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3章 バーンデッドディザスター
451話 速攻
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走る。ただひたすらに全速力で、鍛えた体と獣人の身体能力、いつもよりだいぶ不調な氣の身体強化を使って出来る限り早く走る。
俺が最初に起こす行動は何よりもスピードが求められる。
遅くなればなるほど対策され、そして詰む。
森を抜け、白い平原を突っ切り、整地された川沿いを更に走る。
「もしかして船?獣人の癖して頭使ったのか?」
どこからともなくまた魔導士の声が響く。
用心深い魔導士ならば俺の行動は直ぐにはバレるだろうと思っていたが、やはりバレると気持ちが更に焦る。
魔導士に言われた通り、今の俺が真っ先にすべき事は船の破壊だ。
港の連中が奴隷狩りと繋がりがあるとして、魔王領からの調査が入るならばきっと船を使って逃走するのが一番早い。
だから調査の事が港に知れ渡る前に速攻で船だけは破壊しなければいけないと思い至った。
アンジェリカ殿と別れてさほど時間も経っていない今なら人質にされる事もないだろう。
チャンスは今この瞬間しかない。だから全速力で走る。
「ちっ!させるかよ!」
魔導士の悪態と共にいくつもの攻撃魔法が放たれるが、素早く最低限の動きで回避して更に走る。
感覚をチグハグにされた今の状態では氣をうまく扱う事が出来ず探知や防御は難しい。たがら早く動いて翻弄する。そして魔導士に対策する猶予を与えない。
そしていくつもの攻撃を避け、多少の傷を負いながらも走り船が停泊している場所までたどり着いた。
船を見た印象はまた最悪だった。
見かけはただの中型から大型の帆船だが、強烈な絶望感と無力感を覚えてしまう。
俺の狂った感覚がそうさせる。
でも、諦めない!気合と勇気を振り絞り船へと近づく。
「待てやコラ!」
「止まれ!!」
船の側では俺の行動を阻止するためか腕っぷしの良さそうな男たちが数名集められてした。
だけど数名、これならば何とかなる。
俺の走りを止めようと一斉に向かってきた男たちの上を大跳躍で飛び越える。
そして更に近場の船の甲板へと飛び込んだ。
「テメェ!そこで何かしてみろ、仲間の命はねえぞ」
「それをするときは俺の目の前でやってくれ」
脅してくる魔導士の声にそう返すと船のマストを叩き切った。
感覚がおかしくなっているとはいえ長年磨いた剣技と身に染み付いた氣は今唯一信用できるものだ。
どれだけ感覚を偽られようが、見えている限りは木造船。今の俺でも船の破壊ぐらいは出来る。
あと4隻。このまま全て破壊させてもらう。
俺が最初に起こす行動は何よりもスピードが求められる。
遅くなればなるほど対策され、そして詰む。
森を抜け、白い平原を突っ切り、整地された川沿いを更に走る。
「もしかして船?獣人の癖して頭使ったのか?」
どこからともなくまた魔導士の声が響く。
用心深い魔導士ならば俺の行動は直ぐにはバレるだろうと思っていたが、やはりバレると気持ちが更に焦る。
魔導士に言われた通り、今の俺が真っ先にすべき事は船の破壊だ。
港の連中が奴隷狩りと繋がりがあるとして、魔王領からの調査が入るならばきっと船を使って逃走するのが一番早い。
だから調査の事が港に知れ渡る前に速攻で船だけは破壊しなければいけないと思い至った。
アンジェリカ殿と別れてさほど時間も経っていない今なら人質にされる事もないだろう。
チャンスは今この瞬間しかない。だから全速力で走る。
「ちっ!させるかよ!」
魔導士の悪態と共にいくつもの攻撃魔法が放たれるが、素早く最低限の動きで回避して更に走る。
感覚をチグハグにされた今の状態では氣をうまく扱う事が出来ず探知や防御は難しい。たがら早く動いて翻弄する。そして魔導士に対策する猶予を与えない。
そしていくつもの攻撃を避け、多少の傷を負いながらも走り船が停泊している場所までたどり着いた。
船を見た印象はまた最悪だった。
見かけはただの中型から大型の帆船だが、強烈な絶望感と無力感を覚えてしまう。
俺の狂った感覚がそうさせる。
でも、諦めない!気合と勇気を振り絞り船へと近づく。
「待てやコラ!」
「止まれ!!」
船の側では俺の行動を阻止するためか腕っぷしの良さそうな男たちが数名集められてした。
だけど数名、これならば何とかなる。
俺の走りを止めようと一斉に向かってきた男たちの上を大跳躍で飛び越える。
そして更に近場の船の甲板へと飛び込んだ。
「テメェ!そこで何かしてみろ、仲間の命はねえぞ」
「それをするときは俺の目の前でやってくれ」
脅してくる魔導士の声にそう返すと船のマストを叩き切った。
感覚がおかしくなっているとはいえ長年磨いた剣技と身に染み付いた氣は今唯一信用できるものだ。
どれだけ感覚を偽られようが、見えている限りは木造船。今の俺でも船の破壊ぐらいは出来る。
あと4隻。このまま全て破壊させてもらう。
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