何が出来るんだ?使い勝手はリンゴマークが特徴なデバイスと変わり無いようだ。現在インストールされているアプリは…
①物資《調達・作成》アプリ
②ステータス・恩恵・能力《作成・付与》アプリ
③候補者《探知・召喚・転送》アプリ
④記憶《閲覧・編集・操作》アプリ
の四つだな、取り敢えず順番に試してみるか。タッチ操作で物資アプリを起動する。うっわぁ…品数が多すぎる。古今東西ありとあらゆる品物が調達可能みたいだ、流石は神様御用達のアプリだな。
試運転がてらビールとビーフジャーキーを選択し実行ボタンを押した…瞬間に目の前に白い箱が出現する。中を確認すると注文したとおり、キンキンに冷えた缶ビールとビーフジャーキーが。
これ企業に利益は還元されてるのか?っとメモが同封されてるな、なになに。
『ドーモ偽神サマ、ヘルメス商会スタッフです。初めて利用されると利益還元とかその手の心配をされるだろう…と主神様より承っておりますので、その説明の為にメモを同封致しました』
『えー結論から言うと何の心配もございません、いわゆる神様パワーでどうにかされるので!では引き続きご愛好承りますよう、宜しくお願い致します』
「わーアフターケア万全だなぁ」
非現実的な光景の連続に思わず棒読みになってしまったが、ジャーキーを咥えながらメモを読み終える。箱に戻して代わりにビールを取り出すと白い箱は消失した。
「次は…ステータス系か。これは俺にも適用するんか?」
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【対象一覧】
◇天一神 秋人 ナカガミ アキト
[ステータス][恩恵][能力]
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起動すると対象者に名前が表示される。ステータスをタップすると、一瞬のローディングの後にメッセージが表示される。
『WARNING!新規ステータスを作成しますか?作成する場合、既存のステータスは破棄されます。[YES]or[NO]』
これはアレだな。下手に弄ると今のステータスが全リセットされる奴だ、止めとこう。代わりに恩恵をタップして作成画面を開く。これなら問題なく作成することが出来そうだ。
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